日本に明治末に移入し、日本全土に帰化している。茎は直立し、下向きの粗毛及び細毛がある。葉は羽状に深裂し、根生葉は長さ2～15㎝、幅10～80㎜。花は直径4～5㎜の黄色の4弁花。萼や茎に毛が生える。萼片は長さ2～2.5㎜の惰円形～卵形。花弁は長さ2.5～4㎜。果実は長さ1～1.5㎝の細い円柱形の長角果、軟毛があり、先が尖り、茎に沿って密着するようにつくのが特徴。果柄は短い。種子は長さ1～1.3㎜。2n=14。
　イヌカキネガラシは果実が7～10㎝と長い。

カキネガラシ属

　 family Brassicaceae － genus Sisymbrium

　1年草、2年草、又は多年草、まれに亜低木。毛状突起は無いか又は単純。茎は直立、まれに平伏又は傾伏、しばしば上部で分枝する。根生葉は葉柄があり、ロゼットは有又は無、単葉、全縁又は様々に羽状全裂。茎葉は葉柄が有又は無、しばしば根生葉に似る。総状花序は苞がなく、まれに苞があり、しばしば果時にかなり長くなる。果時の花柄は細く又は太く、果実と同幅。萼片は卵形～長円形、直立又は開出し、側裂片の対の基部は類袋状。花弁は黄色、白色、ピンク色、又は紫色、倒卵形～へら形～長円形～ほぼ円形、先は鈍形又は凹形。爪部はしばしば萼片とほぼ同長又は長い。雄しべは6本、4強雄しべ。花糸は基部が広がらない。葯は長円形、先が鈍形。蜜腺は融合し、全ての雄しべの基部を抱く。中間の蜜腺は有る。胚珠は子房に6～160個。果実は裂開性の長角果、線形又はまれに披針形又は錐形、円柱形又はまれにわずかに広い隔壁がある(latiseptate)。バルブは紙質～類革質、明瞭な中脈と2本の目立つ辺縁脈をもち、平滑又はでこぼこにときどき膨れる(torulose：円筒形または楕円形)。レプルム(replum：果実のバルブを分ける薄い隔壁)は円い。隔壁は完全、膜質又はまれに厚くなり、半透明又は不透明、脈は無く又は中脈がある。花柱は円筒形、円錐形、又はこん棒形、宿存し、まれに廃れる。柱頭は頭状、2裂、裂片は沿下しない。種子は1列、翼は無く、長円形又は卵形、丸みがある。主皮は網目状又はパピラがあり、湿っても粘らない。子葉は背位(incumbent)又は斜めの背位。
　世界に約40種あり、北アフリカ、アジア、ヨーロッパに分布し、少数が南アフリカ、新世界に分布する。

カキネガラシ属の主な種と園芸品種

1 Sisymbrium altissimum L.　ハタザオガラシ　旗竿芥子
　中国(遼寧省、新疆、西蔵)、ロシア、カシミール、パキスタン、アフガニスタン、カザフスタン、キルギスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、西南アジア、ヨーロッパ原産。中国名は大蒜芥 da suan jie 。英名はtall mustard , tall rocket , tall sisymbrium , tumble mustard , tumbleweed 。世界中に帰化し、日本にも帰化している。海抜2500mまでの道端、畑、牧草地、荒地、荒地、草地に生える。
　1年草、高さ(20～)40～120(～160)㎝。 茎は直立し、上で分枝し、基部近くではまばらから密に粗毛があり、無毛または上部ではほぼ無毛。根生葉はロゼットになり、葉柄は長さ1～10(～15)㎝、葉身は外形が広倒披針形～長円形または披針形、羽状全裂、羽状中裂、または逆向き羽状分裂 (runcinate)、長さ(2～)5～20(～35)㎝×幅(1～)2～8(～10)㎝、側裂片は中脈の両側に(3～)4～6(～8)個があり、頂裂片より小さく、長円形または披針形、全縁～歯があるかまたは分裂する。最上部の茎葉は狭線形～糸状の裂片を持つ。果時の小花柄は散開するか、まれに斜上し、丈夫で、果実とほぼ同じ太さで、長さ(4～)6～10(～13)㎜。萼片は長円形、僧帽形、斜上または広がり、長さ4～6㎜×幅1～2㎜。花弁は黄色、へら形、長さ(5～)6～8(～10)㎜×幅2.5～4㎜、爪部は萼片と同長。花糸は帯黄色、直立し、長さ2～6㎜。葯は長円形、長さ1.5～2.2㎜。胚珠は1個の子房に90～120個。果実は狭線形、丈夫、円柱形、長さ(4.5～)6～9(～12)㎝ ×幅1～2 mm、通常は真っ直ぐ、バルブは無毛で滑らか、花柱はほぼこん棒形、長さ0.5～2㎜、柱頭は明瞭に2裂し、隔壁がわずかに厚い。種子は長円形、長さ0.8～1㎜×幅0.5～0.6㎜、隔壁のくぼみにつく。花期は4～7月。果期は5～8月。2n=14。

