ツチアケビ 土木通
Flora of Mikawa
ラン科 Orchidaceae ツチアケビ属
別 名 | ヤマノカミノシャクジョウ |
中国名 | 血红肉果兰 xue hong rou guo lan |
学 名 | Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay Galeola septentrionalis Reichb. f. |
花 期 | 6~7月 |
高 さ | 30~100(170)㎝ |
生活型 | 腐生植物 |
生育場所 | 山地の林内、笹薮 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、沖縄、中国 |
撮 影 | 面の木湿地 07.7.8(花)、05.8.15(果実) 静岡県 14.6.24(花) |
和名は果実がアケビに似ていることから。葉緑素を持たない腐生植物。ナラタケと共生し、日陰に生える。根茎はほぼ這い、太くて短く、直径1~2㎝、卵形の鱗片をわずかにつける。茎は直立し、赤褐色、長さ30~170㎝、先半分は短い銹色の綿毛が密にある。花序は頂生又は側生し、側総状花序は長さ3~7(10)㎝、花を4~9個つける。花序の基部には長さ1.5~2.5㎝の卵状披針形の苞を数個つける。小苞は卵形、長さ2~3㎜、背面には銹色の毛がある。小花柄と子房は長さ1.5~2㎝、短い銹色の綿毛がある。花は黄色、薄く赤褐色に汚れる。萼片は長さ約2㎝の楕円状卵形、内面に短い銹色の綿毛がある。側花弁は萼片に似ていて、わずかに幅が狭く、無毛。唇弁はほぼ広卵形、黄色、萼片より短く、内面に毛状のパピラがあり、ときに主脈に沿ってとさか状の薄板があり、縁は不規則な歯又は微細不整歯がある。ずい柱は長さ約7㎜。果実は血赤色、肉質、長さ7~13㎝、幅1.5~2.5㎝、形はアケビというよりはバナナに近く、熟しても裂開しない。果実を採取して時間が経つと乾いて黒色になる。種子は密に入り、周囲に翼があり、翼を含めて長さ0.7~0.9㎜の卵形、褐色、光沢がある。2n=28
草本、菌栄養性。 根茎は丈夫で、肉質または、ときに塊茎のような根を持つ。茎は直立し、しばしば、1つの根茎から数本が生じ、単純または分枝し、黄褐色~赤褐色、肉質、節に鱗片がある。総状花序または円錐花序は頂生または側生、花は数個~多数つく。花序軸は短毛または粉状の毛(mealy-hairy)がある。花の苞は宿存する。 花は完全に開かず、中型。萼片と花弁は輻合する(connivent)。萼片は外側にしばしば±毛がある。花弁は無毛。唇弁は直立し、分裂がなく、距は無く、基部はずい柱に合着し、±はずい柱を包む。ずい柱はわずかに曲がり、丈夫で、上部は大きくなり、足は無い。葯は頂生、内側同士で合わさり(incumbent)、2室。花粉塊は2個、顆粒粉状、花粉塊柄(caudicle)または粘着体(viscidium)は無いし。果実は肉質、非裂開。種子は種皮が丈夫で、翼が無くまたは周囲に狭い翼がある。
世界に5種あり、熱帯アジアから東アジアに分布する。
台湾、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム原産。中国名は肉果兰 rou guo lan。竹林に生える。
小形で約高さ10㎝。塊茎状の根は房状になり、円筒形またはこん棒形、長さ5~8㎝、丈夫、直径8~12㎜、太く、肉質。茎は1~3本、1つの根茎から生じ、直立し、高さ6~8㎝、節に不明瞭な鱗片がある。鱗片は互生し、黄褐色、古くなると暗褐色に変わり、楕円状卵形、舟形またはほぼ球形の基部を持ち、無毛。 花序は総状花序、花が5~8個つく。花の苞はほぼ三角形、小さい。小花柄と子房は長さ1~1.5㎝、粉状の毛がある。花は完全に開かず、黄褐色、肉質。萼片は外側に粉状の毛がある。背萼片は長円形、約・長さ16㎜×幅8㎜、わずかに凹面状。側萼片は広卵形、約・長さ16㎜×幅9㎜。花弁は長円形、約・長さ15㎜×幅7㎜、質は薄い。唇弁はずい柱の基部につき、基部は帯黄色、先近くは帯白色、ほぼ円形、拡大部は厚く、海綿状になる。ずい柱はこん棒形、長さ約8㎜、先に翼がある。 翼は先がギザギザの歯状になる。果実はソーセージ形、長さ約5㎝、非裂開。花期は5~6月。
2 Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay ツチアケビ 土木通
synonym Galeola septentrionalis Reichb. f.
