コシロノセンダングサ 小白の栴壇草

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Flora of Mikawa

キク科 Asteraceae センダングサ属

別 名 シロノセンダングサ、シロバナセンダングサ
中国名 咸豐草 xian feng cao
英 名 smallflower beggarticks
学 名 Bidens pilosa L. var. minor (Blume) Sherff
 synonym Bidens pilosa L. 広義
コシロノセンダングサの花
コシロノセンダングサの花裏
コシロノセンダングサの実
コシロノセンダングサの痩果の芒
コシロノセンダングサの茎
コシロノセンダングサの葉裏
コシロノセンダングサ
コシロノセンダングサ痩果と種子
コシロノセンダングサ葉
花 期 9~11月
高 さ 50~110㎝
生活型 1年草
生育場所 荒地、道端に普通
分 布 帰化種  北アメリカ、南アメリカ原産  
撮 影 蒲郡市  07.11.4
コセンダングサの変種。世界中の熱帯、温帯地域に帰化し、日本では関東地方以西に帰化している。
 コセンダングサ(Bidens pilosa L. var. pilosa)に白い舌状花があるもの。中国名は咸豐草 xian feng cao。英名はsmallflower beggarticks。別名はシロバナセンダングサ、シロノセンダングサ。渡来したのは幕末の頃であり、弘化年間渡来の記録があるが、戦後に急に広がり、本州中部以西の都会付近の荒れ地によく見られる。KewscienceやFlora of Chhinaでは基準種に含め、分類していない。
 高さ30~100㎝、茎は4稜形、直立し、多数分枝し、節が常に淡紫色を帯びる。葉は対生、短い葉柄がある。葉身は長さ10~20㎝、全裂し、3出複葉~羽状複葉、鋸歯縁、頂裂片は卵形~狭卵形、先は短い尖鋭形。頭花は頂生または腋生、直径(総苞)0.5~0.8㎝、散房花序状につく。花序柄は長さ3~6㎝。総苞は緑色。総苞片は線形、先は鋭形。舌状小花は白色、(4)5~7(8)個、小舌は長さ(2)5~7(8)㎜、先は3浅裂、基部は狭い筒状。中心小花は約50個、長さ0.8㎝以下、筒状、黄色、先は5裂する。集合果は痩果は放射状に球形につく。痩果は線形、長さ1~2.5㎜、4稜形、黒褐色~黒色、上向きの小刺があり、小刺の基部はときに黄色に膨れる。芒(冠毛)が上部に2~3(4)本あり、逆刺がある。花期は秋。
 三河では芒が2本のものが多く、腺点が不明瞭であるが、やや粘る。茎や葉の両面に白毛があるが、密生するものや茎にほとんど毛がないものもある。
 痩果には腺点がなく、芒が2個で、葉裏の脈上に毛のないものはアワユキセンダングサ var. bisetosa とする説もある。
 舌状花の長さが(5)8~15(16)㎜あり、花の直径が3㎝程度の大きいものをオオバナノセンダングサ(タチアワユキセンダングサ) という。コシロノセンダングサとオオバナノセンダングサを区別しない場合は両者を含めてシロノセンダングサ(シロバナノセンダングサ)という場合もあるが、オオバナノセンダングサはKewscienceでは var. radiata でなく、別種のBidens alba としている。
 コセンダングサとコシロノセンダングサの雑種と考えられているアイノコセンダングサも多いが、3種を区別しないという説もあり、これが普通になってきている。上の写真では舌状花のないものからやや長いものまで混在している。英名のhairy beggarticks は 3種を含めた広義の Bidens pilosa L. を指す。