ハナニラ 花韮
Flora of Mikawa
ヒガンバナ科 Amaryllidaceae ハナニラ属
別 名 | セイヨウアマナ |
英 名 | spring starflower , spring star |
学 名 | Ipheion uniflorum Raf. Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub |
花 期 | 3~4月 |
高 さ | 7.5~15㎝ |
生活型 | 多年生 |
生育場所 | 道端、草地 |
分 布 | 帰化種 アルゼンチン、ウルグワイ、チリ原産 |
撮 影 | 蒲郡市 10.3.1 |
ハナニラ属はユリ科からヒガンバナ科(ネギ亜科)へ移された。属もIpheionからTristagma(トリスタグマ属)へ移動されたが、RHSではIpheionとしている。まだIpheion属とするのが一般的である。
観賞用に栽培されているものが逸出する。全体にニラ臭がある。鱗茎は楕円形、長さ2~4㎝、幅1.5~2㎝程度、外皮は淡褐色。葉は肉質、長さ10~25(35)㎝、幅7㎜以下、広線形、扁平。花は単生、漏斗形、直径約4㎝、花被は6裂する。花柄は長さ5㎝以下。苞は花柄の基部に2個、つき、花の下部から離れる。アマナの苞と似ている。花被片は長さ1.6㎝以下、幅0.7㎝以下、星形に開出し、白色~淡紫色、裏面の中央脈がに紫色になる。花筒は倒円錐形、長さ1.2㎝以下、紫色の筋がある。雄しべは2輪に3個ずつつき、短い雄しべは花筒内にある、長い雄しべは花筒から葯がわずかに覗ける程度。花柱は糸状、長さ約5㎜。柱頭は葯の間に位置する。蒴果は円筒形、長さ約1㎝。種子は倒卵形、長さ約2㎜、黒色、穴がある。2n=12
小さな鱗茎をもつ多年草。葉は根生し、線形。花は蜂蜜の香りがあり、星形、色は白色又は淡青色、花期は春。
【ハナニラ属の3種】
Ipheion uniflorum (Graham) Raf. ハナニラ
synonym Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub
Ipheion sessile Traub.
synonym Ipheion recurvifolium,
synonym Tristagma sessile (Phil.) Traub.
Ipheion tweedieanum (Baker) Traub.
synonym Tristagma tweedieanum (Baker) Traub.
※Tristagma属に移されたがIpheion属として扱われているもの。
鱗茎をもつ多年草。葉は根生し、線形。花茎は直立、花は単生又は散形花序に少数、束生し、放射相称、幅25~30㎜。花被は筒状、拡大部は6裂、花被片は2列につき、平開する。花色は白色、クリーム色、黄色、帯緑色。雄しべ6個、花糸は花被の筒部の中間に2段につく。子房下の花盤はほとんど無く、子房はほぼ無柄、3室、3個の蜜腺の孔が頂部にある。胚珠は多数。花柱は子房に連続する。柱頭は分裂しない。蒴果は3室、多数の種子を入れる。
世界に約30種あり、南アメリカに分布する。
Beauverdia , Ipheion , Nothoscordum , Tristagmaが類似属であり、何度も分類が変更されている。黄花はNothoscordumにまとめられている。
【トリスタグマ属の種】
01 Tristagma ameghinoi (Speg.) Speg. - アルゼンチン(メンドーサ州、サンタクルス州)
02 Tristagma anemophilum Ravenna - アルゼンチン(ネウケン州)
03 Tristagma brevipes (Kuntze) Traub. - チリ中部
04 Tristagma circinatum (Sandwith) Traub. - アルゼンチン(ネウケン州)
05 Tristagma fragrans Ravenna - チリ中部
06 Tristagma graminifolium (Phil.) Ravenna - チリ中部
07 .Tristagma leichtlinii (Baker) Traub. - チリ中部
08 Tristagma lineatum Ravenna - チリ(サンティアゴ地方)
