オオハンゴンソウ属の園芸品種をルドベキア Rudbeckiaと呼んでいる。多くの園芸品種が作り出されている。
　ミツバオオハンゴンソウはルドベキアの仲間で、アラゲハンゴンソウに似るが花がやや小さく、下部の茎葉が3裂する。写真は園芸品種の'Takao'[タカオ]。
　多年草、高さ150㎝以下、根茎がある。茎は無毛～粗毛～剛毛がある(毛は長さ1～2㎜、基部の毛は後向き、他は開出）。葉身は卵形～類心形～楕円形(分裂せず)、縁は鋸歯状、先は鋭形～尖鋭形、表面は粗毛～剛毛がある。根出葉は葉柄があり、長さ10～30㎝×幅2～8㎝、基部は切形～円形～心形。茎葉は有柄又は無柄、卵形～楕円形、下部の葉は普通3～5裂し、長さ2～20㎝、幅1.5～8㎝、上部では小さく、分裂の数が少なく、葉の基部は円形～漸尖形、ときに茎を抱く。頭花は円錐花序に10～30個(直径約3.8㎝)。総苞片は長さ1.5㎝以下、表面は粗毛がある。花托は円錐形～類半球形。パレアは長さ5～6.5㎜、先は尖り、先端が芒状、長さ1.5+㎜、無毛。周辺小花は(6～12)8～15個、小舌は黄色～黄橙色、基部に栗色の斑点があり、線形～倒披針形、長さ8～30㎜、幅3～8㎜、外面はまばらに剛毛がある。花盤は直径8～15㎜、高さ10～20㎜。中心小花は150～300+個、花冠は基部が黄緑色、他は褐紫色、長さ3～4㎜。花柱は分枝し、長さ約1.2㎜、先は鈍形～円形。痩果は長さ1.9～2.8㎜、冠毛は冠形、長さ0.2㎜以下。花期は7～10月。3変種がある。
品種) 'Prairie Glow' , 'Little Charm' , 'Takao'[タカオ]
8-1 var. pinnatiloba 　茎葉は5～7裂
8-2 var. triloba 　カナダに帰化している。
　茎葉は3裂。周辺小花の小舌は長さ8～17㎜。中心小花の花盤は直径10～15㎜。
8-3 var. rupestris 　茎葉は3裂。周辺小花の小舌は長さ18～30㎜。中心小花の花盤は直径15～20㎜。

オオハンゴンソウ(ルドベキア)属

　family Asteraceae －　genus Rudbeckia
　1年草、2年草、多年草。ほとんど高さ50～300㎝。ひげ根か根茎があり、ときに直根がある。茎は1～15+本、直立、先が分枝し、無毛又は有毛、ときに白粉状。葉は根出葉と茎葉、互生し、まれに対生、有柄又は無柄。葉身は楕円形～披針形～線形～倒披針形～卵形～へら形、分裂しないか又は羽状中裂～1、2羽状中裂、最終裂片は全縁～歯状～鋸歯状～粗い歯状。葉面は無毛又は有毛、ときに白粉状、ときに腺点がある。葉基部はときに心形。頭状花は頂生、単生又は±散房花序又は円錐花序状の集散花序につき、放射状、まれに円盤状。総苞は車状(平ら又は反り返り）、～半球形、直径15～30+㎜。総苞片は宿存性、1又は2(又は3)列に5～20個つく。花托は半球形～卵形～円錐形～円柱形。パレア(花托の苞)は薄膜質、褶合状(二つ折り)又は凹面、±小花を包む。周辺小花は0個又は5～25+個、中性、花冠は金色～レモン・イエロー色～オレンジ色～帯赤色～2色。中心小花は花冠が黄色～帯紫色、しばしば2色。痩果は長楕円形～倒ピラミッド形、4角(かど)があり、無毛又は稜辺に太い、多細胞の毛状突起が多少ある。冠毛は鱗片の小さな王冠か又は2～4個の小さな鱗片か、又は無い。。x = 16, 18, 19。
　世界に約23種があり、すべて北アメリカに分布する。ヨーロッパなどに帰化している。

