ハクサイ 白菜
Flora of Mikawa
アブラナ科 Brassicaceae アブラナ属
中国名 | 大白菜 dà bái cài , 白菜 bai cai |
英 名 | napa cabbage , nappa cabbage |
学 名 | Brassica rapa var. glabra Regel synonym Brassica rapa subsp. pekinensis (Lour.) Hanelt synonym Brassica rapa L. var. glabra Regel 'Pe-tsai' synonym Brassica rapa L. var. pekinensis (Lour.) Kitam. synonym Brassica pekinensis (Lour.) Rupr. |
花 期 | 5~6月 |
高 さ | 30~120(~190)㎝ |
生活型 | 1年草又は2年草 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 外来種 地中海沿岸地域、南西アジア、北アフリカ原産 |
撮 影 | 西尾市 02.3.16 |
ハクサイはアブラナ科アブラナ属のカブ(Brassica rapa)の亜種(Pekinensis Group)であり、野菜として広く栽培されている。10~11世紀頃には結球する白菜が中国で栽培され、7世紀頃に栽培種の交雑により中国で作り出されたものではないかと考えられている。中国の古書では「菘 song」が白菜であり、日本語の菘は「すずな」であり、小松菜に近いもののようである。現在の結球する白菜は中国では大白菜、結球白菜、包心白菜、黃芽白、膠菜などといわれる。これに対し結球しないものは小白菜(xiao bai cai)といわれる。大白菜と小白菜を含めて広義に白菜ともいう。非結球のヒロシマナ、台湾小白菜、サントウサイ、半結球のナガサキハクサイ、花芯などもある。結球する白菜は日本には明治時代に輸入されたが、アブラナ属は交雑しやすく栽培が難しく、現在、日本で栽培される品種は、F1品種である。
日本の白菜は根生葉が普通、20枚以上、強くロゼットになり、長円形又は類倒卵形の頭状になる。葉柄は強く扁平になり、切れ込んだ又は歯のある翼をもつ。花期は5~6月。果期は6~7月。
1年草又は2年草、高さ30~120(~190)㎝、無毛又は基部にまばらに毛があり、まれに粉白色を帯び、直根は肉質でなく、時に肉質の直根をもつ。茎は直立、単純又は上部で分枝する。根生葉と最下部の茎葉は葉柄があり、ロゼットにはならず、又は不明瞭~強くロゼットになり、小型の長円形の頭(head)を作る。葉柄は長さ(1~)2~10(~17)㎝、細く又は太くて肉質、ときに強い翼がある。葉身は外形が長円形又は披針形、長さ(5~)10~40(~60)㎝×幅3~10(~20)㎝、縁は全縁、さざ波状の縁(repand)、歯状、又は深波状(sinuate)、ときに羽状中裂又は羽状全裂で頂裂が大きく、小さい側裂片が1~6対ある。上部の茎葉は無柄、卵形、長円形、又は披針形、長さ2~8(~12)cm×幅0.8~3㎝、基部は茎を抱いて深く心形又は耳状になり、縁は全縁又はさざ波状縁。果時の花柄は真っすぐ、直立又は散開し、長さ(0.5~)1~2.5(~3)㎝。咢片は長円形、長さ(3~)4~6.5(~8)mm×幅1.5~2mm、斜上する。花弁は鮮やかな黄色、まれに、淡黄色~白黄色、長さ7~10(~13)mm×幅(2.5-)3-6(-7)mm、倒卵形、先は円形。花糸は長さ4~6(~7)mm。葯は長円形、長さ1.5~2㎜。果実は線形、長さ(2~)3~8(~11)㎝×幅2~4(~5)㎜、円柱形、無柄、散開又は斜上する。バルブ片は長さ(1.3~)2~5(~7.5)㎝、各室に種子が8~15個、バルブには目立つ中脈がある。頂部のバルブ片は円錐形、長さ(0.3~)1~2.5(~3.5)㎝、種子が無く又はまれに1種子をもつ。花柱は廃れる。種子は暗褐色~赤褐色、球形、直径1~1.8mm、網目がある。花期は3~6月。果期は4~7月。2n=20。
Brassica
Brassica
水菜・京菜の原種とみられる潮江菜
Genus Brassica L.