09 Tristagma lomarum Ravenna - ペルー(アレキパ県)
10 Tristagma malalhuense Ravenna - アルゼンチン(メンドーサ州)
11 Tristagma mirabile Ravenna - アルゼンチン(ネウケン州)
12 Tristagma nahuelhuapinum Ravenna - アルゼンチン(リオネグロ州)
13 Tristagma nivale Poepp. - チリ中部・南部、アルゼンチン南部
14 Tristagma patagonicum (Baker) Traub. - アルゼンチン南部
synonym Tristagma atreucoense Ravenna - アルゼンチン(ネウケン州)
15 Tristagma peregrinans Ravenna - ウルグアイ
16 Tristagma philippii Gand. - チリ中部
17 Tristagma poeppigianum (Gay) Traub. - チリ中部
18 Tristagma porrifolium (Poepp.) Traub. - チリ中部
19 Tristagma sessile (Phil.) Traub. - アルゼンチン(チャコ州)、チリ中部、ウルグアイ
20 Tristagma sociale Ravenna - アルゼンチン(メンドーサ州)
21 Tristagma staminosum Ravenna - チリ(オイギンス州)
22 Tristagma tweedieanum (Baker) Traub. - ウルグアイ、アルゼンチン北東部
23 .Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub. ハナニラ- ウルグアイ、アルゼンチン東部
24 .Tristagma yauriense Ravenna - ペリー(プーノ県)
synonym Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub
ウルグアイ、アルゼンチン東部原産。英名はspring starflowe , spring star
イギリス、フランス、オーストラリア、ニュージーランド、USAなどに帰化。
品種) 'Album' , 'Alberto Castillo' , 'Alice' , 'Charlotte Bishop' , 'Diana' , 'Froyle Mill' , 'Jessie' , 'Judy' , 'Rolf Fiedler' , 'Tessa' (PBR) , 'Wisley Star' , 'White Star' , 'Wisley Blue'
多年草、タマネギの臭いは無い。鱗茎をもつ。鱗茎はネギ属(Allium)によく似ている。ニンニクの匂いは無く、外皮は膜質。葉は普通、花時にあり、根生し、覆瓦状、基部に鞘がある。葉身は糸状~線形。花序は散形花序、仏炎苞状の苞で包まれ、苞は2個、膜質。花は円錐花序状、枯れて残り、花被片6個、2輪につき、下部1/3が合着し、1脈があり、ほぼ等形。雄しべや花柱は真っすぐ。雄しべは6個、花被片の基部につき、花被から突き出ない。花糸は分離し、基部が膨れ、先は錐形、全縁。葯は背着、長楕円形、内向き。子房は上位、無柄、3室。胚珠は数個(~12)。花柱は糸状。柱頭は頂生、小さい。果実は蒴果、3裂し、膜質、胞背裂開。種子は黒色、角(かど)があり、翼は無い[ほとんど平らに]。
世界に約19種があり、北アメリカ、南アメリカに分布する。ヨーロッパ、オーストラリア、アフリカに帰化している。
synonym Nothoscordum striatum (Jacq.) Kunth
北アメリカ、南アメリカ原産。英名はcrowpoison
鱗茎は球形~類球形、直径1~1.5㎝、外皮は褐色。小鱗茎は無い。花茎は単生(まれに2本)、円柱形、長さ (10~)20~40㎝、幅1~3㎜。葉は1~4個つく。鞘は球根の首を包み、無色、先は類切形。葉身は糸状又は線形、長さ30㎝以下、幅1~4(~5)㎜、全縁。散形花序は花が 3~6(~10)個つき、しばしば非対称、直径1~3㎝。苞は宿存性、2個つき、長さ1~2㎝、幅4~8㎜、基部が合着、覆瓦状、縁は薄膜質状、透明、先は尖鋭形。花に芳香は無い。花被片は帯白色~クリーム色、最も外側の花被片は中脈が赤色~紫色、楕円形、長さ (8~) 10~12(~15)㎜、幅3~4.5㎜、先は鋭形又は尖鋭形。花糸は単純、花被片につき、長さ5~6㎜。葯は黄色。子房はとさかが無い。花柱は宿存、雄しべと同長。柱頭は分裂せず、花被片の長さの3/4.花柄は直立し、長さ1~2㎝、花が大きくなると長くなるが、果時には様々。蒴果は類球形又は倒卵形、長さ6~8㎜、幅6~8㎜。
