アイオオアカウキクサ
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Flora of Mikawa
アカウキクサ科 Azollaceae アカウキクサ属
学 名 | Azolla cristata Kaulf. X Azolla filiculoides Lam. |
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
花 期 | 4~7月 |
高 さ | 浮標植物(浮遊植物) |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 池、水田 |
分 布 | 帰化種 ラテンアメリカ原産 |
撮 影 | 一色町 11.7.3 |
アカウキクサ属のアゾラ類は水田や湖沼などに見られる浮遊性のシダであり、湿った地上にも生育するが、乾燥に弱く乾くとすぐに枯れてしまう。葉は鱗片状で茎に2列に互生し、上下2片に分裂する。この上側の裂片基部の空洞に藍藻類のアナベナが共生し、窒素固定能力がある。冬には紅色になる。胞子のう果は葉の下側に雌(大)胞子のう果と雄(小)胞子のう果の2種類ができる。
日本国内にはアカウキクサとオオアカウキクサがあり、オオアカウキクサは、但馬型と大和型に分けられ、この3種が自生し、国の絶滅危惧種に指定されている。
海外ではアゾラ類が緑肥として利用され、世界中で帰化が進み、侵略的外来種となっている。日本でもアゾラ-アイガモ農法などでアメリカオオアカウキクサ、ニシノオアカウキクサなどが利用されて問題となり、在来腫への影響を考慮して不稔の交配種も利用された。現在ではアメリカオオアカウキクサは特定外来生物に指定され、規制されている。
アゾラ類の正確な同定にはDNA分析が必要とされている。外観だけでは判別は困難であるが、葉の表面の突起、根毛、胞子のう果が重視される。アカウキクサは植物体の形が正三角形であり、見分けは容易である。オオアカウキクサは胞子のう果をあまり作らず、写真のものも胞子のう果がない。
葉表面の突起が1細胞のものと2細胞のものの両方が確認できたことから、交雑種のアイオオアカウキクサと推定した。植物体は長さ0.8~1.1㎝、葉は長さ1㎜以下だった。ただし、葉表面の突起が小さくて目立たないものもあった。2種が混生している可能性も高い。
アカウキクサAzolla imbricata
静岡以南(愛知県含む)、沖縄、朝鮮、中国、台湾、インド、オーストラリアなどに自生。茎は羽状に分枝し、葉を密に互生し、植物体は長さ1~1.5㎝、三角形に近い。葉の突起が密につく。茎の下側に少数の長い根を出し、長い根毛があり、脱落しない。
オオアカウキクサAzolla japonica (但馬型)
秋田県以南(愛知県含む)に自生する日本固有種。Azolla rubraに近く、大型でややずんぐり。 植物体は長さ1.5~7(2~4)㎝。葉は長さ1~2㎜、赤緑色~青緑色、葉先がやや丸い。冬には淡紅色になる。葉の表面の突起は小さく目立たない。根は長さ4~5㎝。根毛は根の出初めにはなく、成長するにつれ多数つくが早期に脱落する。
ニシノオオアカウキクサAzolla filiculoides
ラテンアメリカ原産。関東以西(愛知県含まない)にわずかに自生する在来種のオオアカウキクサの大和型と同一である。植物体は長さ1~2㎝、オオアカウキクサに比べるとやや小型。葉の表面の突起は細長く、1細胞性。根には根毛があるが脱落しやすい。雌(大)胞子のうのFloat 3枚。雄(小)胞子のうのマスラ(Massulae)にある突起(=グロキディウム)にいかり状の刺があり、隔壁がないか1つ。胞子のう果2個組み。
アメリカオオアカウキクサ A.zolla cristata
別名はアゾラ・クリスタ。(2005年に区別が困難として3種が統合されたもの。A.microphylla, A. caroliniana, A. mexicana)
特定外来生物に指定されている。 原産地はラテンアメリカ。葉の突起は細長く、2細胞以上。雌(大)胞子のうのFloat 3枚。雄(小)胞子のうのマスラの突起にかぎあり、隔壁は2つ以上。胞子のう果2個組み。
