シロバナミゾソバとヤマミゾソバの中間 

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Flora of Mikawa

タデ科 Polygonaceae イヌタデ属

学 名 Persicaria thunbergii (Siebold et Zucc.) H.Gross form. albiflora (Honda) Yonek.
シロバナミゾソバの花
シロバナミゾソバの小苞
シロバナミゾソバ花柄の腺毛
シロバナミゾソバ葉状托葉鞘
シロバナミゾソバ葉状托葉鞘
シロバナミゾソバ茎と縁毛のある托葉鞘
シロバナミゾソバ
シロバナミゾソバ葉表
シロバナミゾソバ葉裏
シロバナミゾソバ葉柄
花 期 7~10月
高 さ 30~100㎝
生活型 1年草
生育場所 山地の林内
分 布 在来種  北海道、本州、四国、九州、朝鮮、台湾、中国、ロシア、インド
撮 影 設楽町 12.10.10
シロバナミゾソバはミゾソバの白花品種であるが、シロバナミゾソバとヤマミゾソバの中間的のものも見られる。ヤマミゾソバはミゾソバの変種とされているが、POWO(Kew)ではミゾソバに含めている。
 葉の形が三角形に近いが、裂片の先が鋭頭であり、花柄に腺毛が多いのため、ヤマミゾソバでなくシロバナミゾソバに近い。しかし、ヤマミゾソバの生える林縁の近くの日当たりのよい場所に立ち上がっていたものである。葉柄の翼はほとんどなく、わずかにある程度。腺毛はわずかに紅色を帯びている。花も白色であるが、茎がやや赤色のため、ヤマミゾソバの可能性も強い。ミゾソバ類の葉形は変化が多いため、このようなまぎらわしいものは果実や染色体を調べないと確定できないもののようである。ミゾソバの果実は光沢が無く、染色体数は2n=40。ヤマミゾソバの果実は光沢があり、染色体数2n=38。このような中間的なものもあり、ヤマミゾソバをミゾソバに含める方がよいとも考えられる。
 ヤマミゾソバ Polygonum oreophilum (Makino) Hiyama は山地の林内の日陰に生える。茎に刺が少なく、節間が長い。葉は幅が広く、葉身の湾入部がほとんど無い三角形、頂裂片の先端は鈍頭、側裂片の先端も鈍頭。葉の基部は切形。葉柄に翼がない。花は白色、花数が少ない。花柄が長く、腺毛がほとんどない。果実は光沢がある。2n=38。