トサミズキ 土佐水木
Flora of Mikawa
マンサク科 Hamamelidaceae トサミズキ属
学 名 | Corylopsis spicata Siebold et Zucc. |
花 期 | 3~4月 |
高 さ | 2~4m |
生活型 | 落葉低木 |
生育場所 | 蛇紋岩地、石灰岩地 |
分 布 | 在来種(日本固有種) 四国(高知県) |
撮 影 | 浜松市 06.4.2 |
公園や庭によく植えられている。
幹は灰褐色、皮目がある。若い枝には長毛と星状毛が多い。葉は互生し、長さ5~11㎝の卵円形~倒卵円形、不相称、先は鈍頭~急尖頭、基部は心形。葉縁は波状の鋸歯があり、鋸歯の先端が刺状になる。葉表は無毛、葉裏は白緑色、星状毛がやや密生する。花は葉の展開前に開花する。花序は長さ約4㎝、7~10個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1㎝。花序軸は無毛。雄しべは5個、花弁より長く、雄しべが突き出る。葯は暗赤色。果実は直径8~10㎜の球形の蒴果、2個の花柱が残存し、2個の種子が入り、熟すと裂開する。種子は長さ3~5㎜、惰円形、光沢のある黒色。2n=72。
コウヤミズキは葉脈が深く、浅い鋸歯があり、葉裏に星状毛がない。花序の花数がやや少なく、4~5個。
ヒュウガミズキは花の数が1~3個と少なく、葯が黄色。
低木又は小高木、落葉又は半常緑、枝は3面をもち、普通、星状毛がある。芽は鱗片がある。枝は3個の前葉がある。托葉は大きく、膜質、普通、早落性、小さな葉痕がな個留。葉身は膜質又は革質、縁は鋸歯縁、葉脈は羽状、2本の基部の側脈は普通、3次脈をもつ。花序は総状花序又は小型の密穂花序(thyrse)、垂れ下がり、普通葉の生じる前に開く。花序柄は2又は3個の基部の葉をもつ。各花は普通、苞1個と2個の小苞を「もつ。花は両性。っ咢片は5個、宿存性又は脱落性。花弁は黄色、円形~卵形。雄しべは5本。花糸は線形。葯は半葯(thecae)は2胞子嚢(2-sporangiate)であり。各々2バルブに裂開する。5~10個の蜜腺が作り出した花盤の鱗片があり、雄しべに互生し、先は切形又は2裂し、ときに1~5個の仮雄しべがある。子房はほとんど上位~ほとんど下位。胚珠は各室に3個、その2個は不稔。花柱は短あたは長。柱頭は頭状、果実に宿存する。蒴果は卵状球形、木質、胞背裂開、4バルブ、宿存する花柱をもつ。種子は楕円形、胚乳は肉質、胚は真っすぐ。2n = 24, 48, 72。
世界に約29種があり、中国、インド、日本、朝鮮に分布する。中国に20種ある。
synonym Corylopsis gotoana Makino var. coreana (Uyeki ex Nakai) T.Yamaz.
