トコブシゴケ 床伏木毛

mark

Flora of Mikawa

ウメノキゴケ Parmeliaceae トコブシゴケ属

中国名 裸斑葉衣 luo ban ye yi
学 名 Cetrelia nuda (Hue) W.L. Culb. et C.F. Culb.
トコブシゴケ背面
トコブシゴケ腹面
トコブシゴケ粉子器
トコブシゴケ偽根
トコブシゴケ
トコブシゴケ裂片の粉子器
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 葉状
大きさ 直径 3~8(10)㎝
生育場所 山地の樹皮、まれに岩上
分 布 在来種  北海道、本州、四国、九州、(朝鮮)、中国、台湾
撮 影 豊根村   14.9.3
大形の葉状地衣、直径5~10(30)㎝、裂片の幅0.5~1(4)㎝、縁は波状に曲がり、縁に黒色の粉子器をつける。背面は灰緑色、白色の大きな擬盃点が多数ある。裂芽、粉芽、小裂片はない。腹面は光沢があり、黒色、縁は褐色(~白色)。偽根は少なく、長さ約0.5㎜、黒色~白色。子器は直径1~2㎝、梅鉢状に裂けることが多く、中央は穿孔する。盤は赤褐色。果托外面にも白色の擬盃点が多い。胞子は無色、長さ13~14µm、幅7~8µm、単室。スポットテスト  髄層: K-, C- , KC+赤色 , P- 。二次代謝物質は髄層にアレクトーロン酸、α-コラトール酸、アトラノリンを含む。
 アカゾメトコブシゴケは本州(中部地方)に分布する稀産種、裂芽が縁に多く、ほとんど分枝せず、球形。髄層: C+紅色。
 トゲトコブシゴケはトコブシゴケに似るが、裂芽がある。
 トゲハクテンゴケは温帯に広く分布する。背面は光沢があり、青色を帯びた灰色~淡鉱質灰色、直径8㎝以下。裂片の幅が4~7㎜。白色の擬盃点と裂芽が多数つく。腹面は淡灰白色~褐色を帯びる。
 ハクテンゴケは裂片が狭く、幅2~4㎜。背面は灰色~黄色を帯びた灰色(標本は青色を帯びた灰色)、ときに先端が褐色を帯び、やや粉状。擬盃点は小さく、幅0.3㎜。頭状からやや不規則の粉芽がつき、裂芽はつかない。腹面は縁が褐色、中央部は黒色、黒色の偽根を散生する。髄層は白色。スポットテスト 上皮層: K+ 黄色, C-  髄層: K-, C+紅色 , KC+紅色 , P- 。二次代謝物質は上皮層にアトラノリンを含み、髄層にジロホール酸を含む。