ミズキンバイ 水金梅

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Flora of Mikawa

アカバナ科 Onagraceae チョウジタデ属

中国名 黄花水龙 huang hua shui long
学 名

Ludwigia peploides (Kunth) P.H.Raven subsp. stipulacea (Ohwi) P.H.Raven

 synonym Ludwigia stipulacea (Ohwi) Ohwi
ミズキンバイ花
ミズキンバイ花2
ミズキンバイ萼
ミズキンバイ蕾
ミズキンバイ茎
ミズキンバイ葉2
ミズキンバイ
ミズキンバイ水表面
ミズキンバイ葉
花 期 (5)6~9月
高 さ 10~60㎝
生活型 多年草
生育場所 湿地、水辺
分 布 在来種  本州、四国、九州、台湾、中国
撮 影 豊橋市  15.6.13(満開)
和名は花が高山植物のキンバイソウに似て水辺に生えることから。国の絶滅危惧II類に指定されている。愛知県には自生は無く、栽培されたものだけ。豊橋市のんほいパークに植栽され、5月中旬以降に花を見ることができる。
 全体に無毛。茎は陸上では地表を這って伸び、節から根を出し、水中に伸びた茎は水に浮いて通気根は普通なく、ときに水中に通気根を出す。水中に浮かぶ茎は長さ300㎝以下。地上では花期に横に這った茎の節から分枝して直立~斜上し、長さ10~60㎝、無毛。葉は互生し、葉柄は長さ2~3.5㎜。葉身は長さ2.5~10㎝、幅1~3.2㎝の長惰円形、側脈は7~11対、縁の脈は明瞭でなく、基部狭い楔形、先は鋭尖頭~鋭頭。萼片は5個、先の尖った三角形、長さ6~12㎜、無毛又は有毛。花弁は(4)5個、鮮黄色、基部に暗色の斑点があり、長さ9~17㎜、幅5~11㎜の倒卵形。雄しべ(8~)10個、花糸は長さ2.5~5㎜、鮮黄色。葯は長さ1~1.8㎜、淡黄色。花粉は単一体。花柱は黄色、長さ2.5~5㎜、下半部に長毛が密生する。柱頭は深く5裂する。蒴果は淡褐色、円柱形、4~5稜があり、基部で急に狭くなり、先が少し細く、長さ1.2~4㎝、直径2~5㎜、無毛、厚壁、果実のまま落下する。果柄は長さ2~6.5㎝。種子は各室に1列、淡褐色、長さ1.1~1.3㎜、縦溝は目立たない。2n=16。
 オオバナミズキンバイ Ludwigia grandiflora subsp .grandiflora は北アメリカ南部~南アメリカを原産地とし、英名はlarge-flower primrose-willow 。日本でも野生化し、琵琶湖などで増え問題になっている。 陸上茎には開出した軟毛が密生する。葉は互生し、葉身は長さ3~10(13)㎝の長楕円形~倒披針形~広倒卵形、葉縁に細毛があり、葉表面には軟毛が散生し、葉裏には軟毛が多い。葉身基部は楔形、先は鋭頭、先端には腺点がある。 葉柄は上部ではほとんどなく、長さ(0)1~20(33)㎜、基部に楕円形の小さな托葉がつく。 水中茎は無毛、沈水葉も無毛、葉身は円形~倒卵形、鈍頭、先端に腺体は無い。花は単生し、長さ13~25(47)㎝の花柄があり、黄色で大きい。萼片は5個、長さ8~12(15) ㎜、鋭頭、有毛。花弁は5(6)個、鮮橙黄色、長さ15~18(20) ㎜の倒卵形、先はやや凹む。果実は長さ13~25(27)㎜、有毛。種子は長さ0.8~1㎜。2n=48。
 コバノミズキンバイ Ludwigia peploides subsp. peploides は北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア原産。英名はfloating primrose willow。全体にほぼ無毛。葉は互生し、葉身は長さ(2)3~8(11)㎝の広惰円形~円形。 葉柄は長さ3~20(35)㎜。萼片は長さ6~10㎜。花弁は5個、長さ9~13㎜。果柄は長さ5~20㎜。果実は長さ10~17(20)㎜、円柱形~5稜形。
 ヒレタゴボウ Ludwigia decurrens は別名をアメリカミズキンバイといい、水田や湿地で普通に見られる帰化種。葉先が尖り、花が黄色の4弁花。