トダシバ 戸田芝
Flora of Mikawa
イネ科 Poaceae トダシバ属
別 名 | バレンシバ、ウスゲトダシバ |
中国名 | 野古草 ye gu cao |
学 名 | Arundinella hirta (Thunb.) C.Tanaka 広義 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. ciliata (Thunb.) Koidz Arundinella anomala Steud. . |
花 期 | 8~10月 |
高 さ | 30~120㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 日当たりの良い草地、畑地の周辺、道端、林縁 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、ロシア |
撮 影 | 蒲郡市豊岡町 09.9.25 |
和名は埼玉県の戸田が原に多かったことから名づけられた。葉の幅は05~1.5㎝、やや内側に巻く。葉には伏毛が生えるが、毛の量には個体差がある。毛の多いものをケトダシバ var. hirta、少ないものをウスゲトダシバ var. ciliata =Arundinella anomala と分類する説もある。両者を含めて広義にトダシバとすることも多い。
根茎は横に這い、茎は直立し、節に短毛がある。葉舌は短く、縁に毛がある。葉鞘の毛の量にも変異が多く、普通、上向きの毛がある。ほとんど無毛のウスゲトダシバと呼ばれるものは、葉もほとんど無毛。円錐花序に小穂を多数つける。花序の枝の長さや密度には変異が多い。小穂は長さ3.5~4㎜、緑色~紫色を帯び、緑色の条線が目立ち、小花は2個つく。小穂が紫色を帯びると、花序全体が紫色を帯びて見える。第1苞頴は長さ3.5~4㎜、第2苞頴の基部を抱くようにつく。第1小花は雄性。第2小花は両性で結実し、護頴、内頴は薄膜質、護頴の基部に白毛がある。小穂から突き出た葯とブラシ状の柱頭は紫褐色。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~暗褐色。2n=28,34,36,56
多年草または1年草、ときに鱗片のある根茎を伴う。葉身は普通、線形。葉舌は非常に短く、膜質、葉身の基部の後ろに長毛の密なフリンジがある。円錐花序は開くかまたは狭まり、普通、単純な総状花序状の一次枝をもつ。中軸は平滑、または角(かど)がザラつくかまたは剛毛がある。小穂は対になる。小梗は等しくなく、短く合着する。小穂は2個の小花をもち、披針形~卵形、隙間があり、しばしば帯紫色、下側の小花は雄性または不毛、上側の小花は両性。小軸は小花の間で間接離断する。両苞穎は等しくなく、第2苞穎は小穂と同長で、しばしば尾状になる。第1苞穎は短く、鋭形~尾状。下側の護穎は、第2苞穎に質感が似ており、しばしば宿存し、平滑、3~5脈があり、芒がない。その内穎は透明。上側の護穎は円柱形、下側の護穎より小さく、質は堅く、細かくザラつき、先は全縁または2歯があり、しばしば芒があり、まれに芒がなく、たまに、側歯にも芒がある。芒は普通、膝状に曲がり、柱(基部)が褐色で捻じれ、ときに早落性。内穎は縁にときに耳がある。カルスは短く、丸く、毛がある。x=7。
世界に約60種あり、熱帯および亜熱帯地域に広く分布し、主にアジアにある。
北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、ロシア原産。中国名は野古草 ye gu cao。別名はバレンシバ、ウスゲトダシバ。日当たりの良い草地、畑地の周辺、道端、林縁に生える。
多年草。高さ30~120㎝。 根茎は横に這い、茎は直立し、節に短毛がある。葉舌は短く、縁に毛がある。葉鞘の毛の量にも変異が多く、普通、上向きの毛がある。葉の幅は05~1.5㎝、やや内側に巻く。葉には伏毛が生えるが、毛の量には個体差がある。ほとんど無毛のウスゲトダシバと呼ばれるものは、葉もほとんど無毛。円錐花序に小穂を多数つける。花序の枝の長さや密度には変異が多い。小穂は長さ3.5~4㎜、緑色~紫色を帯び、緑色の条線が目立ち、小花は2個つく。小穂が紫色を帯びると、花序全体が紫色を帯びて見える。第1苞頴は長さ3.5~4㎜、第2苞頴の基部を抱くようにつく。第1小花は雄性。第2小花は両性で結実し、護頴、内頴は薄膜質、護頴の基部に白毛がある。小穂から突き出た葯とブラシ状の柱頭は紫褐色。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~暗褐色。2n=28,34,36,56。花期は8~10月。
1-1 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. ciliata (Thunb.) Koidz. ウスゲトダシバ
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka subsp. anomala (Steud.) Tzvelev
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. ciliata (Thunb.) Sugim.
synonym Arundinella anomala Steud.
