ヤクシソウ 薬師草
Flora of Mikawa
キク科 Asteraceae アゼトウナ属
中国名 |
黄瓜假还阳参 huang gua jia huan yang |
学 名 |
Crepidiastrum denticulatum (Houtt.) Pak et Kawano subsp. denticulatum synonym Crepidiastrum denticulatum (Houtt.) Pak et Kawano |
花 期 | 8~2月 |
高 さ | 30~120cm |
生活型 | 1・2年草 |
生育場所 | 林内、林縁、草原、断崖、野原の縁など日当たりのよい山野 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ベトナム |
撮 影 | 田原市 07.9.18 |
和名の由来は諸説あって不明。普通に見られる。道路脇の削られた斜面などに群生しているのがよく見かけられる。
1年草または2年草。高さ30~120㎝、 根は垂直で、繊維状の細根が多い。茎は単生、直立、主に上半分で分枝し、無毛。 葉は無毛。根生葉と下部の茎葉はほとんどが果時に枯れ、±有柄または無柄、普通、倒披針形、分裂せずまたは羽状に分裂し、先は円形。中部の茎葉は無柄、基部はよく目立つ茎を抱く耳があり、耳は±円形、葉身(耳を含む)は、倒披針形、倒卵形、バイオリン形、またはまれに±楕円形、長さ3~12㎝×幅1~7㎝、分裂せず、または羽状中裂または羽状深裂、縁には浅くまたは深く歯があるか、または全縁、側裂片(存在する場合)は2~4対、対生~ほぼ互生、三角状卵形、楕円形、または倒卵形。 頂裂片は三角状卵形~楕円形で、かなり大きく、先は円形~ほぼ鋭形。上部の茎葉は中部の茎葉に似ているが、より小さく、普通、切り込みが少なく、ほとんど歯ないかまたは全縁。合成花序は主茎と枝に頂生し、散房花序状または円錐花序状、頭花は少数~多数つく。頭花は12~20個の小花を持つ。花序柄は毛管状。総苞は狭円筒形、長さ7~8㎜、総苞片は外側が無毛。外側の総苞片は少なく、卵形、長さ0.5㎜以下、先は鋭形。内側の総苞片は(7~)8個、普通、先端の下が平らになる。葯筒と花柱は乾燥すると帯緑色~帯黒色。痩果は黒みがかった暗褐色、狭楕円形、長さ2.5~3.5㎜m(長さ0.2~0.5㎜の嘴を含む)、先にザラつく10~15個の肋があり、先は漸尖し、嘴になる。冠毛は白色、長さ3.5~4.5㎜。花期および果期は8~2月(9~11月に多い)。2n=10。
中国には他に2亜種あり、ヤクシソウを基準亜種としている。
synoym Prenanthes denticulata Houtt
日本(北海道、本州、四国、九州、)朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ベトナム原産。中国名は黄瓜假还阳参 huang gua jia huan yang。林内、林縁、草地、乾燥した斜面、岩の間、崖、野原の縁、道端に生える。
1年草または2年草。高さ30~120㎝、 根は垂直で、繊維状の細根が多い。茎は単生、直立、主に上半分で分枝し、無毛。 葉は無毛。根生葉と下部の茎葉はほとんどが果時に枯れ、±有柄または無柄、普通、倒披針形、分裂せずまたは羽状に分裂する。中部の茎葉は無柄、基部は明瞭に耳で茎を抱き、耳は普通、円形。葉身(耳を含む)は、倒披針形、倒卵形、バイオリン形(pandurate)、または±楕円形、分裂せず、または羽状中裂または羽状深裂し、縁は全縁または歯があり、先は円形~鋭形、または尖鋭形。上部の茎葉は中部の茎葉に似ているが、より小さく、普通、欠刻が少なく、歯が少なく、または全縁。合成花序は主茎と枝に頂生し、散房花序状または円錐花序状、頭花は少数~多数つく。頭花は12~20個の小花を持つ。花序柄は毛管状。総苞は狭円筒形、長さ6~9㎜。総苞片は外側が無毛。外側の総苞片は少なく、卵形、長さ0.5㎜以下、先は鋭形。内側の総苞片は(7~)8個、中脈はほぼ先が平ら、とさか状(crested)、または小円錐形。葯筒と花柱は乾燥すると帯緑色~帯黒。痩果は黒みがかった暗褐色、狭楕円形、長さ2.5~4.5㎜、先にザラつく10~15個の肋があり、先は漸尖し、痩果の長さの1/5~1/3の嘴になる。冠毛は白色、長さ3~5.5㎜。
