ブラジルデイゴ
Flora of Mikawa
マメ科 Fabaceae デイゴ属
英 名 | サイハイデイゴ(采配梯梧) |
英 名 | pink coral tree , scarlet dombeya |
中国名 | 象牙花 xiang ya hua |
学 名 | Erythrina speciosa Andrews |
花 期 | 1~4月 |
高 さ | 3~5m |
生活型 | 落葉低木~小高木 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 外来種 ブラジル原産 |
撮 影 | 浜松フラワーパーク 20.2.17 |
ブラジルデイゴはブラジル原産のマメ科、デイゴ属の栽培種。別名は花序の形からサイハイデイゴ(采配梯梧)という。
幹は直径15~25㎝、樹皮は粗く、コルク質。幹や枝に大きな刺がある。葉は互生し、葉柄は長さ10~15㎝、刺がある。葉身は3出複葉、小葉は菱形~菱状卵形、全縁、両面が同色、脈上に刺があり、下面に小さな腺点があり、頂小葉は正方形に近い菱形、長さ14~20㎝×幅15~23㎝。花序は頂生、直立、総状花序状(pseudo-racemous)、高さ50㎝以下、花は上向きに多数、束生し、采配に似る。花は象牙やオウムの嘴に似た筒形、幅7~8㎜、赤色、ピンク色、まれに白色。開花しても開かず、下から上に向かって順に開花する。豆果は細長く、種子の間がわずかにくびれる。種子は腎形、褐色。
品種) 'Pink' , 'Red'
高木又は低木 [又は多年草]、刺をもつ。葉は羽状3小葉。托葉は小さい。小托葉(stipel)は肉質で腺がある。小葉はときに、星状毛をもつ。花序は腋生又は頂生、総状花序状、節があり、2個又はそれ以上の花がつく。花は目立つ。苞と小苞はほとんどが脱落性。咢は仏炎苞状、鐘形又はこま形、切形又は2裂する。花冠はしばしば、赤色又は橙色、普通。咢より長い。花弁は極端に異なる。旗弁は大きく、円形又は長円形、しばしば、縦に折り畳まれ、直立又は広がり、ほぼ無柄又は長い爪部があり、付属体は無い。翼弁は短く、ときに欠く。竜骨弁は旗弁よりかなり短い。雄しべは2体雄しべ( diadelphous)。旗弁の雄しべ(vexillary stamen)は離生。葯は同形。子房には柄がある。胚珠は2個~多数。花柱は内側に曲がる。柱頭は小さく、頂生。豆果は柄があり、主に線状長円形、しばしば曲がり、腹側の縫線に沿って裂開し、まれに非裂開、ほとんどが革質又は木質、しばしば種子の間がくびれ、隔壁は無い。種子は1~14個、白色、灰色、又は褐色、まれに赤色で暗色の斑点があり、卵形、へそは横につき、長円形、種沈は無い。
世界に約100種あり、熱帯、亜熱帯に分布する。
南アフリカ原産。英名はThorn , Tambuki Thorn
広い角度で分岐する硬い低木、高さ、1.2~1.8m、茎は鋭い、錐形の後屈する刺で武装する。小枝、葉柄、小葉の中肋に刺がある。小枝の樹皮は淡色、小しわが多い。葉柄は長さ2.5~6.3㎝、細く、若い時に羊毛状の毛(絨毛)がある。小葉は小葉は長さより幅が広く、横に楕円形、先は鈍形または微突形、長さ1.8~2.5㎝×幅2.5~3.8㎝、無毛で粉白色。総状花序は側生又は長生、花が少数又は多数つき、花序柄は短いか又はほぼ無い。咢は無毛、鐘形、類切形、廃れて鈍い小裂片がある。旗弁(vexillum )はかすかにビロード状。花は長さ2.5~3.8㎝。旗弁(vexillum )は緋色、先端が緑色。旗弁の雄しべ(vexillary stamen)は裂けた筒につく。豆果の莢はこん棒状の柄があり、円筒形(torulose)、内側に曲がり、刺で武装する。
2 Erythrina crista-galli L. カイコウズ 海紅豆
