ボタン  牡丹
[別 名] フウキグサ(富貴草)、カオウ(花王)、ナトリグサ(名取草)、ハツカグサ(名取草)、フカミグサ(深見草)
[中国名] 牡丹 mu dan
[英 名] moutan peony , tree peony
[学 名] Paeonia suffruticosa Andrews
Paeonia suffruticosa Andrews subsp. suffruticosa
ボタン科  Paeoniaceae  ボタン属
三河の植物観察
ボタンの花
ボタンの花2
ボタンの花3
ボタンの花4
ボタンの蕾
ボタン葉2
ボタンの茎の基部
ボタン
ボタン葉
 ボタンは中国原産の栽培種。栽培は2000年の歴史があり、約400種の品種があるといわれている。日本には8世紀頃、薬用植物として渡来したといわれている。その後、観賞用にも栽培されるようになり、江戸時代にはすでに数多くの観賞用の園芸品種が作られた。日本、中国、アメリカ、フランスなどで多数の交配園芸品種が作り出されている。原種として分類されているのは8種類(9種類ともいわれる)である。日本では農林水産省品種登録が行われており、この審査基準の項目などから様々な園芸品種があることがよくわかる。現在の日本の最大生産地は島根県の大根島であり、年間約180万本が出荷されている。牡丹の名所は全国に多数あり、東海地方では可睡斎ぼたん苑(袋井市)が有名であり、全国では島根県や奈良県に名所が多い。

 ●subsp. suffruticosa 基準亜種は栽培種であり、自生種はない。その概要は次のとおり。
 落葉低木、高さ1~1.5m。茎は褐灰色。基部の葉は2回3出複葉。小葉は長卵形~卵形、長さ4.5~8㎝、幅2.5~7㎝、両面とも無毛。頂小葉は深く3裂し、裂片は再び2~3裂する。いくつかの側小葉は2~3裂し、他は全縁。全ての裂片は先が鋭形。花は単生、頂生、一重、栽培種では二重、直径10~17㎝。苞は5個、頂楕円形、不等長。萼片は5個、緑色、広卵形、不等長。花弁は5~11個(一重)、白色、ピンク色、赤色、赤紫色、倒卵形、長さ5~8㎝、幅4.2~6㎝、先は不規則に切れ込む。花糸はピンク色又は紫色、先が白色、長さ約1.3㎝。葯は長楕円形、長さ約4㎜。花盤は開花時に心皮を全体に包み、紫赤色、革質、先は小歯状又は分裂する。心皮は5個、まれにそれ以上、密に綿毛がある。柱頭は赤色。袋果は長楕円形、密に褐黄色の綿毛がある。2n=10。
 ●subsp. yinpingmudan 銀瓶山(安徽省)、嵩县(河南省)の断崖に自生し、银屏牡丹( yin ping mu dan) と呼ばれる。花は一重、花弁は白色、紫色、紫赤色
 ●カンボタン(寒牡丹) Paeonia suffruticosa Andrews 'Hiberniflora' は春と秋に花をつける二季咲きの園芸品種。普通は春にできる蕾を摘み取り、秋にできる蕾だけを残して10月下旬~1月に開花させる。これに対し、4~5月に開花する一般的な品種は春牡丹という。冬牡丹は春牡丹と同じ品種を1~2月に開花するよう調整栽培したもの。

シャクヤク Paeonia lactiflora は朝鮮、中国、モンゴル、ロシア原産。多年草、高さ70㎝程度。根は肥厚し、紡錘状、先が細くなり、直径1.3㎝以下。茎は直立、叢生し、無毛。葉は互生し、基部に近い葉は2回3出複葉、上部の葉は3出葉。小葉は狭卵形~披針形~長楕円形、全ての小葉は基部が沿着し、頂小葉はしばしば2~3裂し、小葉と裂片は15個以下、披針形又は卵状披針形、長さ4.5~16㎝、幅1.5~4..8㎝、裏面にまばらに短毛があり、表面の脈上に剛毛がある。葉縁は白色の軟骨質の細鋸歯状、葉先は尖鋭形。