セイヨウヒルガオ 西洋昼顔
Flora of Mikawa
ヒルガオ科 Convolvulaceae セイヨウヒルガオ属
中国名 | 田旋花 tian xuan hua |
英 名 | field bindweed |
学 名 | Convolvulus arvensis L. |
花 期 | 6~8月 |
高 さ | つる性 長さ0.4~1m |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 道端 |
分 布 | 帰化種 中国、モンゴル、ロシア、コーカサス、中央アジア、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産 |
撮 影 | 蒲郡市 13.5.21 |
東アジア、アメリカ、オーストラリアなどにも帰化し、世界に広く分布している。戦前に観賞用に導入され、全国に帰化したものである。花や葉など全体にヒルガオより小型。
多年草(又は1年草)、木質の根茎があり、蔓性、よじ登る又は平伏し、基部で分枝する。茎は長さ (20~) 40~100㎝、無毛又はまばらに有毛。葉柄は長さ (3~) 9~20㎜。葉身は無毛~有毛、長さ1.5~5㎝×幅1~4㎝、卵状長円形~卵形(~線形~線状長円形)、 基部は矢じり形~矛形~心形、先は鈍形~微突形、基部の3脈が目立ち、上部は羽状脈。花序は腋生、集散花序、花が1~3個つく。花序柄は長さ3~8㎝。苞は2個、線形、長さ2~3㎜、萼から離れ、花柄と花序柄の間に対生する。花柄は咢の長さの約4(~6)倍。咢片は不等長、長さ3.5~5㎜。外側の2個は広長円形~倒卵形、短く、外側にまばらに毛があるか又は無毛、±縁毛があり、先は軍配うちわ形。内側の咢片は卵状円形、縁は膜質、先は鈍形~軍配うちわ形。花冠は白色~ピンク色、広漏斗形、長さ1.5~2..6㎝、花弁中央の帯には外側の上部に毛があり、拡大部は浅く5裂する。雄しべは5個、突き出ず、不等長、花糸は長さ5~7㎜、基部に小さな鱗片がある。葯は長さ約2㎜。花盤は円蓋形。子房は卵形、無毛又はまばらに毛がある。花柱は円筒形。柱頭(腕)2個は細長く、線形~長楕円形。蒴果は卵形~類球形、長さ5~8㎜、無毛。種子は4個、又は少なく、暗褐色~黒色、卵形、長さ3~4㎜、いぼがある。花期は6~8月(又は通年)。果期は6~9月。2n = 24, 48, 50。
ヒルガオ、コヒルガオの場合は苞が萼を包み込む。セイヨウヒルガオの花はコヒルガオの小さいものと大きさが近い。ヒルガオは花が大きい。
1年草又は2年草で平伏~直立~絡みつき、クッション状又は直立する低木、亜低木、腋部に普通、毛があり、毛は単純又は2刺がある。葉は単葉、互生、葉柄は有又は無、縁は全縁又は± 分裂する。花は腋生、花序柄があり、単生又は集散花序又は様々な種類の花序につき、苞がある。咢片は等長又は不等長、中央の咢片は非対称(1/2が露出し、外側の2個の咢片に似る。1/2が包まれ、内側の2個の咢片に似る。)、宿存し、大きくならない。花冠は漏斗形又は鐘形、拡大部は浅裂又は全縁、5本の±明瞭な花弁中央の帯をもつ。雄しべは突き出ず、花冠の基部につく。花糸は基部で広がり、先は糸状、花粉は楕円形、3(~4)溝孔、刺は無い。花盤は輪状又は円蓋状。雌しべは突き出ず、子房は2(~4)室。胚珠は室に2個。花柱は1個、糸状。柱頭は2個、線形~円筒形~棍棒形。蒴果は2室、4バルブ又は不規則に裂開する。種子は1~4個、黒色又は褐色、しばしば、いぼ状、有毛まれに、無毛。
世界に約200種があり、世界に広く分布する。
※参考11に190種が詳しく解説されている。
ヨーロッパ、アフリカ、カナリア諸島原産。英名はmallow-leaf bindweed
多年草、分枝し、毛又は絨毛のある根茎があり、毛は長さ0.2~0.8 (1.4)㎜、開出又は直立・開出、まれに伏せ、帯白色。茎は長さ200㎝幅0.25㎝以下、傾伏又は絡みつき、多数、分枝し、断面は円形、まれに線形の突起をもつ。葉は長さ(20) 30~120 (150) ㎜×幅(10) 14~40 (57)㎜、卵形、鈍形~類鋭形、基部は円い矢じり形又は膨らみ、縁は円鋸歯~深裂、有毛、中脈には毛が多い。葉柄は長さ (7) 17~50 (70)㎜、根生葉は葉柄が葉身の長さと同長又は短く、有毛。花序は花が1~3 (5)個つく。花序柄は長さ(20) 30~100 (140) ㎜、腋の葉より長く、開出又は直立・開出する。苞は長さ4~10㎜×幅 0.2~0.3 (0.6)㎜、類対生、線状披針形、鋭形。花柄は長さ7.5~16 (18)㎜、咢の長さと同長又は長い。咢片は長さ(6) 7~9.5 (10)㎜×幅(3.2) 3.4~5㎜、類等長、皮革質。外側の咢片は卵状披針形~長円形状楕円形、先は鋭形、基部は切形~凹形、縁が狭い膜質、密に毛があり。内側の咢片は倒卵形、類鈍形、短い微突形、縁が広く膜質、無毛。花冠は長さ(25) 27~37 (40)㎜×幅(20) 25~37 (42) ㎜、ピンク色、まれに帯白色。雄しべは長さ (12) 13~15 (17)㎜。花糸は基部でわずかに膨れ、腺があり、白色。葯は長さ3~4.5㎜、平滑、紫色(violet)。雄しべ内蜜腺は高さ約1㎜。子房は無毛。花柱は長さ (7) 9~11㎜、無毛。柱頭の腕は長さ 3~4 (5)㎜、紫色。蒴果は長さ(6) 8~10㎜×幅(6) 8~11㎜、咢より長く、球形、扁平、無毛、4種子をもつ。種子は長さ 5~5.5㎜×幅2.5~3.5㎜、いぼのあるとさかがあり、褐色又は黒色。2n = 40 , n = 10。 花期は5~6月。