南アメリカ(ブラジル、ボリビア、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ)原産。英名はcockspur coraltree , cry-baby-tree。別名はアメリカデイゴ 亜米利加梯梧。
落葉低木又は小高木、高さ6m以下、幹や枝に小刺があり、無毛。葉は3小葉。小葉は±卵形~楕円形、長さ3~6㎝×幅2~5㎝、無毛。葉柄は長さ5~10㎝。側小葉柄は長さ0.5~1㎝、頂小葉柄は長さ3~4㎝。総状花序は長さ8~30㎝、直立し、花が20~40個つき、花はしばしば、3個束生する。咢は長さ約10㎜、咢筒はときに裂ける。花冠は緋色。旗弁は狭倒卵形、長さ4~5㎝、反曲する。翼弁は長さ約1㎝。竜骨は長さ3~3.5㎝。豆果は帯黒色、長さ8~22㎝、種子の間がわずかにくびれる。種子は褐黒色。花期は春。
品種) 'Compacta' , 'Red Lights'
2-1 Erythrina crista-galli L. 'Maruba-deigo' マルバデイゴ 丸葉梯梧
南アメリカ(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビア)原産。中国名は鸡冠刺桐 ji guan ci tong。英名はcockspur coraltree , cry-baby-tree。
落葉低木。高さ2~10m(普通5~8m、高くなると10mに達する)。根は直根があり、節に窒素固定の根粒菌をつける。小枝は褐色を帯びた緑色、っ刺のような枝がある。。葉は互生し、3出複葉、小葉は長卵形~披針状卵形(園芸品種のマルバデイゴは卵形、先が鈍形~円形)、長さ7~10㎝、幅3~4.5㎝、全縁、先は鈍形~鋭形、基部はほぼ円形、葉質はやや厚く、無毛。葉表は光沢があり、葉面はやや白緑色。花は頂生する総状花序に多数つき、5数性、両性、左右相称、2唇形、緋紅色~暗紅色。萼は合片萼(gamosepalous)、小さな赤色の指貫のように見える。花冠は他の豆科の花に似る蝶形花。旗弁は下部にあり、倒卵形で大きい。翼弁は小さく、萼の中に隠れる。残りの2弁は部分的に融合し、竜骨( keel or carina)を形成する。雄しべは10個。花糸は1個は分離し、残りの9個は融合する。1心皮の雌ずい群は鞘の中のナイフのように雄しべの間に まとまっている。花は蜜が多く、昆虫が訪れ、竜骨の下を這い、授粉する。豆果は長さ10~15㎝、幅1~2㎝、褐色、種子が8~10個入り、種子の間が狭くなる。種子は栗褐色。
花期は南アメリカでは10~4月(普通11~2月)。北半球では4~10月。
3 Erythrina herbacea L.
北アメリカ(USA、メキシコ)原産。英名は coral bean , Cherokee bean
品種) 'Crushed Coral'
4 Erythrina speciosa Andrews ブラジルデイゴ
ブラジル原産。英名はpink coral tree , scarlet dombeya。別名はサイハイデイゴ(采配梯梧)
落葉低木~小高木、高さ3~5m。幹は直径15~25㎝、樹皮は粗く、コルク質。幹や枝に大きな刺がある。葉は互生し、葉柄は長さ10~15㎝、刺がある。葉身は3出複葉、小葉は菱形~菱状卵形、全縁、両面が同色、脈上に刺があり、下面に小さな腺点があり、頂小葉は正方形に近い菱形、長さ14~20㎝×幅15~23㎝。花序は頂生、直立、総状花序状(pseudo-racemous)、高さ50㎝以下、花は上向きに多数、束生し、采配に似る。花は象牙やオウムの嘴に似た筒形、幅7~8㎜、赤色、ピンク色、まれに白色。開花しても開かず、下から上に向かって順に開花する。豆果は細長く、種子の間がわずかにくびれる。種子は腎形、褐色。花期は1~4月。
品種) 'Pink' , 'Red'
5 Erythrina variegata L. デイゴ 梯梧
synonym Erythrina variegata L. var. orientalis (L.) Merr.