種子は室に4~7個。花期は3~12月。
2 Nothoscordum felipponei Beauverd キバナハナニラ(黄花花韮)
synonym Beauverdia lorentzii Herter
synonym Ipheion sellowianum(Kunth) Traub
synonym Tristagma sellowianum (Kunth) Traub
synonym Ipheion sellowianum (Kunth) Traub
synonym Ipheion felipponei (Beauverd) Traub
synonym Beauverdia lorentzii Herter
ブラジル南部、アルゼンチン、ウルグアイ原産。英名はfalse yellow crocus
多年草、鱗茎は球形。高さ2.5~10㎝。葉は濃緑色、線形、やや類円筒状、長さ5~12㎝。花は鮮やかな黄色、直径2~3㎝、花被片6個 、外花披片3個、外側の中脈が紫褐色、中脈付近に紫褐色の細斑点があり、内花披片3個は外花被片よりやや小さい。花期は2~3月。
品種)
3 Nothoscordum dialystemon (Guagl.) Crosa
synonym Ipheion dialystemon Guagl.
アルゼンチン原産。
黄色、花被片8個。Nothoscordum felipponeiより葉幅が広い。
4 Nothoscordum gracile (Dryand.) Stearn 。ハタケニラ
synonym Nothoscordum inodorum auct. non (Aiton) G.Nicholson
synonym Nothoscordum fragrans (Vent.) Kunth
北アメリカ、南アメリカ原産。英名はfragrant false garlic , onionweed
鱗茎は卵形、直径約1.5㎝、外皮は褐色。小鱗茎(bulblet)は10~20個。花茎は1~2本、長さ30~60㎝、幅2~3㎜。葉は2~9個つき、鞘は球根の首を包む、透明、先は退化。葉身は線形、長さ 20~40(~50)㎝、幅4~12㎜、全縁。散形花序に花が10~20個つき、しばしば非対称、直径5㎝以下。苞は宿存し、2個、長さ1.2~2㎝、幅5~8㎜、基部は融着し、覆瓦状、縁は薄膜質。花は芳香があり、花被片は外面が白色で、ピンク色の中脈があり、基部は帯緑色、倒披針形、長さ9~15㎜、幅4㎜、先は鈍形。花糸は単純、花被片につき、長さ7~10㎜。葯は暗褐色。子房はとさかが無い。花柱は果時に宿存し、雄しべとほぼ同長。柱頭は分裂せず、花被片と高さが等しい。花柄は直立又は広がり、長さ2~6㎝、一定でない。蒴果は倒卵形、長さ約6~7㎜、幅約6~7㎜。種子は室に8~12個。花期は3~12月
5 Nothoscordum hirtellum (Kunth) Herter
synonym Ipheion hirtellum (Kunth) Traub,
synonym Tristagma hirtellum)
アルゼンチン、ウルグアイ原産。
花が黄色、花被片8個。花期は4~6月。夏に枯れる。
6 Nothoscordum montevidense Beauverd
アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ原産。
小型、高さ10㎝以下。葉は線形。花は1~3個束生、黄色、花被片6個。レモンの香りがする。花期は春と秋。
7 Nothoscordum ostenii Beauverd
ウルグアイ原産。
花は1~3個束生、黄色、花被片6個、中脈が緑色。花期は春。夏に枯れる。
その他類似種
●Allium inutile Makino ステゴビル
synonym Nothoscordum inutile (Makino) Kitam.