1-1 Convolvulus althaeoides subsp. tenuissimus
品種) 'Cretan Sunset' , 'Pink Fanfare'
2 Convolvulus ammannii Desr. ヒナヒルガオ 雛昼顔
朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン原産。中国名は银灰旋花 yin hui xuan hua 。
多年草、短い木質の塊根がある。茎は少数~数本、平伏又は斜上、長さ2~10(~15)㎝、枝は±密に銀色の絹毛がある。葉は無柄、線形~線状倒披針形、長さ1~2㎝X幅1~4㎜、±密に銀色の絹毛があり 、基部は漸尖形、先は鋭形。花柄は長さ0.5~7㎝。花は単生、類頂生。咢片はわずかに不等長、長さ3.5~7㎜、 外面は±絹毛がある。外側の2個の咢片は長円形~長円形状楕円形、先は鋭形~尖鋭形。内側の咢片は幅が広く、楕円形、先は尖鋭形。花冠は淡ローズ色又は帯白色でピンク紫色の線があり、漏斗形、長さ0.8~1.5㎝、拡大部は浅く5裂、花弁中央の帯には毛がある。雄しべは突き出ず、不等長。花糸は無毛。花盤は輪状。子房は卵形、先に軟毛がある。柱頭は線形。蒴果は卵状楕円形、長さ6~8㎜、微突頭、先端に軟毛がある。種子は2~3個、帯赤色、卵形、平滑、嘴がある。花期は6~8月。果期は7~8月。
3 Convolvulus arvensis L. セイヨウヒルガオ 西洋昼顔
中国、モンゴル、ロシア、コーカサス、中央アジア、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。中国名は田旋花 tian xuan hua 。英名はbindweed , common bindweed , field bindweed , lesser bindweed , small bindweed , white convolvulus , wild morning-glory
多年草(又は1年草)、木質の根茎があり、蔓性、よじ登る又は平伏し、基部で分枝する。茎は長さ (20~) 40~100㎝、無毛又はまばらに有毛。葉柄は長さ (3~) 9~20㎜。葉身は無毛~有毛、長さ1.5~5㎝×幅1~4㎝、卵状長円形~卵形(~線形~線状長円形)、 基部は矢じり形~矛形~心形、先は鈍形~微突形、基部の3脈が目立ち、上部は羽状脈。花序は腋生、集散花序、花が1~3個つく。花序柄は長さ3~8㎝。苞は2個、線形、長さ2~3㎜、萼から離れ、花柄と花序柄の間に対生する。花柄は咢の長さの約4(~6)倍。咢片は不等長、長さ3.5~5㎜。外側の2個は広長円形~倒卵形、短く、外側にまばらに毛があるか又は無毛、±縁毛があり、先は軍配うちわ形。内側の咢片は卵状円形、縁は膜質、先は鈍形~軍配うちわ形。花冠は白色~ピンク色、広漏斗形、長さ1.5~2..6㎝、花弁中央の帯には外側の上部に毛があり、拡大部は浅く5裂する。雄しべは5個、突き出ず、不等長、花糸は長さ5~7㎜、基部に小さな鱗片がある。葯は長さ約2㎜。花盤は円蓋形。子房は卵形、無毛又はまばらに毛がある。花柱は円筒形。柱頭(腕)2個は細長く、線形~長楕円形。蒴果は卵形~類球形、長さ5~8㎜、無毛。種子は4個、又は少なく、暗褐色~黒色、卵形、長さ3~4㎜、いぼがある。花期は6~8月(又は通年)。果期は6~9月。2n = 24, 48, 50。
4 Convolvulus cantabrica L. ムラダチヒルガオ 群立ち昼顔
ヨーロッパ南部、北アフリカ、地中海沿岸地域原産。英名はCantabrican morning glory , dwarf morning glory , Cantabrian bindweed。1
基部が木質の多年草、絨毛があり、毛は長さ (0.3) 0.4~2.5 (3.0)㎜の伏し又は開出し、帯白色。茎は長さ (15) 20~70 (75) ×幅0.12~0.35㎝、直立又は傾伏 、多数、分枝し、断面は円形、線形の絨毛のある突起は無く、基部に開出毛があり、花序に伏毛がある。葉は長さ(12) 17~93 (105)㎜×幅 (2) 3~17 (22)㎜、基部は次第に漸尖し、全縁、無柄、両面に緩く絨毛があり、縁に伏毛が多い。根生葉は倒披針状へら形~線状へら形、鈍形~類鋭形、長く漸尖し、基部が大きくなり、絹毛があり、主に開出毛もつ。上部の葉は狭長円形~線形、鋭く、主に伏毛をもつ。花序は花が (1) 3~5 (7)個、腋生及び頂生し、 レース状の穂状花序状の合成花序(conflorescence)につく。花序柄は長さ (40) 45~115 (150)㎜、腋の葉より長い。苞は長さ (5) 7~16 (20)㎜×幅 (0.5) 0.7~1.8 (2.2)㎜、 類対生、線形~線状披針形、先は鋭形。