synonym Erythrina boninensis Tuyama
日本、中国、台湾、インドスリランカ、バングラデシュ、カンボジア、ラオス、ミャンマータイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フォリピン、太平洋諸島、オーストラリア原産。中国名は刺桐 ci tong 。アフリカ、中央アメリカ、南アメリカに帰化。
高木、高さ20m以下。樹皮は暗褐色。枝は明瞭、黒色、真っすぐで小さい刺をもつ。芯はコルク質。葉は羽状3小葉、普通、枝先に束生する。托葉は披針形、脱落性。葉柄は長さ10~15㎝、普通、刺は無い。小葉は広卵形~菱状卵形、長さ15~30㎝×幅15~30㎝、膜質、両面とも無毛、基部の脈は3本、側脈は5対、小葉の基部は広楔形~切形、縁は全縁、先は尖鋭形~鈍形。小葉の基部に托葉に似た腺の対をもつ。総状花序は頂生、長さ10~16㎝。花序柄は強健、木質、長さ7~10㎝、軟毛がある。花は対につく。咢は仏炎苞状、長さ2~3㎝、口部は斜め、片側が裂ける。花冠は赤色、長さ6~7㎝。旗弁は楕円形、長さ5~6㎝×幅約2.5㎝、先は鈍形、短い爪部がある。 翼弁と竜骨弁は幅等長。竜骨弁は分かれる。子房は微細な絨毛がある。花柱は無毛。豆果は黒色、腎形、約長さ1.5㎝×幅1㎝。種子は赤紫色(puniceous)、長円形又は長円状楕円形。花期は2~5月。果期は4~8月。2n = 42。
品種) 'Picta' (v)
5-1 Erythrina variegata L. f. alba (Blatt. et Mill.) Maheshw. シロバナデイゴ
6 ハイブリッド
(1) Erythrina x bidwillii Lindl. サンゴシトウ 珊瑚刺桐
(別名 ヒシバデイゴ)Erythrina × bidwillii
アメリカデイゴ Erythrina crista-galli と北アメリカ原産のヘルバケア Erythrina herbacea の交配による園芸種。葉が菱形で先が尖る。花は、旗弁が開かず筒状になる。
サンゴシトウはアメリカデイゴに似た花の木であり、オーストラリアの園芸家 William Macarthurが1840年代初期に作り出したハイブリッドである。カイコウズ(アメリカデイゴ) Erythrina crista-galliと北アメリカ原産のヘルバケア Erythrina herbacea との人工交配種であり、Erythrina × bidwillii Lindl. 'Camdeni'とErythrina × bidwillii Lindl. 'Blakei'の2品種がある。どちらもサンゴジトウと呼ばれている。
落葉性。花はどちらもよく似ており、長さ5~6㎝、旗弁はアメリカデイゴのようには開かず、狭い筒形、長さ4~5㎝、幅1~1.5㎝。葉は3小葉の複葉。萼もアメリカデイゴより長い筒形。小葉は別名のように、ヘルバケアに似た先が尖った菱形。
(1)Erythrina × bidwillii Lindl. 'Camdeni'
syn. Erythrina camdenensis 中国名は珊瑚刺桐 shan hu ci tong
高さ2~6mの低木であり、Camden Coral Treeと呼ばれる。
(2)Erythrina × bidwillii Lindl. 'Blakei' 中国名は火炬刺桐
高さ1.5~3mの灌木状になる。不稔のF1ハイブリッド。
写真のものは低木形、ややてい幹状。
>
Laurocerasus
Erythrina
Erythrina
Erythrina acanthocarpa
