キンラン 金蘭

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Flora of Mikawa

ラン科 Orchidaceae キンラン属

中国名 金兰 jin lan
学 名 Cephalanthera falcata (Thunb.) Blume
キンランの花序
キンランの花
キンランの葉
キンラン
キンランの葉
花 期 4~5(6)月
高 さ 20~50(~70)㎝
生活型 多年草
生育場所 林内
分 布 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国
撮 影 葦毛湿原付近 04.4.24
葉があり、独立栄養性、高さ20~50㎝。茎は細く、やや丈夫で、葉は互生し、4~7個つく。基部の鞘は3~5個つき、長さ1~5㎝。葉は楕円形、楕円状披針形、または卵状披針形、長さ5~11㎝×幅1.5~3.5㎝、先は尖鋭形~鈍形。花序は花が5~10個、ほぼ密集してつく。花序軸は長さ3~8㎝。花の苞は普通、非常に小さく、長さ1~3㎜、すべて子房より短いが、たまに下部の苞は長さ12㎜までになり、子房を超える。花はほぼ直立し、弱く広がり(閉じていることが多い)、黄色(黄金色)。小花柄と子房は真っすぐからわずかに曲がり、長さ7~15㎜。萼片は菱状楕円形、長さ12~15㎜×幅3.5~4.5㎜、5脈があり、先は鈍形~鋭形。花弁は萼片に似るが、より短く、長さ8~12㎜×幅2.5~4.5㎜、先は鈍形~鋭形。唇弁はほぼ直立し、長さ8~9㎜、基部に距があり、2深裂する。下唇(hypochile)は直立し、ずい柱を緩く包み込み、三角形~卵状披針形、長さ1.5~3.5㎜、先はほぼ鋭形。上唇(epichile)は横方向に楕円形、長さ約5㎜×幅8~9㎜、先に密にパピラがあり、5~7本の褐橙色の薄板(lamellae)がある。中央の3本の薄板は高さ0.5~1 mm、外側の薄板は短い。距は側萼片の基部の間に突き出し、円錐形、ときにわずかに内曲し、長さ約3㎜、先は鈍形。ずい柱は長さ6~7㎜、先が広がり、2個の卵形の翼がある。葯は楕円形、長さ約2㎜。蒴果は狭楕円形、長さ2~2.5㎝×幅0.5~0.6㎝。花期は4~5月。果期は8~9月。2n=34。
 キンランとよく対比されるギンランはよく似た白花。

キンラン属

  family Orchidaceae - genus Cephalanthera

 多年草、地上生、独立栄養または全菌栄養性(holomycotrophic)。根茎は這い、円筒形、細い。根は束生し、糸状、肉質で、普通、多数が全菌栄養性、ほとんどど無い種もある。茎は直立し、枝分かれせず、葉がつき、1~少数の亜舟形(subcymbiform)または円筒形の鞘が基部にある。葉は互生し、扇状だたみになり(plicate)、無柄、基部で茎を直接覆い、全菌栄養性種では膜状の鞘になる。花序は頂生、総状花序、花は多数または少数、まれに1個もある。下部の花の苞は葉状で、普通、花より長く、上部の花でははるかに短い。花は白色、ピンク色、または黄色、逆さまになり(resupinate)、ほぼ直立し、弱く広がって鐘形、またはまれに広く広がる。子房はわずかに捻じれ、無毛。萼片は離生、互いに類似しており、ほぼ同形。花弁は萼片よりわずかに短く、萼片と±輻合する(connivent:放射状につく)。唇弁はずい柱の基部につき、2深裂するか、まれに単純で、整正花型(peloric forms:唇弁が側花弁化し、左右相称花が放射相称花に変化した型)では花弁と区別されない。下唇(hypochile)は直立した側裂片をもち、ずい柱を包み込み、袋状(saccate)になるか、または基部に短い距(spur)をもつ。上唇(epichile)は広がり、卵状楕円形、先は鈍形または鋭形。ディスク(disk:唇弁の下半部の側裂片との間の範囲)は3~7個の縦のラメラ(lamellae:薄板)を備え、または整正花型(peloric forms:唇弁が側花弁化し、左右相称花が放射相称花に変化した型)で装飾が無い。ずい柱は直立し、普通、2個の狭い側翼がある。葯は直立し、蝶番(ちょうつがい)があり(hinged)、2室。花粉塊(pollinia)は2個、それぞれが2深裂し、顆粒状~粉状、花粉塊柄(caudicles)および粘着体(viscidia)は欠く。柱頭は凹面、丸い。嘴状体(rostellum:3裂する柱頭の中裂片の変化したもの)は不明瞭かまたは無い。蒴果は直立する。
 世界に約15種あり、主にヨーロッパ、北アフリカ、東アジアに分布し、ヒマラヤ、東南アジア、北アメリカの西海岸に広がる。

