サクラジマダイコン 桜島大根

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Flora of Mikawa

アブラナ科 Brassicaceae ダイコン属

[別 名] シマデコン(島大根)
[英 名] Sakurajima Daikon , Sakurajima radish , giant white radish
[学 名] Raphanus sativus 'Sakurajima Daikon'
サクラジマダイコンの花序
サクラジマダイコンの花
サクラジマダイコンの花横
サクラジマダイコンの蕾
サクラジマダイコンの茎
サクラジマダイコン
サクラジマダイコン茎葉
サクラジマダイコン基部の葉
サクラジマダイコン基部
花 期 2~5月
高 さ 50~100 ㎝
生活型 1~2年草
生育場所 栽培種/td>
分 布 栽培種 鹿児島県を中心に栽培されている
撮 影 浜名湖ガーデンパーク 21.3.17
サクラジマダイコンはアブラナ科ダイコン属の根菜として栽培される品種である。ダイコンは通常のように細長くなく、球形~扁球形であり、普通、重さ10Kg、直径30㎝程度(大きいものは20~30kg、直径35~40㎝)だが、「世界一大きな大根」としてギネスブックに認定されたものは重量31.1Kg、胴回り119cm(2003年)である。過去の最高記録は45kgともいわれている。鹿児島県桜島の火山灰質の土壌で栽培され、夏下旬~秋上旬(最近では9月中旬~下旬)に播種し、冬(12月~翌年2月)に収穫される。
 サクラジマダイコンの栽培は18世紀には始められており、そのルーツは3説あり、愛知県から入手した方領だいこんを改良した説、桜島自生ハマダイコンから改良した説、国分だいこんの栽培中にできたとする説がある。古くは薩摩大根と呼ばれ、1804年(文化元年)の『成形図説』に櫻島ダイコンの図が掲載されている。サクラジマダイコン農家による自然交配品種であり、品種のばらつきが大きい。
 1年草、高さ50~100㎝、根は球形、直径50~60㎝になる。茎は直立し、多数、分枝する。栽培種には雄(オン)型、雌(メン)型の2タイプがある。雄型は葉色が濃く、毛が多く、草姿がやや立性で草勢が旺盛。雌型は葉色がやや淡く、草勢がやや弱く、葉がやや開出し、毛が少なく、葉の基部が赤紫色に着色する。葉は頭大羽状複葉、濃緑色、茎の上部ほど小さくなる。小葉は密につき、卵形~楕円形、鋸歯縁、先は円形~鋭形、側小葉は小葉柄が無く、基部ほど次第に小さくなり、先がより鋭形になる。花は枝先の総状花序につき、全体では円錐花序状になる。花は直径約1㎝、白色~淡ピンク色、ときに縁が帯紫色、脈が目立つ。花期は2~5月。
品種) 桜島大根 'Sakurajima Daikon' = '在来品種(桜島)' , 晩生桜島(おくてさくらじま)'Okute-Sakurajima' , 巨大晩生桜島大根(Sakurajima Mammoth) , 桜島大丸(さくらじまおおまる) , 桜島おごじょ , ‘F1鹿児島5号’

参考

1) Flora of China
 Raphanus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=127983
2) North America @ efloras.org
 Raphanus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=127983
3) GRIN
 Raphanus
http://tn-grin.nat.tn/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=10254
4) Plants of the World Online | Kew Science
 Raphanus
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:12986-1

5) 植探報 Vol. 22 : 37 ~ 45,2006
 南九州におけるアブラナ科野菜在来種の調査と収集
https://www.gene.affrc.go.jp/pdf/publications/plant-exp_2005(22)_p37.pdf