●Allium neriniflorum (Herb.) G.Don ハナビニラ
synonym Nothoscordum neriniflorum (Herb.) Benth. et Hook.f
An annotated checklist of the genus Tristagma (Amaryllidaceae, Allioideae)
Nothoscordum Kunth
Nothoscordum
Ipheion uniflorum
観賞用に栽培されているものが逸出する。全体にニラ臭がある。鱗茎は楕円形、長さ2~4㎝、幅1.5~2㎝程度、外皮は淡褐色。葉は肉質、長さ10~25(35)㎝、幅7㎜以下、広線形、扁平。花は単生、漏斗形、直径約4㎝、花被は6裂する。花柄は長さ5㎝以下。苞は花柄の基部に2個、つき、花の下部から離れる。アマナの苞と似ている。花被片は長さ1.6㎝以下、幅0.7㎝以下、星形に開出し、白色~淡紫色、裏面の中央脈がに紫色になる。花筒は倒円錐形、長さ1.2㎝以下、紫色の筋がある。雄しべは2輪に3個ずつつき、短い雄しべは花筒内にある、長い雄しべは花筒から葯がわずかに覗ける程度。花柱は糸状、長さ約5㎜。柱頭は葯の間に位置する。蒴果は円筒形、長さ約1㎝。種子は倒卵形、長さ約2㎜、黒色、穴がある。2n=12
ハナニラ属
family Amaryllidaceae- genus Ipheion小さな鱗茎をもつ多年草。葉は根生し、線形。花は蜂蜜の香りがあり、星形、色は白色又は淡青色、花期は春。
【ハナニラ属の3種】
Ipheion uniflorum (Graham) Raf. ハナニラ
synonym Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub
Ipheion sessile Traub.
synonym Ipheion recurvifolium,
synonym Tristagma sessile (Phil.) Traub.
Ipheion tweedieanum (Baker) Traub.
synonym Tristagma tweedieanum (Baker) Traub.
※Tristagma属に移されたがIpheion属として扱われているもの。
トリスタグマ属
family Amaryllidaceae- genus Tristagma鱗茎をもつ多年草。葉は根生し、線形。花茎は直立、花は単生又は散形花序に少数、束生し、放射相称、幅25~30㎜。花被は筒状、拡大部は6裂、花被片は2列につき、平開する。花色は白色、クリーム色、黄色、帯緑色。雄しべ6個、花糸は花被の筒部の中間に2段につく。子房下の花盤はほとんど無く、子房はほぼ無柄、3室、3個の蜜腺の孔が頂部にある。胚珠は多数。花柱は子房に連続する。柱頭は分裂しない。蒴果は3室、多数の種子を入れる。
世界に約30種あり、南アメリカに分布する。
Beauverdia , Ipheion , Nothoscordum , Tristagmaが類似属であり、何度も分類が変更されている。黄花はNothoscordumにまとめられている。
【トリスタグマ属の種】
01 Tristagma ameghinoi (Speg.) Speg. - アルゼンチン(メンドーサ州、サンタクルス州)
02 Tristagma anemophilum Ravenna - アルゼンチン(ネウケン州)
03 Tristagma brevipes (Kuntze) Traub. - チリ中部
04 Tristagma circinatum (Sandwith) Traub. - アルゼンチン(ネウケン州)
05 Tristagma fragrans Ravenna - チリ中部
06 Tristagma graminifolium (Phil.) Ravenna - チリ中部
07 .Tristagma leichtlinii (Baker) Traub. - チリ中部
08 Tristagma lineatum Ravenna - チリ(サンティアゴ地方)
09 Tristagma lomarum Ravenna - ペルー(アレキパ県)
10 Tristagma malalhuense Ravenna - アルゼンチン(メンドーサ州)
11 Tristagma mirabile Ravenna - アルゼンチン(ネウケン州)
12 Tristagma nahuelhuapinum Ravenna - アルゼンチン(リオネグロ州)
13 Tristagma nivale Poepp. - チリ中部・南部、アルゼンチン南部
14 Tristagma patagonicum (Baker) Traub. - アルゼンチン南部
synonym Tristagma atreucoense Ravenna - アルゼンチン(ネウケン州)
15 Tristagma peregrinans Ravenna - ウルグアイ
16 Tristagma philippii Gand. - チリ中部
17 Tristagma poeppigianum (Gay) Traub. - チリ中部
18 Tristagma porrifolium (Poepp.) Traub. - チリ中部