ミナミオオアカウキクサ Azolla rubra
オセアニア原産
葉の突起は小さく目立たない。雌(大)胞子のうのFloat 3枚。雄(小)胞子のうのマスラの突起にかぎあり、隔壁はないか1つ。胞子のう果2個組み。
アイオオアカウキクサ A. cristata X A. filiculoides
ニシノオオアカウキクサとアメリカオオアカウキクサ(Azolla cristata)の雑種。葉の表面の突起は1細胞の突起に2細胞の突起が混ざる。
※渡辺 巌 教授のホームページを参考にさせていただいている。
日本国内にはアカウキクサとオオアカウキクサがあり、オオアカウキクサは、但馬型と大和型に分けられ、この3種が自生し、国の絶滅危惧種に指定されている。
海外ではアゾラ類が緑肥として利用され、世界中で帰化が進み、侵略的外来種となっている。日本でもアゾラ-アイガモ農法などでアメリカオオアカウキクサ、ニシノオアカウキクサなどが利用されて問題となり、在来腫への影響を考慮して不稔の交配種も利用された。現在ではアメリカオオアカウキクサは特定外来生物に指定され、規制されている。
アゾラ類の正確な同定にはDNA分析が必要とされている。外観だけでは判別は困難であるが、葉の表面の突起、根毛、胞子のう果が重視される。アカウキクサは植物体の形が正三角形であり、見分けは容易である。オオアカウキクサは胞子のう果をあまり作らず、写真のものも胞子のう果がない。
葉表面の突起が1細胞のものと2細胞のものの両方が確認できたことから、交雑種のアイオオアカウキクサと推定した。植物体は長さ0.8~1.1㎝、葉は長さ1㎜以下だった。ただし、葉表面の突起が小さくて目立たないものもあった。2種が混生している可能性も高い。
アカウキクサAzolla imbricata
静岡以南(愛知県含む)、沖縄、朝鮮、中国、台湾、インド、オーストラリアなどに自生。茎は羽状に分枝し、葉を密に互生し、植物体は長さ1~1.5㎝、三角形に近い。葉の突起が密につく。茎の下側に少数の長い根を出し、長い根毛があり、脱落しない。
オオアカウキクサAzolla japonica (但馬型)
秋田県以南(愛知県含む)に自生する日本固有種。Azolla rubraに近く、大型でややずんぐり。 植物体は長さ1.5~7(2~4)㎝。葉は長さ1~2㎜、赤緑色~青緑色、葉先がやや丸い。冬には淡紅色になる。葉の表面の突起は小さく目立たない。根は長さ4~5㎝。根毛は根の出初めにはなく、成長するにつれ多数つくが早期に脱落する。
ニシノオオアカウキクサAzolla filiculoides
ラテンアメリカ原産。関東以西(愛知県含まない)にわずかに自生する在来種のオオアカウキクサの大和型と同一である。植物体は長さ1~2㎝、オオアカウキクサに比べるとやや小型。葉の表面の突起は細長く、1細胞性。根には根毛があるが脱落しやすい。雌(大)胞子のうのFloat 3枚。雄(小)胞子のうのマスラ(Massulae)にある突起(=グロキディウム)にいかり状の刺があり、隔壁がないか1つ。胞子のう果2個組み。
アメリカオオアカウキクサ A.zolla cristata
別名はアゾラ・クリスタ。(2005年に区別が困難として3種が統合されたもの。A.microphylla, A. caroliniana, A. mexicana)
特定外来生物に指定されている。 原産地はラテンアメリカ。葉の突起は細長く、2細胞以上。雌(大)胞子のうのFloat 3枚。雄(小)胞子のうのマスラの突起にかぎあり、隔壁は2つ以上。胞子のう果2個組み。
ミナミオオアカウキクサ Azolla rubra
オセアニア原産
葉の突起は小さく目立たない。雌(大)胞子のうのFloat 3枚。雄(小)胞子のうのマスラの突起にかぎあり、隔壁はないか1つ。胞子のう果2個組み。
アイオオアカウキクサ A. cristata X A. filiculoides
ニシノオオアカウキクサとアメリカオオアカウキクサ(Azolla cristata)の雑種。葉の表面の突起は1細胞の突起に2細胞の突起が混ざる。
※渡辺 巌 教授のホームページを参考にさせていただいている。