オオハンゴンソウ属の主な種と園芸品種

1 Rudbeckia fulgida Aiton　 トウゴウギク
　北アメリカ原産。英名は orange coneflowe , cone flower
　多年草、高さ120㎝以下。匍匐枝(stoloniferous)を伸ばし、先にロゼットを形成する。茎は無毛又は中程度に粗毛がある。葉は葉柄がある。葉身は披針形～広卵形～楕円形、分裂せず、草質、基部は漸尖～心形、縁は全縁又は鋸歯縁、先は英形、表面は無毛～粗毛～剛毛があり、長さ5～30㎝、幅1～8㎝。茎葉は長さ2～25㎝、幅0.5～7㎝、 、基部は漸尖～心形～耳がある。頭花は単生又は散房花序に2～7個つく。総苞片は長さ2㎝以下。花托は半球形～卵形。パレアは長さ2.5～4㎜、先の縁には普通、縁毛があり、先は鈍形～鋭形、外面の先は普通、無毛。周辺小花は10～15個、小舌は橙黄色、楕円形～倒披針形、長さ15～25㎜、幅3～6㎜、外面はご毛がある。花盤（discs=receptacles + paleae + florets ）は直径12～16㎜、高さ10～18㎜。中心小花は50～500+個、花冠は黄緑色に近く、先は褐紫色、長さ3～4.2㎜。花柱は分枝し、長さ約1.3㎜、先は円い。痩果は長さ2.2～4㎜、冠毛は光冠形、長さ0.2㎜以下。7変種がある。
品種)　'City Garden' , 'Early Bird Gold' , 'Pot of Gold'
1-1 Rudbeckia fulgida Aiton var. fulgida
　USA(Ala., Del., Fla., Ga., Ill., Ind., Ky., Md., N.J., N.Y., N.C., Ohio, Pa., Tenn., Va., W.Va. )
　2n = 38, ca. 76
1-2 Rudbeckia fulgida Aiton var. deamii (S. F. Blake) Perdue
　USA(Ill., Ind., Ohio.)
1-3 Rudbeckia fulgida Aiton var. speciosa (Wenderoth) Perdue
　USA(Ont., Que.; Ala., Ark., Conn., Del., Ga., Ill., Ky., Mass., Mich., Mo., N.J., N.Y., Ohio, Pa., Va., W.Va., Wis. )、カナダに帰化している。2n = ca. 76.
品種)　'Viette's Little Suzy' (aka Blovi) , 'Prairie Blaze'
1-4 Rudbeckia fulgida Aiton var. sullivantii (C. L. Boynton & Beadle) Cronquist　
　Sullivant’s coneflower
　USA(Ark., Ill., Ind., Mich., Mo., N.Y., Ohio, Pa., W.Va.)、2n = 76
品種)　'Goldsturm' , 'Little Goldstar'
1-5 Rudbeckia fulgida Aiton var. umbrosa (C. L. Boynton & Beadle) Cronquist
　Shady coneflower
　USA(Ala., Ark., Ga., Ind., Ky., Miss., Mo., N.C., Ohio, S.C., Tenn., Va. ) 2n = 76
1-6 Rudbeckia fulgida Aiton var. palustris (Eggert ex C. L. Boynton & Beadle) Perdue
　Prairie or marsh coneflower
　USA(Ark., Mo., Okla., Tex.) 2n = 38
1-7 Rudbeckia fulgida Aiton var. spathulata (Michaux) Perdue
　Orange coneflower
　USA( Ala., Fla., Ga., N.C., S.C., Tenn., Va., W.Va. )

