タナカウメノキゴケ 田中梅の樹木毛

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Flora of Mikawa

ウメノキゴケ Parmeliaceae ハイイロウメノキゴケ属

中国名 粉芽灰梅衣 fen ya hui mei yi
英 名 texan canoparmelia lichen
学 名 Canoparmelia texana(Tuck.) Elix et Hale
タナカウメノキゴケ裂片
タナカウメノキゴケ腹面
タナカウメノキゴケ背面の皺
タナカウメノキゴケ背面の粉芽
タナカウメノキゴケ
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 葉状地衣
大きさ 直径 6~12㎝
生育場所 樹皮、岩上
分 布 在来種  本州(千葉県~兵庫県)、四国、アジア、南北アメリカ、オーストラリア
撮 影 豊川市   14.5.27
タナカウメノキゴケとシラチャウメノキゴケはスポットテストでも差がなく、地衣成分を分析しないと判別が難しい。粉芽の下部の髄層が白色のため、タナカウメノキゴケとしたが地衣成分は未確認。
 地衣体は葉状。葉状体は直径6~12㎝、不規則に分裂し、裂片は幅3~5㎜、先端が円く、背面の先端付近に放射状の皺があり、中央部には横皺(マキラ)がある。背面は淡灰色~灰白色~灰緑色、皺がパスチュール状になり、崩れた粉芽を散生する。裂芽はない。シリアは欠く。髄層は白色。腹面は黒色、縁に褐色のむき出しのゾーンがある。偽根は黒色、わずか~多数。子器はまれ、直径2~5㎜。盤は赤褐色~暗褐色。縁は普通、粉芽状。胞子は長さ8~11µm、幅5~7µm、扁平な楕円体。粉子器はまれ、埋没する。粉子は長さ6~8µm、幅約1µm。スポットテスト 上皮層:K+黄色, C-, KC-, P+黄色、髄層:K-, C-, KC-/ +淡ピンク, P-。二次代謝物質は上皮層にアトラノリンとクロロアトラノリンを含み、髄層にジバリカート酸、ノルジバリカート酸、ステノスポル酸 (trace). を含む。
 シラチャウメノキゴケCanoparmelia aptata は酷似し、日本、インド、インドネシア、アフリカ、オーストラリアに分布する。髄層がほぼ白色、粉芽の下部が淡橙色。地衣成分には差がある。上皮層:K+黄色、髄層:K-, C-, KC+ピンク, P-。グロメリフェル酸 、ペルラトリン酸、ステノスポル酸、未確認の色素を含む。
 オワリウメノキゴケCanoparmelia owariensis は日本、台湾、アフリカ、オーストラリアに分布する。直径2~5㎝と小型。裂片は幅0.5~3㎜。パスチュール状の裂芽がある。裂芽は短い円筒形~不規則に膨らみ、まれに裂開し、粉芽状になる。髄層はほぼ白色、ときに、層の下部が部分的に黄色になる。上皮層:K+、髄層: K-, C-, KC-, P-, 黄色の髄層:K+紫色。