Erythrina crista-galli L
幹は直径15~25㎝、樹皮は粗く、コルク質。幹や枝に大きな刺がある。葉は互生し、葉柄は長さ10~15㎝、刺がある。葉身は3出複葉、小葉は菱形~菱状卵形、全縁、両面が同色、脈上に刺があり、下面に小さな腺点があり、頂小葉は正方形に近い菱形、長さ14~20㎝×幅15~23㎝。花序は頂生、直立、総状花序状(pseudo-racemous)、高さ50㎝以下、花は上向きに多数、束生し、采配に似る。花は象牙やオウムの嘴に似た筒形、幅7~8㎜、赤色、ピンク色、まれに白色。開花しても開かず、下から上に向かって順に開花する。豆果は細長く、種子の間がわずかにくびれる。種子は腎形、褐色。
品種) 'Pink' , 'Red'
デイゴ属
family Fabaceae - genus Erythrina高木又は低木 [又は多年草]、刺をもつ。葉は羽状3小葉。托葉は小さい。小托葉(stipel)は肉質で腺がある。小葉はときに、星状毛をもつ。花序は腋生又は頂生、総状花序状、節があり、2個又はそれ以上の花がつく。花は目立つ。苞と小苞はほとんどが脱落性。咢は仏炎苞状、鐘形又はこま形、切形又は2裂する。花冠はしばしば、赤色又は橙色、普通。咢より長い。花弁は極端に異なる。旗弁は大きく、円形又は長円形、しばしば、縦に折り畳まれ、直立又は広がり、ほぼ無柄又は長い爪部があり、付属体は無い。翼弁は短く、ときに欠く。竜骨弁は旗弁よりかなり短い。雄しべは2体雄しべ( diadelphous)。旗弁の雄しべ(vexillary stamen)は離生。葯は同形。子房には柄がある。胚珠は2個~多数。花柱は内側に曲がる。柱頭は小さく、頂生。豆果は柄があり、主に線状長円形、しばしば曲がり、腹側の縫線に沿って裂開し、まれに非裂開、ほとんどが革質又は木質、しばしば種子の間がくびれ、隔壁は無い。種子は1~14個、白色、灰色、又は褐色、まれに赤色で暗色の斑点があり、卵形、へそは横につき、長円形、種沈は無い。
世界に約100種あり、熱帯、亜熱帯に分布する。
デイゴ属の主な種と園芸品種
1 Erythrina acanthocarpa E.Mey. トゲミデイゴ 棘実梯梧南アフリカ原産。英名はThorn , Tambuki Thorn
広い角度で分岐する硬い低木、高さ、1.2~1.8m、茎は鋭い、錐形の後屈する刺で武装する。小枝、葉柄、小葉の中肋に刺がある。小枝の樹皮は淡色、小しわが多い。葉柄は長さ2.5~6.3㎝、細く、若い時に羊毛状の毛(絨毛)がある。小葉は小葉は長さより幅が広く、横に楕円形、先は鈍形または微突形、長さ1.8~2.5㎝×幅2.5~3.8㎝、無毛で粉白色。総状花序は側生又は長生、花が少数又は多数つき、花序柄は短いか又はほぼ無い。咢は無毛、鐘形、類切形、廃れて鈍い小裂片がある。旗弁(vexillum )はかすかにビロード状。花は長さ2.5~3.8㎝。旗弁(vexillum )は緋色、先端が緑色。旗弁の雄しべ(vexillary stamen)は裂けた筒につく。豆果の莢はこん棒状の柄があり、円筒形(torulose)、内側に曲がり、刺で武装する。
2 Erythrina crista-galli L. カイコウズ 海紅豆
南アメリカ(ブラジル、ボリビア、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ)原産。英名はcockspur coraltree , cry-baby-tree。別名はアメリカデイゴ 亜米利加梯梧。