花は普通、シュートに数個つき、頂生及び腋生し、ときに1花だけが頂生する。花は直径8~13㎝。苞は4又は5個つき、同形、披針形。萼片は3又は4個つき、広卵形~類円形、長さ1~1.5㎝、幅1~1.7㎝。花弁は9~13個、白色又はピンク色、栽培種は多くの色があり、倒卵形、長さ3.5~6㎝、幅1.5~4.5㎝。花糸は黄色、長さ0.7~1.2㎝。葯は黄色。花盤は黄色、環状。心皮は2~5個、緑色又は紫色、無毛、まれに綿毛がある。袋果は心皮と同数つき、長楕円形、長さ2.5~3㎝、幅1.2~1.5㎝、数個の種子を入れる。種子は球形。2n=10
[花期] 4~5月(見どき 4月中旬~5月上旬)
[樹高] (0.5)1~1.5m
[生活型] 落葉小低木
[生育場所] 丘陵地、山地、庭園、公園
[分布] 帰化種  中国原産、
[撮影] 豊橋市  15.4.21
<園芸種の分類>
農林水産省品種登録審査基準 Paeonia suffruticosa Andrews ボタン種 
 ※( )内は標準品種名
 樹形: 直立uplighy (花王、花競)、中間(芳紀、八重桜)、開張 wide spread (花大臣、鎌田藤)
 樹高: 低39㎝以下(墨の一、黒竜錦)、中40~49㎝(日月錦、太陽)、高50㎝以上(花競、麟鳳)
 幼芽の色:緑色、赤色、赤紫色(花王、八重桜)、その他
 新梢 shoot (開花時)の長さ:短19㎝以下(島根連鶴、黒竜錦)、
      中20~34㎝(日月錦、太陽)、長35㎝以上(花競、麟鳳)
 新梢 shoot (開花時)の太さ:細5.9㎜以下(墨の一、黒竜錦)、
      中6~8.9㎜(太陽、花大臣)、太9㎜以上(麟鳳、扶桑司)
 主幹からの分枝の数:少(黒竜錦、緋の司)、中(日月錦、八重桜)、多(朝日港、芳紀)
 新梢の色:淡黄緑色(日月錦)、緑(八重桜、太陽)、緑褐色(八千代椿、花王)、その他
 複葉の形式:1回3出、2回3出(日月錦、太陽)、3回3出
 複葉の長さ:短(墨の一、黒竜錦)、中(太陽)、長(扶桑司、島大臣)
 複葉の幅:狭(墨の一、黒竜錦))、中(太陽)、広(越後獅子、扶桑司)
 小葉の形:細(初烏、八千代椿)、中(太陽)、丸(越後獅子、扶桑司、首案紅)
 複葉の全数:少5枚以下(墨の一)、中6~7枚(太陽)、多8枚以上(芳紀、ハイヌーン)
 葉縁の波打ち:無(太陽)、有(七福神、主基殿)
 葉裏の毛:無(金晃、ハイヌーン)、有(花王、八重桜)
 葉の厚さ:薄、中(花王、八重桜)、厚(麟鳳、扶桑司)
 葉の色:緑(日月錦、朝日港)、濃緑(太陽)、赤褐(八千代椿)、その他
 葉の光沢:弱(日月錦、緋の司)、中(花王、八重桜)、強(麟鳳、扶桑司)
 葉柄の溝部の着色:無(日月錦、朝日港)、有(花王、八重桜)
 花茎 scape=花柄 の長さ:短5.0㎝以下(墨の一、黒竜錦)、中5.1~8.0㎝(芳紀、八重桜)、
         長8.1㎝以上(花競、扶桑司)
 花茎 scape の太さ:細4㎜以下(墨の一、黒竜錦)、中4.1~6.0㎜(芳紀、八重桜)、
         太6.1㎜以上(麟鳳、花王)
 花茎 scape の色:淡緑(日月錦、朝日港)、緑(八重桜)、赤褐(太陽、八千代椿)、その他
 花形(開花2日目):平咲き flat (日暮、浪速錦)、抱え咲き holding (八千代椿、日月錦)、
             盛り上げ咲き crown (花王、帝冠)、まり咲き ball (緑胡蝶、豆緑)
 獅子咲き fansy flowered 発現の難易:難(芳紀、八重桜)、易(獅子頭)
 花弁の数:一重 single 5~15枚(島の司、黒竜錦)、八重 double 16~50枚(島根連鶴、太陽)、
