スルガテンナンショウ 駿河天南星

mark

Flora of Mikawa

サトイモ科 Araceae テンナンショウ属

別 名 エンシュウテンナンショウ
学 名 Arisaema sugimotoi Nakai

 synonym Arisaema yamatense (Nakai) Nakai subsp. sugimotoi (Nakai) H.Ohashi et J.Murata

スルガテンナンショウの花
スルガテンナンショウ仏炎苞の付属体
スルガテンナンショウの雄花序
スルガテンナンショウの集合果
スルガテンナンショウの果実
スルガテンナンショウ
スルガテンナンショウ葉
スルガテンナンショウ種子
花 期 3~4月
高 さ 30~60㎝
生活型 多年草
生育場所 湿った林内
分 布 在来種(日本固有種)  東海地方
撮 影 蔵王山 05.4.10
実    01.10.27
三河の山では普通に見られる。カントウマムシグサなどに似ているが、仏炎苞の中にある付属体の先端が鍵状にくびれるのが特徴。 以前はムロウテンナンショウの亜種と分類されていた。ムロウテンナンショウ群はやや早咲きで、舷部は内側に細かい乳頭状突起が密生する。
 地中の球茎は扁球形。葉は2個つき、1個の葉は明瞭に小さい。小葉は7~17個つく。偽茎にはムラサキマムシグサと同じような模様がある。仏炎苞は淡緑色、白い縦筋があり、内側には細かい乳頭状突起が密生し、先が尖る。仏炎苞の中に肉穂花序があり、多数の花がつき、上部に付属体がある。普通は雌雄異株。栄養状態で変化し、大きくなると雌株になり、小さいと雄株となる。両性のときもあり、仏炎苞を上から覗くと確認でき、雄花は仏炎苞の筒部の基部に隙間がある。付属体は淡緑色、太く、先端が細くなり、前にやや曲がり、大きく膨らみ鍵状にくびれる。果実は液果、多数つき、直径5~8㎜のやや歪んだ球形、秋に橙色に熟す。種子はほぼ白色、長さ3~3.5㎜の球形~丸みのある4稜形、果実に1~4個入る。2n=28。
 ムロウテンナンショウArisaema yamatense は本州(本州の愛知県、岐阜県、福井県、鳥取県、岡山県)に分布する。葉は2個つき、1個は小さい。小葉は7~17個つく。仏炎苞は淡緑色、舷部は内側に細かい乳頭状突起が密生し、先が短く鋭く尖る。付属体は淡緑色、基部が太く、次第に先が細く、上部でわずかに前に曲がり、先端は小さい楕円形に膨れ、緑色。