ヌカボシソウ 糠星草
Flora of Mikawa
イグサ科 Juncaceae スズメノヤリ属
中国名 | 羽毛地杨梅 yu mao di yang mei |
学 名 | Luzula plumosa E.Mey. subsp. plumosa synonym Luzula plumosa E.Mey. 広義 synonym Luzula plumosa E. Mey. var. macrocarpa (Buchen.) Ohwi |
花 期 | 4~5月 |
高 さ | 12~25㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 林縁や草地、道端、水辺 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、インド、ブータン、ネパール |
撮 影 | 豊田市(足助町) 12.4.25 |
ヌカボシソウはイグサ科スズメノヤリ属の丘陵地~低山の里山の林縁や草地、道端などに生える多年草。スズメノヤリのように花が頭花状に集まらないで散形花序状または散房花序状の集散花序になる。
多年草、房状(株立)になり、高さ8~25㎝。匍匐茎は短い。茎は円柱形で条線がある。根生葉は葉身が線状披針形で平ら、長さ8~18㎝×幅2~5㎜、縁はまばらに毛があり、先は尖鋭形で厚いカルスがある。茎葉は1~3枚つき、根生葉より小さく、葉鞘は密に長毛がある。花序は散形花序状または散房花序状の集散花序で、基部の総苞片は葉状で長さ1~3㎝。花は単生、小苞は2個、卵形、長さ1.5~2㎜×幅約1.2㎜、縁はまばらに縁毛または不規則に裂け(lacerate)、先は鋭形。花被片は淡褐色で、卵状披針形~披針形で、長さ3~4㎜×幅1~1.2㎜、不揃いで、内花被片は外花被片よりわずかに長く、先には芒がある。雄しべは6本。葯は長さ約1mm。花糸はほぼ等長。花柱は子房より短く、柱頭は長さ1.5~2 mm。蒴果は黄緑色で、3稜形の卵形、長さ3.2~4mm。種子は赤褐色、卵形~楕円形、長さ1~1.4 mm、付属体は先端で湾曲し、長さ約1mm。花期は3~4月。果期は5~6月。3亜種に分類されている。
北海道、本州、四国、九州に分布。高山に生える。
高さ15~48㎝。少し叢生し、匍匐茎はほぼ長さ1~11㎝。根生葉は広線形、幅3~13㎜、白色の長い縁毛がある。花序枝は複合~たまにわずかに複複合、少数の3次枝を持つ。2次小花柄/1次小花柄の比は0.3~1.8。下部の1次小花柄はほとんど斜上~開出する。花被は普通、濃赤褐色。花被片は長さ2.6~4.2㎜、全縁。葯は線形、長さ0.8~1.5㎜。葯の長さ/花糸の長さ・比はほとんど1.0~2.3。蒴果は長さ3~4㎜、蒴果の長さ/花被片の長さ・比は0.9~1.3。種子の付属体は長さ0.2~1.3㎜。種子の長さ/付属体の長さ・比は1.4~3.0(~6.0)。
高さ6~22(25)㎝。根茎は細い。匍匐茎は常に0㎝ときに0~1(~3)㎝。根出葉は長さ8~18㎝、幅1.5~5㎜の広線形、葉の縁にまばらに白い毛が生える。茎葉は根生葉より小さい。茎は細く、直立し、先端の集散花序に単生花をつける。花序枝は単純~複合。2次小花柄/1次小花柄の比は0.1~1.0。下部の1次小花柄はほとんど斜上~開出。花被片は内花被片3個と外花被片3個の計6個、同長で、長さ2.6~3.8(2.8~4.5)㎜の披針形。小苞2個が花被片の外側に接してつく。雄しべ6個。葯は長さ0.6~1.2(~1.4)㎜、葯/花糸の長さ比は0.6~1.2。雌しべ1個。蒴果は長さ3~4㎜、蒴果の長さ/花被片の長さ・比は0.9~1.3(0.8~1.1)、緑褐色、丸みを帯びた三角垂形、種子が3個入る。種子は長さ1~1.6㎜の広楕円形、種沈が上側に伸びてつく。種沈は長さ0.3~1.6(0.6~1.7)㎜、種子の長さ/付属体の長さ・比は普通1.0~2.2(0.9~2.2)。2n=46。花期は4~5月。
中国(チベット自治区、雲南省、貴州省、中国南東部)原産。