2 Rudbeckia grandiflora (Sweet) DC.　ルドベキア・グランディフローラ
　USA中南部原産。英名はlargeflower coneflower , rough coneflower。
　多年草、高さ120㎝以下。ひげ根、茎がしばしば木質しなる。茎は下部が無毛又はまばらに毛があり(毛は開出)、上部は剛毛がある（斜上）。葉身は楕円形～披針形～卵形(±二つ折り、分裂しない)、基部は楔形～円形、縁は全縁又は間隔の開いた鋸歯縁、先は鋭形、表面は剛毛があり、下面は腺点がある。根出葉は葉柄があり、長さ10～35㎝、幅2～11㎝。茎葉は下部では有柄、上部ではほぼ無柄、長さ4～30㎝、幅1.5～9㎝。頭花はほとんど単生。総苞片は長さ1.5㎝以下、剛毛と腺点がる。花托は半球形～卵形。パレアは長さ5～6.5㎜、先の縁は無毛、尖鋭形、先端が芒状、外側の先にまばらに剛毛がある。周辺小花は12～25個、小舌は楕円形～倒卵形、反り返り、長さ20～50㎜、幅5～10㎜、外面には毛と腺点がある。花盤は直径10～30㎜、高さ15～25㎜。中心小花は200～800+個、花冠は基部と裂片は緑黄色、他は栗褐色、長さ3.5～5㎜。花柱は分枝し、長さ約1.8㎜、先は鈍形。痩果は長さ2～3㎜、冠毛は冠状、長さ0.5㎜以下。変種が2種ある。
品種)　'Sundance'
3 Rudbeckia hirta L.　 アラゲハンゴンソウ
　　synonyms: Rudbeckia hirta L. var. sericea (T.V.Moore) Fernald
　　synonyms: Rudbeckia serotina Nutt
　USA原産。英名はblack-eyed Susan , blackeyed Susan , gloriosa daisy
　1年草、2年草、多年草、高さ100㎝以下。茎は剛毛又は粗毛があり（毛の厚さ+1㎜）。葉身は楕円形、披針形又は卵形、分裂せず、基部は漸尖～楔形、縁は全縁又は鋸歯縁、先は鋭形。葉の表面は剛毛～粗毛がある。基部の葉は葉柄があり、葉身は長さ8～30㎝、幅0.5～7㎝。茎葉は葉柄があるか又は無柄、葉身は(ときにバイオリン形)長さ3～20㎝、幅0.4～4㎝。頭花は単生又は2～5個、疎に散房花序につく。総苞片は長さ3㎝以下、表面に剛毛又は粗毛がある。花托は半球形～卵形、パレアは長さ4～6㎜、先は鋭形、しばしば尖鋭形、外側の先に粗毛又は剛毛がある。周辺小花は8～16個、小舌(普通、等形、黄色～黄橙色又は基部に栗色の斑点があり、ときにほとんど栗色)は楕円形～長楕円形～倒披針形、長さ15～45㎜、幅5～10㎜、外側は剛毛又はふぉ毛がある。花盤は直径12～22㎜、高さ10～20㎜。中心小花は250～500+個、花冠は期緑色に近く、先は褐紫色、長さ3～4.2㎜。花柱は分枝し、長さ約1.5㎜、先は錐形。痩果は長さ1.5～2.7㎜、冠毛は無い。(Flora of north america)　2n=36
　変種が4種ある。園芸品種は同属中で最も多く、日本ではオオハンゴンソウ属の品種をルドベキアといい、ほとんどが、アラゲハンゴンソウの園芸品種である。
品種) 'Autumn Colors' , 'Autumn Forest' , 'Becky Mix' , 'Becky Orange' , 'Becky Yellow' , 'Becky Cinnamon Bicolor' , 'Bullrudi 01' (PBR) , 'Bullrudi 02' (PBR) , 'Bullrudi 03' (PBR) , 'Bullrudi 05' (PBR) , 'Bullrudi 06' (PBR) , 'Cappuccino'[カプチーノ] , Chim Chiminee (mixed) , 'Cherry Brandy' , 'Chocolate Orange' , 'Cordoba' , 'Dopplefreud' , 'Double Delight' (d) , 'Giant Tetra Double' (d) , 'Gloriosa Double Golden Daisy' , 'Golden Brown' , 'Goldilocks' , 'Goldilocks Improved' (d) , 'Gold Rush , 'Green Eyes' , 'Hot Chocolate' , 'Hyde Park Variety' , 'Indian Summer'{AGM} , 'Irish Eyes' , 'Irish Spring' , 'Kelvedon Star' , 'Marmalade' , 'Maya' , 'Meine Freunde' , 'Moroccan Sun' , 'Moreno' , 'My Joy' , 'Orange Fudge' , 'Prairie Sun' [プレリーサン], 'Radiance' , 'Rustic Colors' , 'Rustic Dwarfs' , 'Sahara' , 'Rustic Dwarfs Mix' , 'Solar Eclipse' , 'Sonora , 'Spotlight' , 'Sputnik' , 'Summerblaze' , Sunbeckia Alicia (Sunbeckia Series) , Sunbeckia Amelia (Sunbeckia Series) , Sunbeckia Olivia (Sunbeckia Series) , 'Tiger Eye' , 'TigerEye Gold' , 'Toto'[トト] , TotoR Gold , TotoR Lemon , TotoR Rustic , 'Uranus'