花柄は長さ(2) 2.5~4.5 (6) ㎜、咢より短い。咢片は長さ (5) 5,5~9,5 (10)㎜×幅 (1,3) 2~ 3,4 (5)㎜、類等長、尖頭形、密に絨毛のあることはほとんど無く、主に開出毛があり、外側の咢片は卵状披針形~長円状楕円形、先は鋭形、ごく狭い膜質の縁があるか又は無い。内側の咢片は広倒卵形、長い尖頭形、広い膜質の縁がある。花冠は長さ (15) 17~23 (25)㎜×幅 (19) 22~28 (32)㎜、ピンク色、まれに帯白色。雄しべは長さ(5) 7~11 (14)㎜。花糸は基部が 平らで、腺が無く、白色。葯は長さ2~2.7㎜、白色。雄しべ内蜜腺は高さ0.3~0.6㎜。花柱は長さ (4) 6~7㎜。 柱頭の腕は長さ3~5 (6.5)㎜、白色。蒴果は長さ (5) 6~8㎜×幅 (4,5) 6~7㎜、咢より短く、球形又は類球形、絨毛があり、熟すと無毛になり、種子を2~4個もつ。種子は長さ3~3.7㎜×幅2.5~3㎜、黒色、非常に密に、短毛がある。2n = 30, n = 15 (Flora Iberica)
5 Convolvulus cneorum L. コンボルブルス・クネオルム
ヨーロッパ原産。英名はsilverbush , shrubby bindweed , silvery bindweed。中国名は银旋花 yin xuan hua。
常緑低木、蔓状にならず、多数、分枝し、低い山状になる。寒冷地では1年草として扱われる。標準では高さ60~90㎝×幅60~120㎝になる。葉は互生し、披針形~へら形~楕円形、長さ2.5~6㎝×幅1.2~2㎝、銀灰色の絹毛に覆われ、銀緑色。花序は集散花序、枝先に頂生、多数の花が密に直立する。花序柄は長さ1~2㎝。花柄は長さ3㎜以下又は無い。苞は糸状。小苞は線形。苞や小苞には白色の長毛が密生する。蕾は折り畳まれて捻じれ、ピンク色。虫媒花、昼間に開花し、夜閉じる。花は両性、放射相称、直径2.5~4㎝。咢片は5個、不等長、長円状披針形~広卵形、鈍形又は短い尖鋭形、粗毛(白色長毛)があり、長さ7~9㎜×幅2~3㎜。花冠は漏斗形、白色、ときにピンク色を帯び、長さ17~25㎜、筒部は短く、のど部は黄色、拡大部は全縁、縦の背側に密に軟毛がある5本の目立つ帯をもつ。雄しべは5個、花冠筒部の基部につき、突き出ない。花糸は基部で広がり、葯は長円形。雌しべは1個。雌しべ群は合成心皮、2心皮。子房上位、2室、少なくとも先に絹毛がある。胚珠は各室に2個。花柱は細く、突き出ず、無毛又は基部に絹毛がある。花柱は2裂。子房の基部に蜜腺をもつ。蒴果は胞背裂開、2室、卵形~褐色、少なくとも先に絹毛があり、乾き、平滑、長さ5~6㎜、種子が1~2(~4)個入り、粗毛があり、基部に多少、直立する咢がある。咢片は蒴果より短い。果実の束は直立する。種子は三角形、暗褐色、密に毛があり、長さ約4㎜×幅2~3㎜。花期は3~5(6)月。果期は7~8月。
品種) 'Mighty Tuff Range' , 'Silver Bush' , 'Silvery Moon' , 'Snow Angel' , 'White Flash' (PBR) , 'Xera Sphere'
6 Convolvulus pilosellifolius Desr. ヒメムラダチヒルガオ 姫群立ち昼顔
synonym Convolvulus sogdianus Bunge
パキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、西アジア、コーカサス、オマーン、サウジアラビア、エジプト原産。1994年に神戸市で記録され(清水2003)、2011年にも同地で確認されているが、結実せず、増殖しない。ムラダチヒルガオに似て花が小さい。
多年草、高さ30~70(~130)㎝。茎はほとんど分枝せず、斜上又は平伏し、伏した軟毛と開出毛が混じる。葉は長さ15~40㎜×幅3~5㎜、無柄、、下部の葉は大きく、縁は全縁、ときに波打ち、伏した軟毛があり、開出毛は有又は無。花は1~3個、細い側枝に腋生する。苞は長さ5~8㎜、線形~披針形、鋭形。花柄は長さ5㎜以下、密に軟毛がある。咢片は長さ約5㎜、密に軟毛があり、上部は緑色、下部は淡白色、外側の咢片は倒卵形、鋭形。内側の咢片は卵形~卵状披針形、尖鋭形、基部は凸面。花冠はピンク色、長さ10~12㎜。雄しべは不等長。子房は無毛。花柱は柱頭の長さと同長、無毛。蒴果は長さ4~5㎜。種子は黒色、密に短毛がある。
【神戸市内で確認されたもの】
多年草。高さ約1mになり、大きな株をつ くる。白色の長粗毛に被われ、淡灰緑色を帯びる。木質化した基部から長い鞭状の多数の茎を 直立、叢生する。.茎は円柱形、基部は直径約5㎜、中部の葉腋から枝を開出する。.葉は互生し、下部の葉は線状披針形、やや鈍頭、長さ約7㎝×幅約4㎜。.上部の葉は卵状披針形、尖頭、長さ3.5㎝×幅7㎜、多少、波状をなし、無柄.。夏に上部の葉腋から約3㎝の長柄を伸ばし、先端 に1~5花を散形につける.。咢は有毛、5裂し、長さ約 6㎜、先は細まり、葉状、緑色、尖頭。.花冠は淡桃色、直径約1.5㎝、杯状に平開し、アサガオカラクサ(Evolvulus) のそれに似てい る。.なお、結実は見られない。(参考6).
