キヨスミイトゴケ 清澄糸蘚
Flora of Mikawa
ハイヒモゴケ科 Meteoriaceae イトゴケ属
中国名 | 鞭枝新丝藓 bian zhi xin si xian |
学 名 | Barbella flagellifera (Cardot) Nog. Neodicladiella flagellifera (Cardot) Huttunen et D. Quandt |
分 類 | 蘚類 |
高 さ | 10~20㎝ |
生育場所 | 樹木 |
分 布 | 在来種 本州、四国、九州、沖縄、中国、北アメリカ、メキシコ |
撮 影 | 豊田市 10.11.12 |
植物体は細く、暗緑色~黄緑色、光沢はなく(やや光沢があるとする解説もある)、樹枝から垂れ下がる。一次茎は這い、二次茎は長さ30㎝までに伸び、垂れ下がり、まばらに分枝する。枝は長さ1㎝以下、丸く葉をつける。茎葉は圧着するか、乾いてやや広がり、ときに波打つ。葉は長さ2~2.5㎜、狭い卵状披針形~楕円状披針形、わずかに凹面、先は長く尖るか又は漸尖して糸状になることもあり、基部は普通狭くなる。葉縁の全周に目立たない歯がある。中肋は葉の中部に達する。枝葉は茎葉に似て、より狭く、先が糸状になる。中部の葉身細胞は長さ55~70(実測57~80)µm、幅約5(実測3~6)µmの偏菱形~線形、厚壁、中央に1個のパピラがある。翼部の細胞は明瞭に分かれ、方形~矩形、透明、厚壁。蒴柄は長さ約3㎜、平滑。蒴は直立し、褐色、円筒形。外蒴歯は狭披針形、灰色を帯び、細かいパピラがある。胞子は直径約15µm。n=10
イトゴケ Barbella pendula (= Neodicladiella pendula) は少し光沢があり、葉は長さ約2㎜、上部は歯があり、下部は全縁。中肋は葉身の長さの約2/3。.葉身細胞は長さ50~70µm、幅4~6µm、小さなパピラが2~4個、1列に並ぶ。
タカサゴサガリゴケ Pseudobarbella levieri は葉が扁平につき、光沢があり、黄緑色、古くなると黄褐色。葉は長さ1.5~2㎜の長卵形、葉先は細く尖り、葉縁には明瞭な歯が基部近くまである。中部の葉身細胞は長さ35~45µm、幅3~4µmの線形、やや厚壁、パピラは中央に1個だが、不明瞭なときもある。下部の細胞は長方形~短い線形、翼部の細胞はわずかに違いがある程度。蒴柄は長さ約10㎜、細い。蒴はほぼ直立し、相称。蒴歯は2列。外蒴歯は線状披針形、上部にはパピラがあり、下部は横条が密にある。胞子は直径13~18µm。
ヒロハシノブイトゴケ Trachycladiella aurea は葉が扁平につき、長さ2~2.5㎜、光沢がなく、よく似ている。葉身細胞が長さ25~40µmの狭菱形~六角形、パピラが壁沿いに密につく。
シノブイトゴケ Floribundaria floribunda は本州(三重県、山口県)、四国、九州に分布し、黄緑色~灰緑色、一次茎は這い、まばらに、不規則に羽状に分枝し、二次枝は長さ10㎝以下。葉は扁平につき、光沢がなく、枝葉は長さ2~2.5㎜、平坦、全周に細歯がある。中肋は葉の中部に達する。中央部の葉身細胞は長さ35~50µm、幅3~4µmの線形、薄壁、パピラが中央に2~5(6)個、縦1列に並び暗い。日本では蒴は未確認。
サメジマタスキ Pseudobarbella attenuata は全体にやや大きく、葉は光沢があり、強く波打ち、長さ約3㎜、全周に歯があり、中肋は中部で終わる。葉身細胞は長さ50~80µm、パピラは中央に1個。
コモチイトゴケPylaisiadelpha tenuirostris は樹幹を這い、やや垂れ下がる。枝は長さ約5㎜、葉を含めた幅0.3~0.5㎜の糸状に不規則に分枝する。糸状の偽毛葉がある。枝葉は長さ0.6~1㎜の披針形、先が長く尖り、曲がることが多い。葉縁は全縁又は上部に細かい歯があり、弱く反曲する。中肋は非常に短いか又は欠く。葉身細胞は長さ50~70μm、幅3~4μmの線形。
イトゴケ Barbella pendula (= Neodicladiella pendula) は少し光沢があり、葉は長さ約2㎜、上部は歯があり、下部は全縁。中肋は葉身の長さの約2/3。.葉身細胞は長さ50~70µm、幅4~6µm、小さなパピラが2~4個、1列に並ぶ。
タカサゴサガリゴケ Pseudobarbella levieri は葉が扁平につき、光沢があり、黄緑色、古くなると黄褐色。葉は長さ1.5~2㎜の長卵形、葉先は細く尖り、葉縁には明瞭な歯が基部近くまである。中部の葉身細胞は長さ35~45µm、幅3~4µmの線形、やや厚壁、パピラは中央に1個だが、不明瞭なときもある。下部の細胞は長方形~短い線形、翼部の細胞はわずかに違いがある程度。蒴柄は長さ約10㎜、細い。蒴はほぼ直立し、相称。蒴歯は2列。外蒴歯は線状披針形、上部にはパピラがあり、下部は横条が密にある。胞子は直径13~18µm。
ヒロハシノブイトゴケ Trachycladiella aurea は葉が扁平につき、長さ2~2.5㎜、光沢がなく、よく似ている。葉身細胞が長さ25~40µmの狭菱形~六角形、パピラが壁沿いに密につく。
シノブイトゴケ Floribundaria floribunda は本州(三重県、山口県)、四国、九州に分布し、黄緑色~灰緑色、一次茎は這い、まばらに、不規則に羽状に分枝し、二次枝は長さ10㎝以下。葉は扁平につき、光沢がなく、枝葉は長さ2~2.5㎜、平坦、全周に細歯がある。中肋は葉の中部に達する。中央部の葉身細胞は長さ35~50µm、幅3~4µmの線形、薄壁、パピラが中央に2~5(6)個、縦1列に並び暗い。日本では蒴は未確認。
サメジマタスキ Pseudobarbella attenuata は全体にやや大きく、葉は光沢があり、強く波打ち、長さ約3㎜、全周に歯があり、中肋は中部で終わる。葉身細胞は長さ50~80µm、パピラは中央に1個。
コモチイトゴケPylaisiadelpha tenuirostris は樹幹を這い、やや垂れ下がる。枝は長さ約5㎜、葉を含めた幅0.3~0.5㎜の糸状に不規則に分枝する。糸状の偽毛葉がある。枝葉は長さ0.6~1㎜の披針形、先が長く尖り、曲がることが多い。葉縁は全縁又は上部に細かい歯があり、弱く反曲する。中肋は非常に短いか又は欠く。葉身細胞は長さ50~70μm、幅3~4μmの線形。