2 Sisymbrium erysimoides Desf.　イヌホソエガラシ　犬細柄辛子
　パキスタン、南西アジア、ヨーロッパ(イタリア、スペイン)、アフリカ原産。英名はsmooth mustard , tall mustard , tall rocket , tall sisymbrium , tumble mustard , tumbleweed。標高300～1900mの荒地、放棄された野原、荒廃地に生える。
　1年草。 無毛または毛がある。茎は直立し、上部で不分枝または分枝し、高さ(10～)20～60(～80)㎝、少なくとも基部は無毛またはまばらに直軟毛があり、通常は上部で無毛。根出葉は(すぐに枯れ)、ロゼットにならない。葉柄は長さ(0.5～)1～4(～6)㎝、葉身は広卵形～倒卵形、または広倒披針形、長さ2～8(～10)cm×幅10～30(～50)mm、縁は頭大羽状深裂、裂片は両側に2～4個、長楕形または披針形、頂裂片より小さく、縁は全縁または歯がある(頂裂片は卵形、縁は歯状)。茎葉は根生葉に似る(最も上部の茎葉は葉柄が短い)が、葉身は小さく、縁には歯があり、両側に1～3個の裂片がある。果時の小花柄は散開し、丈夫で、幅は果実とほぼ同じ、長さ1～2(～3)㎜、(上面に直軟毛がある)。花:萼片は斜上し、長円形、長さ1.5～2(～2.5)㎜×幅0.8～1.5㎜。花弁は淡色、ヘラ形、長さ1.4～2(～2.5)㎜×幅0.2～0.5mm、爪部は長さ約0.5㎜。花糸は長さ1.7～2.5(～3)㎜。葯は卵形、長さ0.1～0.2㎜。 果実は狭線形、真っ直ぐ、不明瞭な円筒形(torulose)、丈夫、長さ(1.7～)2～4.5(～5.2)㎝×幅0.9～1.2㎜、バルブは無毛。胚珠は各子房に30～46(～54)個。花柱は(細く)長さ0.5～1(～2)㎜、柱頭は明瞭に2裂する。種子は長さ0.9～1.3㎜×幅0.4～0.6㎜。2n=14。花期は1～10月。

