シロバナサクラタデ 白花桜蓼

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Flora of Mikawa

タデ科 Polygonaceae イヌタデ属

別 名 コサクラタデ、ヒメサクラタデ
中国名 蚕茧蓼 can jian liao
英 名 Japanese knotweed
学 名 Persicaria japonica (Meisn.) Nakai
 synonym Persicaria sterilis (Nakai) Nakai et Ohki
 synonym Polygonum japonicum Meisn.
シロバナサクラタデの長花柱花
シロバナサクラタデの短花柱花
シロバナサクラタデの花柄と小苞
シロバナサクラタデ花被の腺点
シロバナサクラタデの托葉鞘
シロバナサクラタデ葉裏の縁毛と腺点
シロバナサクラタデ
シロバナサクラタデ果実
シロバナサクラタデの葉表
シロバナサクラタデの葉裏
花 期 8~10月
高 さ 50~100㎝
生活型 多年草
生育場所 湿地、休耕田、草地、溜池、溝、川岸
分 布 在来種 日本全土、朝鮮、中国(東部~中部および東南部の低標高地に限る)、台湾
撮 影 渥美町  03.7.21
花はサクラタデ Persicaria odorata (Lour.) Sojak subsp. conspicuaに良く似ているが、小さく、色が真っ白で、サクラタデより花序枝が多く、先が垂れ下がることが多い。花序の節当りの花数が2~3個ならサクラタデ、4~6個ならシロバナサクラタデ。シロバナサクラタデは痩果に光沢がある。
 多年草、根茎が水平。茎は直立、高さ50~100㎝、無毛、ときにまばらに小剛毛があり、茎は高く、枝分かれし、節が膨らむ。葉柄は短いか又は無柄に近い。葉身は披針形、長さ7~15㎝×幅1~2㎝、薄革質、先は尖鋭形、基部は楔形、葉縁付近や脈上に伏毛があり、毛の長さは0.5(~0.7)㎜以下、下面に腺点がある。托葉鞘は筒形、濃褐色、長さ10~18㎜、膜質、伏した剛毛があり、先は切形、縁毛は長さ1~1.2㎝。花序は1~5本に分枝し、細長く、先が垂れ下がることが多い。花序柄が長い。小苞の先に毛がある。花被は長さ3~4㎜、白色、5裂まれに4裂し、腺点がある。花は雌雄異株ではなく、異形花柱性であり(平塚・中尾 1996)、短花柱花と長花柱花の2形がある。短花柱花は雌しべの長さ約2.4㎜、雄しべの長さ4.3㎜、雄しべが花被より突き出る。長花柱の花は雌しべの長さ約4.3㎜、雄しべの長さ約2.4㎜、雌しべが花被から突き出る。雄しべは6個まれに7~8個。花柱は2まれに3分岐する。痩果は長さ約2.5㎜、レンズ形が多く、3稜形が混じり、黒色、光沢がある。花期は8~10月。2n=40(4倍体), 44(高4倍体), 49(低5倍体), 50(5倍体)、富山県では5倍体が最も多い。
 ケサクラタデ(var. scabrida)は葉の両面に剛毛を密生する。Kewscienceでは基本種のsynonymとされている。
 サクラタデは花被が長さ5~6㎜と大きく、淡紅色、花被が深裂する。また、痩果は3稜形のみで、光沢が少ない。
 ボントクタデは花が小さく、花序も細い。
 シロバナサクラタデと花や托葉鞘がほとんど同じであり、葉が被針形でなく、惰円形~長楕円形のものが豊橋市内にあった。花序もほとんど直立している。