    千重 full double 51~100枚(日照、鎌田錦)、万重super double 101枚以上(花王、緑胡蝶)
 花の最大直径(開花2日目):小14.0㎝以下(墨の一、小町白)、中14.1~20.0㎝(芳紀、太陽)、
              大20.1~25.0㎝(花競、扶桑司)、極大25.1㎝以上(八束獅子、島の藤)
 花の向き:真上(日月錦、麟鳳)、斜上(花競、花大臣)、横向き(ハイヌーン)、斜下(金閣、金晃)
 花全体の色:白(島根連鶴、白王獅子)、黄(金晃、ハイヌーン)、緑(豆緑)、
          桃(八重さくら、花競)、赤(芳紀、日照)、赤紫(越後獅子、帝冠)、
          紫(花大臣、群芳電)、黒(初烏)、その他
 花弁の着色パターン:単色(白王獅子、花大臣)、底紅(新潟乙女の舞、ハイヌーン)、
         覆輪 margined (墨の一、大正の誇)、糸覆輪 thinly margined (金鵄)、
         爪絞り tipped 、刷毛目絞り splashed (二上時雨)、
         縦絞り streaked (黒竜錦、日月錦)、斑点絞りspotted (錦島)、吹掛絞りmottled
 花弁基本の色(Aゾーン 先部):白(新潟乙女の舞、白王獅子)、緑(豆緑)、
         黄(金鵄、金閣、ハイヌーン)、赤(日月錦、太陽、花王)、桃(熊谷、栄冠、花競)、
         紫(大正誇、島根長寿楽、紫雲殿)、黒(墨の一)、その他
 花弁基本の色(Bゾーン 基部):白(黒竜錦、日月錦、白王獅子)、緑(緑胡蝶)、
         黄、赤、桃[赤紫](栄冠、新潟乙女の舞、ハイヌーン)、
         紫、黒(島根長寿楽)、その他
 花弁の全形:倒披針形(天女の羽衣)、倒長卵形(花王)、倒卵形(太陽)
 花弁の長さ:短7.0㎝以下(墨の一、小町白)、中7.0~11.0㎝(芳紀、花大臣)、
         長11.1㎝以上(八束獅子、島の藤)
 花弁の幅:狭5㎝以下(朱玉殿)、中5.1~9..0㎝(日月錦、八重桜)、広9.1㎝以上(花競、島の藤)
 花弁の厚さ:薄、中(八重桜、花大臣)、厚(麟鳳、八千代椿)
 花弁の縁のひだ:無(島の司、小町白)、弱(玉芙蓉、島根白雁)、中(八重桜、花大臣)、
             強(鎌田藤、麗玉)
 花弁の切れ込み:無(島の司、ハイヌーン)、弱(麟鳳、島根長寿楽)、中(八重桜、花大臣)、
             強(朱雀門、月桂冠)
 花の香:無、弱、中、強
 雄ずいの露出の程度:無(緑胡蝶)、小(扶桑司、花王)、中(日照、鎌田藤)、大(白王獅子、芳紀)
 雄ずいの有無と多少:無又は少(緑胡蝶、扶桑司、花王)、中(花競、鎌田藤)、
                多(白王獅子、八束獅子)
 花糸の色:白(白王獅子、島根連鶴)、黄、赤(芳紀、日暮)、赤紫(八千代椿、越後獅子)、
        紫(花大臣、群芳殿)、その他
 葯の色:黄(太陽、白王獅子)、その他
 雌ずいの形状:徳利形 bottle (芳紀、島根連鶴)、ケシの実形palm -fruit (初日の出、五大州)、
           分裂形 divided (越後獅子、島大臣)
 花盤の色:白又はクリーム色(麟鳳、初日の出、白王獅子、花王、花競)、
        桃(雪灯篭)、赤(芳紀、日月錦、太陽)、赤紫(八重桜、桃山)、
        紫(群芳殿、島の藤、島大臣、紫雲殿)、赤黒(初烏、墨の一)、その他
 心皮の数:無又は少2本以下(緑胡蝶、紫上)、中3~6本(花大臣、八束獅子)、
        多7本以上(麟鳳、玉芙蓉)
 柱頭の色:白又はクリーム(花大臣、花競、玄輝門、鳳輦)、赤(芳紀、日月錦)、