遺伝子組換えセイヨウアブラナの生物多様性影響評価に必要な
カラシナ(Brassica juncea)、アブラナ(B. rapa)、セイヨウアブラナ(B. napus)の生物情報集
瓢児菜の成分に関する研究(抄録)
日本の白菜は根生葉が普通、20枚以上、強くロゼットになり、長円形又は類倒卵形の頭状になる。葉柄は強く扁平になり、切れ込んだ又は歯のある翼をもつ。花期は5~6月。果期は6~7月。
1年草又は2年草、高さ30~120(~190)㎝、無毛又は基部にまばらに毛があり、まれに粉白色を帯び、直根は肉質でなく、時に肉質の直根をもつ。茎は直立、単純又は上部で分枝する。根生葉と最下部の茎葉は葉柄があり、ロゼットにはならず、又は不明瞭~強くロゼットになり、小型の長円形の頭(head)を作る。葉柄は長さ(1~)2~10(~17)㎝、細く又は太くて肉質、ときに強い翼がある。葉身は外形が長円形又は披針形、長さ(5~)10~40(~60)㎝×幅3~10(~20)㎝、縁は全縁、さざ波状の縁(repand)、歯状、又は深波状(sinuate)、ときに羽状中裂又は羽状全裂で頂裂が大きく、小さい側裂片が1~6対ある。上部の茎葉は無柄、卵形、長円形、又は披針形、長さ2~8(~12)cm×幅0.8~3㎝、基部は茎を抱いて深く心形又は耳状になり、縁は全縁又はさざ波状縁。果時の花柄は真っすぐ、直立又は散開し、長さ(0.5~)1~2.5(~3)㎝。咢片は長円形、長さ(3~)4~6.5(~8)mm×幅1.5~2mm、斜上する。花弁は鮮やかな黄色、まれに、淡黄色~白黄色、長さ7~10(~13)mm×幅(2.5-)3-6(-7)mm、倒卵形、先は円形。花糸は長さ4~6(~7)mm。葯は長円形、長さ1.5~2㎜。果実は線形、長さ(2~)3~8(~11)㎝×幅2~4(~5)㎜、円柱形、無柄、散開又は斜上する。バルブ片は長さ(1.3~)2~5(~7.5)㎝、各室に種子が8~15個、バルブには目立つ中脈がある。頂部のバルブ片は円錐形、長さ(0.3~)1~2.5(~3.5)㎝、種子が無く又はまれに1種子をもつ。花柱は廃れる。種子は暗褐色~赤褐色、球形、直径1~1.8mm、網目がある。花期は3~6月。果期は4~7月。2n=20。
参考
1)Flora of ChinaBrassica
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200009273
2)Plants of the World Online | Kew ScienceaBrassica
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30043511-2
3)江戸東京野菜通信水菜・京菜の原種とみられる潮江菜
http://edoyasai.sakura.ne.jp/sblo_files/edoyasai/image/1-3E6B0B4E88F9CE383BBE4BAACE88F9CE381AEE58E9FE7A8AEE381A8E381BFE38289E3828CE3828BE6BDAEE6B19FE88F9C_E7ABB9E794B0E6A0A1E6ADA316042228tw292018.pdf
4)GRINGenus Brassica L.
http://tn-grin.nat.tn/gringlobal/taxon/taxonomygenus?id=1687
5)農環研報 36,1-45(2016)遺伝子組換えセイヨウアブラナの生物多様性影響評価に必要な
カラシナ(Brassica juncea)、アブラナ(B. rapa)、セイヨウアブラナ(B. napus)の生物情報集
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/publish/bulletin/niaes36-2.pdf
6)京都大学 化学研究所講演集 (1946), 15: 46-47瓢児菜の成分に関する研究(抄録)
https://core.ac.uk/reader/39206570