葉には伏毛が生えるが、毛の量には個体差がある。毛の多いものをケトダシバvar. hirta、少ないものをウスゲトダシバ var. ciliataと分類する。
1-2 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. glauca (Koidz.) Honda シロトダシバ
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. glauca (Koidz.) Sugim.
1-3 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. hirta ケトダシバ
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. livens (Honda) Sugim.
葉に毛が多いもの。
1-4 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. hondana Koidz. オニトダシバ 鬼戸田芝
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. hondana (Koidz.) T.Koyama
日本、朝鮮、中国に分布。中語句名は庐山野古草 lu shan ye gu cao。
小穂は剛毛があり、剛毛の基部がいぼ状になる。
2 Arundinella nepalensis Trin. セイタカトダシバ
中国、ブータン、インド、ミャンマー、ネパール、パキスタン、タイ、ベトナム、アフリカ、オーストラリア原産。中国名は石芒草 shi mang cao。
3 Arundinella pubescens Merr. et Hack. シバガヤ
台湾、フィリピン原産。中国名は毛野古草 mao ye gu cao。
4 Arundinella riparia Honda ミギワトダシバ 広義
※Kewscienceではミギワトダシバとオオボケガヤをトダシバ[Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka]の異名としている。 根茎は普通、水平方向に伸びない。稈は高さ9~62㎝、房状になる、葉は根生葉および茎葉。葉身は長さ0.5~43㎝×幅2~10㎜、線形、草質、白緑色、縁はザラつき、長い直軟毛があり、先は次第に尖鋭形になる。葉舌は長さ約0.5㎜、膜質、縁は縁毛があるかまたは歯状、切形。葉鞘は開き、無毛。円錐花序は長さ1、5~24㎝、突き出し、直立し、またはやや先が傾向き、外形が披針形~線形、緩い。花序軸は少なくとも中間より上の角(かど)がザラつく、枝はザラつき、ほぼ直立~広がり、基部から小穂をつける。小梗はザラつく。小穂は長さ3.2~5mm、2花をもち、苞穎は形が等しく、狭卵形~披針形、先は鋭形または尖鋭形、紙質、無毛、平滑。第1苞穎は長さ2.5~5mm、3または5脈があり、中脈はザラつく。第2苞穎は長さ3.4~4.7㎜、5脈がある。不稔の護穎は長さ3.5~4.3㎜、3または5脈があり、紙質。不稔の内穎は不稔の護穎よりわずかに短く、竜骨は平滑またはザラつき、薄い紙質。葯は長さ3.1㎜、薄褐色または暗褐色。稔性の護穎は長さ2.6~3.3㎜、3脈があり、披針形、紙質または革質、無毛、先は鋭形または尖鋭形、芒はないかまたは長さ4㎜以下の芒があり、芒はザラつき、真っ直ぐまたは膝状に曲がる。カルスは密に直軟毛がある。稔性の内穎は長さ2.6~3㎜、披針形。葯は3個、長さ1mm、薄褐色または暗褐色。鱗被は2個、透明。穎果は長さ1.3~1.7㎜、楕円形、薄褐色または暗褐色。
4-1 Arundinella riparia Honda subsp. riparia ミギワトダシバ 狭義
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. riparia (Honda) Ohwi
synonym rundinella hirta (Thunb.) Tanaka subsp. riparia (Honda) T.Koyama
静岡県、紀伊半島(三重県、和歌山県、奈良県)に分布。別名はミギワシバ、ミギワガヤ。渓流の岩上などに生える。