朝鮮原産。公園や庭木に稀に植えられている。 落葉低木。多数分枝して直立し、高さ1~2m。若枝は淡褐色、無毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~2.5㎝、赤色を帯び、無毛。葉身は単葉、質が薄く、長さ5~9㎝×幅3~6㎝、ゆがんだ卵形、基部は左右やや不対称な心形~切形、縁は後屈する波状の鋸歯縁、歯の先は芒状になり、葉先は急に短く突き出て尖り、微突起があり、葉基部から3行脈が伸び、側脈は5~7対、葉縁の鋸歯に達する。葉の上面は緑色、下面は粉白色を帯び、両面とも無毛。開花は葉の展開より早い。穂状花序は長さ1~2㎝、花を8~12個つける。花冠は鮮黄色、直径1.5~3㎝。果実は蒴果。花期は3~4月。
2 Corylopsis glabrescens Franch. et Sav. キリシマミズキ 霧島水木
日本固有種(九州の霧島山系、四国の愛媛県・高知県)。英名はfragrant winter hazel
落葉低木。高さ2~3m。樹皮は灰褐色。若枝には皮目がある。葉は互生し、葉柄がある。葉身は卵状円形、長さ3~6㎝、基部は浅い心形、縁には鋸歯があり、歯先が芒状になり、葉先が短く尖る。葉の上面は無毛、下面は粉白を帯び、初め多少の星状毛と脈上に伏毛があり、無毛となる。花は葉の展開前に咲き、芳香がある。穂状花序は長さ4~6㎝、垂れ下がり、花が5~9個つく。花は淡黄色。咢は鐘形、長さ約1.5mm、無毛、先は5裂する。花弁は5個、長さ約7㎜。雄しべは長さ4~5mm、花弁より短い。葯は黄色。蒴果は広倒卵形、直径約7㎜。種子は黒色、光沢がある。花期は4~5月。
品種) 'Lemon Drop' , 'Longwood Chimes'
3 Corylopsis gotoana Makino コウヤミズキ 高野水木
synonym Corylopsis glabrescens Franch. et Sav. var. gotoana (Makino) T.Yamanaka
日本固有種(本州の中部地方以西、四国、九州)。別名はミヤマトサミズキ 深山土佐水木。
落葉低木。高さ2~5m。幹は灰褐色。若い枝にほとんど毛がない。葉は互生し、長さ6~12㎝の卵円~円形、脈が深く、基部は心形。葉縁は浅い鋸歯があり、鋸歯の先端が芒状になる。葉表は無毛、葉裏はやや白色を帯び、白毛が散生する。花は桜の花と同じ頃、葉の展開前に開花する。花序は長さ3~4㎝、4~8(10)個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1㎝。花序軸は無毛。葯は暗赤色。果実は直径7~8㎜の広倒卵形の蒴果、2個の花柱が残存する。熟すと裂開し、光沢のある黒色の種子を落とす。花期は3~4月。
品種) 'Chollipo' , 'March Jewel'
3-1 Corylopsis gotoana Makino var. pubescens (Nakai) T.Yamaz. ヒゴミズキ 肥後水木
synonym Corylopsis gotoana Makino f. pubescens (Nakai) H.Ohba
synonym Corylopsis glabrescens Franch. et Sav. var. gotoana (Makino) T.Yamanaka f. pubescens (Nakai) T.Yamanaka
別名はケショウコウミズキ
若枝に長軟毛と星状毛が密生する。葉柄、花序軸にも長軟毛が散生又は密生する。
4 Corylopsis multiflora Hance タイワントサミズキ
synonym Corylopsis stenosepala Hayata
中国、台湾原産。中国名は瑞木 rui mu。別名はイトウミズキ。
5 Corylopsis pauciflora Siebold et Zucc. ヒュウガミズキ 日向水木
synonym Corylopsis matudae Kaneh. et Sasaki
日本(近畿地方の石川県~兵庫県)、台湾原産。中国名は少花瑞木 shao hua la ban hua。英名はbuttercup witch hazel。別名はイヨミズキ、コバノトサミズキ。庭や公園に植えられている。
落葉低木。高さ1~3m。幹は灰褐色。枝は無毛。葉は互生し、長さ2~3㎝、幅1.5~2.5㎝の卵円~広卵形、基部は心形。葉縁は浅い波状の鋸歯があり、鋸歯の先端が芒状になる。葉表は無毛、葉裏は粉白色を帯び、白色の長毛が散生する。葉柄は長さ5~15㎜。花は桜の花と同じ頃、葉の展開前に開花する。花序には1~3個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1.5㎝。花序軸は無毛。雄しべは長さ5~6㎜、花弁の長さ6~7㎜よりやや短い。葯は黄色。蒴果は直径6~8㎜の広倒卵形、無毛、2個の花柱が残存する。熟すと裂開する。種子は長さ約4㎜の惰円形、光沢のある黒色。花期は3~4月。