7 Convolvulus sabatius Viv. アオセイヨウヒルガオ 青西洋昼顔 (コンボルブルス・サバティウス)
synonym Convolvulus mauritanicus Boiss.
synonym Convolvulus sabatius subsp. mauritanicus (Boiss.) Mirb.
イタリア、北アフリカ原産。英名はground blue-convolvulus , blue rock bindweed , bindweed , Moroccan glory vine。
かなり変化の多い多年草。根茎は木質。茎はときに短く、真っすぐ、ときに這い、屈曲し、40㎝以上になり、毛は変化があり、生長部分には伏せた微軟毛~絨毛がある。葉は葉柄があり、長さ0.5~3㎝×幅0.3~2.2㎝(長さは幅の2倍以上にならない)、卵形~類円形、先は円形~鈍形、基部は切形~類心形~短い楔形。葉柄は長さ1~5㎜。花は腋生の二出集散花序に1~3個。花序柄は短く、長さ0.5~3.5㎝、普通、屈曲し、ときに果時に反曲する。小苞は長さ3~13㎜×幅0.5~2.5㎜、線形~長円状披針形。花柄は長さ3~12㎜。外側の咢片は長さ 5~7㎜×幅2~2.5㎜、長円状披針形、鋭形。内側の咢片は幅が広く(幅約3㎜)、縁毛を除いて毛が薄く、膜質。花冠は長さ1.6~2㎝、青色~紫色(violet)、分裂せず、花弁中央の線に軟毛がある。花糸は下部に腺がある。子房は無毛。花柱は無毛、子房の上で分裂し、長さ約4㎜。柱頭は長さ3㎜、蒴果は無毛、種子は無毛、いぼがある。[ Sa’ad 1967 , Carine and Robba 2010 , Pignatti 1982 ]
【ニュージーランド】
多年草、密なマット状になり、茎は多数、生じ、這い、細く、有毛、ほぼ円柱形。葉柄はごく短い。葉身は長さ1.5~4㎝×幅1~2.6㎝、広卵形~長円形状楕円形、全縁、有毛、特に縁に多く、基部は切形、先は円形~鈍形。花は腋生、普通、単生。花序柄は基部に葉がつく。花柄は細く、有毛。苞は長さ6~10㎜、狭線形、有毛、、咢の約5㎜下に位置する。咢片長さ5~9㎜、披針形、有毛、類等長、内側の2個の咢片は狭く、±尖鋭形。花冠は長さ1.7~2㎝×幅2.3~3㎝、広漏斗形、内側が濃青色、 外側は花弁中央に白色の帯があり、中央に白色の目がある。雄しべは不等長。花糸は基部に腺毛がある。柱頭は糸状、わずかに花柱がある。ニュージーランドでは蒴果は見られない。(Flora of New Zealand)。花期は4~6月。
品種) 'Blue smile' , 'Klecs02209' (PBR) , 'Moroccan Beauty' (PBR) , 'Compton Lane' 'Sumcov01' (PBR)
7-1 Convolvulus sabatius Viv.subsp. mauritanicus
8 Convolvulus tricolor L. サンシキアサガオ 三色朝顔
synonym Convolvulus minor Gilib.
ヨーロッパ、北アフリカ原産。英名は dwarf morning glory , dwarf-morning-glory , tricolour convolvulus。
1年草、高さ15~30 (~60)㎝。茎は太く、角(かど)があり、褐色の毛がある。葉は無柄、長さ24~44㎜、倒卵形~倒披針形、先は鈍形~類鋭形、上面は無毛~まばらに毛があり、 下面は褐色の絨毛がある。花は単生、腋生、苞がある。苞は線形、褐色の絨毛がある。咢片は長さ6~8㎜、絨毛が開出し、ほぼ中間でくびれ、上部は卵形~披針形、先端があ鋭形、緑色、下部は凸面、無色。花冠は長さ約20㎜、拡大部は青色、のど部は黄色、縁の外側の折り畳みの上に白色の絨毛があり、筒部は無毛。子房は毛がある。蒴果は有毛。花期は5~7(7~8)月。
品種) 'Blue Ensign' , 'Blue Flash' , 'Bunting' , 'Cambridge Blue' , 'Crimson Monarch' , 'Lavender Rosette' , 'Minor Dark Blue' , 'Minor Sky Blue' , Panorama Group , 'Royal Ensign'
Convolvulus L.