キンラン属の主な種と園芸品種

1 Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume ギンラン 銀蘭
 日本、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は银兰 yin lan。森林、雑木林の開墾地に生える。
 葉があり、独立栄養性、高さは10~30㎝。茎は細く、基部に鞘が2~4個あり、葉が2~4(~5)個つく。葉は楕円形~卵状披針形、長さ2~8㎝×幅0.7~2.3 ㎝、先は鋭形または尖鋭形。花序は±緩く花が3~10個つく。花序軸は長さ2~8㎝、うねがある。基部の花の苞は葉状、披針形で、長さ80㎜まで、上部の苞は狭三角形、長さ1~3㎜。花は直立し、弱く広がるか、まったく開かず、白色。小花柄と子房は長さ6~9㎜。萼片は長楕円形、長さ8~10㎜×幅2.5~3.5(~4.5)㎜、5脈があり、先は鋭形~鈍形。花弁は萼片に似るが、わずかに短い。唇弁は長さ5~6㎜、基部に距があり、2深裂する。下唇(hypochile)は直立し、ずい柱を取り囲み、卵状三角形~披針形、長さ1.5~2.5㎜、先は鋭形。上唇(epichile)は広卵形、長さ約3㎜×幅4~5(~5.5)㎜、先は鋭形、3個の帯褐色の縦の薄板があり、先にパピラがある。距は側萼片の基部の間に突き出し、円錐形、長さ2~3㎜、先はほぼ鋭形。ずい柱は長さ3.5~4㎜、2個の狭い長円形の翼がある。葯は卵形、長さ約1.5㎜。蒴果は狭楕円形~広円筒形、長さ約1.5㎝×幅0.3~0.5㎝。花期は4~6月。果期は8~9月。2n=34。
1-1 Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume f. pelorica Hiros.Hayak. et Suetsugu ヤビツギンラン 矢櫃銀蘭
  synonym Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume var. oblanceolata auct. non N.Pearce et P.J.Cribb
 銀蘭の整正花型(peloric forms:唇弁が側花弁化し、左右相称花が放射相称花に変化した型)。

2 Cephalanthera falcata (Thunb.) Blume キンラン 金蘭
 日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国原産。中国名は金兰 jin lan。森、草原、谷、小川沿いに生える。
 葉があり、独立栄養性、高さ20~50㎝。茎は細く、やや丈夫で、葉が4~7個つく。基部の鞘は3~5個つき、長さ1~5㎝。葉は楕円形、楕円状披針形、または卵状披針形、長さ5~11㎝×幅1.5~3.5㎝、先は尖鋭形~鈍形。花序は花が5~10個、ほぼ密集してつく。花序軸は長さ3~8㎝。花の苞は普通、非常に小さく、長さ1~3㎜、すべて子房より短いが、たまに下部の苞は長さ12㎜までになり、子房を超える。花はほぼ直立し、弱く広がり、黄色。小花柄と子房は真っすぐからわずかに曲がり、長さ7~15㎜。萼片は菱状楕円形、長さ12~15㎜×幅3.5~4.5㎜、5脈があり、先は鈍形~鋭形。花弁は萼片に似るが、より短く、長さ8~12㎜×幅2.5~4.5㎜、先は鈍形~鋭形。唇弁はほぼ直立し、長さ8~9㎜、基部に距があり、2深裂する。下唇(hypochile)は直立し、ずい柱を緩く包み込み、三角形~卵状披針形、長さ1.5~3.5㎜、先はほぼ鋭形。上唇(epichile)は横方向に楕円形、長さ約5㎜×幅8~9㎜、先に密にパピラがあり、5~7本の褐橙色の薄板(lamellae)がある。中央の3本の薄板は高さ0.5~1 mm、外側の薄板は短い。距は側萼片の基部の間に突き出し、円錐形、ときにわずかに内曲し、長さ約3㎜、先は鈍形。ずい柱は長さ6~7㎜、先が広がり、2個の卵形の翼がある。葯は楕円形、長さ約2㎜。蒴果は狭楕円形、長さ2~2.5㎝×幅0.5~0.6㎝。花期は4~5月。果期は8~9月。2n=34。
2-1 Cephalanthera falcata (Thunb.) Blume f. albescens S.Kobay. シロバナキンラン 白花金蘭
 白花品種。
2-2 Cephalanthera falcata (Thunb.) Blume f. conformis Hiros.Hayak. et J.Yokoy. ツクバキンラン 筑波金蘭
 茨城県、栃木県、千葉県に分布する。
 金蘭の整正花型(peloric forms:唇弁が側花弁化し、左右相称花が放射相称花に変化した型)。