根生葉と下部の茎葉は倒披針形で、先は普通、円形。中部の茎葉は無柄、基部はよく目立つ茎を抱く耳があり、耳は±円形、葉身(耳を含む)は、倒披針形、倒卵形、バイオリン形、またはまれに±楕円形、長さ3~12㎝×幅1~7㎝、分裂せず、または羽状中裂または羽状深裂、縁には浅くまたは深く歯があるか、または全縁、側裂片(存在する場合)は2~4対、対生~ほぼ互生、三角状卵形、楕円形、または倒卵形。 頂裂片は三角状卵形~楕円形で、かなり大きく、先は円形~ほぼ鋭形。上部の茎葉は中部の茎葉に似ているが、より小さく、普通、切り込みが少なく、ほとんど歯ないかまたは全縁。総苞は長さ7~8㎜。内側の総苞片は普通、先端の下が平らになる、痩果は長さ2.5~3.5mm(長さ0.2~0.5㎜の嘴を含む)。冠毛は長さ3.5~4.5㎜。花期および果期は8~2月。2n=10。
葉はsubsp. denticulatumに似ている。総苞は長さ8~9mm。内側の総苞片は普通、先端の下に明瞭なとさかがある。痩果は長さ3~4㎜(長さ0.3~0.6㎜の嘴を含む)。冠毛は長さ4.5~5.5㎜。花期および果期は(?9月~)1~3月。
根生葉と下部の茎葉はへら形~倒卵形、長さ24㎝×幅7㎝・以下、分裂しないかまたは羽状深裂~羽状全裂(しばしば頭大羽状)、基部はくさび形に漸尖して翼のあるまたはときに翼のない葉柄のような部分になり、半抱茎~やや耳状に茎を抱き、縁は波打つ歯があり、先は円形~鋭形、側裂片は(存在する場合)2~5対。中部と上部の茎葉はほとんどがヘラ形、最も上部の葉はときに披針形、小さく、不分裂または羽状深裂し、基部には葉柄のような部分はないが、明瞭に耳状に茎を抱き、縁はほぼ全縁~浅い波打つ歯があり、先は円形~鋭形。総苞は長さ6~7(~8)㎜。内側の総苞片は普通、先端の下が明瞭にとさか状になる。痩果は長さ2.8~4.5㎜、嘴は痩果の長さの1/4~1/3。冠毛は長さ約3mm。花期および果期は7月~11月。2n=10。
1年草または2年草。高さ30~120㎝、 根は垂直で、繊維状の細根が多い。茎は単生、直立、主に上半分で分枝し、無毛。 葉は無毛。根生葉と下部の茎葉はほとんどが果時に枯れ、±有柄または無柄、普通、倒披針形、分裂せずまたは羽状に分裂し、先は円形。中部の茎葉は無柄、基部はよく目立つ茎を抱く耳があり、耳は±円形、葉身(耳を含む)は、倒披針形、倒卵形、バイオリン形、またはまれに±楕円形、長さ3~12㎝×幅1~7㎝、分裂せず、または羽状中裂または羽状深裂、縁には浅くまたは深く歯があるか、または全縁、側裂片(存在する場合)は2~4対、対生~ほぼ互生、三角状卵形、楕円形、または倒卵形。 頂裂片は三角状卵形~楕円形で、かなり大きく、先は円形~ほぼ鋭形。上部の茎葉は中部の茎葉に似ているが、より小さく、普通、切り込みが少なく、ほとんど歯ないかまたは全縁。合成花序は主茎と枝に頂生し、散房花序状または円錐花序状、頭花は少数~多数つく。頭花は12~20個の小花を持つ。花序柄は毛管状。総苞は狭円筒形、長さ7~8㎜、総苞片は外側が無毛。外側の総苞片は少なく、卵形、長さ0.5㎜以下、先は鋭形。内側の総苞片は(7~)8個、普通、先端の下が平らになる。葯筒と花柱は乾燥すると帯緑色~帯黒色。痩果は黒みがかった暗褐色、狭楕円形、長さ2.5~3.5㎜m(長さ0.2~0.5㎜の嘴を含む)、先にザラつく10~15個の肋があり、先は漸尖し、嘴になる。冠毛は白色、長さ3.5~4.5㎜。花期および果期は8~2月(9~11月に多い)。2n=10。
中国には他に2亜種あり、ヤクシソウを基準亜種としている。
1 Crepidiastrum denticulatum (Houtt.) Pak et Kawano ヤクシソウ 薬師草 広義
synoym Youngia denticulata (Houtt.) Kitam. オニタビラコ属
synoym Paraixeris denticulata (Houtt.) Nakaisynoym Prenanthes denticulata Houtt
日本(北海道、本州、四国、九州、)朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ベトナム原産。中国名は黄瓜假还阳参 huang gua jia huan yang。林内、林縁、草地、乾燥した斜面、岩の間、崖、野原の縁、道端に生える。