6 Corylopsis sinensis Corylopsis 支那水木
中国原産。中国名は蜡瓣花 la ban hua。英名はChinese winter hazel , false hazelnut 。(
低木、若枝と芽は有毛又は無毛。托葉は狭長円形、長さ約20㎜、まばらに毛がある。葉柄は長さ5~10㎜、星状の綿毛がある。葉身は倒卵形、倒卵状円形~広卵形~長円状倒卵形、長さ3~9㎝×幅2~6㎝、下面は灰褐色の星状毛があるか無毛、上面は無毛又は脈に毛があり、基部は非対称、心形又は類切形、縁は鋸歯、歯は微突形、先は鈍形、鋭形、又は尖鋭形、側脈は各側に7~9本、最も下側の2本は3次脈が不明瞭。花序は長さ3~4㎝、 果時に長さ3~6㎝。花序柄は長さ1.2~1.5㎝、毛がある。花序の基部の苞は卵状円形、長さ0.8~1㎝、外側はけがあり、内側に絨毛がある。花の苞は卵形、長さ4~5㎜、毛がある。小苞は長円形、長さ2~3㎜。花の杯は星状毛がある。咢片は卵形、無毛、先は類鈍形。花弁はへら形、長さ5~6㎜×幅3~4㎜。雄しべは長さ4~5㎜、花盤の鱗片は2裂し、先は鋭形、咢片の長さにほぼ等しい。子房は星状毛がある。花柱は長さ6~7㎜、基部に毛がある。蒴果は長さ10~14㎜×幅7~9㎜、星状毛がある。種子は長さ4~5㎜。
品種) 'Spring Purple' , 'Veitch's Purple'
7 Corylopsis spicata Siebold et Zucc. トサミズキ 土佐水木
日本固有種(四国の高知県)。英名はspike witch hazel , spike winter hazel。公園や庭によく植えられている。
落葉低木。高さ2~4m。幹は灰褐色、皮目がある。若い枝には長毛と星状毛が多い。葉は互生し、長さ5~11㎝の卵円形~倒卵円形、不相称、先は鈍頭~急尖頭、基部は心形。葉縁は波状の鋸歯があり、鋸歯の先端が刺状になる。葉表は無毛、葉裏は白緑色、星状毛がやや密生する。花は葉の展開前に開花する。花序は長さ約4㎝、7~10個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1㎝。花序軸は無毛。雄しべは5個、花弁より長く、雄しべが突き出る。葯は暗赤色。果実は直径8~10㎜の球形の蒴果、2個の花柱が残存し、2個の種子が入り、熟すと裂開する。種子は長さ3~5㎜、惰円形、光沢のある黒色。2n=72。花期は3~4月。
品種) 'Aurea' , 'Golden Spring' , 'Red Eye'
8 その他ハイブリッド
品種) 'Winterthur'
Dopatrium
Dopatrium junceum
幹は灰褐色、皮目がある。若い枝には長毛と星状毛が多い。葉は互生し、長さ5~11㎝の卵円形~倒卵円形、不相称、先は鈍頭~急尖頭、基部は心形。葉縁は波状の鋸歯があり、鋸歯の先端が刺状になる。葉表は無毛、葉裏は白緑色、星状毛がやや密生する。花は葉の展開前に開花する。花序は長さ約4㎝、7~10個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1㎝。花序軸は無毛。雄しべは5個、花弁より長く、雄しべが突き出る。葯は暗赤色。果実は直径8~10㎜の球形の蒴果、2個の花柱が残存し、2個の種子が入り、熟すと裂開する。種子は長さ3~5㎜、惰円形、光沢のある黒色。2n=72。
コウヤミズキは葉脈が深く、浅い鋸歯があり、葉裏に星状毛がない。花序の花数がやや少なく、4~5個。
ヒュウガミズキは花の数が1~3個と少なく、葯が黄色。
トサミズキ属
family Hamamelidaceae - genus Corylopsis低木又は小高木、落葉又は半常緑、枝は3面をもち、普通、星状毛がある。芽は鱗片がある。枝は3個の前葉がある。托葉は大きく、膜質、普通、早落性、小さな葉痕がな個留。葉身は膜質又は革質、縁は鋸歯縁、葉脈は羽状、2本の基部の側脈は普通、3次脈をもつ。花序は総状花序又は小型の密穂花序(thyrse)、垂れ下がり、普通葉の生じる前に開く。花序柄は2又は3個の基部の葉をもつ。各花は普通、苞1個と2個の小苞を「もつ。花は両性。っ咢片は5個、宿存性又は脱落性。花弁は黄色、円形~卵形。雄しべは5本。花糸は線形。葯は半葯(thecae)は2胞子嚢(2-sporangiate)であり。各々2バルブに裂開する。5~10個の蜜腺が作り出した花盤の鱗片があり、雄しべに互生し、先は切形又は2裂し、ときに1~5個の仮雄しべがある。子房はほとんど上位~ほとんど下位。胚珠は各室に3個、その2個は不稔。花柱は短あたは長。柱頭は頭状、果実に宿存する。蒴果は卵状球形、木質、胞背裂開、4バルブ、宿存する花柱をもつ。種子は楕円形、胚乳は肉質、胚は真っすぐ。2n = 24, 48, 72。