　
3-1 Rudbeckia hirta var. angustifolia (T. V. Moore) Perdue
　1年草、2年草又は多年草。茎は基部で分枝又は下部から中部近くで分枝する。基部はほとんど葉が多い（先で小さい）。花序柄は高さの普通、少なくとも1/2（メキシコ湾沿岸の平野、フロリダ州～テキサス州)）。茎の分枝はほとんど中間の高さとその近く。基部の葉は倒披針形、表面は剛毛～±絹毛がある。ジョージア州～テキサス州。2n=38
3-2 Rudbeckia hirta var. floridana (T. V. Moore) Perdue,
　1年草、2年草又は多年草。茎は基部で分枝又は下部から中部近くで分枝する。基部はほとんど葉が多い（先で小さい）。花序柄は高さの普通、少なくとも1/2（メキシコ湾沿岸の平野、フロリダ州～テキサス州)）。茎の分枝は基部と基部近く（植物体はしばしば花茎状）。基部の葉は倒卵形～近円形。表面はざらつき～剛毛がある。フロリダ州、中部、南部。
3-3 Rudbeckia hirta var. hirta
Rudbeckia serotina var. sericea
　2年草又は短命の多年草。茎は分枝、ほとんど中間の高さを超え、全体の葉がつき、花序柄は全体の高さの1/3以下。基部の葉の葉身は広卵形～広楕円形、幅2.5～7㎝、長さは幅のほとんど2倍、縁は粗い歯状。茎葉はときに無柄、披針形～卵形～バイオリン形(pandurate)、ほとんどアパラチア高原～イリノイ州。2n=38
3-4 Rudbeckia hirta L. var. pulcherrima Farwell 　アラゲハンゴンソウ　狭義
　　　Synonym: Rudbeckia bicolor, Rudbeckia hirta var. corymbifera, Rudbeckia hirta var. lanceolata, Rudbeckia hirta var. sericea, Rudbeckia hirta var. serotina, Rudbeckia longipes, Rudbeckia sericea, Rudbeckia serotina, Rudbeckia serotina var. corymbifera, Rudbeckia serotina var. lanceolata, Rudbeckia serotina var. sericea
　日本に帰化し、花期は7～9月
　2年草又は短命の多年草。茎は分枝、ほとんど中間の高さを超え、全体の葉がつき、花序柄は全体の高さの1/3以下。基部の葉は披針形～倒披針形、幅1～2.5(5)㎝、長さは幅の3～5倍。縁は全縁又は細鋸歯縁。茎葉の葉身はへら形～倒披針形～広線形。2n=38 (Flora of north america)
　【Jepson eFlora】
　1年草又は短命の多年草。茎は30～80㎝、1本又は先で少数分枝、堅い毛がある。葉は長さ8～15㎝、幅1～2.5(5)㎝、葉身は披針形～楕円形～倒披針形、全縁又は狭い円鋸歯状鋸歯縁。頭花は放射状、1～少数個、花序柄は長さ5～20㎝。外総苞片は長さ1～3㎝、線形。内総苞片もほぼ同じ、堅い毛がある。花托は卵形～球形に近い。パラエは暗紫色。周辺小花は普通、8～16個、長さ2～4㎝、普通、広がる。中心小花は、花冠が長さ3～4㎜、暗褐紫色。果実は長さ1.5～2.7㎜、冠毛は無い。2n=38。
　※テンニンギクモドキは別種とされていたこともあるが、アラゲハンゴンソウと同一種である。
　　　Rudbeckia bicolor Nutt.　 テンニンギクモドキ
　　synonym 　Rudbeckia hirta var.pulcherrima
　USA、カナダ原産。英名は pine-woods coneflower
　1年草又は多年草。茎は直立し、高さ約60㎝、中間以上で分枝し、全体に葉がつき、剛毛がある。葉に鋭い刺がある。基部の葉は披針形～倒披針形、幅1～2.5(～5)㎝、長さは幅の3～5倍。茎葉はへら形～倒披針形～広線形、縁は全縁又は細鋸歯縁。葉の表面はざらつくか又は粗毛がある。花序柄は高さの1/3以下。頭花は直径約8㎝。周辺小花は黄色、基部が褐色、中心が暗褐色。花期は7～8月。

