ユリノキ 百合の木
Flora of Mikawa
モクレン科 Magnoliaceae ユリノキ属
別 名 | チューリップノキ、ハンテンボク |
英 名 | tuliptree |
学 名 | Liriodendron tulipifera L. |
花 期 | 5~6月 |
高 さ | 25~30m |
生活型 | 落葉高木 |
生育場所 | 街路樹、公園 |
分 布 | 帰化種 北アメリカ原産 |
撮 影 | 西尾市(吉良町) 12.5.28 |
北アメリカ原産の大型の落葉樹。アパラチア山脈の森には50mを超える巨木がある。明治初期に渡来し、街路や公園に植えられている。
幹は灰褐色、縦に浅く裂ける。葉は互生し、長さ10~15㎝、はんてん(半纏)のような形のため、別名ハンテンボクという。葉の質は硬く、無毛。葉柄は長さ3~10㎝。花は枝先に上向きにつき、チュ-リップの花に似ているため、英名はtuliptree という。花被片は9個。内側の6個が上向きの花弁状になり、黄緑色、基部にオレンジ色の班紋がある。外側の3個は緑白色、萼状。雄しべは円錐形に集合して花の中央に直立し、雌しべはその周囲に多数つく。果実は翼果が多数集まった集合果。多数の(1~)2種子の翼果が覆瓦状に並ぶ。
落葉高木。髄は分隔髄(diaphragmed)。葉ははっきり互生、先で偽輪生にならない。托葉は夏シュートではゆっくり脱落する。葉身は均等に (2~)4~6(~10)裂し、基部は円形~浅い心形~切形、先は広い切形又はノッチがある。下面は粉白色を帯び、上面は光沢があり、平滑。花は雌性先熟(protogynous)、葉の展開とともに現れる。花被片は (7~)9個、花弁状、先は反り返り、緑黄色、基部付近に羽毛のある黄色の帯又はしみがあり、最外側の花被片は咢片状、反り返り、緑色。雄しべは短い円環面の上にあり、ゆっくり脱落し 輪生。花糸は外向葯の長さの1/3~1/2。翼果(samara)は脱落性、非裂開、長く、紡錘形、乾いたコーン。種子は内果皮が粘着性~乾性。 x =19。2n=38.
世界に2種があり、北アメリカにユリノキLiriodendron tulipifera、中国、ベトナムに シナユリノキLiriodendron chinenseが自生する。
中国、ベトナム原産。中国名は鹅掌楸 e zhang qiu 。
高木、高さ40m以下、胸高直径1m以下。小枝は灰褐色。葉柄は長さ 4~8(~16)㎝。葉身は長さ 4~12(~18)㎝×幅3~9.5(~23)㎝、膜質~紙質、下面は粉白色を帯び、基部は切形~わずかに心形、基部近くの両側に1個の側裂片があり、先は2裂。花は杯形。花被片は9個、外側の3個の花被片は咢片状、曲がり、外側に垂れ下がる。内側の2個の花被片は緑色で黄色の条線があり、直立、花弁状、倒卵形、長さ3~4㎝。花糸は長さ5~6㎜。葯は長さ1~1.6㎝。雌ずい群は開花時に花被片から突き出す。心皮は緑黄色。果実は長さ7~9㎝。小堅果は長さ約6㎜、翼があり、先は鈍形~微突形、種子は1又は2個。花期は5月。果期は9~10月。2n = 38。
品種)
2 Liriodendron tulipifera L. ユリノキ
北アメリカ原産。英名はYellow-poplar, tulip-poplar, tuliptree, bois-jaune 。
高木、幹が1本、高さ45m以下。樹皮は薄灰色、深いしわがある。托葉は対につき、薄緑色、楕円形~倒披針形、長さ20~45㎜。葉柄は長さ5~11.5㎝。葉身は普通、2個の浅い上側の裂片と最も広い部分に2個の側裂片があり、又は、ときにざらざらし、かろうじて分裂し、長さ(6.5~)7.5~15(~23.5)㎝×幅 (8.5~)12.5~18.5(~25.5)㎝、下面は粉白色を帯び、上面は明るい緑色。花は鐘形、仏炎苞状の苞が1個、帯褐色、ノッチがある。花被片は直立、内面に橙色のしみがあり、ときにべとべとする。最も外側の花被片は緑色~粉白色。雄しべは20~50個、長さ40~50㎜。花糸は白色。雌しべは60~100個。集合果は長さ4.5~8.5㎝、多数の(1~)2種子の翼果が覆瓦状に並ぶ。翼果は長さ3~5.5㎝×幅0..5~1㎝、熟すと、離れて落ちる。花托は基部の雌しべが宿存する。2n = 38。
Liriodendron chinense
Liriodendron tulipifera
Liriodendron