世界に約29種があり、中国、インド、日本、朝鮮に分布する。中国に20種ある。
トサミズキ属の主な種と園芸品種
1 Corylopsis coreana Uyeki ショウコウミズキ 松広水木synonym Corylopsis gotoana Makino var. coreana (Uyeki ex Nakai) T.Yamaz.
朝鮮原産。公園や庭木に稀に植えられている。 落葉低木。多数分枝して直立し、高さ1~2m。若枝は淡褐色、無毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~2.5㎝、赤色を帯び、無毛。葉身は単葉、質が薄く、長さ5~9㎝×幅3~6㎝、ゆがんだ卵形、基部は左右やや不対称な心形~切形、縁は後屈する波状の鋸歯縁、歯の先は芒状になり、葉先は急に短く突き出て尖り、微突起があり、葉基部から3行脈が伸び、側脈は5~7対、葉縁の鋸歯に達する。葉の上面は緑色、下面は粉白色を帯び、両面とも無毛。開花は葉の展開より早い。穂状花序は長さ1~2㎝、花を8~12個つける。花冠は鮮黄色、直径1.5~3㎝。果実は蒴果。花期は3~4月。
2 Corylopsis glabrescens Franch. et Sav. キリシマミズキ 霧島水木
日本固有種(九州の霧島山系、四国の愛媛県・高知県)。英名はfragrant winter hazel
落葉低木。高さ2~3m。樹皮は灰褐色。若枝には皮目がある。葉は互生し、葉柄がある。葉身は卵状円形、長さ3~6㎝、基部は浅い心形、縁には鋸歯があり、歯先が芒状になり、葉先が短く尖る。葉の上面は無毛、下面は粉白を帯び、初め多少の星状毛と脈上に伏毛があり、無毛となる。花は葉の展開前に咲き、芳香がある。穂状花序は長さ4~6㎝、垂れ下がり、花が5~9個つく。花は淡黄色。咢は鐘形、長さ約1.5mm、無毛、先は5裂する。花弁は5個、長さ約7㎜。雄しべは長さ4~5mm、花弁より短い。葯は黄色。蒴果は広倒卵形、直径約7㎜。種子は黒色、光沢がある。花期は4~5月。
品種) 'Lemon Drop' , 'Longwood Chimes'
3 Corylopsis gotoana Makino コウヤミズキ 高野水木
synonym Corylopsis glabrescens Franch. et Sav. var. gotoana (Makino) T.Yamanaka
日本固有種(本州の中部地方以西、四国、九州)。別名はミヤマトサミズキ 深山土佐水木。
落葉低木。高さ2~5m。幹は灰褐色。若い枝にほとんど毛がない。葉は互生し、長さ6~12㎝の卵円~円形、脈が深く、基部は心形。葉縁は浅い鋸歯があり、鋸歯の先端が芒状になる。葉表は無毛、葉裏はやや白色を帯び、白毛が散生する。花は桜の花と同じ頃、葉の展開前に開花する。花序は長さ3~4㎝、4~8(10)個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1㎝。花序軸は無毛。葯は暗赤色。果実は直径7~8㎜の広倒卵形の蒴果、2個の花柱が残存する。熟すと裂開し、光沢のある黒色の種子を落とす。花期は3~4月。
品種) 'Chollipo' , 'March Jewel'
3-1 Corylopsis gotoana Makino var. pubescens (Nakai) T.Yamaz. ヒゴミズキ 肥後水木
synonym Corylopsis gotoana Makino f. pubescens (Nakai) H.Ohba
synonym Corylopsis glabrescens Franch. et Sav. var. gotoana (Makino) T.Yamanaka f. pubescens (Nakai) T.Yamanaka
別名はケショウコウミズキ
若枝に長軟毛と星状毛が密生する。葉柄、花序軸にも長軟毛が散生又は密生する。
4 Corylopsis multiflora Hance タイワントサミズキ
synonym Corylopsis stenosepala Hayata
中国、台湾原産。中国名は瑞木 rui mu。別名はイトウミズキ。
