ツルソバ 蔓蕎麦
Flora of Mikawa
タデ科 Polygonaceae イヌタデ属
中国名 | 火炭母 huo tan mu |
英 名 | Chinese knotweed |
学 名 | Persicaria chinensis (L.) H.Gross synonym Persicaria chinensis var. chinensis 狭義 synonym Persicaria umbellata (Houtt.) Nakai synonym Persicaria chinensis (L.) H.Gross var. thunbergiana (Meisn.) Okuyama basionym Polygonum chinense L. |
花 期 | 5~11月 |
高 さ | つる性 |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 湿った谷、草が茂った斜面、混交林、谷の藪、山の斜面 |
分 布 | 在来種 日本(本州の房総半島以西、伊豆諸島、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾、インド、スリランカ、ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュ、カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン原産 |
撮 影 | 蒲郡市大塚町 07.11.10 |
暖地の海岸に多く、渥美半島には多く、他では目にすることが少ないが、ラグーナ蒲郡近くにはやや大きな群落がある。ハワイ、パキスタンなどに帰化している。
【広義のツルソバ】
多年草。根茎は丈夫。茎はつる状に横に這い、斜めに立ち上がりまたは直立し、高さ70~100㎝、基部は木質で、多数分枝し、条線があり、無毛または後向きの剛毛がある。葉は互生し、葉柄は長さ1~2㎝、通常基部には耳があり、上部の葉は無柄。葉身は卵形、楕円形、または披針形、長さ4~16㎝×幅1.5~8㎝、両面とも無毛または剛毛があり、下面にときに葉脈に沿って毛があり、腺点があり、基部は切形または広心形、縁は全縁、先は短い尖鋭形。托葉鞘は筒状、長さ1.5~2.5㎝、膜質、無毛、多数の脈があり、先は斜め、縁毛はない。花序は頂生または腋生、頭状、長さ3~5㎜、通常数個の頭状花序が集合して円錐花序状になる。花序柄は密に腺毛がある。苞は広卵形で、それぞれに1~3個の花がつく。花被は白色またはピンク色で、5深裂する。花被片は卵形で、果時に大きくなり、肥厚し、青黒色(暗黒紫色)で肉質(液質)になる。雄しべは8本、突き出ない。花柱は3本、中央の下まで合着する。痩果は宿存する肉質の花被に包まれ、黒色、光沢がなく鈍く、広卵形、三稜形、長さ3~4㎜。花期は(5~)7~11月。果期は7~12月。2n=22。
3変種がある
。
日本(本州の房総半島以西、伊豆諸島、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国(安徽省、福建省、南甘粛、広東省、広西省、貴州省、海南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、陝西省、四川省、西蔵省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、スリランカ、ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュ、カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン原産。中国名は火炭母 huo tan mu。英名はChinese knotweed。
茎や枝は通常無毛。葉身は卵形または狭卵形で、長さ4~10㎝×幅2~4㎝。花期は7~9月。果期は8~10月。
中国(広西チワン族自治区、貴州省、湖南省、四川省、雲南省)、インド(アッサム州)、ラオス、ミャンマー、タイ原産。中国名は硬毛火炭母 ying mao huo tan mu。標高600~2800mの山の斜面、谷間の藪に生える。
茎や枝は後向きの剛毛がある。葉身は卵形~楕円形、両面に剛毛がある。花期は7~10月。果期は7~11月。
3 Persicaria chinensis var. ovalifolia (Meisn.) H.Hara ヒロハツルソバ
synonym Polygonum chinense var. ovalifolium Meisner
synonym Persicaria malaica (Danser) Galasso
synonym Polygonum chinense var. malaicum (Danser) Steward
synonym Polygonum malaicum Danser