4 Rudbeckia laciniata L.　 オオハンゴンソウ
　北アメリカ東部原産。英名はcutleaf coneflower , green head coneflower , wild golden glow。日本に野生化している。
　多年草、高さ50～300㎝、根茎がしばしば伸び、細く、群生し、根はひげ根。葉は緑色。葉身は広卵形～披針形、先の葉を除き、1～2羽状中裂又は羽状複葉、小葉又は裂片は3～11個、葉の基部は楔形～漸尖～心形、縁は全縁～歯状縁、先は鋭形～尖鋭形、表面は無毛又は有毛（ときに半透明のパッチがある）。基部の葉は葉柄があり、長さ15～50㎝、幅10～25㎝。茎葉は有柄又は無柄、ほとんどが分裂又は羽状中裂、ときに分裂せず、長さ8～40㎝、幅3～20㎝。頭花は直径6～10㎝、2～25個、疎に散房花序につく。総苞片は長さ2㎝以下、8～15個付き、卵形～披針形、縁はほとんど縁毛があり、無毛又は有毛。花托は半球形～卵形～球形。パレアは長さ3～7㎜、先は切形～円形、外側の先には密に毛がある。周辺小花は8～12個、小舌は楕円形～倒披針形、長さ15～50㎜、幅4～14㎜、外面には毛がある。花盤は直径9～30㎜、高さ10～23㎜。中心小花は150～300+個、花冠は黄色～黄緑色（裂片は黄色）、長さ3.5～5㎜。花柱は分枝し、長さ1～1.5㎜、先は鋭形～円形。痩果は長さ3～4.5㎜、花冠は光冠形又は4鱗片長さ1.5㎜以下。花期は7～10月。2n=38 , 48 , 54 , 76, n=19, 24, 27 。
品種) 'Herbstsonne' , 'Gold Drop' , 'Goldquelle' , 'Golden Glow' , 'Hortensia'(ハナガサギク=八重咲きオオハンゴンソウ)