        赤紫(桃山、八重桜)、その他
 一季咲き二季咲き:一季咲き、二季咲き(錦王、新東玄)
 二季咲き性の開花の早晩:早(新東玄)、中(錦王、春日山)、晩(雪重、白峯)

【ボタンの原種】
 ●矮牡丹(ai mu dan) Paeonia jishanensis は中国原産。 高さ1.8m以下の低木、 徒長枝がある。茎は灰色~褐灰色。基部の葉は2回3出複葉。小葉は卵状円形~円形、長さ4~6㎝、幅3.5~4.5㎝、脈上又は全体に長軟毛があり、3深裂する。裂片は再分裂し、先は鋭形~円形。花は単生し、頂生、一重、幅10~16㎝。苞は2~3個つき、長楕円形、不等長。萼片は4~5個、緑色、長さ2.5-~5㎝、幅1.8~2.5㎝、先は円形。花弁は5~11個、白色、 基部や縁がピンク色の場合もあり、倒卵形長さ 4.5~7.2産地、幅4~6㎝、先は不規則な欠刻状。花糸はピンク色又は紫色、先が白色、長さ8~10㎜。葯は黄色、線形、長さ8~11㎜。花盤は心皮を包み、赤紫色、革質、先は歯状。心皮は5個、密に綿毛がある。柱頭は赤色。袋果は長楕円形、密に褐黄色の綿毛がある。花期は4~5月。果期は8月。.2n=10。
 ●卵葉牡丹=卵叶牡丹(luan ye mu dan )Paeonia qiuiは中国原産。高さ1.2m以下。茎は灰色~褐灰色、縦縞がある。2回3出複葉。小葉は表面がばしば赤色を帯び、卵形~卵状円形、ほぼ全縁、ときに頂小葉が浅く3裂し、長さ6.5~8.2㎝、幅3~6.5㎝、基部は円形、先は鈍形~鋭形。花は単生、直径8~12㎝。花弁は5~9個、ピンク色、淡ピンク色、基部に赤色の点がしばしばあり、長さ3.5~5.5㎝、幅2~3.1㎝。花糸は淡ピンク色~ピンク色。葯は黄色。花盤は全体に心皮を包み、赤紫色、革質。心皮は5個、密に綿毛がある。柱頭は赤色。袋果は褐黄色の綿毛が密生する。種子は黒色、卵形、長さ6~8㎜、幅5~7㎜。 花期は4~5月。果期は7~8月。
 ●紫斑牡丹(zi ban mu dan )Paeonia rockii は中国原産。高さ1.8m以下の低木、徒長枝は無い。茎は灰色~褐灰色、薄片状に剥がれる。基部の葉は2~3回羽状複葉、小葉は(17)19~33個つき、披針形又は卵状披針形でほとんど全縁又は卵形~卵状円形でほとんど浅裂し、長さ 2~11㎝、幅1.5~4.5㎝、裏面は脈上に長軟毛があり、表面は無毛、基部は切形~楔形、先は鋭形又は尖鋭形。花は単生し、頂生、一重、幅13~19㎝。苞は3個、葉状。萼片は3個、卵状円形、長さ3~4㎝、幅2~3㎝、先は鋭形又は尾状。花弁は白色、基部に大きな暗紫色の斑点がある。花糸は黄色。葯は黄色。花盤は心皮を包み、革質、先は歯状又は分裂。心皮は5(又は6)個、密に綿毛がある。花柱は淡黄色。袋果は長楕円形、密に黄色の綿毛がある。花期は4~5月。果期は8月。2n=10。
 ●揚山牡丹=凤丹(feng dan) Paeonia ostiiは中国原産。高さ1.5m以下の低木。茎は褐灰色。基部の葉は2回羽状複葉。小葉は11~15個つき、披針形又は卵状披針形でほとんど全縁、しばしば頂小葉は2~3裂し、ときたま、側小葉が2裂し、長さ5~12㎝、幅2.5~5㎝、両面とも無毛、基部は円形、先は鋭形。花は単生、頂生、一重、幅12~14㎝。苞は1~4個つき、緑色、葉状。萼片は3~4個つき、緑黄色、広楕円形又は卵状円形、長さ1.5~3.1㎝、幅1.5~2.5㎝、先は鋭形又は短い尾形。花弁は約11個つき、白色、倒卵形、長さ5.5~6.5㎝、幅3.8~5㎝、先は凹形。花糸は紫赤色。葯は黄色。花盤は心皮を包み、紫赤色、革質、先は歯状又は分裂。心皮は5個、密に綿毛がある。花柱は赤色。袋果は長楕円形、褐黄色の綿毛が密生する花期は4~5月。果期は8月。2n=10。