3 Sisymbrium heteromallum C.A.Mey.　ナタネモドキ　菜種擬
　韓国、中国(甘粛省、河北省、江蘇省、吉林省、内モンゴル自治区、寧夏回族自治区、青海省、陝西省、山西省、四川省、新疆ウイグル自治区、西蔵自治区、雲南省)、モンゴル、ロシア、インド、パキスタン、カザフスタン原産。中国名は垂果大蒜芥 chui guo da suan jie。標高900～4500mの岩の多い斜面、道端、森林、草地、川岸、高山の牧草地、岩の露頭に生える。
　1年草、高さ(20～)35～100(～150)cm。 茎は直立し、上で分枝し、少なくとも基部付近ではまばらから密に毛が生え、通常上は無毛です。 根生葉は発声し、肉質ではありません。 葉柄は長さ1～3(～5) cm。 葉身は、輪郭が広倒披針形から長楕円形で、杓子状または滑走状の羽状葉状、長さ3～7(～10)㎝×幅(0.5～)1.5～4 cm、側裂片は中脈の両側に 2～5個あり、頂裂片よりもはるかに小さく、長円形または披針形、歯があり、頂裂片は披針形、歯がある。最上部の茎葉は狭披針形または線形で、しばしば分裂せず、全縁または歯がある。果時の小花柄は後屈またはほぼ散開し、細くほぼ糸状で、果実よりもはるかに狭く、長さ(0.5～)0.7～1.5cm。萼片は狭い長円形で斜上し、長さ2.5～3.5(～4)㎜×幅0.7～1㎜。花弁は淡黄色、狭へら形、長さ3～5㎜×幅(0.5～)0.7～1.2(～1.5)㎜、爪部は萼片より短い。花糸は帯黄色、直立し、長さ2.5～3.5㎜。葯は長円形、長さ0.5～0.6㎜。胚珠は各子房に(60～)90～160個。果実は線形、細く、円柱形、長さ(5～)6～9.5(～11)㎝×幅0.8～1.2㎜。バルブは無毛、円筒形(torulose)。花柱は円筒形、長さ0.5～2(～3.5)㎜。柱頭は2裂。隔壁は厚くならない。種子は長円形、長さ0.8～1.1㎜×幅0.4～0.5㎜。花期は5～8月。果期は6～9月。

4 Sisymbrium irio L.　ホソエガラシ　細柄辛子
　中国(新疆)、台湾、、インド、カシミール、ネパール、パキスタン、アフガニスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、 西アジア、ヨーロッパ原産。中国名は水蒜芥 shui suan jie。英名はLondon rocket。海抜1700m付近までの岩の多い斜面、果樹園、道端、野原、牧草地、荒地、草原、攪乱された場所に生える。
　1年草、高さ(10～)20～60(～75)cm。 茎は直立し、上下に分枝し、少なくとも基部には無毛またはまばらに毛がある。 根生葉は発声しない。 葉柄は長さ(0.5～)1～4.5(～6)㎝、葉身は外形が倒披針形または長円形、逆向き羽状全裂(runcinate-pinnatisect)、長さ(1.5～)3～12(～15)㎝×幅(0.5～)1～6(～9)㎝、中脈の両側に側裂片が(1～)2～6(～8)個あり、頂裂片よりも小さく、長円形または披針形、全縁～歯状、または分裂する。最上部の茎葉は根生葉よりも小さく、全縁または1～3裂する。果時の小花柄は散開または斜上し、細く、果実よりもはるかに狭く、長さ(5～)7～12(～20)㎜。萼片は長円形、直立し、長さ2～2.5㎜×幅1～1.5㎜。花弁は黄色、長円状倒披針形、長さ2.5～3.5(～4)㎜×幅1～1.5㎜、爪部は萼片と同長。花糸は帯黄色、直立し、長さ2.5～4㎜。葯は長円形、長さ0.5～0.9㎜。胚珠は各子房に40～90個。果実は線形、細く、円柱形、長さ(2.5～)3～4(～5)㎝×幅0.9～1.1㎜、真っすぐまたは内側にわずかに曲がり、若いものは花を超える。バルブは無毛、わずかに円筒形(torulose)。花柱は長さ0.2～0.5㎜、柱頭は明瞭に2裂して、隔壁は膜質。種子は長円形、長さ0.8～1㎜×幅0.5～0.6㎜、隔壁のくぼみにつく。花期は5～8月。果期は6～9月。2n=14。

