エゾノサヤヌカグサ 蝦夷の鞘糠草

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Flora of Mikawa

イネ科 Poaceae  サヤヌカグサ属

中国名 蓉草 rong cao
英 名 rice cutgrass
学 名 Leersia oryzoides (L.) Sw.
Leersia oryzoides (L.) Sw. var. oryzoides
エゾノサヤヌカグサの花序の小穂
エゾノサヤヌカグサの枝
エゾノサヤヌカグサの葉鞘
エゾノサヤヌカグサの節の毛
エゾノサヤヌカグサ
エゾノサヤヌカグサの小穂
花 期 8~10月
高 さ 35~150㎝
生活型 多年草
生育場所 低地の湿地、水田周辺
分 布 在来種 北海道、本州、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカ、北半球に広く分布する。
撮 影 西尾市 13.10.14
サヤヌカグサとエゾノサヤヌカグサはよく似ていて混同されやすい。中間的なものあり、分けるのは難しい。図鑑などに掲載されている小穂の長さなどの数値がバラバラである。サヤヌカグサは小穂が長く、剛毛が少なく、葉の基部に閉鎖花の小穂をもつ花序をつけない。写真のものは上部の葉の長さ8㎝、幅7㎜。小穂の長さ5.4~6㎜、幅1.5~1.7㎜、長い剛毛の長さ0.3㎜。まだ果実はできていない。サヤヌカグサは葉が柔らかく、花序の枝が少なく、小穂が枝に直線上に並ぶ。小穂が長く、典型的なものは6~8㎜ある。頴果も長い。
 茎の下部は平伏し、先は直立~斜上し、節には白色の毛が密生する。葉舌は長さ0.5~1(1.5)㎜、切形。葉鞘には白色の短い刺毛があり、ざらつく。全体に黄緑色を帯びる。葉は長さ7~30㎝、幅5~15㎜、質が硬い。花序は長さ10~30㎝、下部の節に通常2個かそれ以上の枝がつき、枝の長さ4~10㎝の円錐状、枝の下部1/3に小穂はつかず、小穂は重なり合う。小穂は扁平、長さ(4)4.2~6.5㎜ (Jepson eFlora : 4~5㎜)、幅1.3~1.7㎜。護頴と内頴の脈上に長いものは長さ0.4~0.6㎜の剛毛があり、側面にも短い剛毛がある。剛毛の長さは変異があり、短いものもある。葯は長さ1.5~2(3)㎜、閉鎖花受粉の葯は長さ0.4~0.7㎜。頴果は長さ2~3.5㎜。 2n = 48(Flora of North America)
 サヤヌカグサ Leersia sayanuka は北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国に分布し、中国名は秕壳草( bi ke cao)。根茎は短く、茎の下部は倒伏し、節から枝を出し、直立~斜上する。節には白色の毛が密生する。葉舌は長さ1~2㎜、切形。葉鞘には白色の短い刺毛があり、ざらつく。全体に青緑色(灰緑色又は黄緑色)を帯びる。葉は長さ7~10(20)㎝、幅5~10㎜、手触りは柔らかく、縁などがざらつく。花序は長さ15~20㎝の円錐状、枝は細く、節にほぼ1個ずつ、まばらにつく。枝の下1/3には小穂はつかない。小穂は(4.5)5.5~6.5(Flora of China:6~8)㎜、幅約1.5㎜(実測:長さ7~8.4㎜、幅1.5~1.9㎜)の長楕円形、扁平。苞頴は無い。護頴は舟形、縁に短剛毛があり、側面に短毛がある。雄しべ3個。葯は長さ1~2㎜。頴果は不稔が多いが、少量、結実し、長さ3.4~3.8㎜(実測)、長楕円形。2n=60