5 Corylopsis pauciflora Siebold et Zucc. ヒュウガミズキ 日向水木
synonym Corylopsis matudae Kaneh. et Sasaki
日本(近畿地方の石川県~兵庫県)、台湾原産。中国名は少花瑞木 shao hua la ban hua。英名はbuttercup witch hazel。別名はイヨミズキ、コバノトサミズキ。庭や公園に植えられている。
落葉低木。高さ1~3m。幹は灰褐色。枝は無毛。葉は互生し、長さ2~3㎝、幅1.5~2.5㎝の卵円~広卵形、基部は心形。葉縁は浅い波状の鋸歯があり、鋸歯の先端が芒状になる。葉表は無毛、葉裏は粉白色を帯び、白色の長毛が散生する。葉柄は長さ5~15㎜。花は桜の花と同じ頃、葉の展開前に開花する。花序には1~3個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1.5㎝。花序軸は無毛。雄しべは長さ5~6㎜、花弁の長さ6~7㎜よりやや短い。葯は黄色。蒴果は直径6~8㎜の広倒卵形、無毛、2個の花柱が残存する。熟すと裂開する。種子は長さ約4㎜の惰円形、光沢のある黒色。花期は3~4月。
6 Corylopsis sinensis Corylopsis 支那水木
中国原産。中国名は蜡瓣花 la ban hua。英名はChinese winter hazel , false hazelnut 。(
低木、若枝と芽は有毛又は無毛。托葉は狭長円形、長さ約20㎜、まばらに毛がある。葉柄は長さ5~10㎜、星状の綿毛がある。葉身は倒卵形、倒卵状円形~広卵形~長円状倒卵形、長さ3~9㎝×幅2~6㎝、下面は灰褐色の星状毛があるか無毛、上面は無毛又は脈に毛があり、基部は非対称、心形又は類切形、縁は鋸歯、歯は微突形、先は鈍形、鋭形、又は尖鋭形、側脈は各側に7~9本、最も下側の2本は3次脈が不明瞭。花序は長さ3~4㎝、 果時に長さ3~6㎝。花序柄は長さ1.2~1.5㎝、毛がある。花序の基部の苞は卵状円形、長さ0.8~1㎝、外側はけがあり、内側に絨毛がある。花の苞は卵形、長さ4~5㎜、毛がある。小苞は長円形、長さ2~3㎜。花の杯は星状毛がある。咢片は卵形、無毛、先は類鈍形。花弁はへら形、長さ5~6㎜×幅3~4㎜。雄しべは長さ4~5㎜、花盤の鱗片は2裂し、先は鋭形、咢片の長さにほぼ等しい。子房は星状毛がある。花柱は長さ6~7㎜、基部に毛がある。蒴果は長さ10~14㎜×幅7~9㎜、星状毛がある。種子は長さ4~5㎜。
品種) 'Spring Purple' , 'Veitch's Purple'
7 Corylopsis spicata Siebold et Zucc. トサミズキ 土佐水木
日本固有種(四国の高知県)。英名はspike witch hazel , spike winter hazel。公園や庭によく植えられている。
落葉低木。高さ2~4m。幹は灰褐色、皮目がある。若い枝には長毛と星状毛が多い。葉は互生し、長さ5~11㎝の卵円形~倒卵円形、不相称、先は鈍頭~急尖頭、基部は心形。葉縁は波状の鋸歯があり、鋸歯の先端が刺状になる。葉表は無毛、葉裏は白緑色、星状毛がやや密生する。花は葉の展開前に開花する。花序は長さ約4㎝、7~10個の花が垂れ下がってつく。花は黄色、長さ約1㎝。花序軸は無毛。雄しべは5個、花弁より長く、雄しべが突き出る。葯は暗赤色。果実は直径8~10㎜の球形の蒴果、2個の花柱が残存し、2個の種子が入り、熟すと裂開する。種子は長さ3~5㎜、惰円形、光沢のある黒色。2n=72。花期は3~4月。
品種) 'Aurea' , 'Golden Spring' , 'Red Eye'
8 その他ハイブリッド
品種) 'Winterthur'
参考
1) Flora of ChinaDopatrium
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=108087
2) Jepson eFlora: Taxon pageDopatrium junceum
http://ucjeps.berkeley.edu/eflora/eflora_display.php?tid=23256