5 Sisymbrium loeselii L.　ホコバガラシ　矛葉辛子
　中国(甘粛省、新疆ウイグル自治区)、モンゴル、ロシア、インド、カシミール、パキスタン、アフガニスタン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、西アジア、東ヨーロッパ原産。中国名は新疆大蒜芥 xin jiang da suan jie。英名はLondon false rocket。 標高300～2800mの谷、川岸、野原、道端、牧草地、荒れ地、草原、攪乱地、鉄道線路に生える。
　1年草、高さ(20～)35～120(～175)cm。 茎は直立し、上部で分枝し、通常は下部に密な下向きの剛毛があり、上部は通常は無毛。根生葉はロゼットになり、葉柄は長さ1～4(～5)㎝、葉身は外形が広倒披針形、逆向き羽状中裂～頭第羽状中裂、長さ(1.5～)2.5～8(～12)㎝×幅(1～)2～5(～7)㎝、中脈の両側に2～4個の側裂片があり、頂裂片よりもはるかに小さ、全縁または歯があり、頂裂片は三角形、しばしば、矛形。 最上部の茎葉は全縁または歯があり、根生葉よりもはるかに小さい。果時の小花柄は散開または斜上し、細く、果実より狭く、長さ0.5～1.2(～1.5)cm。 萼片は長円形、斜上し、長さ3～4㎜×幅1～1.5㎜。 花弁は黄色、へら形、長さ6～8㎜×幅2～3㎜、爪部は萼片と同長。花糸は帯黄色、直立し、長さ3～4.5㎜。 葯は長円形、長さ約1㎜。胚珠は各子房に40～60個。果実は線形、太く、円柱形、長さ2～3.5(～5)㎝×幅0.9～1.1㎜、湾曲または真っすぐ。バルブはしばしば無毛、わずかに円筒形(torulose)。花柱は丈夫、長さ0.3～0.7㎜。柱頭は明瞭に2裂する。隔壁はわずかに膜質。 種子は長円形、長さ0.7～1㎜×幅0.5～0.6㎜、隔壁のくぼみにつく。花期は5～9月。果期は6～10月。2n=14。

6 Sisymbrium luteum (Maxim.) O.E.Schulz　キバナハタザオ　黄花旗竿
　日本（本州の岡山県以北、対馬）、韓国、中国、ロシア原産。中国名は全叶大蒜芥 quan ye da suan jie
　多年草。高さ(40～)60～100(～120)㎝。茎は直立、上部で分枝し、少なくとも基部に疎～密に粗毛があり、上部は普通、無毛。根生葉は見られない。中間の茎葉は葉柄が長さ1～2(～3)㎝。葉身は広卵形～卵状披針形、長さ(5～)7～12(～15)㎝×幅2～5(～7) ㎝、上面にまばらに直軟毛又は類粗毛があり、下面に密にあり、基部はくさび形～切形、まれに心形、縁は先端がたこ状の歯があり、先は鋭形～尖鋭形。総状花序は基部に苞がある。果期の花柄は斜上～類散開し、丈夫、果実より幅が狭く、長さ(0.7～)0.8～1.3(～1.6)㎝。萼片は線形、斜上、長さ7～9㎜×幅約1㎜、ほぼ先が僧帽形。花弁は黄色、へら形、長さ1.2～1.6㎝×幅2.5～3.5㎜。爪部は萼片とほぼ同長。花糸は帯黄色、直立、長さ6～10㎜。葯は線形、長さ2～3㎜。胚珠は子房に90～130個。果実は狭線形、丈夫、類4稜形、長さ8～14㎝×幅1.5～2㎜。子房柄(gynophore)は長さ2㎜以下。バルブは無毛、平滑、脈は明瞭。花柱は丈夫、長さ(0.5～)1～2(～3.5)㎜。柱頭はわずかに2裂する。隔壁はわずかに厚く又は膜質。種子は長円形、長さ(1.3～)1.5～2(～2.3)㎜×幅0.7～0.9(～1.1)㎜、隔壁の凹みにつく。花期は6～月。果期は7～8月。2n=28。

