イワニクイボゴケ 岩肉疣木毛 

mark

Flora of Mikawa

トリハダゴケ Pertusariaceae ニクイボゴケ属

学 名 Ochrolechia parellula (Mull. Arg.) Zahlbr.
イワニクイボゴケ2
イワニクイボゴケ4
イワニクイボゴケ5
イワニクイボゴケ
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 痂状
生育場所 平地~山地の岩上
分 布 在来種  本州、四国、九州、朝鮮
撮 影 豊田市   05.4.2
痂状(かじょう)地衣。地衣体は灰白色~淡桃色、厚く、亀裂を生じて多数の区画に分かれる。白粉、粉芽、裂芽はない。背面に糸状の藍藻をつけることがある。下生菌糸は白色。子器はレカノラ型、直径1~2㎜の円形、皿状。子器盤は黄褐色~淡紅色、放射状の模様があり、幼時は円形、後に果托が中央部に発達して小さな数個の盤に分かれる。果托は厚く、全縁、白粉がつくこともある。ジロフォール酸を含む。胞子は胞子嚢中に8個入り、長円形、薄壁。
 クサビラゴケ Ochrolechia trochophora はよく似て、樹皮に着生する。ジロフォール酸の他に未同定物質を含む。
 アカギニクイボゴケ Ochrolechia akagiensis は山地の樹皮に着生する。粒状の小さな突起の裂芽が散在する。子器は直径0.75~1.5㎜。子器盤は淡桃色、放射状模様にならない。果托は厚く、幼時は平滑だが、後に横溝が出来、粒状の裂芽をつける。
 ヒメニクイボゴケ Ochrolechia upsaliensisは土上、朽木上の蘚類上に着生する。粉芽をつける。子器盤が放射状模様にならない。ムロル酸、バリオラル酸を含む。
 ヤスダニクイボゴケOchrolechia yasudaeは樹皮につく。地衣体が緑灰色、サンゴ状の裂芽をつける。
 Ochrolechia androgyna は樹皮、岩上に着生する。地衣体が黄白色~淡褐色、しわが多く、疣状、粉芽をつける。ソラリアは黄白色。皮層:K-又はK+淡黄色, C+赤色, KC+赤色, P-。
 Ochrolechia tartarea 岩上に着生する。地衣体は白色~灰色、しわが多い。粉芽は無い。子器は直径約2㎜。盤は淡桃色~黄褐色、平坦。縁は刻みがあり、曲がる。ジロフォール酸を含む。