1年草または2年草。高さ30~120㎝、 根は垂直で、繊維状の細根が多い。茎は単生、直立、主に上半分で分枝し、無毛。 葉は無毛。根生葉と下部の茎葉はほとんどが果時に枯れ、±有柄または無柄、普通、倒披針形、分裂せずまたは羽状に分裂する。中部の茎葉は無柄、基部は明瞭に耳で茎を抱き、耳は普通、円形。葉身(耳を含む)は、倒披針形、倒卵形、バイオリン形(pandurate)、または±楕円形、分裂せず、または羽状中裂または羽状深裂し、縁は全縁または歯があり、先は円形~鋭形、または尖鋭形。上部の茎葉は中部の茎葉に似ているが、より小さく、普通、欠刻が少なく、歯が少なく、または全縁。合成花序は主茎と枝に頂生し、散房花序状または円錐花序状、頭花は少数~多数つく。頭花は12~20個の小花を持つ。花序柄は毛管状。総苞は狭円筒形、長さ6~9㎜。総苞片は外側が無毛。外側の総苞片は少なく、卵形、長さ0.5㎜以下、先は鋭形。内側の総苞片は(7~)8個、中脈はほぼ先が平ら、とさか状(crested)、または小円錐形。葯筒と花柱は乾燥すると帯緑色~帯黒。痩果は黒みがかった暗褐色、狭楕円形、長さ2.5~4.5㎜、先にザラつく10~15個の肋があり、先は漸尖し、痩果の長さの1/5~1/3の嘴になる。冠毛は白色、長さ3~5.5㎜。
(1) Crepidiastrum denticulatum subsp. denticulatum ヤクシソウ 狭義
日本(北海道、本州、四国、九州、)朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ベトナム原産。中国名は黄瓜假还阳参 huang gua jia huan yang。林内、林縁、草原、断崖、野原の縁に生える。根生葉と下部の茎葉は倒披針形で、先は普通、円形。中部の茎葉は無柄、基部はよく目立つ茎を抱く耳があり、耳は±円形、葉身(耳を含む)は、倒披針形、倒卵形、バイオリン形、またはまれに±楕円形、長さ3~12㎝×幅1~7㎝、分裂せず、または羽状中裂または羽状深裂、縁には浅くまたは深く歯があるか、または全縁、側裂片(存在する場合)は2~4対、対生~ほぼ互生、三角状卵形、楕円形、または倒卵形。 頂裂片は三角状卵形~楕円形で、かなり大きく、先は円形~ほぼ鋭形。上部の茎葉は中部の茎葉に似ているが、より小さく、普通、切り込みが少なく、ほとんど歯ないかまたは全縁。総苞は長さ7~8㎜。内側の総苞片は普通、先端の下が平らになる、痩果は長さ2.5~3.5mm(長さ0.2~0.5㎜の嘴を含む)。冠毛は長さ3.5~4.5㎜。花期および果期は8~2月。2n=10。
(2) Crepidiastrum denticulatum subsp. longiflorum (Stebbins) N. Kilian
中国原産。中国名は长叶假还阳参 chang ye jia huan yang shen。畑の縁に生える。葉はsubsp. denticulatumに似ている。総苞は長さ8~9mm。内側の総苞片は普通、先端の下に明瞭なとさかがある。痩果は長さ3~4㎜(長さ0.3~0.6㎜の嘴を含む)。冠毛は長さ4.5~5.5㎜。花期および果期は(?9月~)1~3月。
(3) Crepidiastrum denticulatum subsp. ramosissimum (Bentham) N. Kilian
中国原産。中国名は中国枝状假还阳参 zhi zhuang jia huan yang shen。乾いた斜面、巨岩、崖、道端に生える。根生葉と下部の茎葉はへら形~倒卵形、長さ24㎝×幅7㎝・以下、分裂しないかまたは羽状深裂~羽状全裂(しばしば頭大羽状)、基部はくさび形に漸尖して翼のあるまたはときに翼のない葉柄のような部分になり、半抱茎~やや耳状に茎を抱き、縁は波打つ歯があり、先は円形~鋭形、側裂片は(存在する場合)2~5対。中部と上部の茎葉はほとんどがヘラ形、最も上部の葉はときに披針形、小さく、不分裂または羽状深裂し、基部には葉柄のような部分はないが、明瞭に耳状に茎を抱き、縁はほぼ全縁~浅い波打つ歯があり、先は円形~鋭形。総苞は長さ6~7(~8)㎜。内側の総苞片は普通、先端の下が明瞭にとさか状になる。痩果は長さ2.8~4.5㎜、嘴は痩果の長さの1/4~1/3。冠毛は長さ約3mm。花期および果期は7月~11月。2n=10。
(4) Crepidiastrum denticulatum (Houtt.) Pak et Kawano f. pallescens (Momiy. et Tuyama) Yonek. ウスイロヤクシソウ 薄色薬師草
花が淡黄白色。(5) Crepidiastrum denticulatum (Houtt.) Pak et Kawano f. pinnatipartitum (Makino) Sennikov ハナヤクシソウ 花薬師草
葉が深裂する。下部の葉だけ深裂する中間的なものも見られる。