7 Sisymbrium officinale (L.) Scop.　カキネガラシ　垣根芥子
　中国、ロシア、カシミール、パキスタン、カザフスタン、南西アジア、ヨーロッパ、アフリカ原産。中国名は钻果大蒜芥 zuan guo da suan jie 。英名はcrambling mustard , crambling rocket , hedge mustard , tumble mustard , wild mustard 。日本に明治末に移入し、日本全土に帰化している。
　1、2年草。高さ40～80㎝。茎は直立し、下向きの粗毛及び細毛がある。葉は羽状に深裂し、根生葉は長さ2～15㎝、幅10～80㎜。花は直径4～5㎜の黄色の4弁花。萼や茎に毛が生える。萼片は長さ2～2.5㎜の惰円形～卵形。花弁は長さ2.5～4㎜。果実は長さ1～1.5㎝の細い円柱形の長角果、軟毛があり、先が尖り、茎に沿って密着するようにつくのが特徴。果柄は短い。種子は長さ1～1.3㎜。2n=14。花期は4～6月。
7-1 Sisymbrium officinale (L.) Scop. var. officinale　ケカキネガラシ　狭義
7-2 Sisymbrium officinale (L.) Scop. var. leiocarpum DC.　 ハマカキネガラシ
　果実は無毛、光沢がある。

8 Sisymbrium orientale L.　イヌカキネガラシ　犬垣根芥子
　ヨーロッパ、南西アジア、北アフリカ原産。中国名は东方大蒜芥 dong fang da suan jie。英名はeastern rocket , Indian hedge mustard , Oriental mustard , Oriental rocket , wild mustard。世界に広く分布する。昭和初期に移入し、市街地に多く帰化している。
　1年草。高さ20～80㎝。茎は直立し、分枝する。葉は長さ3～8㎝、羽状に深裂し、曲がっていることが多い。茎上部の葉は裂片が少なく、下部の葉は基部が矛形に張り出す。花は直径約1㎝の黄色の4弁花。萼片は4個、白色の毛が多い。果実(長角果)は長さ7～10㎝、幅約1㎜の細い円柱形、枝先で開出したり、斜上したりして目立つ。果実は2室に分かれ、種子は1列ずつ並ぶ。種子は長さ1～1.5㎜。2n=14。花期は4～7月。

9 Sisymbrium polymorphum (Murray) Roth　ハタザオモドキ　旗竿擬
　中国(甘粛省、黒竜江省、内モンゴル自治区、青海省、新疆ウイグル自治区)、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン原産。中国名は多型大蒜芥 duo xing da suan jie。標高300～1900mの草原、砂漠、塩類平原、砂地、斜面、道端に生える。
　多年草、高さ(10～)25～90(～110)cm。茎は直立し、上部、下部で分枝し、粉白色を帯び、無毛または少なくとも基部近くにはまばらに直軟毛があり、上部は無毛。 根生葉は肉質、ロゼットにならず、葉柄は長さ0.5～2㎝、葉身は倒披針形、長円形または披針形、羽状全裂または羽状中裂、長さ1～6(～9)㎝ ×幅1～8(～15)㎜、側裂片は中脈の両側に 2～4個あり、頂裂片より小さく、長円形または披針形、全縁または歯がある。最上部の茎葉は糸状～狭線形、全縁。果時の小花柄は散開し、細く、果実より狭く、長さ(3～)4～8(～10)㎜。萼片は狭長円形で広がり、長さ3.5～5㎜×幅1～1.5㎜、無毛または直軟毛がある。花弁は黄色、へら形、長さ(5～)6～8(～9)㎜×幅2～2.5㎜、爪部は萼片の長さと同長。花糸は帯黄色、直立し、長さ3.5～6㎜。葯は長円形、長さ1～1.5㎜。 胚珠は各子房に48～70個。 果実は線形、細く、円柱形、長さ(2～)2.5～4(～4.5)㎝×幅0.5～1.2㎜。バルブは無毛、円筒形(torulose)。花柱は細く、長さ0.5～1㎜。柱頭はわずかに2裂する。隔壁は厚くならない。種子は長円形、長さ0.6～1㎜×幅0.3～0.5㎜。 花期は5～6月。果期は6～7月。

参考

1) Flora of China
　Sisymbrium 2) Plants of the World Online | Kew Science
　Sisymbrium 3) GRIN
　Sisymbrium 4) Flora of North America
　Sisymbrium