落葉低木又は小高木、高さ6m以下、幹や枝に小刺があり、無毛。葉は3小葉。小葉は±卵形~楕円形、長さ3~6㎝×幅2~5㎝、無毛。葉柄は長さ5~10㎝。側小葉柄は長さ0.5~1㎝、頂小葉柄は長さ3~4㎝。総状花序は長さ8~30㎝、直立し、花が20~40個つき、花はしばしば、3個束生する。咢は長さ約10㎜、咢筒はときに裂ける。花冠は緋色。旗弁は狭倒卵形、長さ4~5㎝、反曲する。翼弁は長さ約1㎝。竜骨は長さ3~3.5㎝。豆果は帯黒色、長さ8~22㎝、種子の間がわずかにくびれる。種子は褐黒色。花期は春。
品種) 'Compacta' , 'Red Lights'
2-1 Erythrina crista-galli L. 'Maruba-deigo' マルバデイゴ 丸葉梯梧
南アメリカ(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビア)原産。中国名は鸡冠刺桐 ji guan ci tong。英名はcockspur coraltree , cry-baby-tree。
落葉低木。高さ2~10m(普通5~8m、高くなると10mに達する)。根は直根があり、節に窒素固定の根粒菌をつける。小枝は褐色を帯びた緑色、っ刺のような枝がある。。葉は互生し、3出複葉、小葉は長卵形~披針状卵形(園芸品種のマルバデイゴは卵形、先が鈍形~円形)、長さ7~10㎝、幅3~4.5㎝、全縁、先は鈍形~鋭形、基部はほぼ円形、葉質はやや厚く、無毛。葉表は光沢があり、葉面はやや白緑色。花は頂生する総状花序に多数つき、5数性、両性、左右相称、2唇形、緋紅色~暗紅色。萼は合片萼(gamosepalous)、小さな赤色の指貫のように見える。花冠は他の豆科の花に似る蝶形花。旗弁は下部にあり、倒卵形で大きい。翼弁は小さく、萼の中に隠れる。残りの2弁は部分的に融合し、竜骨( keel or carina)を形成する。雄しべは10個。花糸は1個は分離し、残りの9個は融合する。1心皮の雌ずい群は鞘の中のナイフのように雄しべの間に まとまっている。花は蜜が多く、昆虫が訪れ、竜骨の下を這い、授粉する。豆果は長さ10~15㎝、幅1~2㎝、褐色、種子が8~10個入り、種子の間が狭くなる。種子は栗褐色。
花期は南アメリカでは10~4月(普通11~2月)。北半球では4~10月。
3 Erythrina herbacea L.
北アメリカ(USA、メキシコ)原産。英名は coral bean , Cherokee bean
品種) 'Crushed Coral'
4 Erythrina speciosa Andrews ブラジルデイゴ
ブラジル原産。英名はpink coral tree , scarlet dombeya。別名はサイハイデイゴ(采配梯梧)
落葉低木~小高木、高さ3~5m。幹は直径15~25㎝、樹皮は粗く、コルク質。幹や枝に大きな刺がある。葉は互生し、葉柄は長さ10~15㎝、刺がある。葉身は3出複葉、小葉は菱形~菱状卵形、全縁、両面が同色、脈上に刺があり、下面に小さな腺点があり、頂小葉は正方形に近い菱形、長さ14~20㎝×幅15~23㎝。花序は頂生、直立、総状花序状(pseudo-racemous)、高さ50㎝以下、花は上向きに多数、束生し、采配に似る。花は象牙やオウムの嘴に似た筒形、幅7~8㎜、赤色、ピンク色、まれに白色。開花しても開かず、下から上に向かって順に開花する。豆果は細長く、種子の間がわずかにくびれる。種子は腎形、褐色。花期は1~4月。
品種) 'Pink' , 'Red'
5 Erythrina variegata L. デイゴ 梯梧
synonym Erythrina variegata L. var. orientalis (L.) Merr.
