カラミント

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Flora of Mikawa

シソ科  Lamiaceae  トウバナ属

英 名 lesser calamint , calamint
学 名 Clinopodium nepeta (L.) Kuntze
 synonym Calamintha nepeta (L.) Savi
 synonym Clinopodium calamintha (L.) Kuntze
カラミントの花
カラミントの花横
カラミントの花下
カラミントの萼
カラミントの茎
カラミント
カラミント葉表
カラミント葉裏
カラミント葉裏の腺点
花 期 7~10月
高 さ 30~60㎝
生活型 多年草
生育場所 やや湿った場所~やや乾いた場所
分 布 外来種  ヨーロッパ、西アジア、コーカサス、北アフリカ原産
撮 影 蒲郡市 12.7.25
カラミントはシソ科トウバナ属の多年草。ミントに似た香りがし、ハーブとして使われる。丈夫で育てやすく、道端に逸出したものが見られる。
 高さ30~60㎝。茎は基部でよく分枝して直立し、4稜形、下向きの屈毛がある。葉は対生し、長さ1.8~3㎝の卵形、有毛、縁に鋸歯がある。葉裏には腺点が密にあり、もむと強い香りがする。花は多数つき、白色~淡紅色。花冠の下唇内面に紅紫色の斑点がある。萼は先が5裂し、下側の2裂片は細長くて鋭く、縁毛が目立つ。果実は4分果。花期は7~10月。
【詳細な解説】
 多年草、高さ20~40(~60) ㎝。茎は短い細柔毛(short pilose)~小剛毛があり、(Oaxacaでは花枝の先に短い腺毛~有頭の毛がある)。葉は葉柄が長さ5.2~11(~39)㎜、短い細柔毛がある(Oaxacaでは短い腺の頭がある)。葉身は卵形、三角形、卵状菱形、楕円状披針形~卵状楕円形、長さ1.4~3.2(~5.1)㎝ ×幅0.8~1.6(~ 3.7)㎝、芳香があり、先は鋭形、ときに円形、基部は楔形~漸尖形、縁は上半分又は基部からほとんど歯状~鋸歯状、歯は普通、不明瞭、両面とも無毛又はまばらに小剛毛があり、琥珀色の腺点で覆われる。花序は枝の上部に腋生する密散花序になり、各集散花序に花が4~6個つき、葉は花枝の先に向かって次第に小さくなる。花序柄は長さ(0.5~)1.3~1.9㎜(Oaxacaでは長さ1.2~1.9㎝)。花の苞(floral bracts)は線形、外側の苞は長さ(2.1~)3.2~5.6㎜。内側の苞は(0.5~)1.3~2.4㎜。花柄は長さ1.8~2(~4.2)㎜、果時に5.7㎜以下になり、短い直軟毛と琥珀色の腺点がある(Oaxacaでは腺が頭状)。は筒形、真っすぐ、2唇形、萼筒は長さ(4~)5~6㎜×幅1.9~2.1(~3)㎜、かすかに花後大きくなり、外側に短い直軟毛と琥珀色の腺点があり、歯のつく下が毛の輪で覆われる。上唇は長さ(2~)2.5~3.6㎜、その長さの半分又はそれ以上結合した3.個の三角形の歯からなる。下唇は長さ2.3~3.4(~4)㎜、2個の細い歯からなる。両唇は縁に縁毛があるが、下唇の毛が長い。花冠はライラック色~淡ピンク色、下唇ののど部に向かって暗色の不規則な斑点をもち、外側は直軟毛があり、内側は無毛、しかし、のど部にまばらに直軟毛がある。花冠筒部は基部の1/3又は1/2で狭く、のど部までで急に広くなり、長さ(7~)12.9~15.3㎜×幅(2.8~)4.8~7.8 ㎜ (幅はのど部の計測)、外側は短い直軟毛があり、内側は狭い部分に短い直軟毛がある。上唇は長さ(2.2~)4.8~5.6㎜、短い直軟毛がある。下唇は長さ(4~)5.9~8.2㎜×幅5~7㎜、3裂し、中裂片は割れ目があり、下部に短い直軟毛がある。雄しべはSan Luis Potosi,では2本、花糸は長さ9.8~11㎜、無毛。半葯は長さ0.8~1㎜。仮雄しべの対が有又は無、雄しべの後ろにつき、花糸は長さ0.8~1㎜。Oaxacaでは雄しべは4本、前側の雄しべの花糸は長さ1.4~3(~4.2)㎜。後ろ側の花糸は長さ (1.9~)4~4.5㎜、両方とも無毛。半葯は長さ0.3~0.5㎜。両者とも雄しべは突き出さず、半葯のセットは葯隔がわずかに大きくなることにより離れる。花柱は長さ17.7~18.6㎜(Oaxacaでは長さ9.7~10.6㎜)、無毛。柱頭の上部の枝は下側の枝より、短く、細い。分果は卵形、長さ0.9~1.1㎜×幅0.7~0.8㎜、淡褐色~金色、無毛で平滑(San Luis Potosiの集団では見られない)。
品種) 'Alba' , 'August Clouds' , 'Blue Cloud' , 'Gottlieb Friedkund' , 'Marvelette Blue' , 'Marvelette White' , 'Montrose White' , 'White Cloud'