19 Tristagma sessile (Phil.) Traub. - アルゼンチン(チャコ州)、チリ中部、ウルグアイ
20 Tristagma sociale Ravenna - アルゼンチン(メンドーサ州)
21 Tristagma staminosum Ravenna - チリ(オイギンス州)
22 Tristagma tweedieanum (Baker) Traub. - ウルグアイ、アルゼンチン北東部
23 .Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub. ハナニラ- ウルグアイ、アルゼンチン東部
24 .Tristagma yauriense Ravenna - ペリー(プーノ県)
トリスタグマ属の主な種と園芸品種
1 Ipheion uniflorum (Graham) Raf. ハナニラsynonym Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub
ウルグアイ、アルゼンチン東部原産。英名はspring starflowe , spring star
イギリス、フランス、オーストラリア、ニュージーランド、USAなどに帰化。
品種) 'Album' , 'Alberto Castillo' , 'Alice' , 'Charlotte Bishop' , 'Diana' , 'Froyle Mill' , 'Jessie' , 'Judy' , 'Rolf Fiedler' , 'Tessa' (PBR) , 'Wisley Star' , 'White Star' , 'Wisley Blue'
類似種 ハタケニラ属 Nothoscordum
family Amaryllidaceae- genus Nothoscordum多年草、タマネギの臭いは無い。鱗茎をもつ。鱗茎はネギ属(Allium)によく似ている。ニンニクの匂いは無く、外皮は膜質。葉は普通、花時にあり、根生し、覆瓦状、基部に鞘がある。葉身は糸状~線形。花序は散形花序、仏炎苞状の苞で包まれ、苞は2個、膜質。花は円錐花序状、枯れて残り、花被片6個、2輪につき、下部1/3が合着し、1脈があり、ほぼ等形。雄しべや花柱は真っすぐ。雄しべは6個、花被片の基部につき、花被から突き出ない。花糸は分離し、基部が膨れ、先は錐形、全縁。葯は背着、長楕円形、内向き。子房は上位、無柄、3室。胚珠は数個(~12)。花柱は糸状。柱頭は頂生、小さい。果実は蒴果、3裂し、膜質、胞背裂開。種子は黒色、角(かど)があり、翼は無い[ほとんど平らに]。
世界に約19種があり、北アメリカ、南アメリカに分布する。ヨーロッパ、オーストラリア、アフリカに帰化している。
類似種 ハタケニラ属の主な種
1 Nothoscordum bivalve (L.) Britton ニラモドキsynonym Nothoscordum striatum (Jacq.) Kunth
北アメリカ、南アメリカ原産。英名はcrowpoison
鱗茎は球形~類球形、直径1~1.5㎝、外皮は褐色。小鱗茎は無い。花茎は単生(まれに2本)、円柱形、長さ (10~)20~40㎝、幅1~3㎜。葉は1~4個つく。鞘は球根の首を包み、無色、先は類切形。葉身は糸状又は線形、長さ30㎝以下、幅1~4(~5)㎜、全縁。散形花序は花が 3~6(~10)個つき、しばしば非対称、直径1~3㎝。苞は宿存性、2個つき、長さ1~2㎝、幅4~8㎜、基部が合着、覆瓦状、縁は薄膜質状、透明、先は尖鋭形。花に芳香は無い。花被片は帯白色~クリーム色、最も外側の花被片は中脈が赤色~紫色、楕円形、長さ (8~) 10~12(~15)㎜、幅3~4.5㎜、先は鋭形又は尖鋭形。花糸は単純、花被片につき、長さ5~6㎜。葯は黄色。子房はとさかが無い。花柱は宿存、雄しべと同長。柱頭は分裂せず、花被片の長さの3/4.花柄は直立し、長さ1~2㎝、花が大きくなると長くなるが、果時には様々。蒴果は類球形又は倒卵形、長さ6~8㎜、幅6~8㎜。
種子は室に4~7個。花期は3~12月。
2 Nothoscordum felipponei Beauverd キバナハナニラ(黄花花韮)
synonym Beauverdia lorentzii Herter
synonym Ipheion sellowianum(Kunth) Traub
synonym Tristagma sellowianum (Kunth) Traub
synonym Ipheion sellowianum (Kunth) Traub
synonym Ipheion felipponei (Beauverd) Traub
synonym Beauverdia lorentzii Herter
ブラジル南部、アルゼンチン、ウルグアイ原産。英名はfalse yellow crocus
多年草、鱗茎は球形。高さ2.5~10㎝。葉は濃緑色、線形、やや類円筒状、長さ5~12㎝。花は鮮やかな黄色、直径2~3㎝、花被片6個 、外花披片3個、外側の中脈が紫褐色、中脈付近に紫褐色の細斑点があり、内花披片3個は外花被片よりやや小さい。花期は2~3月。
品種)
3 Nothoscordum dialystemon (Guagl.) Crosa
synonym Ipheion dialystemon Guagl.