高さ17~41㎝。根生葉は幅3~10㎜。匍匐茎は長さ0~1.5㎝。花序枝は重く複合~複複合、数本の3次枝を持つ。2次小花柄/1次小花柄の比は0.5~1.3。下部の1次小花柄はしばしば後屈する。花被片は長さ2.8~4.1㎜。葯は長さ(0.7)0.9~1.2㎜。葯の長さ/花糸の長さ・比は0.6~1.2。蒴果の長さ/花被片の長さ・比は0.9~1.3。種子の付属体は長さ0.3~1.1㎜。種子の長さ/付属体の長さ・比は1.0~4.3。
(1) Luzula plumosa E.Mey. subsp. dilatata Z.Kaplan クロボシソウ 黒星草
synonym Luzula rufescens auct. non Fisch. ex E.Mey.北海道、本州、四国、九州に分布。高山に生える。
高さ15~48㎝。少し叢生し、匍匐茎はほぼ長さ1~11㎝。根生葉は広線形、幅3~13㎜、白色の長い縁毛がある。花序枝は複合~たまにわずかに複複合、少数の3次枝を持つ。2次小花柄/1次小花柄の比は0.3~1.8。下部の1次小花柄はほとんど斜上~開出する。花被は普通、濃赤褐色。花被片は長さ2.6~4.2㎜、全縁。葯は線形、長さ0.8~1.5㎜。葯の長さ/花糸の長さ・比はほとんど1.0~2.3。蒴果は長さ3~4㎜、蒴果の長さ/花被片の長さ・比は0.9~1.3。種子の付属体は長さ0.2~1.3㎜。種子の長さ/付属体の長さ・比は1.4~3.0(~6.0)。
(2) Luzula plumosa E.Mey. subsp. plumosa ヌカボシソウ 糠星草
synonym Luzula japonica Buchenausynonym Luzula plumosa E.Mey. var. macrocarpa (Buchenau) Ohwi, excl. typo
synonym Luzula plumosa E.Mey. var. brevipes (Franch. et Sav.) Ebinger
北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、インド、ブータン、ネパールに分布。中国名は羽毛地杨梅 yu mao di yang mei。高さ6~22(25)㎝。根茎は細い。匍匐茎は常に0㎝ときに0~1(~3)㎝。根出葉は長さ8~18㎝、幅1.5~5㎜の広線形、葉の縁にまばらに白い毛が生える。茎葉は根生葉より小さい。茎は細く、直立し、先端の集散花序に単生花をつける。花序枝は単純~複合。2次小花柄/1次小花柄の比は0.1~1.0。下部の1次小花柄はほとんど斜上~開出。花被片は内花被片3個と外花被片3個の計6個、同長で、長さ2.6~3.8(2.8~4.5)㎜の披針形。小苞2個が花被片の外側に接してつく。雄しべ6個。葯は長さ0.6~1.2(~1.4)㎜、葯/花糸の長さ比は0.6~1.2。雌しべ1個。蒴果は長さ3~4㎜、蒴果の長さ/花被片の長さ・比は0.9~1.3(0.8~1.1)、緑褐色、丸みを帯びた三角垂形、種子が3個入る。種子は長さ1~1.6㎜の広楕円形、種沈が上側に伸びてつく。種沈は長さ0.3~1.6(0.6~1.7)㎜、種子の長さ/付属体の長さ・比は普通1.0~2.2(0.9~2.2)。2n=46。花期は4~5月。
(3) Luzula plumosa subsp. reflexa (Ebinger) Z.Kaplan
synonym Luzula plumosa var. reflexa Ebinger中国(チベット自治区、雲南省、貴州省、中国南東部)原産。
高さ17~41㎝。根生葉は幅3~10㎜。匍匐茎は長さ0~1.5㎝。花序枝は重く複合~複複合、数本の3次枝を持つ。2次小花柄/1次小花柄の比は0.5~1.3。下部の1次小花柄はしばしば後屈する。花被片は長さ2.8~4.1㎜。葯は長さ(0.7)0.9~1.2㎜。葯の長さ/花糸の長さ・比は0.6~1.2。蒴果の長さ/花被片の長さ・比は0.9~1.3。種子の付属体は長さ0.3~1.1㎜。種子の長さ/付属体の長さ・比は1.0~4.3。