イワヒバ 岩檜葉

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Flora of Mikawa

イワヒバ科 Selaginellaceae  イワヒバ属

中国名 卷柏 juan bai
学 名 Selaginella tamariscina (Beauv.) Spring
イワヒバの葉表
イワヒバの葉横
イワヒバの乾燥した葉
イワヒバ
高 さ 10~20㎝
生活型 常緑性
生育場所 暖地の岩上、樹幹
分 布 在来種 北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、ロシア、インド、タイ、フィリピン
撮 影 鳳来町     06.11.3
和名の由来はヒノキの葉に似ていることから。園芸種として人気があり、斑入りのものなど園芸品種も多い。採取されてしまい自然の中で残っているものは少ない。これは岩場にわずかに残っていた自生のものである。
 岩場に着生し、乾燥すると内側に巻きこみ、湿ると緑色になり広がる。根などが集まって仮根を直立し、仮幹から多数の枝を輪生し、枝分かれして鱗片状の葉を密生する。枝の基部から根のような担根体を出す。葉には背葉(dorsal leaves)と腹葉(ventral leaves)の2形ある。枝先に四角柱状の胞子嚢穂(strobili )をつける。胞子嚢穂には胞子葉が多数あり、胞子葉に胞子嚢が1個ずつく。胞子嚢には2種あり、胞子が異なる異形胞子(heterosporous)である。大胞子嚢は4個の大胞子 (megaspores)をもち、小胞子嚢は多数の小胞子(microspores)をもつ。大胞子から雌性の前葉体、小胞子から雄性の前葉体が生じる。前葉体は内生型であり、胞子の中で成熟する。