ミヤマハハソ 深山柞
Flora of Mikawa
アワブキ科 Sabiaceae アワブキ属
別 名 | ミヤマホウソ |
学 名 | Meliosma tenuis Maxim. synonym Meliosma dilleniifolia (Wall. ex Wight et Arn.) Walp. subsp. tenuis (Maxim.) Beusekom synonym Meliosma tenuiflora Miquel |
花 期 | 6~7月 |
果 期 | 9~10月 |
高 さ | 2~3m |
生活型 | 落葉低木 |
生育場所 | 山地の林縁、沢筋 |
分 布 | 在来種 本州、四国、九州 |
撮 影 | t東栄町 15.6.22(開花初期) |
ミヤマハハソはアワブキ科アワブキ属の低木。和名の由来は葉がコナラに似ていることから。ハハソはコナラの別名。学名のMeliosma tenuisはUSDA(ARS)ではbasionymとされ、小花弁が2裂するMeliosma dilleniifoliaの亜種 subsp. tenuisとして分類している。subsp. dilleniifolia、subsp. flexuosa、subsp. cuneifolia が中国にあり、subsp. tenuis は中国や朝鮮には分布しない。Flora of Chinaでは亜種に分けず、別種としている。学名はMeliosma tenui又はMeliosma dilleniifolia subsp. tenuis とするか見解が分かれ、日本の図鑑ではMeliosma tenuisとし、朝鮮、中国も分布域に含めている(?)。Meliosma dilleniifoliaは葉が重鋸歯縁、Meliosma tenuisは波状鋸歯縁。POWOではMeliosma tenuis Maxim.とし、日本固有種としている。
落葉低木。高さ2~3m。幹は黒紫色、楕円形~円形の皮目ある。枝は紫褐色、毛が散生し、淡褐色の皮目がある。冬芽は裸芽、褐色の毛が密生する。葉痕は半円形、維管束痕は3個。葉は単葉、互生し、葉柄は長さ1~1.5㎝。葉身は長さ5~15㎝、幅2.5~7㎝の倒卵状長楕円形、基部は楔形、先は尾状に尖り、縁は波状の粗い鋸歯がある。葉表は毛が散生し、葉裏は脈上に毛が多く、脈腋に毛叢がある。側脈は7~14対。円錐花序は頂生、垂れ下がり、花序枝はジグザグに曲がり、短毛が密生する。小花柄は長さ1~3㎜。花は直径約4㎜、淡黄緑色。花弁は普通5個、うち3個は類円形、2個は小形、深く2裂し、裂片は尖り、縁毛がある。雄しべは2個、小形の花弁の基部につき、花粉を出し花弁とともにすぐに落ちる。仮雄しべは3個、鱗片状、大きい花弁の基部につく。核果はほぼ球形、直径3~4㎜、黒色に熟す。花期は6~7月。果期は9~10月。
Meliosma dilleniifolia は中国、インド、パキスタン、ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュに分布する。中国名は重齿泡花树(chong chi pao hua shu)。高さ8m以下。葉は単葉、葉柄は長さ約3.5㎝。葉身は長さ10~30㎝×幅4.5~8(14)㎝、卵状惰円形、基部は楔形、先は鋭形~尖鋭形、重鋸歯縁。葉表は軟毛があり、葉裏は曲がった長軟毛がある。側脈は16~20本、直線、歯に達する。円錐花序は頂生、直立し、長さ14~30㎝、3~4回分枝する。花は直径約2㎜。萼片は5個、卵形~広卵形、長さ約1㎜、縁毛がある。花弁は3個、外側の1個は白色、円形、幅約2㎜、内側の2個は幅約1㎜、中間まで2裂し、裂片は尖り、縁毛がある。雄しべは長さ約1.5㎜。雌しべは長さ約1㎜。核果は球形、直径3~3.5㎜、明瞭な中肋がある。2n=32。
落葉低木。高さ2~3m。幹は黒紫色、楕円形~円形の皮目ある。枝は紫褐色、毛が散生し、淡褐色の皮目がある。冬芽は裸芽、褐色の毛が密生する。葉痕は半円形、維管束痕は3個。葉は単葉、互生し、葉柄は長さ1~1.5㎝。葉身は長さ5~15㎝、幅2.5~7㎝の倒卵状長楕円形、基部は楔形、先は尾状に尖り、縁は波状の粗い鋸歯がある。葉表は毛が散生し、葉裏は脈上に毛が多く、脈腋に毛叢がある。側脈は7~14対。円錐花序は頂生、垂れ下がり、花序枝はジグザグに曲がり、短毛が密生する。小花柄は長さ1~3㎜。花は直径約4㎜、淡黄緑色。花弁は普通5個、うち3個は類円形、2個は小形、深く2裂し、裂片は尖り、縁毛がある。雄しべは2個、小形の花弁の基部につき、花粉を出し花弁とともにすぐに落ちる。仮雄しべは3個、鱗片状、大きい花弁の基部につく。核果はほぼ球形、直径3~4㎜、黒色に熟す。花期は6~7月。果期は9~10月。
Meliosma dilleniifolia は中国、インド、パキスタン、ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュに分布する。中国名は重齿泡花树(chong chi pao hua shu)。高さ8m以下。葉は単葉、葉柄は長さ約3.5㎝。葉身は長さ10~30㎝×幅4.5~8(14)㎝、卵状惰円形、基部は楔形、先は鋭形~尖鋭形、重鋸歯縁。葉表は軟毛があり、葉裏は曲がった長軟毛がある。側脈は16~20本、直線、歯に達する。円錐花序は頂生、直立し、長さ14~30㎝、3~4回分枝する。花は直径約2㎜。萼片は5個、卵形~広卵形、長さ約1㎜、縁毛がある。花弁は3個、外側の1個は白色、円形、幅約2㎜、内側の2個は幅約1㎜、中間まで2裂し、裂片は尖り、縁毛がある。雄しべは長さ約1.5㎜。雌しべは長さ約1㎜。核果は球形、直径3~3.5㎜、明瞭な中肋がある。2n=32。