ディプロスキステス・カエシオプルムベウス 

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Flora of Mikawa

キッコウゴケ  Diploschistaceae キッコウゴケ属

英 名 crater lichen
学 名 Diploschistes caesioplumbeus (Nyl.) Vain
ディプロスキステス・カエシオプルムベウス2
ディプロスキステス・カエシオプルムベウス3
ディプロスキステス・カエシオプルムベウス4
ディプロスキステス・カエシオプルムベウス5
ディプロスキステス・カエシオプルムベウス
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 痂状
生育場所 石英質の岩上
分 布 在来種  日本、ロシア、ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、北アメリカ、南アメリカ
撮 影 田原市   14.3.8
モジゴケ科 Graphidaceaeやフジゴケ (チブサゴケ) 科 Thelotremataceae などに分類する見解がある。キッコウゴケ属は胞子が褐色、石垣状多室。
 地衣体が亀裂状~小区画状、やや暗く、灰色~暗灰色。小区画は直径0.4~1.5 ㎜。子器は直径1.6㎜以下。果殻は厚さ70 µm以下。子嚢層は高さ130~170µm。子嚢は4~8胞子。胞子は褐色、長さ28~45µm、幅12~25µmと大きく、横の隔壁4~9、縦の隔壁2~5。粉子器は見られない。スポットテスト K-, C+赤色, KC-, P-, UV-。二次代謝物質は レカノール酸 (major)、 ジプロシステス酸(minor)、オルセリン酸(minor)を含む。
 キッコウゴケDiploschistes actinostomusは灰白色~灰色、平滑、光沢があるときもある。小区画は直径0.5~1.5㎜、平坦、薄い。子器は直径3㎜以下。子器盤は黒色を帯び、平坦、上からは見えない。果殻は厚さ70µm以下。子嚢層は高さ120~160µm。子嚢は円筒状~やや棍棒状、4~8胞子。胞子は扁平な楕円体、長さ16~32µm、幅10~20µm、横の隔壁4~6、縦の隔壁1~3。粉子器は埋没する。粉子は稈形、長さ 4~7µm、幅1.0µm。K-, C+赤色, KC-, P-, UV- 。 レカノール酸 (major)、 ジプロシステス酸(minor)、オルセリン酸(minor)を含む。
 シロキッコウゴケ Diploschistes euganeus は白灰色、平滑、光沢がある。小区画は直径0.3~1.5㎜。子器は被子器、埋没し、直径1.8㎜以下。子器盤は黒色を帯び、平坦。果殻は厚さ90µm以下。子嚢は(6)~8胞子。胞子は褐色、石垣状多室、長さ16~32µm、幅10~20µm、横の隔壁3~6、縦の隔壁1~4。粉子器は見られない。スポットテストは全て(-)。二次代謝物質も(-)。
 ウスグロキッコウゴケ Diploschistes aeneus は灰褐色~褐色。小区画は直径0.4~1.8㎜。子器は直径2.5㎜以下。子嚢は4~6胞子。K-, C+赤色, KC-, P-, UV-。 レカノール酸 (major) 、 オルセリン酸 (minor)を含む。
 チャキッコウゴケ Diploschistes prominens = Diploschistes actinostomus var. promineus .は地衣体が青灰色~類褐色。子器は直径0.2~0.35㎜。盤は地衣体と同色、平開。縁はやや突出。子嚢は8胞子。胞子は長さ約20µm、幅約12µm、横の隔壁4~5。K+黄色、C+紅色。アトラノリン、レカノール酸を含む。
 ヤドリキッコウゴケ Diploschistes muscorum は白色~灰白色、表面が粗い。小区画が直径0.2~0.6㎜。子器は直径1.8㎜以下、盤は黒色。子嚢は4胞子。K+黄色~赤色, C+赤色, KC-, P-, UV- 。
 Diploschistes diacapsis は白色~灰白色。小区画は直径0.5~2.5㎜。子器は直径2.5㎜以下、盤が黒色。子嚢は4~8胞子。K+黄色~赤色, C+赤色, KC-, P-, UV-。