日本(北海道、本州、四国、九州、沖縄)、中国原産。中国名は血红肉果兰 xue hong rou guo lan。別名はヤマノカミノシャクジョウ。和名は果実がアケビに似ていることから。山地の林内、笹薮に生える。
多年草、高さ30~100(170)㎝。葉緑素を持たない腐生植物。ナラタケと共生し、日陰に生える。根茎はほぼ這い、太くて短く、直径1~2㎝、卵形の鱗片をわずかにつける。茎は直立し、赤褐色、長さ30~170㎝、先半分は短い銹色の綿毛が密にある。花序は頂生又は側生し、側総状花序は長さ3~7(10)㎝、花を4~9個つける。花序の基部には長さ1.5~2.5㎝の卵状披針形の苞を数個つける。小苞は卵形、長さ2~3㎜、背面には銹色の毛がある。小花柄と子房は長さ1.5~2㎝、短い銹色の綿毛がある。花は黄色、薄く赤褐色に汚れる。萼片は長さ約2㎝の楕円状卵形、内面に短い銹色の綿毛がある。側花弁は萼片に似ていて、わずかに幅が狭く、無毛。唇弁はほぼ広卵形、黄色、萼片より短く、内面に毛状のパピラがあり、ときに主脈に沿ってとさか状の薄板があり、縁は不規則な歯又は微細不整歯がある。ずい柱は長さ約7㎜。果実は血赤色、肉質、長さ7~13㎝、幅1.5~2.5㎝、形はアケビというよりはバナナに近く、熟しても裂開しない。果実を採取して時間が経つと乾いて黒色になる。種子は密に入り、周囲に翼があり、翼を含めて長さ0.7~0.9㎜の卵形、褐色、光沢がある。2n=28。花期は6~7月。
2-1 Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay f. flava Suetsugu キミノツチアケビ 黄実の土木通
果実が黄色になるもの。
Cyrtosia
Cyrtosia
Cyrtosia
Cyrtosia
ツチアケビ属
family Orchidaceae - genus Cyrtosia草本、菌栄養性。 根茎は丈夫で、肉質または、ときに塊茎のような根を持つ。茎は直立し、しばしば、1つの根茎から数本が生じ、単純または分枝し、黄褐色~赤褐色、肉質、節に鱗片がある。総状花序または円錐花序は頂生または側生、花は数個~多数つく。花序軸は短毛または粉状の毛(mealy-hairy)がある。花の苞は宿存する。 花は完全に開かず、中型。萼片と花弁は輻合する(connivent)。萼片は外側にしばしば±毛がある。花弁は無毛。唇弁は直立し、分裂がなく、距は無く、基部はずい柱に合着し、±はずい柱を包む。ずい柱はわずかに曲がり、丈夫で、上部は大きくなり、足は無い。葯は頂生、内側同士で合わさり(incumbent)、2室。花粉塊は2個、顆粒粉状、花粉塊柄(caudicle)または粘着体(viscidium)は無いし。果実は肉質、非裂開。種子は種皮が丈夫で、翼が無くまたは周囲に狭い翼がある。
世界に5種あり、熱帯アジアから東アジアに分布する。
ツチアケビ属の主な種と園芸品種
1 Cyrtosia javanica Blume ジャワツチアケビ台湾、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム原産。中国名は肉果兰 rou guo lan。竹林に生える。
小形で約高さ10㎝。塊茎状の根は房状になり、円筒形またはこん棒形、長さ5~8㎝、丈夫、直径8~12㎜、太く、肉質。茎は1~3本、1つの根茎から生じ、直立し、高さ6~8㎝、節に不明瞭な鱗片がある。鱗片は互生し、黄褐色、古くなると暗褐色に変わり、楕円状卵形、舟形またはほぼ球形の基部を持ち、無毛。 花序は総状花序、花が5~8個つく。花の苞はほぼ三角形、小さい。小花柄と子房は長さ1~1.5㎝、粉状の毛がある。花は完全に開かず、黄褐色、肉質。萼片は外側に粉状の毛がある。背萼片は長円形、約・長さ16㎜×幅8㎜、わずかに凹面状。側萼片は広卵形、約・長さ16㎜×幅9㎜。花弁は長円形、約・長さ15㎜×幅7㎜、質は薄い。唇弁はずい柱の基部につき、基部は帯黄色、先近くは帯白色、ほぼ円形、拡大部は厚く、海綿状になる。ずい柱はこん棒形、長さ約8㎜、先に翼がある。 翼は先がギザギザの歯状になる。果実はソーセージ形、長さ約5㎝、非裂開。花期は5~6月。
2 Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay ツチアケビ 土木通
synonym Galeola septentrionalis Reichb. f.
日本(北海道、本州、四国、九州、沖縄)、中国原産。中国名は血红肉果兰 xue hong rou guo lan。別名はヤマノカミノシャクジョウ。和名は果実がアケビに似ていることから。山地の林内、笹薮に生える。
多年草、高さ30~100(170)㎝。葉緑素を持たない腐生植物。ナラタケと共生し、日陰に生える。根茎はほぼ這い、太くて短く、直径1~2㎝、卵形の鱗片をわずかにつける。茎は直立し、赤褐色、長さ30~170㎝、先半分は短い銹色の綿毛が密にある。花序は頂生又は側生し、側総状花序は長さ3~7(10)㎝、花を4~9個つける。花序の基部には長さ1.5~2.5㎝の卵状披針形の苞を数個つける。小苞は卵形、長さ2~3㎜、背面には銹色の毛がある。小花柄と子房は長さ1.5~2㎝、短い銹色の綿毛がある。花は黄色、薄く赤褐色に汚れる。萼片は長さ約2㎝の楕円状卵形、内面に短い銹色の綿毛がある。側花弁は萼片に似ていて、わずかに幅が狭く、無毛。唇弁はほぼ広卵形、黄色、萼片より短く、内面に毛状のパピラがあり、ときに主脈に沿ってとさか状の薄板があり、縁は不規則な歯又は微細不整歯がある。ずい柱は長さ約7㎜。果実は血赤色、肉質、長さ7~13㎝、幅1.5~2.5㎝、形はアケビというよりはバナナに近く、熟しても裂開しない。果実を採取して時間が経つと乾いて黒色になる。種子は密に入り、周囲に翼があり、翼を含めて長さ0.7~0.9㎜の卵形、褐色、光沢がある。2n=28。花期は6~7月。
2-1 Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay f. flava Suetsugu キミノツチアケビ 黄実の土木通
果実が黄色になるもの。
参考
1) Flora of ChinaCyrtosia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=109096
2) Plants of the World Online| KewscienceCyrtosia
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:29197-1
3) World Flora OnlineCyrtosia
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000010548;jsessionid=AD8BD4F434D66E40F1A1056031701F20
4) World Checklist of Vascular PlantsCyrtosia
https://wcvp.science.kew.org/