Convolvulus
Convolvulus sabatius
Convolvulus
Convolvulus tricolor
帰化植物ノート(7) ヒメムラダチヒルガオ
Convolvulus
Convolvulus cneorum P187
just a new casual alien plant in Dalmatia or…
PERIODICUM BIOLOGORUM VOL. 119, No 3, 219-222, 2017
DOI: 10.18054/pb.v119i3.4951 UDC 57:61 CODEN PDBIADISSN 0031-5362
11)[PDF] A foundation monograph of Convolvulus L. (Convolvulaceae)
PhytoKeys 51: 1-282 (2015)
(Convolvulaceae) MARK A. CARINE1 & LAVINIA ROBBA
13)Convolvulus sabatius Viv. - GBIF
Convolvulus sabatius Viv.,
多年草(又は1年草)、木質の根茎があり、蔓性、よじ登る又は平伏し、基部で分枝する。茎は長さ (20~) 40~100㎝、無毛又はまばらに有毛。葉柄は長さ (3~) 9~20㎜。葉身は無毛~有毛、長さ1.5~5㎝×幅1~4㎝、卵状長円形~卵形(~線形~線状長円形)、 基部は矢じり形~矛形~心形、先は鈍形~微突形、基部の3脈が目立ち、上部は羽状脈。花序は腋生、集散花序、花が1~3個つく。花序柄は長さ3~8㎝。苞は2個、線形、長さ2~3㎜、萼から離れ、花柄と花序柄の間に対生する。花柄は咢の長さの約4(~6)倍。咢片は不等長、長さ3.5~5㎜。外側の2個は広長円形~倒卵形、短く、外側にまばらに毛があるか又は無毛、±縁毛があり、先は軍配うちわ形。内側の咢片は卵状円形、縁は膜質、先は鈍形~軍配うちわ形。花冠は白色~ピンク色、広漏斗形、長さ1.5~2..6㎝、花弁中央の帯には外側の上部に毛があり、拡大部は浅く5裂する。雄しべは5個、突き出ず、不等長、花糸は長さ5~7㎜、基部に小さな鱗片がある。葯は長さ約2㎜。花盤は円蓋形。子房は卵形、無毛又はまばらに毛がある。花柱は円筒形。柱頭(腕)2個は細長く、線形~長楕円形。蒴果は卵形~類球形、長さ5~8㎜、無毛。種子は4個、又は少なく、暗褐色~黒色、卵形、長さ3~4㎜、いぼがある。花期は6~8月(又は通年)。果期は6~9月。2n = 24, 48, 50。
ヒルガオ、コヒルガオの場合は苞が萼を包み込む。セイヨウヒルガオの花はコヒルガオの小さいものと大きさが近い。ヒルガオは花が大きい。
セイヨウヒルガオ(コンボルブルス)属
family Convolvulaceae - genus Convolvulus1年草又は2年草で平伏~直立~絡みつき、クッション状又は直立する低木、亜低木、腋部に普通、毛があり、毛は単純又は2刺がある。葉は単葉、互生、葉柄は有又は無、縁は全縁又は± 分裂する。花は腋生、花序柄があり、単生又は集散花序又は様々な種類の花序につき、苞がある。咢片は等長又は不等長、中央の咢片は非対称(1/2が露出し、外側の2個の咢片に似る。1/2が包まれ、内側の2個の咢片に似る。)、宿存し、大きくならない。花冠は漏斗形又は鐘形、拡大部は浅裂又は全縁、5本の±明瞭な花弁中央の帯をもつ。雄しべは突き出ず、花冠の基部につく。花糸は基部で広がり、先は糸状、花粉は楕円形、3(~4)溝孔、刺は無い。花盤は輪状又は円蓋状。雌しべは突き出ず、子房は2(~4)室。胚珠は室に2個。花柱は1個、糸状。柱頭は2個、線形~円筒形~棍棒形。蒴果は2室、4バルブ又は不規則に裂開する。種子は1~4個、黒色又は褐色、しばしば、いぼ状、有毛まれに、無毛。
世界に約200種があり、世界に広く分布する。
※参考11に190種が詳しく解説されている。
セイヨウヒルガオ属の主な種と園芸品種
1 Convolvulus althaeoides L. アオイヒルガオ 葵昼顔ヨーロッパ、アフリカ、カナリア諸島原産。英名はmallow-leaf bindweed
多年草、分枝し、毛又は絨毛のある根茎があり、毛は長さ0.2~0.8 (1.4)㎜、開出又は直立・開出、まれに伏せ、帯白色。茎は長さ200㎝幅0.25㎝以下、傾伏又は絡みつき、多数、分枝し、断面は円形、まれに線形の突起をもつ。葉は長さ(20) 30~120 (150) ㎜×幅(10) 14~40 (57)㎜、卵形、鈍形~類鋭形、基部は円い矢じり形又は膨らみ、縁は円鋸歯~深裂、有毛、中脈には毛が多い。葉柄は長さ (7) 17~50 (70)㎜、根生葉は葉柄が葉身の長さと同長又は短く、有毛。花序は花が1~3 (5)個つく。花序柄は長さ(20) 30~100 (140) ㎜、腋の葉より長く、開出又は直立・開出する。苞は長さ4~10㎜×幅 0.2~0.3 (0.6)㎜、類対生、線状披針形、鋭形。花柄は長さ7.5~16 (18)㎜、咢の長さと同長又は長い。咢片は長さ(6) 7~9.5 (10)㎜×幅(3.2) 3.4~5㎜、類等長、皮革質。外側の咢片は卵状披針形~長円形状楕円形、先は鋭形、基部は切形~凹形、縁が狭い膜質、密に毛があり。内側の咢片は倒卵形、類鈍形、短い微突形、縁が広く膜質、無毛。花冠は長さ(25) 27~37 (40)㎜×幅(20) 25~37 (42) ㎜、ピンク色、まれに帯白色。雄しべは長さ (12) 13~15 (17)㎜。花糸は基部でわずかに膨れ、腺があり、白色。葯は長さ3~4.5㎜、平滑、紫色(violet)。雄しべ内蜜腺は高さ約1㎜。子房は無毛。花柱は長さ (7) 9~11㎜、無毛。柱頭の腕は長さ 3~4 (5)㎜、紫色。蒴果は長さ(6) 8~10㎜×幅(6) 8~11㎜、咢より長く、球形、扁平、無毛、4種子をもつ。種子は長さ 5~5.5㎜×幅2.5~3.5㎜、いぼのあるとさかがあり、褐色又は黒色。2n = 40 , n = 10。 花期は5~6月。