 ●四川牡丹(si chuan mu dan ) Paeonia decomposita は中国原産。 高さ1.8m以下の低木。全体に無毛。茎は灰黒色、薄片状に剥がれる。若いシュートは紫赤色。基部の葉は3(又は4)回複葉(1次と3次は3出、2次は羽状)、小葉は(30)35~65個、頂小葉は楕円形~卵状円形、長さ2.5~6.5㎝、幅1.2~4.5㎝、 基部まで3深裂又は粗い歯状。花は単生、頂生、一重、幅10~15㎝。苞は2~3(~5)、不等長、線状披針形。萼片は3(~5)個、緑色、広倒卵形、長さ約2.5㎝、幅1.5~2㎝、先は微突形。花弁は9~12個、ローズ色、倒卵形、長さ4~7㎝、幅3~5㎝、先は普通、2裂し、不規則な欠刻状又は歯状。花盤は心皮を 1/2~2/3包み、白色、紙質、三角状の歯がある。心皮は(2)3~5個、緑色又は紫色、無毛。花柱は赤色。袋果は熟すと褐黒色、楕円形、長さ2~3㎝、幅1.3~1.7㎝。種子は黒色、光沢があり、広楕円形又は球形、長さ8~10㎜、幅6~8㎜。花期は4~5月。果期は8月。
 ●紫牡丹=滇牡丹(dian mu dan) Paeonia delavayi は中国原産。狭葉牡丹 Paeonia potaninii もこの種に含まれる。高さ0.2~1.8m。全体に無毛。根は塊根状。徒長枝がある。茎は褐灰色。下部の葉は2回3出複葉。小葉は常に分かれ、普通、基部が沿下する。裂片は再度、分かれるか分裂し、最終裂片は(17)25~100(300)個、線形~線状披針形、長さ0.5~10㎝、幅0.2㎝~2.7㎝、縁は全縁、たまに歯状。花はシュートに1~3個つき、頂生及び腋生、求基的、やや垂れ下がり、一重、直径6~10㎝。苞は1~5個、形や大きさが異なる。萼片は2~9個、外面は緑色、内面の基部はピンク色又は全体に紫色~紫赤色、三角状円形又は円形、長さ1.3~3.7㎝、幅0.6~2.3㎝、先は円形~微突形又は尖鋭形。花弁は(4)7~11(13)個、黄色又は黄色で基部に赤色~紫色の斑点、赤色、暗赤色、暗紫赤色、ときに白色、緑黄色、黄色で縁が赤色、橙色。花糸は黄色、ピンク赤色、暗紫赤色。 葯は黄色、ピンク色、赤色、、暗紫赤色。花盤は黄色、赤色、暗赤色、環状又は短円筒状。心皮は2~5(6~8)個。子房は普通、緑色、ときに紫色。柱頭は緑黄色、黄色、赤色、紫赤色。袋果は熟すと褐色、長楕円状卵形、長さ2~3.5㎝、幅1~1.5㎝。種子は褐黒色。花期は4~5月。果期は8~9月。2n=10。
 ●大花黄牡丹(da hua huang mu dan) Paeonia ludlowii はチベット(自治区)固有種。低木、高さ3.5m以下、全体に無毛。徒長枝は無い。茎は灰色、直径4㎝以下。基部の葉は2回3出複葉。小葉はほぼ無柄、長さ6~12㎝、幅5~13㎝、普通、基部に3小葉があり、基部はしばしば沿下する。小葉は長さ4~9㎝、幅1.5~4㎝、ほとんど中間まで3裂し、裂片は長さ2~5㎝、幅0.5~1.5㎝、縁は全縁又は1~2歯がある。小葉、裂片、歯はすべて先が尖鋭形。花はシュートに3~4個つき、腋生、やや垂れ下がり、一重、幅10~12㎝。花柄は長さ5~9㎝。苞は4~5個、披針形。萼片は3~5個、緑色、円形状、長さ1.5~2.5㎝、幅1.5~2.5㎝、先は円形~鋭形~尾形。花弁は広がり、純粋な黄色、倒卵形、長さ5~5.5㎝、幅2.5~3.5㎝、先は円形。花糸は黄色、長さ11~15㎜。葯は黄色、長さ約4㎜。花盤は黄色、高さ約1㎜、歯状。心皮は1(又は2)、無毛。柱頭は黄色、袋果は円筒形、長さ4.7~7㎝、幅2~3.3㎝。種子は暗褐色、球形、直径約1.3㎝。花は5月。果期は8月。2n=10。
TOP Back