日本南部、中国(貴州省、西蔵、雲南省)、インド、スマトラ、ネパール、アッサム州、ミャンマー、バングラデシュ、マレーシア、タイ、ベトナム原産。中国名は宽叶火炭母 kuan ye huo tan mu。標高1200~3000mの混交林に生える。日本南部が分布域に含められている。Kewscience, Flora of Chinaでも日本を分布域に含めている。和名はつけられていないようであり、中国名からヒロハツルソバとした。東京大学の原寛教授がヒマラヤなどの植物相の研究で持ち帰ったものが東京大学総合研究博物館の付近に繁茂しているといわれている。詳細不明。
茎や枝は無毛。 葉身は広卵形または広楕円形、長さ10~16㎝×幅6~8㎝。花期は7~9月。果期は7~11月。
品種) 'Indian Summer'
【広義のツルソバ】
多年草。根茎は丈夫。茎はつる状に横に這い、斜めに立ち上がりまたは直立し、高さ70~100㎝、基部は木質で、多数分枝し、条線があり、無毛または後向きの剛毛がある。葉は互生し、葉柄は長さ1~2㎝、通常基部には耳があり、上部の葉は無柄。葉身は卵形、楕円形、または披針形、長さ4~16㎝×幅1.5~8㎝、両面とも無毛または剛毛があり、下面にときに葉脈に沿って毛があり、腺点があり、基部は切形または広心形、縁は全縁、先は短い尖鋭形。托葉鞘は筒状、長さ1.5~2.5㎝、膜質、無毛、多数の脈があり、先は斜め、縁毛はない。花序は頂生または腋生、頭状、長さ3~5㎜、通常数個の頭状花序が集合して円錐花序状になる。花序柄は密に腺毛がある。苞は広卵形で、それぞれに1~3個の花がつく。花被は白色またはピンク色で、5深裂する。花被片は卵形で、果時に大きくなり、肥厚し、青黒色(暗黒紫色)で肉質(液質)になる。雄しべは8本、突き出ない。花柱は3本、中央の下まで合着する。痩果は宿存する肉質の花被に包まれ、黒色、光沢がなく鈍く、広卵形、三稜形、長さ3~4㎜。花期は(5~)7~11月。果期は7~12月。2n=22。
3変種がある
。
1 Persicaria chinensis var. chinensis ツルソバ 狭義
synonym Polygonum chinense var. chinense日本(本州の房総半島以西、伊豆諸島、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国(安徽省、福建省、南甘粛、広東省、広西省、貴州省、海南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、陝西省、四川省、西蔵省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、スリランカ、ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュ、カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン原産。中国名は火炭母 huo tan mu。英名はChinese knotweed。
茎や枝は通常無毛。葉身は卵形または狭卵形で、長さ4~10㎝×幅2~4㎝。花期は7~9月。果期は8~10月。
2 Persicaria chinensis var. hispida (Hook.f.) Kantachot
synonym Polygonum chinense var. hispidum J. D. Hooker中国(広西チワン族自治区、貴州省、湖南省、四川省、雲南省)、インド(アッサム州)、ラオス、ミャンマー、タイ原産。中国名は硬毛火炭母 ying mao huo tan mu。標高600~2800mの山の斜面、谷間の藪に生える。
茎や枝は後向きの剛毛がある。葉身は卵形~楕円形、両面に剛毛がある。花期は7~10月。果期は7~11月。
3 Persicaria chinensis var. ovalifolia (Meisn.) H.Hara ヒロハツルソバ
synonym Polygonum chinense var. ovalifolium Meisner
synonym Persicaria malaica (Danser) Galasso
synonym Polygonum chinense var. malaicum (Danser) Steward
synonym Polygonum malaicum Danser
日本南部、中国(貴州省、西蔵、雲南省)、インド、スマトラ、ネパール、アッサム州、ミャンマー、バングラデシュ、マレーシア、タイ、ベトナム原産。中国名は宽叶火炭母 kuan ye huo tan mu。標高1200~3000mの混交林に生える。日本南部が分布域に含められている。Kewscience, Flora of Chinaでも日本を分布域に含めている。和名はつけられていないようであり、中国名からヒロハツルソバとした。東京大学の原寛教授がヒマラヤなどの植物相の研究で持ち帰ったものが東京大学総合研究博物館の付近に繁茂しているといわれている。詳細不明。
茎や枝は無毛。 葉身は広卵形または広楕円形、長さ10~16㎝×幅6~8㎝。花期は7~9月。果期は7~11月。
品種) 'Indian Summer'