ザクロゴケ 石榴木毛

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Flora of Mikawa

ザクロゴケ Haematommataceae  ザクロゴケ属

学 名 Haematomma puniceum (Sw.) A. Massal. subsp. pacificum Asahina
ザクロゴケ3
ザクロゴケ3
ザクロゴケ4
ザクロゴケ
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 痂状
生育場所 山地の樹皮
分 布 在来種  本州、四国、九州
撮 影 新城市   14.6.13
樹皮に着生する痂状地衣。地衣体は厚さ約3㎜。子器はレカノラ型、直径0.8~2㎜。子器盤は赤色。髄:P-プソローム酸を欠き、アトラノリン、イムブリカール酸を含む。
 子器はレカノラ型、埋没せず、やや小型のためザクロゴケとした。
 Haematomma infuscum =Haematomma puniceum var. infuscum は中央~南アメリカ、オーストラリアに分布し、樹皮に着生する。子器が直径1~1.5㎜、子器盤は朱色。 K+黄色 , C-, KC+黄色, P+黄色又はP-。胞子は長さ35~55µm、幅3.5~5.0 µm、5~7隔壁。アトラノリン、placodiolic acid、 russuloneを含む。
 ヒメザクロゴケ Haematomma persoonii は樹皮着生。子器は埋没し、レカノラ型又は無柄、しばしば密につき、直径0.3~1.5㎜。子器盤は深紅色~暗朱色、繋がることもあり、細粉状にならない。縁は地衣体と同色、明瞭にあり、平滑~わずかに鈍鋸歯がある。果殻は赤色、薄い。子嚢上層は紅色~暗橙赤色。子嚢層は透明、高さ70~110µm。側糸はよく分枝し、網状になり、わずかに膨らんだ部分がある。 子嚢は棍棒形、胞子は8個入る。胞子は無色、6~7の隔壁があり、長さ30~50(55)µm、3.5~5µm、ややS字状。粉子器は埋没する。粉子は糸状、曲がり、長さ16~20µm、幅1µm。スポットテスト 地衣体:K+黄色, C-, KC-, P-。二次代謝物質はアトラノリン、 sphaerophorin 、isosphaeric acid 、russulone を含む。
 フォーリザクロゴケ(オオザクロゴケ) Haematomma fauriei はブナなどの樹皮につく。 子器はレカノラ型、直径1~3㎜、子器の底部が明瞭にくびれる。盤は赤色。皮層:K+黄色 , P+黄色、アトラノリンとプソローム酸を含む。
 ニセザクロゴケ Ramboldia amagiensis=Protoblastenia amagiensis は地衣体が灰白色、亀裂により小区画に分かれる。子器は赤褐色、ビアトラ型。K+赤紫色。