1-1 Convolvulus althaeoides subsp. tenuissimus
品種) 'Cretan Sunset' , 'Pink Fanfare'
2 Convolvulus ammannii Desr. ヒナヒルガオ 雛昼顔
朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン原産。中国名は银灰旋花 yin hui xuan hua 。
多年草、短い木質の塊根がある。茎は少数~数本、平伏又は斜上、長さ2~10(~15)㎝、枝は±密に銀色の絹毛がある。葉は無柄、線形~線状倒披針形、長さ1~2㎝X幅1~4㎜、±密に銀色の絹毛があり 、基部は漸尖形、先は鋭形。花柄は長さ0.5~7㎝。花は単生、類頂生。咢片はわずかに不等長、長さ3.5~7㎜、 外面は±絹毛がある。外側の2個の咢片は長円形~長円形状楕円形、先は鋭形~尖鋭形。内側の咢片は幅が広く、楕円形、先は尖鋭形。花冠は淡ローズ色又は帯白色でピンク紫色の線があり、漏斗形、長さ0.8~1.5㎝、拡大部は浅く5裂、花弁中央の帯には毛がある。雄しべは突き出ず、不等長。花糸は無毛。花盤は輪状。子房は卵形、先に軟毛がある。柱頭は線形。蒴果は卵状楕円形、長さ6~8㎜、微突頭、先端に軟毛がある。種子は2~3個、帯赤色、卵形、平滑、嘴がある。花期は6~8月。果期は7~8月。
3 Convolvulus arvensis L. セイヨウヒルガオ 西洋昼顔
中国、モンゴル、ロシア、コーカサス、中央アジア、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。中国名は田旋花 tian xuan hua 。英名はbindweed , common bindweed , field bindweed , lesser bindweed , small bindweed , white convolvulus , wild morning-glory
多年草(又は1年草)、木質の根茎があり、蔓性、よじ登る又は平伏し、基部で分枝する。茎は長さ (20~) 40~100㎝、無毛又はまばらに有毛。葉柄は長さ (3~) 9~20㎜。葉身は無毛~有毛、長さ1.5~5㎝×幅1~4㎝、卵状長円形~卵形(~線形~線状長円形)、 基部は矢じり形~矛形~心形、先は鈍形~微突形、基部の3脈が目立ち、上部は羽状脈。花序は腋生、集散花序、花が1~3個つく。花序柄は長さ3~8㎝。苞は2個、線形、長さ2~3㎜、萼から離れ、花柄と花序柄の間に対生する。花柄は咢の長さの約4(~6)倍。咢片は不等長、長さ3.5~5㎜。外側の2個は広長円形~倒卵形、短く、外側にまばらに毛があるか又は無毛、±縁毛があり、先は軍配うちわ形。内側の咢片は卵状円形、縁は膜質、先は鈍形~軍配うちわ形。花冠は白色~ピンク色、広漏斗形、長さ1.5~2..6㎝、花弁中央の帯には外側の上部に毛があり、拡大部は浅く5裂する。雄しべは5個、突き出ず、不等長、花糸は長さ5~7㎜、基部に小さな鱗片がある。葯は長さ約2㎜。花盤は円蓋形。子房は卵形、無毛又はまばらに毛がある。花柱は円筒形。柱頭(腕)2個は細長く、線形~長楕円形。蒴果は卵形~類球形、長さ5~8㎜、無毛。種子は4個、又は少なく、暗褐色~黒色、卵形、長さ3~4㎜、いぼがある。花期は6~8月(又は通年)。果期は6~9月。2n = 24, 48, 50。
4 Convolvulus cantabrica L. ムラダチヒルガオ 群立ち昼顔
ヨーロッパ南部、北アフリカ、地中海沿岸地域原産。英名はCantabrican morning glory , dwarf morning glory , Cantabrian bindweed。1
基部が木質の多年草、絨毛があり、毛は長さ (0.3) 0.4~2.5 (3.0)㎜の伏し又は開出し、帯白色。茎は長さ (15) 20~70 (75) ×幅0.12~0.35㎝、直立又は傾伏 、多数、分枝し、断面は円形、線形の絨毛のある突起は無く、基部に開出毛があり、花序に伏毛がある。葉は長さ(12) 17~93 (105)㎜×幅 (2) 3~17 (22)㎜、基部は次第に漸尖し、全縁、無柄、両面に緩く絨毛があり、縁に伏毛が多い。根生葉は倒披針状へら形~線状へら形、鈍形~類鋭形、長く漸尖し、基部が大きくなり、絹毛があり、主に開出毛もつ。上部の葉は狭長円形~線形、鋭く、主に伏毛をもつ。花序は花が (1) 3~5 (7)個、腋生及び頂生し、 レース状の穂状花序状の合成花序(conflorescence)につく。花序柄は長さ (40) 45~115 (150)㎜、腋の葉より長い。苞は長さ (5) 7~16 (20)㎜×幅 (0.5) 0.7~1.8 (2.2)㎜、 類対生、線形~線状披針形、先は鋭形。花柄は長さ(2) 2.5~4.5 (6) ㎜、咢より短い。