幹は灰褐色、縦に浅く裂ける。葉は互生し、長さ10~15㎝、はんてん(半纏)のような形のため、別名ハンテンボクという。葉の質は硬く、無毛。葉柄は長さ3~10㎝。花は枝先に上向きにつき、チュ-リップの花に似ているため、英名はtuliptree という。花被片は9個。内側の6個が上向きの花弁状になり、黄緑色、基部にオレンジ色の班紋がある。外側の3個は緑白色、萼状。雄しべは円錐形に集合して花の中央に直立し、雌しべはその周囲に多数つく。果実は翼果が多数集まった集合果。多数の(1~)2種子の翼果が覆瓦状に並ぶ。
ユリノキ属
family Boraginaceae - genus Cerinthe落葉高木。髄は分隔髄(diaphragmed)。葉ははっきり互生、先で偽輪生にならない。托葉は夏シュートではゆっくり脱落する。葉身は均等に (2~)4~6(~10)裂し、基部は円形~浅い心形~切形、先は広い切形又はノッチがある。下面は粉白色を帯び、上面は光沢があり、平滑。花は雌性先熟(protogynous)、葉の展開とともに現れる。花被片は (7~)9個、花弁状、先は反り返り、緑黄色、基部付近に羽毛のある黄色の帯又はしみがあり、最外側の花被片は咢片状、反り返り、緑色。雄しべは短い円環面の上にあり、ゆっくり脱落し 輪生。花糸は外向葯の長さの1/3~1/2。翼果(samara)は脱落性、非裂開、長く、紡錘形、乾いたコーン。種子は内果皮が粘着性~乾性。 x =19。2n=38.
世界に2種があり、北アメリカにユリノキLiriodendron tulipifera、中国、ベトナムに シナユリノキLiriodendron chinenseが自生する。
ユリノキ属の主な種と園芸品種
1 Liriodendron chinense (Hemsl.) Sarg. シナユリノキ中国、ベトナム原産。中国名は鹅掌楸 e zhang qiu 。
高木、高さ40m以下、胸高直径1m以下。小枝は灰褐色。葉柄は長さ 4~8(~16)㎝。葉身は長さ 4~12(~18)㎝×幅3~9.5(~23)㎝、膜質~紙質、下面は粉白色を帯び、基部は切形~わずかに心形、基部近くの両側に1個の側裂片があり、先は2裂。花は杯形。花被片は9個、外側の3個の花被片は咢片状、曲がり、外側に垂れ下がる。内側の2個の花被片は緑色で黄色の条線があり、直立、花弁状、倒卵形、長さ3~4㎝。花糸は長さ5~6㎜。葯は長さ1~1.6㎝。雌ずい群は開花時に花被片から突き出す。心皮は緑黄色。果実は長さ7~9㎝。小堅果は長さ約6㎜、翼があり、先は鈍形~微突形、種子は1又は2個。花期は5月。果期は9~10月。2n = 38。
品種)
2 Liriodendron tulipifera L. ユリノキ
北アメリカ原産。英名はYellow-poplar, tulip-poplar, tuliptree, bois-jaune 。
高木、幹が1本、高さ45m以下。樹皮は薄灰色、深いしわがある。托葉は対につき、薄緑色、楕円形~倒披針形、長さ20~45㎜。葉柄は長さ5~11.5㎝。葉身は普通、2個の浅い上側の裂片と最も広い部分に2個の側裂片があり、又は、ときにざらざらし、かろうじて分裂し、長さ(6.5~)7.5~15(~23.5)㎝×幅 (8.5~)12.5~18.5(~25.5)㎝、下面は粉白色を帯び、上面は明るい緑色。花は鐘形、仏炎苞状の苞が1個、帯褐色、ノッチがある。花被片は直立、内面に橙色のしみがあり、ときにべとべとする。最も外側の花被片は緑色~粉白色。雄しべは20~50個、長さ40~50㎜。花糸は白色。雌しべは60~100個。集合果は長さ4.5~8.5㎝、多数の(1~)2種子の翼果が覆瓦状に並ぶ。翼果は長さ3~5.5㎝×幅0..5~1㎝、熟すと、離れて落ちる。花托は基部の雌しべが宿存する。2n = 38。
参考
1) Flora of ChinaLiriodendron chinense
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200008462
2) Flora of North AmericaLiriodendron tulipifera
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=200008463
3) GRINLiriodendron
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=6883