変種は5種
4-1 Rudbeckia laciniata var. laciniata
4-2 Rudbeckia var. ampla
4-3 Rudbeckia laciniata var. heterophylla
4-4 Rudbeckia laciniata var. digitata
4-5 Rudbeckia laciniata var. bipinnat

5 Rudbeckia maxima Nuttall
　USA中部、南部(Ark., La., Okla., S.C., Tex. )原産。英名はlarge coneflower , great coneflower , giant brown-eyed Susan , cabbage leaf coneflower , Dumbo's Ears 。
　多年草、大きく、群生する。高さ250㎝以下、根茎があり、ひげ根。葉は青緑色、粉白をひどく帯び、UV光で乾いて白色になる。根出葉は温暖な場所では冬にも残る。葉身は楕円形～卵形～倒卵形～バイオリン形(pandurate)、分裂せず、革質、縁は円鋸歯状～歯状～全縁先は鋭形～円形、表面は無毛。基部の葉は葉柄があり、楕円形～卵形、長さ15～65㎝、幅4～15㎝、基部は漸尖～楔形。茎葉は有柄又は無柄、長さ7～50㎝、幅4～14㎝、葉身は卵形～バイオリン形、基部は楔形～耳形（茎を抱く）。頭花は単生又は散房花序に3～15個つく。総苞片は長さ1.5㎝以下、卵形～披針形、縁毛がある。花托は卵形～円錐形。パレアは長さ6～8㎜、先はほとんど円形、外側の先は無毛。周辺小花は10～20個、小舌は楕円形～倒披針形、長さ30～80㎜、幅8～15㎜、外側にまばらに毛がある。花盤は直径40～80㎜、高さ15～35㎜。小花も含めた頭花の中心のコーンは高さ5～15㎝。中心小花は300～600+個、花冠は栗色(少なくとも先が)、長さ4～6㎜。花柱は分枝し、長さ約2.2㎜、先は鋭形。痩果は長さ6.5～7㎜、冠毛は4～6個の鱗片、長さ1.5㎜以下。花期は6～7月。2n = 36。
品種) 'Golda Emanis'

6 Rudbeckia occidentalis Nuttall
　ＵＳＡ（Calif., Idaho, Mont., Nev., Oreg., Utah, Wash., Wyo）西部原産。英名はwestern coneflower。
　多年草、高さ200㎝以下、根茎があり、ひげ根。葉は緑色。葉身は広卵形～倒卵形、まれに分裂し、草質、基部は漸尖～楔形～広く円形、最終の縁は全縁又は鋸歯縁、先は鋭形、表面はまばらに～密に毛がある（ほとんど上面）、まれに無毛。根出葉は葉柄があり、長さ12～30㎝、幅3～9㎝。茎葉は有柄又は無柄、長さ5～25㎝、幅2～10㎝。頭花は散房花序につく。総苞片は長さ3㎝以下、縁にはほとんど縁毛があり、特に外面。花托は卵形～円柱形。パレアは基部が淡褐色委、先が緑色、古くなると栗色になり、長さ5～7㎜、先は鋭形又は尖鋭形、外側の先は密に毛がある。周辺小花は0個。花盤は直径17～45㎜、高さ12～20㎜。中心小花は200～500+個、花冠は下部が黄緑色、先が黒栗色、長さ4～6㎜。花柱は分枝し、長さ約1.2㎜、先は鋭形～丸い。痩果は長さ3.5～5㎜、冠毛は光冠状、長さ1.2㎜以下。花期は春～秋。2n = 36。
品種)　 'Black Beauty''Green Wizard'))
7 Rudbeckia subtomentosa Pursh スイート・コーンフラワー　
　ＵＳＡ( Ark., Conn., Ill., Ind., Iowa, Kans., Ky., La., Mass., Mich., Miss., Mo., N.Y., N.C., Okla., Tenn., Tex., Wis. )原産。英名はsweet coneflower , sweet black eyed Susan
　多年草。高さ200㎝、丈夫な根茎がある。茎は密に粗毛があり、毛はほとんど前向き、長さ0.5㎜以下。葉身は卵形～楕円形、分裂せず、縁は小歯状～鋸歯状、先は鋭形～鈍形～尖鋭形、表面は密に粗毛又は腺点がある（上面は少ない)。根出葉は長さ15～30㎝、幅3～10㎝、基部は漸尖。茎葉は卵形～楕円形、おおよそ、長さ3～25㎝、幅1～15㎝、普通3～5裂し、基部は切形～楔形～円形。頭花は疎な散房花序～円錐花序に8～25個つく。総苞片は長さ1.5㎝以下、外面に毛と ±腺点がある。花托は円錐形～半球形。パレアは長さ4～67㎜、先は鋭形、外側の先は粗毛と腺点がある。周辺小花は10～16個。小舌は黄色～黄橙色、線形～倒披針形、長さ20～40㎜、幅5～8㎜、外面にまばらに毛があり、腺点が多数ある。花盤は直径10～17㎜、高さ5～15㎜。中心小花は200～400+個、花冠は下部の1/2が黄緑色、他は褐紫色、長さ3～4.2㎜。花柱は分枝し、長さ約1㎜、先は鋭形。痩果は長さ2～3.5㎜、冠毛は光冠状、長さ0.2㎜以下。花期は晩夏～秋。2n = 38。
品種)　'Henry Eilers' , 'Little Henry' , 'Poligny'

