アズマイバラ 東薔薇

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Flora of Mikawa

バラ科 Rosaceae バラ属

別 名 オオフジイバラ、ヤマテリハノイバラ
中国名 光叶蔷薇 guang ye qiang wei
英 名 memorial rose
学 名 Rosa onoei Makino var. oligantha (Franch. et Sav.) H.Ohba
アズマイバラ花
アズマイバラ花
アズマイバラ萼
アズマイバラ萼の内面
アズマイバラ花柄
アズマイバラ托葉
アズマイバラ刺
アズマイバラ
アズマイバラ葉表
アズマイバラ葉裏
アズマイバラ葉2
花 期 6~7月
高 さ つる性
生活型 落葉低木
生育場所 海岸から高山の川原、草地まで広く分布
分 布 在来種 本州(関東地方~豊川市)
撮 影 静岡県   15.6.2
アズマイバラ(ヤマテリハノイバラ、オオフジイバラ)は豊川市以北に分布し、東三河地域が南限である。東三河地域にはアズマイバラとよく似たミヤコイバラも分布し、葉形などに変異もあるため、判別の難しいものもある。花柄に腺毛があり、頂小葉と側小葉に差の少ないものはミヤコイバラとしている。開花はテリハノイバラやミヤコイバラと同時期。
 主幹が太くなく、茎が直立又は斜上し、ものに寄りかかって伸びる。刺は鉤形。葉は互生し、長さ5~8㎝の奇数羽状複葉、小葉は2~3対つき、頂小葉が側小葉より大きく、葉軸はほぼ無毛、腺毛が散生することもあり、小刺がある。小葉は先が鋭尖頭、長さ2~4㎝、卵状惰円形、側小葉は小さい。葉質がテリハノイバラ程ではないがやや厚く、両面とも無毛、葉表にやや光沢があり、葉裏は淡緑色~やや白色を帯び、葉縁に鋭い鋸歯がある。托葉は葉柄に合着し、幅が狭く、上部の裂片は披針形、縁に腺毛がある。枝先の花序に2~10数個の花をつけ、花数が多いと円錐花序になる。花柄には腺毛はなく、あってもごくわずか。花は直径2~3㎝。花弁は5個、倒卵形~広倒卵形、凹頭、白色。雌しべの花柱は合着し、毛が密生する。萼片は内面と縁に毛が密生し、腺のある小裂片がある。偽果は直径7~8㎜、球形、赤色に熟す。
 テリハノイバラ Rosa luciae は茎が地を這って伸び、鉤形の刺がある。葉は互生し、奇数羽状複葉、小葉は2~4対。小葉は両面とも無毛、革質で、光沢があり、ほぼ円頭、鋭く粗い鋸歯がある。ときに葉先が尖ることもある。托葉はやや厚みがあり、幅が広く、上部の裂片は三角形状、縁は鋸歯状、鋸歯の先に腺がある。萼片は内面に短毛が密生し、縁に毛が見え、腺毛はほとんど無く、腺のある明瞭な小裂片がある。花はやや大きく、直径3~3.5(4.5)㎝。花柄は無毛。花弁5個。雄しべは多数。花柱は合着し、有毛。偽果は直径6~8㎜の卵球形、赤色に熟す。花期はノイバラより遅く、ミヤコイバラと同時期に開花する。
 ミヤコイバラ Rosa paniculigera は本州(新潟、長野県以西)、四国、九州に分布する。頂小葉は側小葉とほぼ同大~やや大きい。小葉は長さ2~3㎝の倒卵状楕円形~長楕円形、両面とも無毛、葉軸には小刺と腺毛がある。托葉は、幅が狭く、上部の裂片は披針形、縁に腺毛がある。花は枝先に多数つき、直径2~3㎝。花序軸や花柄には腺毛があり、ときに無いものもある。萼片は5個、内面と縁に綿毛があり、縁や外面に腺毛の多いものもある。
 モリイバラ Rosa onoei Makino var. hakonensis (Franch. et Sav.) H.Ohba は本州(関東地方以西)、四国、九州に分布し、生育地が標高のより高い所にある。枝に長さ3~7㎜の真っすぐな刺がある。葉は質が薄く、頂小葉がやや側小葉より大きく、楕円形~広卵形、両面、葉軸とも無毛、葉裏が明瞭に白色を帯びる。花は直径約2.5㎝、普通、1個ずつつき、小花柄が長く、腺毛が密生する。
 ヤブイバラ(ニオイイバラ) Rosa onoei Makino var. onoeiは本州(近畿地方以西)、四国、九州に分布する。刺は鉤状。頂小葉は側小葉より大きく、卵状被針形~披針形、先は尾状に長く尖る。葉裏の脈上に伏毛がある。托葉の腺毛が目立つ。花は数個集まってつき、直径約1.5㎝。花序軸と花柄には腺毛と伏毛がある。萼片の外面にも伏毛がある。
 ミカワイバラ Rosa onoei Makino var. mikawana Momiy. ex S.Akiyama, Omori et H.Ohba はヤブイバラ Rosa onoei var onoei の異型(heterotypic)とされ、ヤブイバラに含められる。