アルゼンチン原産。
黄色、花被片8個。Nothoscordum felipponeiより葉幅が広い。
4 Nothoscordum gracile (Dryand.) Stearn 。ハタケニラ
synonym Nothoscordum inodorum auct. non (Aiton) G.Nicholson
synonym Nothoscordum fragrans (Vent.) Kunth
北アメリカ、南アメリカ原産。英名はfragrant false garlic , onionweed
鱗茎は卵形、直径約1.5㎝、外皮は褐色。小鱗茎(bulblet)は10~20個。花茎は1~2本、長さ30~60㎝、幅2~3㎜。葉は2~9個つき、鞘は球根の首を包む、透明、先は退化。葉身は線形、長さ 20~40(~50)㎝、幅4~12㎜、全縁。散形花序に花が10~20個つき、しばしば非対称、直径5㎝以下。苞は宿存し、2個、長さ1.2~2㎝、幅5~8㎜、基部は融着し、覆瓦状、縁は薄膜質。花は芳香があり、花被片は外面が白色で、ピンク色の中脈があり、基部は帯緑色、倒披針形、長さ9~15㎜、幅4㎜、先は鈍形。花糸は単純、花被片につき、長さ7~10㎜。葯は暗褐色。子房はとさかが無い。花柱は果時に宿存し、雄しべとほぼ同長。柱頭は分裂せず、花被片と高さが等しい。花柄は直立又は広がり、長さ2~6㎝、一定でない。蒴果は倒卵形、長さ約6~7㎜、幅約6~7㎜。種子は室に8~12個。花期は3~12月
5 Nothoscordum hirtellum (Kunth) Herter
synonym Ipheion hirtellum (Kunth) Traub,
synonym Tristagma hirtellum)
アルゼンチン、ウルグアイ原産。
花が黄色、花被片8個。花期は4~6月。夏に枯れる。
6 Nothoscordum montevidense Beauverd
アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ原産。
小型、高さ10㎝以下。葉は線形。花は1~3個束生、黄色、花被片6個。レモンの香りがする。花期は春と秋。
7 Nothoscordum ostenii Beauverd
ウルグアイ原産。
花は1~3個束生、黄色、花被片6個、中脈が緑色。花期は春。夏に枯れる。
その他類似種
●Allium inutile Makino ステゴビル
synonym Nothoscordum inutile (Makino) Kitam.
●Allium neriniflorum (Herb.) G.Don ハナビニラ
synonym Nothoscordum neriniflorum (Herb.) Benth. et Hook.f
参考
1) An annotated checklist of the genus Tristagma ... - Magnolia pressAn annotated checklist of the genus Tristagma (Amaryllidaceae, Allioideae)
http://www.mapress.com/j/pt/article/view/phytotaxa.277.1.2
2) Flora of ZimbabweNothoscordum Kunth
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=122440
3) Nothoscordum in Flora of North America @ efloras.orgNothoscordum
http://pza.sanbi.org/lobelia-valida
4) Flora of Australia Online- ABRS Flora of Australia Online Search Results Ipheion uniflorum
http://www.anbg.gov.au/abrs/online-resources/flora/stddisplay.xsql?pnid=58158