3 Cephalanthera longibracteata Blume ササバギンラン 笹葉銀蘭
 日本、朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は长苞头蕊兰 chang bao tou rui lan。林内、林縁に生える。
 葉があり、独立栄養性、高さ30~50㎝。茎は細く~やや丈夫、基部に数個の鞘があり、葉が6~8枚つき、わずかに先がザラつく。葉は広披針形~長円状披針形、長さ6~14㎝×幅1.5~3㎝、下面の脈の上がザラつき、葉先は長い尖鋭形。花序は±緩く、花が8~15個つく。花序軸は長さ3~5.5㎝。花の苞は線状披針形、基部の苞は2個つく、長さ約10cm以下、上部では短く、狭くなる。花は直立し、弱く広がり、白色。小花柄と子房は長さ12~16㎜。萼片は狭卵形~披針形、長さ10~13㎜×幅2~3㎜、先は鋭形~尖鋭形。花弁は卵形、長さ8.5~9㎜×幅約3㎜、先は鋭形~微突形。唇弁は花弁より短く、長さ5.5~7㎜、基部に距があり、2深裂する。下唇(hypochile)は広卵形、下唇の裂片は直立し、ずい柱を包み込み、三角形、長さ2~2.5㎜、先はほぼ鋭形のかま形。上唇(epichile)は卵状心形、長さ約3.5㎜×幅4~4.5㎜、3本の縦の薄板(lamellae)があり、先にパピラがあり、縁はわずかに波打ち、先は鋭形。距は側萼片の基部の間にわずかに突き出し、わずかに内曲した円錐形、長さ1~1.5㎜、先は鈍形。ずい柱は長さ5.5~6.5㎜。葯は卵形、長さ約1.5mm。蒴果は直立、長さ2~2.5㎝。花期は5~6月。果期は8~9月。2n=30, 32, 33, 34, 36。
3-1 Cephalanthera longibracteata Blume f. lurida Hayashi ニシダケササバギンラン 西岳笹葉銀蘭
 花が汚黄褐色の品種。八ヶ岳の西岳で発見された。

4 Cephalanthera longifolia (L.) Fritsch クゲヌマラン 鵠沼蘭
  synonym Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume var. shizuoi (F.Maek.) Ohwi ex K.Inoue
  synonym Cephalanthera shizuoi F.Maek.
  synonym Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume var. elegans (Schltr.) Masam.
  synonym Cephalanthera alpicola Fukuy. var. shizuoi (F.Maek.) T.Hashim.
  synonym Cephalanthera alpicola Fukuy.
 日本(北海道、本州、四国、九州)、中国、ブータン、インド、カシミール、ミャンマー、ネパール、パキスタン、北アフリカ、南西アジア、ヨーロッパ原産。中国名は头蕊兰 tou rui lan。和名は神奈川県藤沢市の鵠沼で発見されたことによる。森林、雑木林、小川沿い、開いた草地に生える。
 葉があり、独立栄養性、高さは20~50cm。茎は細くてやや丈夫、基部の鞘は3~5個あり、緩く茎を抱き、葉が4~7枚つく。葉は楕円形、披針形、または長円状披針形、長さ4~16㎝×幅0.5~3㎝、先は尖鋭形~長い尖鋭形。花序は花が2~20個、密集してつく。花序軸は長さ1.5~6㎝。花の苞は線状披針形~狭三角形、基部の1~2個は普通、葉状、長さ約70㎜以下、上部の苞は長さ2~6㎜。花は弱く広がり、白色、長さ1~1.5cm。小花柄と子房は長さ6~10㎜。萼片は、菱状楕円形または狭楕円状披針形、長さ11~16㎜×幅3.5~4.5㎜、5脈があり、先は尖鋭形またはほぼ鋭形。花弁はほぼ倒卵形、長さ7~8㎜×幅約4㎜、5~7脈があり、先は鋭形または微突形。唇弁は長さ5~7㎜×幅6~9mm、2深裂する。下唇(hypochile)は袋状、側萼片の基部のなかに包まれ、ディスク(disk)の中間に小さな橙色のパッチがつく。下唇の裂片は直立し、ずい柱を包み込み、ほぼ卵状三角形、長さ3~4㎜、先はほぼ鋭形。上唇(epichile)は三角状心形、長さ3~4×幅5~6 mm、3~5本の橙色の薄板(lamellae)があり、先に密にパピラがあり、先は鈍形~鋭形。ずい柱は長さ4~6 mm、2個の小さな長円形の翼がある。葯は長さ2~2.5㎜。柱頭は柄がある。蒴果は楕円形、長さ1.7~2㎝×幅0.6~0.8㎝。花期は5~6月。果期は9~10月。2n=16, 32, 34, 34+2B, 42。
4-1 Cephalanthera longifolia (L.) Fritsch f. conformis Suetsugu et Hiros.Hayak. ホシガタクゲヌマラン 
 整正花型(peloric forms:唇弁が側花弁化し、左右相称花が放射相称花に変化した型)の品種。