synonym Erythrina boninensis Tuyama
日本、中国、台湾、インドスリランカ、バングラデシュ、カンボジア、ラオス、ミャンマータイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フォリピン、太平洋諸島、オーストラリア原産。中国名は刺桐 ci tong 。アフリカ、中央アメリカ、南アメリカに帰化。
高木、高さ20m以下。樹皮は暗褐色。枝は明瞭、黒色、真っすぐで小さい刺をもつ。芯はコルク質。葉は羽状3小葉、普通、枝先に束生する。托葉は披針形、脱落性。葉柄は長さ10~15㎝、普通、刺は無い。小葉は広卵形~菱状卵形、長さ15~30㎝×幅15~30㎝、膜質、両面とも無毛、基部の脈は3本、側脈は5対、小葉の基部は広楔形~切形、縁は全縁、先は尖鋭形~鈍形。小葉の基部に托葉に似た腺の対をもつ。総状花序は頂生、長さ10~16㎝。花序柄は強健、木質、長さ7~10㎝、軟毛がある。花は対につく。咢は仏炎苞状、長さ2~3㎝、口部は斜め、片側が裂ける。花冠は赤色、長さ6~7㎝。旗弁は楕円形、長さ5~6㎝×幅約2.5㎝、先は鈍形、短い爪部がある。 翼弁と竜骨弁は幅等長。竜骨弁は分かれる。子房は微細な絨毛がある。花柱は無毛。豆果は黒色、腎形、約長さ1.5㎝×幅1㎝。種子は赤紫色(puniceous)、長円形又は長円状楕円形。花期は2~5月。果期は4~8月。2n = 42。
品種) 'Picta' (v)
5-1 Erythrina variegata L. f. alba (Blatt. et Mill.) Maheshw. シロバナデイゴ
6 ハイブリッド
(1) Erythrina x bidwillii Lindl. サンゴシトウ 珊瑚刺桐
(別名 ヒシバデイゴ)Erythrina × bidwillii
アメリカデイゴ Erythrina crista-galli と北アメリカ原産のヘルバケア Erythrina herbacea の交配による園芸種。葉が菱形で先が尖る。花は、旗弁が開かず筒状になる。
サンゴシトウはアメリカデイゴに似た花の木であり、オーストラリアの園芸家 William Macarthurが1840年代初期に作り出したハイブリッドである。カイコウズ(アメリカデイゴ) Erythrina crista-galliと北アメリカ原産のヘルバケア Erythrina herbacea との人工交配種であり、Erythrina × bidwillii Lindl. 'Camdeni'とErythrina × bidwillii Lindl. 'Blakei'の2品種がある。どちらもサンゴジトウと呼ばれている。
落葉性。花はどちらもよく似ており、長さ5~6㎝、旗弁はアメリカデイゴのようには開かず、狭い筒形、長さ4~5㎝、幅1~1.5㎝。葉は3小葉の複葉。萼もアメリカデイゴより長い筒形。小葉は別名のように、ヘルバケアに似た先が尖った菱形。
(1)Erythrina × bidwillii Lindl. 'Camdeni'
syn. Erythrina camdenensis 中国名は珊瑚刺桐 shan hu ci tong
高さ2~6mの低木であり、Camden Coral Treeと呼ばれる。
(2)Erythrina × bidwillii Lindl. 'Blakei' 中国名は火炬刺桐
高さ1.5~3mの灌木状になる。不稔のF1ハイブリッド。
写真のものは低木形、ややてい幹状。
>
参考
1) Flora of ChinaLaurocerasus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=117746
2) GRINErythrina
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=4442
3)Plants of the World Online | KewscienceErythrina
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30361793-2
4) Erythrina acanthocarpa in Global Plants on JSTORaErythrina acanthocarpa
https://plants.jstor.org/compilation/Erythrina.acanthocarpa
5)Erythrina crista-galli - PlantNET - FloraOnlineErythrina crista-galli L
http://plantnet.rbgsyd.nsw.gov.au/cgi-bin/NSWfl.pl?page=nswfl&lvl=sp&name=Erythrina~crista-galli