稈は高さ53~62㎝。葉身は長さ7~43㎝、幅2~10㎜、両面に長い柔らかい毛があり、無毛またはまばらに毛がある。円錐花序は長さ10~24㎝。小穂は長さ4.5~5㎜。苞穎は披針形、先は尖鋭形、紙質、無毛、平滑。第1苞穎は長さ3~5㎜、5脈がある。第2苞穎は長さ3.5~4.7㎜、5脈がある、不稔の護穎は長さ3.5~4.3㎜、3または5脈がある、不稔の内穎は不稔の護穎よりわずかい短く、平滑または竜骨がザラつく。稔性の護穎は長さ2.6~3.3㎜、3脈があり、紙質、無毛、先は尖鋭形。芒は長さO.9~4㎜、ざらつき、膝状に曲がりまたは曲がらない。稔性の内穎は長さ2.6~3㎜。穎果は長さ約1.7㎜、薄褐色。
4-2 Arundinella riparia Honda subsp. breviaristata Ibaragi オオボケガヤ
四国(徳島県、高知県)に分布。
稈は高さ9-57cm。葉身は長さ0.5~18cm×幅3~7.5mm、まばらに直軟毛があり、両面に長いの毛がある、円錐花序は長さ1,5~22㎝。小穂は長さ3.2~4.2mm。苞穎は狭卵形、先は鋭形または尖鋭形、紙質、無毛、平滑、顕著な脈がある。第1苞穎は長さ2.5~3.3mm、3または5脈がある。第2苞穎は長さ3.4~3.7mm、5脈がある。不稔の護穎は長さ3.5~3.6mm、3または5脈がある。不稔の内穎は不稔の護穎にほぼ等しく、竜骨はザラつく。稔性の護穎は長さ2.6~3mm、3脈があり、革質、無毛、先は鋭形、芒はなくまたは長さ1~以下の芒があり、ザラつく。稔性の内穎は長さ2.6~3mm。穎果は長さ約1.3㎜、暗褐色。
5 Arundinella setosa Trin. ヒガヤ
中国、台湾、ブータン、インド、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ネパール、ニューギニア、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム、オーストラリア原産。中国名は刺芒野古草 ci mang ye gu cao。
Arundinella
Arundinella
Arundinella
Arundinella
根茎は横に這い、茎は直立し、節に短毛がある。葉舌は短く、縁に毛がある。葉鞘の毛の量にも変異が多く、普通、上向きの毛がある。ほとんど無毛のウスゲトダシバと呼ばれるものは、葉もほとんど無毛。円錐花序に小穂を多数つける。花序の枝の長さや密度には変異が多い。小穂は長さ3.5~4㎜、緑色~紫色を帯び、緑色の条線が目立ち、小花は2個つく。小穂が紫色を帯びると、花序全体が紫色を帯びて見える。第1苞頴は長さ3.5~4㎜、第2苞頴の基部を抱くようにつく。第1小花は雄性。第2小花は両性で結実し、護頴、内頴は薄膜質、護頴の基部に白毛がある。小穂から突き出た葯とブラシ状の柱頭は紫褐色。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~暗褐色。2n=28,34,36,56
トダシバ属
family Poaceae - genus Arundinella多年草または1年草、ときに鱗片のある根茎を伴う。葉身は普通、線形。葉舌は非常に短く、膜質、葉身の基部の後ろに長毛の密なフリンジがある。円錐花序は開くかまたは狭まり、普通、単純な総状花序状の一次枝をもつ。中軸は平滑、または角(かど)がザラつくかまたは剛毛がある。小穂は対になる。小梗は等しくなく、短く合着する。小穂は2個の小花をもち、披針形~卵形、隙間があり、しばしば帯紫色、下側の小花は雄性または不毛、上側の小花は両性。小軸は小花の間で間接離断する。両苞穎は等しくなく、第2苞穎は小穂と同長で、しばしば尾状になる。第1苞穎は短く、鋭形~尾状。下側の護穎は、第2苞穎に質感が似ており、しばしば宿存し、平滑、3~5脈があり、芒がない。その内穎は透明。上側の護穎は円柱形、下側の護穎より小さく、質は堅く、細かくザラつき、先は全縁または2歯があり、しばしば芒があり、まれに芒がなく、たまに、側歯にも芒がある。芒は普通、膝状に曲がり、柱(基部)が褐色で捻じれ、ときに早落性。内穎は縁にときに耳がある。カルスは短く、丸く、毛がある。x=7。
世界に約60種あり、熱帯および亜熱帯地域に広く分布し、主にアジアにある。
トダシバ属の主な種と園芸品種
1 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka トダシバ 戸田芝 広義北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、ロシア原産。中国名は野古草 ye gu cao。別名はバレンシバ、ウスゲトダシバ。日当たりの良い草地、畑地の周辺、道端、林縁に生える。