5 Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudô  ユウシュンラン 祐舜蘭
  synonym Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudô f. leucophylla Suetsugu
  synonym Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume var. subaphylla (Miyabe et Kudô) Ohwi
  synonym Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume f. subaphylla (Miyabe et Kudô) M.Hiroe
 日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮南部、済州島に分布する。落葉広葉樹林下に生える。愛知県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。学名はCephalanthera erectaの変種や品種とされることもあったが、現在は独立種とされている。
  多年草。茎は直立し、高さ 8~20cm になる。葉は互生し、退化して鱗片状となるか、あっても小型で長さ2cm以下である。花期は 5~6 月、花は茎の上部に数個つき、白色、直立して平開せず、下部の苞はやや葉状となる。がく片は披針形、長さ 7~9mm、先端はややとがる。側花弁は広披針形、がく片よりやや短く、唇弁は基部が筒状の距となり、舷部は3裂し、側裂片は3角形、中裂片は楕円形である。(レッドデータ愛知)

原記載 J. Fac. Agric. Hokkaido Imp. Univ. 26: 373 (1932)


 ※ラテン語解説のため訳せなかった部分がある。
 地上生、高さ8~24㎝。根は多少、太く、褐色、下部に微軟毛があり、わずかに曲がりくねり広がる。茎は細く、直立または斜上し、葉が2~3枚つき、無毛、条線があり、下部に少数の鞘がある(訳が不明部分:tentibus et apiculatis obtectus.)。葉は小さく、披針形または楕円状長円形、先は鈍形、基部は広い鞘があり、両面は無毛で同色またはわずかに下面が薄色、葉身は長さ1.2~2.0 cm×幅2.5~8mm。総状花序は直立し、短く、花が数個つき、葉状の苞とかなり長い子房があるか、または小さくて子房がかなり短い。大きな茎につく花は長さ約1.3cm。萼片は長円状披針形、先がほぼ鋭形、長さ約8mm、3脈がある。花弁は披針状長円形、萼片はほぼ等長。唇弁は3裂、側裂片(lobis lateralibus)は斜めの卵状三角形、先は円形。中裂片の中間(lobo intermedio)は横向きの腎形、基部は凹面状僧帽形(cucullato-concavo)、長さ約3mm×幅4~5mm、先は短く鈍形で短突起があり、薄板(lamellis:lamellae)は中央の5本の肉阜状の肥厚(carunculato-incrassatis)であり、目立つ。ずい柱は真っすぐ、無毛、長さ約4㎜。子房は細く、無毛、長さ約9~12㎜。
5-1 Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudô f. conformis Hiros.Hayak. オンタケユウシュンラン 御岳祐舜蘭
 唇弁が花弁(花被片)化した品種。
5-2 Cephalanthera subaphylla Miyabe & Kudô f. leucophylla Suetsugu ウスギヌユウシュンラン 薄絹祐舜蘭
 無葉緑素(achlorophyllous)のアルビノ。

参考

1) Flora of China
 Cephalanthera
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=106075
2) Plants of the World Online| Kewscience
 Cephalanthera
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:60452048-2
3) World Flora Online
 Cephalanthera
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000007233;jsessionid=B8ABC844B1E924F96DF4F1CD5C091CEC
4) Flora of North America
 Cephalanthera
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=106075
5) World Checklist of Vascular Plants
 Cephalanthera
https://wcvp.science.kew.org/
6) 植物地理・分類研究/67 巻 (2019) 2 号
 放射相称花をつけるクゲヌマランの新品種ホシガタクゲヌマラン(ラン科)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/chiribunrui/67/2/67_0672-16/_article/-char/ja/
7) J. Fac. Agric. Hokkaido Imp. Univ. 26(3): p279-387 (1932)
 738. Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudo, sp. nov.
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/12656/1/26%283%29_p279-387.pdf
8) Acta Phytotax. Geobot. 68 (3): 199–201(2017)
 A New Vegetative Albino Form of the Otherwise Mixotrophic Orchid
 Cephalanthera subaphylla (Orchidaceae)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/apg/68/3/68_201704/_article/-char/ja/
9) Acta Phytotax. Vol. 415 No. 2: 28 August 2019
 Taxonomic status of three controversial species of Cephalanthera (Orchidaceae)
 from Korea based on morphological and molecular data
https://www.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.415.2.2