カサスゲ 笠菅

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Flora of Mikawa

カヤツリグサ科 Cyperaceae スゲ属

別 名 ミノスゲ
中国名

皱果薹草 zhou guo tai cao

学 名 Carex dispalata Boott ex A. Gray
カサスゲの穂
カサスゲの葉
カサスゲ
カサスゲの葉
花 期 4~7月
高 さ 40~80(100)㎝
生活型 多年草
生育場所 溝、沼地、湿った場所
分 布 在来種 日本(北海道、本州、四国、九州)、韓国、中国(安徽省、河北省、江蘇省、吉林省、遼寧省、内モンゴル、陝西省、山西省、浙江省)
撮 影 稲武町 05.5.7
和名の由来は丈夫な長い葉を笠や蓑に利用したことから。
 根茎は厚く、木質で、細長くて太い匍匐茎を持つ。稈は高さ40~80(100)㎝、断面は鋭角の三角形、中程度の太さ、上部の角(かど)がわずかにザラつき、赤褐色で葉身のない鞘があり、鞘はやがて片面が網状繊維に崩壊する。葉は稈とほぼ等長、葉身は硬く、幅4~8㎜、平らで2本の明瞭な側脈があり、両面は平滑、上部の縁はザラつく。下部の葉は長い鞘があり、上部の葉はほとんど鞘がない。苞は葉状で、下部の苞は基部を抱く小穂より長く、上部の苞は小穂より短く、鞘は無い。小穂は4~6(7)個つき、接近し(approximate)、通常は稈の上部では±連続する。頂生の小穂は雄性、円筒形、長さ4~6㎝、花序柄がある。側小穂は雌性、円筒形、長さ3~9㎝×幅約5㎜、密に多数の花がつき、ときに頂部に数個の雄花がつき、ほぼ無柄、最下の小穂は短い花序柄がある。雌鱗片は側部が赤褐色、中央が黄緑色、卵状披針形または披針形、長さ約3㎜、膜質、3脈があり、先は尖鋭形、無突起または微突形。果胞は褐緑色、鱗片よりわずかに長く、成熟すると斜めに開出またはほぼ水平に開出し、卵形、わずかに膨らんだ三角形、長さ3~4㎜、厚い紙質、無毛、横しわがあり、不明瞭な小数な脈があり、基部は丸く、無毛で、先は急に狭まり、中程度の大きさから長い嘴になり、嘴はわずかに反り返り、先端は紫赤色、開口部は斜めの切形または凹形。小堅果はわら色、やや緩く包まれ、倒卵形または楕円状倒卵形、断面は三角形、長さ約2㎜、先は微突形。柱頭は3岐。花期および果期は5~7月。2n=78。
 よく似たミヤマシラスゲは果胞が密集し、鱗片が淡緑色。