咢片は長さ (5) 5,5~9,5 (10)㎜×幅 (1,3) 2~ 3,4 (5)㎜、類等長、尖頭形、密に絨毛のあることはほとんど無く、主に開出毛があり、外側の咢片は卵状披針形~長円状楕円形、先は鋭形、ごく狭い膜質の縁があるか又は無い。内側の咢片は広倒卵形、長い尖頭形、広い膜質の縁がある。花冠は長さ (15) 17~23 (25)㎜×幅 (19) 22~28 (32)㎜、ピンク色、まれに帯白色。雄しべは長さ(5) 7~11 (14)㎜。花糸は基部が 平らで、腺が無く、白色。葯は長さ2~2.7㎜、白色。雄しべ内蜜腺は高さ0.3~0.6㎜。花柱は長さ (4) 6~7㎜。 柱頭の腕は長さ3~5 (6.5)㎜、白色。蒴果は長さ (5) 6~8㎜×幅 (4,5) 6~7㎜、咢より短く、球形又は類球形、絨毛があり、熟すと無毛になり、種子を2~4個もつ。種子は長さ3~3.7㎜×幅2.5~3㎜、黒色、非常に密に、短毛がある。2n = 30, n = 15 (Flora Iberica)
5 Convolvulus cneorum L. コンボルブルス・クネオルム
ヨーロッパ原産。英名はsilverbush , shrubby bindweed , silvery bindweed。中国名は银旋花 yin xuan hua。
常緑低木、蔓状にならず、多数、分枝し、低い山状になる。寒冷地では1年草として扱われる。標準では高さ60~90㎝×幅60~120㎝になる。葉は互生し、披針形~へら形~楕円形、長さ2.5~6㎝×幅1.2~2㎝、銀灰色の絹毛に覆われ、銀緑色。花序は集散花序、枝先に頂生、多数の花が密に直立する。花序柄は長さ1~2㎝。花柄は長さ3㎜以下又は無い。苞は糸状。小苞は線形。苞や小苞には白色の長毛が密生する。蕾は折り畳まれて捻じれ、ピンク色。虫媒花、昼間に開花し、夜閉じる。花は両性、放射相称、直径2.5~4㎝。咢片は5個、不等長、長円状披針形~広卵形、鈍形又は短い尖鋭形、粗毛(白色長毛)があり、長さ7~9㎜×幅2~3㎜。花冠は漏斗形、白色、ときにピンク色を帯び、長さ17~25㎜、筒部は短く、のど部は黄色、拡大部は全縁、縦の背側に密に軟毛がある5本の目立つ帯をもつ。雄しべは5個、花冠筒部の基部につき、突き出ない。花糸は基部で広がり、葯は長円形。雌しべは1個。雌しべ群は合成心皮、2心皮。子房上位、2室、少なくとも先に絹毛がある。胚珠は各室に2個。花柱は細く、突き出ず、無毛又は基部に絹毛がある。花柱は2裂。子房の基部に蜜腺をもつ。蒴果は胞背裂開、2室、卵形~褐色、少なくとも先に絹毛があり、乾き、平滑、長さ5~6㎜、種子が1~2(~4)個入り、粗毛があり、基部に多少、直立する咢がある。咢片は蒴果より短い。果実の束は直立する。種子は三角形、暗褐色、密に毛があり、長さ約4㎜×幅2~3㎜。花期は3~5(6)月。果期は7~8月。
品種) 'Mighty Tuff Range' , 'Silver Bush' , 'Silvery Moon' , 'Snow Angel' , 'White Flash' (PBR) , 'Xera Sphere'
6 Convolvulus pilosellifolius Desr. ヒメムラダチヒルガオ 姫群立ち昼顔
synonym Convolvulus sogdianus Bunge
パキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、西アジア、コーカサス、オマーン、サウジアラビア、エジプト原産。1994年に神戸市で記録され(清水2003)、2011年にも同地で確認されているが、結実せず、増殖しない。ムラダチヒルガオに似て花が小さい。
多年草、高さ30~70(~130)㎝。茎はほとんど分枝せず、斜上又は平伏し、伏した軟毛と開出毛が混じる。葉は長さ15~40㎜×幅3~5㎜、無柄、、下部の葉は大きく、縁は全縁、ときに波打ち、伏した軟毛があり、開出毛は有又は無。花は1~3個、細い側枝に腋生する。苞は長さ5~8㎜、線形~披針形、鋭形。花柄は長さ5㎜以下、密に軟毛がある。咢片は長さ約5㎜、密に軟毛があり、上部は緑色、下部は淡白色、外側の咢片は倒卵形、鋭形。内側の咢片は卵形~卵状披針形、尖鋭形、基部は凸面。花冠はピンク色、長さ10~12㎜。雄しべは不等長。子房は無毛。花柱は柱頭の長さと同長、無毛。蒴果は長さ4~5㎜。種子は黒色、密に短毛がある。
【神戸市内で確認されたもの】
多年草。高さ約1mになり、大きな株をつ くる。白色の長粗毛に被われ、淡灰緑色を帯びる。木質化した基部から長い鞭状の多数の茎を 直立、叢生する。.茎は円柱形、基部は直径約5㎜、中部の葉腋から枝を開出する。.葉は互生し、下部の葉は線状披針形、やや鈍頭、長さ約7㎝×幅約4㎜。.上部の葉は卵状披針形、尖頭、長さ3.5㎝×幅7㎜、多少、波状をなし、無柄.。夏に上部の葉腋から約3㎝の長柄を伸ばし、先端 に1~5花を散形につける.。咢は有毛、5裂し、長さ約 6㎜、先は細まり、葉状、緑色、尖頭。.花冠は淡桃色、直径約1.5㎝、杯状に平開し、アサガオカラクサ(Evolvulus) のそれに似てい る。.なお、結実は見られない。(参考6).
7 Convolvulus sabatius Viv. アオセイヨウヒルガオ 青西洋昼顔 (コンボルブルス・サバティウス)
synonym Convolvulus mauritanicus Boiss.
synonym Convolvulus sabatius subsp. mauritanicus (Boiss.) Mirb.