多年草。高さ30~120㎝。 根茎は横に這い、茎は直立し、節に短毛がある。葉舌は短く、縁に毛がある。葉鞘の毛の量にも変異が多く、普通、上向きの毛がある。葉の幅は05~1.5㎝、やや内側に巻く。葉には伏毛が生えるが、毛の量には個体差がある。ほとんど無毛のウスゲトダシバと呼ばれるものは、葉もほとんど無毛。円錐花序に小穂を多数つける。花序の枝の長さや密度には変異が多い。小穂は長さ3.5~4㎜、緑色~紫色を帯び、緑色の条線が目立ち、小花は2個つく。小穂が紫色を帯びると、花序全体が紫色を帯びて見える。第1苞頴は長さ3.5~4㎜、第2苞頴の基部を抱くようにつく。第1小花は雄性。第2小花は両性で結実し、護頴、内頴は薄膜質、護頴の基部に白毛がある。小穂から突き出た葯とブラシ状の柱頭は紫褐色。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~暗褐色。2n=28,34,36,56。花期は8~10月。
1-1 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. ciliata (Thunb.) Koidz. ウスゲトダシバ
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka subsp. anomala (Steud.) Tzvelev
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. ciliata (Thunb.) Sugim.
synonym Arundinella anomala Steud.
葉には伏毛が生えるが、毛の量には個体差がある。毛の多いものをケトダシバvar. hirta、少ないものをウスゲトダシバ var. ciliataと分類する。
1-2 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. glauca (Koidz.) Honda シロトダシバ
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. glauca (Koidz.) Sugim.
1-3 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. hirta ケトダシバ
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. livens (Honda) Sugim.
葉に毛が多いもの。
1-4 Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. hondana Koidz. オニトダシバ 鬼戸田芝
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka f. hondana (Koidz.) T.Koyama
日本、朝鮮、中国に分布。中語句名は庐山野古草 lu shan ye gu cao。
小穂は剛毛があり、剛毛の基部がいぼ状になる。
2 Arundinella nepalensis Trin. セイタカトダシバ
中国、ブータン、インド、ミャンマー、ネパール、パキスタン、タイ、ベトナム、アフリカ、オーストラリア原産。中国名は石芒草 shi mang cao。
3 Arundinella pubescens Merr. et Hack. シバガヤ
台湾、フィリピン原産。中国名は毛野古草 mao ye gu cao。
4 Arundinella riparia Honda ミギワトダシバ 広義
※Kewscienceではミギワトダシバとオオボケガヤをトダシバ[Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka]の異名としている。 根茎は普通、水平方向に伸びない。稈は高さ9~62㎝、房状になる、葉は根生葉および茎葉。葉身は長さ0.5~43㎝×幅2~10㎜、線形、草質、白緑色、縁はザラつき、長い直軟毛があり、先は次第に尖鋭形になる。葉舌は長さ約0.5㎜、膜質、縁は縁毛があるかまたは歯状、切形。葉鞘は開き、無毛。円錐花序は長さ1、5~24㎝、突き出し、直立し、またはやや先が傾向き、外形が披針形~線形、緩い。花序軸は少なくとも中間より上の角(かど)がザラつく、枝はザラつき、ほぼ直立~広がり、基部から小穂をつける。小梗はザラつく。小穂は長さ3.2~5mm、2花をもち、苞穎は形が等しく、狭卵形~披針形、先は鋭形または尖鋭形、紙質、無毛、平滑。第1苞穎は長さ2.5~5mm、3または5脈があり、中脈はザラつく。第2苞穎は長さ3.4~4.7㎜、5脈がある。不稔の護穎は長さ3.5~4.3㎜、3または5脈があり、紙質。不稔の内穎は不稔の護穎よりわずかに短く、竜骨は平滑またはザラつき、薄い紙質。葯は長さ3.1㎜、薄褐色または暗褐色。稔性の護穎は長さ2.6~3.3㎜、3脈があり、披針形、紙質または革質、無毛、先は鋭形または尖鋭形、芒はないかまたは長さ4㎜以下の芒があり、芒はザラつき、真っ直ぐまたは膝状に曲がる。カルスは密に直軟毛がある。稔性の内穎は長さ2.6~3㎜、披針形。葯は3個、長さ1mm、薄褐色または暗褐色。鱗被は2個、透明。穎果は長さ1.3~1.7㎜、楕円形、薄褐色または暗褐色。
