ハダカホオズキ 裸酸漿

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Flora of Mikawa

ナス科 Solanaceae ハダカホオズキ属

中国名 龙珠 long zhu
学 名 Tubocapsicum anomalum (Franch. et Sav.) Makino
Capsicum anomalum Franch. et Sav.
ハダカホオズキ花
ハダカホオズキ花の雄しべ
ハダカホオズキの果実
ハダカホオズキの熟した果実
ハダカホオズキの果実拡大
ハダカホオズキ茎
ハダカホオズキ
ハダカホオズキ花
ハダカホオズキ種子
ハダカホオズキの葉表
ハダカホオズキの葉裏
花 期 8~9月
高 さ 60~90㎝
生活型 多年草
生育場所 山地の林縁
分 布 在来種  本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、タイ、インドネシア、フィリピン
撮 影 新城市  16.8.31(花)
岡崎市  12.10.19(果実)
和名は袋を取ったホオズキに似ていることから。
 多年草、全体に無毛。茎は直立し、よく二又分枝して広がる。葉は互生し、葉柄は長さ1~3㎝。葉身は卵形~楕円形~卵状披針形、長さ5~18㎝、幅3~10㎝、紙質、基部は楔形、縁はほぼ全縁又は波状縁、先は尖鋭形~鈍形、葉脈は弓形。花は葉腋に単生又は2~12個、束生し、長い花柄がある。花柄は長さ1~2㎝、垂れ下がり、先がわずかに太くなる。萼は杯形、長さ2~2.5㎜、幅3㎜、切形、裂開しない。花冠は黄白色(明るい黄色)、短い鐘形(浅い杯形)、長さ5~8㎜、直径6~8㎜、先が5裂する。花冠裂片は長さ2~3.5㎜、卵状三角形、先が反り返り、微細な縁毛がある。雄しべ5個、花糸は長さ約0.5㎜、下部が幅広い。果実は液果、直径8~12㎜の球形、光沢のある朱色(スカーレット)。萼は果時に緑色のまま、浅い皿状になる。種子は淡黄色、円盤状、長さ2~2.5㎜、幅1~1.5㎜。(実測:長さ2.4~2.7㎜、幅1.7~2㎜)2n=12
 マルバハダカホオズキ var. obtusum は和歌山県以西に分布し、葉が厚く、葉先が鈍頭。花冠が深い。
 イヌホオズキは葉に切れ込みがある。花が白色、花冠が基部から曲がる。果実が黒色に熟す。
 マルバノホロシは蔓状にのびる。

ハダカホオズキ属

  family Solanaceae - genus Tubocapsicum

 多年草。微細な単純毛があり、無毛になる。葉は単生、または上部の枝にほぼ同じ対をつけ、単葉、葉柄がある。葉身はほぼ全縁。花序は、花が単生または二又分枝の枝に少数~数個、花が束生し、とき、腋生に見える。花序柄は無い。花は放射相称、5数性。 花柄は細い。萼は短い杯形、先はほぼ切形。花冠は黄色、、広鐘形、分裂する。雄しべは花冠筒部の上部の端につき、錐形、基部は広くなり、斜状する突起をもつ。葯は卵形で、背着し、心形、縦に裂開する。花盤は不明瞭。子房は2室、胚珠は多数。柱頭は頭状。果時の花柄 垂れ下がる。果実は赤色、ジューシーな球形の液果。種子は円盤形、胚はコイル状、ほぼ周辺につく。
 世界に1種だけ、日本、韓国、中国、インドネシア、フィリピン、タイに分布する。ムニンハダカホオズキを別種として認め、2種とする見解もある。

ハダカホオズキ属の主な種と園芸品種

1 Tubocapsicum anomalum (Franch. et Sav.) Makino 裸酸漿
 日本(本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾、タイ、インドネシア、フィリピン原産。中国名は龙珠属 long zhu shu。
 多年草、高さ60~90㎝。全体に無毛。茎は直立し、よく二又分枝して広がる。葉は互生し、葉柄は長さ1~3㎝。葉身は卵形~楕円形~卵状披針形、長さ5~18㎝、幅3~10㎝、紙質、基部は楔形、縁はほぼ全縁又は波状縁、先は尖鋭形~鈍形、葉脈は弓形。花は葉腋に単生又は2~12個、束生し、長い花柄がある。花柄は長さ1~2㎝、垂れ下がり、先がわずかに太くなる。萼は杯形、長さ2~2.5㎜、幅3㎜、切形、裂開しない。花冠は黄白色(明るい黄色)、短い鐘形(浅い杯形)、長さ5~8㎜、直径6~8㎜、先が5裂する。花冠裂片は長さ2~3.5㎜、卵状三角形、先が反り返り、微細な縁毛がある。雄しべ5個、花糸は長さ約0.5㎜、下部が幅広い。果実は液果、直径8~12㎜の球形、光沢のある朱色(スカーレット)。萼は果時に緑色のまま、浅い皿状になる。種子は淡黄色、円盤状、長さ2~2.5㎜、幅1~1.5㎜。(実測:長さ2.4~2.7㎜、幅1.7~2㎜)。2n=12。花期は8~9月。
1-1 Tubocapsicum anomalum (Franch. et Sav.) Makino var. anomalum  ハダカホオズキ 
1-2 Tubocapsicum anomalum (Franch. et Sav.) Makino var. obtusum Makino  マルバハダカホオズキ 丸葉裸酸漿
  synonym Tubocapsicum obtusum Kitam.
 和歌山県以西に分布し、葉が厚く、葉先が鈍頭。花冠が深い。
2 Tubocapsicum boninense (Koidz.) Koidz. ex H.Hara  ムニンハダカホオズキ 無人裸酸漿
  synonym Tubocapsicum anomalum (Franch. & Sav.) Makino [World Flora Online]
 小笠原諸島に分布する。

参考

1) Flora of China
 Tubocapsicum
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=133953
2) Plants of the World Online| Kewscience
 Tubocapsicum
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:38574-1
3) World Flora Online
 Tubocapsicum
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000039537