8 Rudbeckia triloba L.　 ミツバオオハンゴンソウ
　ＵＳＡ東部原産。英名はbrowneyed susan , thin-leaved coneflower , three-leaved coneflower。
　2年草又は短命の多年草、高さ60～90(150）㎝、根茎がある。茎は無毛～粗毛～剛毛がある(毛は長さ1～2㎜、基部の毛は後向き、他は開出）。葉身は卵形～類心形～楕円形(分裂せず)、縁は鋸歯状、先は鋭形～尖鋭形、表面は粗毛～剛毛がある。根出葉は葉柄があり、長さ10～30㎝×幅2～8㎝、基部は切形～円形～心形。茎葉は有柄又は無柄、卵形～楕円形、下部の葉は普通3～5裂し、長さ2～20㎝、幅1.5～8㎝、上部では小さく、分裂の数が少なく、葉の基部は円形～漸尖形、ときに茎を抱く。頭花は円錐花序に10～30個。総苞片は長さ1.5㎝以下、表面は粗毛がある。花托は円錐形～類半球形。パレアは長さ5～6.5㎜、先は尖り、先端が芒状、長さ1.5+㎜、無毛。周辺小花は8～15個、小舌は黄色～黄橙色、基部に栗色の斑点があ、線形～倒披針形、長さ8～30㎜、幅3～8㎜、外面はまばらに剛毛がある。花盤は直径8～15㎜、高さ10～20㎜。中心小花は150～300+個、花冠は基部が黄緑色、他は褐紫色、長さ3～4㎜。花柱は分枝し、長さ約1.2㎜、先は鈍形～円形。痩果は長さ1.9～2.8㎜、冠毛は冠形、長さ0.2㎜以下。3変種がある。
品種) 　'Blackjack Gold' , 'Little Charm' , 'Prairie Glow' , 'Red Sport' , 'Takao'[タカオ]
8-1 Rudbeckia triloba Linnaeus var. pinnatiloba Torrey & A. Gray
　USA( Ala., Fla., Ky., N.C., Tenn., Va. )
　茎葉は5～7裂
8-2 Rudbeckia triloba Linnaeus var. triloba 　カナダに帰化している。
　カナダ(Ont., Que.)
　USA( Ala., Ark., Colo., Conn., Del., Ga., Ill., Ind., Iowa, Kans., Ky., La., Md., Mass., Mich., Minn., Miss., Mo., Nebr., N.J., N.Y., N.C., Ohio, Okla., Pa., Tenn., Tex., Utah, Vt., Va., W.Va., Wis. )
　茎葉は3裂。周辺小花の小舌は長さ8～17㎜。中心小花の花盤は直径10～15㎜。
8-3 Rudbeckia triloba Linnaeus var. rupestris (Chickering) A. Gray
　USA( Ala., Fla., Ky., N.C., Tenn., Va. )
　茎葉は3裂。周辺小花の小舌は長さ18～30㎜。中心小花の花盤は直径15～20㎜。

9 ハイブリッド hybrid
9-1 Rudbeckia x hirta hybrida ,
品種) 'Cherry Brandy' , 'Cherokee Sunset'® , 'Denver Daisy'[2010AGA] , 'American Gold Rush' , 'Ruby Ruby' ,
9-2 Rudbeckia hirta x gloriosa
品種) Gloriosa Daisy
9-3 その他
品種) 　'Juligold'

参考

1) Flora of North America
　Rudbeckia
　http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=128840
2) Flora of China
　Rudbeckia
　http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=128840