ニセキンブチゴケ 偽金縁木毛

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Flora of Mikawa

カブトゴケ  Lobariaceae キンブチゴケ属

中国名 金边假杯点衣 jin bian jia bei dian yi
英 名 pseudocyphellaria lichen
学 名 Pseudocyphellaria crocata (L.) Vain.
ニセキンブチゴケの背面
ニセキンブチゴケ偽根
ニセキンブチゴケ腹面
ニセキンブチゴケ
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 葉状
大きさ 直径 5~10(20)㎝
生育場所 樹皮、岩上
分 布 在来種  北海道、本州、四国、九州、世界に広く分布
撮 影 新城市   07.9.17
葉状地衣。地衣体は不規則に分裂し、直径5~10(20)㎝のロゼッタ状に広がる。裂片は広く円く、平坦~樋状、長さ1~5 (7)㎝、幅5~10 (35)㎜、縁は波打ち、全縁~不規則な鋸歯縁、粉芽がつく。粉芽塊は黄色、点状~線状、ときに裏面に浸食する。背面は褐色~黄褐色、湿ると灰青色~青色を帯びた褐色になる。マキュラは不明瞭。粉芽は黄色、細粉~顆粒。髄層は白色、部分的に黄色になる。共生藻はネンジュモ。腹面は白色を帯び、黄色の偽盃点がある。子器は無柄、直径0.3~2.5㎜。盤は平坦、赤褐色。縁はピンク色を帯び、疣状~小区画状。子嚢上層は暗黄褐色~緑褐色、Kに可溶。子嚢層は無色~薄いわら色。子嚢下層は不透明な黄褐色~赤褐色、K中で濃くなる。胞子は緑褐色~暗褐色、長さ22.5~27 (29.5)µm、幅7~9µm、広楕円形、3隔壁。スポットテスト 髄層、ソラリア:K+黄色, P+橙色, UV+鈍い橙色。二次代謝物質はテヌイオリン、メチルギロホラート、ジロホール酸、 hopane-7β,22-diol (trace)、 hopane-6α,7β,22-triol,7β-acetoxyhopane-6α,22-diol (trace)、 6α-acetoxyhopane-7β,22-diol (trace)、 フィシオスポリン (trace)、ノルスチクチン酸 (trace)、スチクチン酸、 cryptostictic acid (trace)、 コンスチクト酸、プルビン酸、 プルビン酸ジラクトン、 カリシン。
 キンブチゴケ Pseudocyphellaria aurata は湿ると色が鮮やかなレタスグリーンになる。髄層は黄色。腹面は褐赤色、湿ったとき、周縁が黄色、中央部が暗褐色。胞子は褐色、長さ (25) 30~32µm、幅6~7µm。プルビン酸、 プルビン酸ジラクトン、カリシン、ルペニルアセタートなどを含む。