イタリア、北アフリカ原産。英名はground blue-convolvulus , blue rock bindweed , bindweed , Moroccan glory vine。
かなり変化の多い多年草。根茎は木質。茎はときに短く、真っすぐ、ときに這い、屈曲し、40㎝以上になり、毛は変化があり、生長部分には伏せた微軟毛~絨毛がある。葉は葉柄があり、長さ0.5~3㎝×幅0.3~2.2㎝(長さは幅の2倍以上にならない)、卵形~類円形、先は円形~鈍形、基部は切形~類心形~短い楔形。葉柄は長さ1~5㎜。花は腋生の二出集散花序に1~3個。花序柄は短く、長さ0.5~3.5㎝、普通、屈曲し、ときに果時に反曲する。小苞は長さ3~13㎜×幅0.5~2.5㎜、線形~長円状披針形。花柄は長さ3~12㎜。外側の咢片は長さ 5~7㎜×幅2~2.5㎜、長円状披針形、鋭形。内側の咢片は幅が広く(幅約3㎜)、縁毛を除いて毛が薄く、膜質。花冠は長さ1.6~2㎝、青色~紫色(violet)、分裂せず、花弁中央の線に軟毛がある。花糸は下部に腺がある。子房は無毛。花柱は無毛、子房の上で分裂し、長さ約4㎜。柱頭は長さ3㎜、蒴果は無毛、種子は無毛、いぼがある。[ Sa’ad 1967 , Carine and Robba 2010 , Pignatti 1982 ]
【ニュージーランド】
多年草、密なマット状になり、茎は多数、生じ、這い、細く、有毛、ほぼ円柱形。葉柄はごく短い。葉身は長さ1.5~4㎝×幅1~2.6㎝、広卵形~長円形状楕円形、全縁、有毛、特に縁に多く、基部は切形、先は円形~鈍形。花は腋生、普通、単生。花序柄は基部に葉がつく。花柄は細く、有毛。苞は長さ6~10㎜、狭線形、有毛、、咢の約5㎜下に位置する。咢片長さ5~9㎜、披針形、有毛、類等長、内側の2個の咢片は狭く、±尖鋭形。花冠は長さ1.7~2㎝×幅2.3~3㎝、広漏斗形、内側が濃青色、 外側は花弁中央に白色の帯があり、中央に白色の目がある。雄しべは不等長。花糸は基部に腺毛がある。柱頭は糸状、わずかに花柱がある。ニュージーランドでは蒴果は見られない。(Flora of New Zealand)。花期は4~6月。
品種) 'Blue smile' , 'Klecs02209' (PBR) , 'Moroccan Beauty' (PBR) , 'Compton Lane' 'Sumcov01' (PBR)
7-1 Convolvulus sabatius Viv.subsp. mauritanicus
8 Convolvulus tricolor L. サンシキアサガオ 三色朝顔
synonym Convolvulus minor Gilib.
ヨーロッパ、北アフリカ原産。英名は dwarf morning glory , dwarf-morning-glory , tricolour convolvulus。
1年草、高さ15~30 (~60)㎝。茎は太く、角(かど)があり、褐色の毛がある。葉は無柄、長さ24~44㎜、倒卵形~倒披針形、先は鈍形~類鋭形、上面は無毛~まばらに毛があり、 下面は褐色の絨毛がある。花は単生、腋生、苞がある。苞は線形、褐色の絨毛がある。咢片は長さ6~8㎜、絨毛が開出し、ほぼ中間でくびれ、上部は卵形~披針形、先端があ鋭形、緑色、下部は凸面、無色。花冠は長さ約20㎜、拡大部は青色、のど部は黄色、縁の外側の折り畳みの上に白色の絨毛があり、筒部は無毛。子房は毛がある。蒴果は有毛。花期は5~7(7~8)月。
品種) 'Blue Ensign' , 'Blue Flash' , 'Bunting' , 'Cambridge Blue' , 'Crimson Monarch' , 'Lavender Rosette' , 'Minor Dark Blue' , 'Minor Sky Blue' , Panorama Group , 'Royal Ensign'
参考
1) Flora VascularConvolvulus L.
https://www.floravascular.com/index.php?genero=Convolvulus
2) Convolvulus in Flora of Pakistan @ efloras.orgConvolvulus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=250096927
Convolvulus tricolor
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=250096937
3) Flora of New ZealandConvolvulus sabatius
http://www.nzflora.info/factsheet/Taxon/Convolvulus-sabatius.html
4) Flora of ChinaConvolvulus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=107909
5)Convolvulus tricolor - Plant Finder - Missouri Botanical GardenConvolvulus tricolor
http://www.missouribotanicalgarden.org/PlantFinder/PlantFinderDetails.aspx?taxonid=279296&isprofile=0&
6)August 1995 Joumal of Japanese Botany Vol. 70 No. 4 235帰化植物ノート(7) ヒメムラダチヒルガオ
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_070_235_238_d.pdf
7)GRINConvolvulus
http://tn-grin.nat.tn/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=2901
8) Silverbush Plant (Convolvulus cneorum) - Description, Care & Uses
http://www.kalliergeia.com/en/silverbush-plant-convolvulus-cneorum-description-uses/
9)Dendrology: Cones, Flowers, Fruits and SeedsConvolvulus cneorum P187
https://books.google.co.jp/books?id=cKR6DwAAQBAJ&pg=PA187&lpg=PA187&dq=Convolvulus+cneorum%E3%80%80bract&source=bl&ots=Kts8jyOFVx&sig=ACfU3U3Hg8BScG3X1SJl0f-kNJi1cusHKw&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwiv8LahvLHhAhVZFYgKHV1JAT4Q6AEwDnoECAYQAQ#v=onepage&q=Convolvulus%20cneorum%E3%80%80bract&f=false
10)Convolvulus sabatius subsp. mauritanicus (Boiss.) Murb. just a new
...just a new casual alien plant in Dalmatia or…
PERIODICUM BIOLOGORUM VOL. 119, No 3, 219-222, 2017
DOI: 10.18054/pb.v119i3.4951 UDC 57:61 CODEN PDBIADISSN 0031-5362
11)[PDF] A foundation monograph of Convolvulus L. (Convolvulaceae)
PhytoKeys 51: 1-282 (2015)
http://bot.biologia.unipi.it/chiavi/Convolvulus_wood.pdf
12) Taxonomy and evolution of the Convolvulus sabatius complex(Convolvulaceae) MARK A. CARINE1 & LAVINIA ROBBA
13)Convolvulus sabatius Viv. - GBIF
Convolvulus sabatius Viv.,
https://www.gbif.org/species/3678857