4-1 Arundinella riparia Honda subsp. riparia ミギワトダシバ 狭義
synonym Arundinella hirta (Thunb.) Tanaka var. riparia (Honda) Ohwi
synonym rundinella hirta (Thunb.) Tanaka subsp. riparia (Honda) T.Koyama
静岡県、紀伊半島(三重県、和歌山県、奈良県)に分布。別名はミギワシバ、ミギワガヤ。渓流の岩上などに生える。
稈は高さ53~62㎝。葉身は長さ7~43㎝、幅2~10㎜、両面に長い柔らかい毛があり、無毛またはまばらに毛がある。円錐花序は長さ10~24㎝。小穂は長さ4.5~5㎜。苞穎は披針形、先は尖鋭形、紙質、無毛、平滑。第1苞穎は長さ3~5㎜、5脈がある。第2苞穎は長さ3.5~4.7㎜、5脈がある、不稔の護穎は長さ3.5~4.3㎜、3または5脈がある、不稔の内穎は不稔の護穎よりわずかい短く、平滑または竜骨がザラつく。稔性の護穎は長さ2.6~3.3㎜、3脈があり、紙質、無毛、先は尖鋭形。芒は長さO.9~4㎜、ざらつき、膝状に曲がりまたは曲がらない。稔性の内穎は長さ2.6~3㎜。穎果は長さ約1.7㎜、薄褐色。
4-2 Arundinella riparia Honda subsp. breviaristata Ibaragi オオボケガヤ
四国(徳島県、高知県)に分布。
稈は高さ9-57cm。葉身は長さ0.5~18cm×幅3~7.5mm、まばらに直軟毛があり、両面に長いの毛がある、円錐花序は長さ1,5~22㎝。小穂は長さ3.2~4.2mm。苞穎は狭卵形、先は鋭形または尖鋭形、紙質、無毛、平滑、顕著な脈がある。第1苞穎は長さ2.5~3.3mm、3または5脈がある。第2苞穎は長さ3.4~3.7mm、5脈がある。不稔の護穎は長さ3.5~3.6mm、3または5脈がある。不稔の内穎は不稔の護穎にほぼ等しく、竜骨はザラつく。稔性の護穎は長さ2.6~3mm、3脈があり、革質、無毛、先は鋭形、芒はなくまたは長さ1~以下の芒があり、ザラつく。稔性の内穎は長さ2.6~3mm。穎果は長さ約1.3㎜、暗褐色。
5 Arundinella setosa Trin. ヒガヤ
中国、台湾、ブータン、インド、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ネパール、ニューギニア、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム、オーストラリア原産。中国名は刺芒野古草 ci mang ye gu cao。
参考
1) Flora of ChinaArundinella
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=110810
2) Plants of the World Online| KewscienceArundinella
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:17532-1
3) World Flora OnlineArundinella
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000003204
4) World Checklist of Vascular PlantsArundinella
https://wcvp.science.kew.org/
5) Acta Phytotax,Geobot. 57 (1):65-73 (2006)
Arundinetlariparia a New Rheophytic subsp. Grass breviaristata (Poaceae), fromShikoku,Japan.
http://ucjeps.berkeley.edu/eflora/eflora_display.php?tid=23256