トウチク 唐竹
Flora of Mikawa
イネ科 Poaceae トウチク属
別 名 | ダイミョウチク(大名竹) |
中国名 | 唐竹 tang zhu |
英 名 | Chinese sinobambusa ,Chinese temple bamboo ,tootsik bamboo |
学 名 | Sinobambusa tootsik (Makino) Makino ex Nakai |
[稈長] | 5~12m |
生活型 | タケ類 |
生育場所 | 庭園、生垣 |
分 布 | 帰化種 中国、ベトナム原産。 |
撮 影 | 幡豆町 09.6.2 |
稈は直立し、直径は3~5㎝、節間長は60~80㎝にも達する。節は2輪の隆起線があり、下側の稈鞘輪より上側の節輪が高い。各節から3~5本の枝を出し、枝を剪定して、枝数を増やすことができる。筍(たけのこ)は6月に出る。稈鞘(筍の皮)は斑点がなく、淡紫色を帯び、毛が散生し、縁や基部には黒褐色の毛があり、肩毛が開出する。葉は長さ5~18㎝、幅12~16㎜。葉表は無毛、葉裏には細毛が密生する。葉鞘は無毛、縁に毛があり、肩毛が長い。
スズコナリヒラはトウチクの園芸品種であり、葉に縦縞がある。
樹木状または低木状の竹。根茎は単軸型、地下茎が走る。稈は拡散し、ときに、束生し、直立またはうなずき、節間には大体、枝の上に溝があり、初めは普通、毛があり、節が目立ち、鞘の輪(sheath rings)はコルク質。枝は3本、まれに高部の節では5~7本になることがあり、ほぼ等長、芽は最初は前側で閉じる。稈鞘は脱落性、剛毛があり、舌片(ligule)は鋸歯状または全縁、葉身(葉片)は披針形。葉は最終的な各枝ごとに3~9枚つき、葉身は披針形。花序は完全に苞があり、部分的に不確定であり(iterauctant)、側生の総状花序、 前出葉(prophyll)がある。小穂は1~3個つき、基部に1個の前出葉および2個~それ以上の次第に大きくなる苞または苞頴がつき、頂部の1または2個の苞は普通、腋芽をもち、二次の偽小穂を形成し、側小穂は無柄、頂小穂は様々な小梗がある。小穂は数個~多数(最大50個)の小花をもつ。小軸は小花の間で関節離断する。護頴は革質、先は鋭形。内頴は護頴とほぼ同じ長さまたはわずかに短く、2竜骨があり、先は円形、繊毛がある。鱗被は3個、膜質、多数の脈がある。雄しべは3本、ときに、2または4本。花糸は離生。子房は楕円径。花柱は1本、ときに、欠き、普通、長い。柱頭は2または3個、羽毛状。果実は穎果。
世界に約13種があり、中国、ベトナムに分布する。日本には唐の時代に導入され、栽培されている。
中国、ベトナム原産。中国名は唐竹 tang zhu。英名はChinese sinobambusa ,Chinese temple bamboo ,tootsik bamboo。別名はダイミョウチク(大名竹)。
稈は長さ5~12m、直径2~6cm、節間は初めは深緑色、枝の上で平らになり、長さ30~40(~80)㎝、粉白を帯び、無毛、先端には細かいパピラがある。稈鞘は初めは赤褐色、基部はほぼ長円形で、革質、わずかに粉白を帯び、剛毛があり、基部に剛毛が密集し、縁は縁毛があり、先は広円形、葉耳は非常に様々で、ザラつき、綿毛がある。肩毛は曲がり、長さ約2㎝。舌片はアーチ形、長さ約4㎜、均一。葉片は後屈し、緑色、披針形。葉は最終の枝ごとに3~6(~9)枚つく。葉鞘は無毛、葉耳は不明瞭、脱落性、放射状に広がり、長さ約1.5㎝、波打つ。舌片は切形またはほぼ円形。葉身は長さ6~22㎝×幅1~3.5㎝、二次脈は4~8対あり、縁は鋸歯状。小穂は1~3(~5)個つき、側小穂は無柄、頂小穂は長さ2~11mmの小梗の上につき、線形、長さ8~20㎝×幅0.2~0.3㎝。小花は長さ7~12mm、無毛。護頴は卵形、幅約7㎜、縁に縁毛があり、先は鋭形。内頴は楕円形。鱗被はほぼ菱形、楕円形(長円形)または卵形、長さ約2.5(2.8, 2.7)㎜、繊毛がある、葯は薄黄色。子房は無毛。花柱は1個、非常に短い。柱頭は3個、長さ3~4㎜。新芽(new shoots)は4~5月。
品種) 'Albostriata' (v) , 'Suzukonarihira' , 'Variegata'
1-1 Sinobambusa tootsik var. tootsik
中国、ベトナム原産。中国名は唐竹 tang zhu。
稈鞘の舌片は弓状、高さ3~4mm。葉身は緑色。葉鞘の葉耳は不明瞭。肩毛は放射状、長さ約1.5cm、波打つ。葉は下面に毛がある。鱗被は7~9脈がある。
1-2 Sinobambusa tootsik var. laeta (McClure) T. H. Wen,
中国原産。中国名は满山爆竹 man shan bao zhu。
稈鞘の舌片は切形、短い。葉身は紫色または紫緑色。 葉鞘の葉耳および形毛が発達する。葉身は下面に毛がある。鱗被には少数の垂直な脈がある。
1-3 Sinobambusa tootsik var. maeshimana Muroi ex Sugimoto ホソバトウチク
synonym Semiarundinaria tenuifolia Koidzumi
稈鞘の舌片は先が全縁。葉身は下面が無毛。
1-4 Sinobambusa tootsik var. dentata T. H. Wen
中国原産。中国名は火管竹 huo guan zhu。 稈鞘の舌片は先に鋭い歯または二重の歯がある。葉身は下面が無毛。
1-5 Sinobamubusa tootsik Makino f. albo-striata Muroi シマトウチク
Sinobambusa
Sinobambusa
Sinobambusa
Sinobambusa
竹類の觀察 1 トウチクとナリヒラダケの判別
高木虎雄 : 日本産竹笹類数種の鱗被
鈴木貞雄 : トウチクの斑入り品(スズコナリヒラ=シマトウチク)
スズコナリヒラはトウチクの園芸品種であり、葉に縦縞がある。
トウチク属
family Poaceae - genus Sinobambusa樹木状または低木状の竹。根茎は単軸型、地下茎が走る。稈は拡散し、ときに、束生し、直立またはうなずき、節間には大体、枝の上に溝があり、初めは普通、毛があり、節が目立ち、鞘の輪(sheath rings)はコルク質。枝は3本、まれに高部の節では5~7本になることがあり、ほぼ等長、芽は最初は前側で閉じる。稈鞘は脱落性、剛毛があり、舌片(ligule)は鋸歯状または全縁、葉身(葉片)は披針形。葉は最終的な各枝ごとに3~9枚つき、葉身は披針形。花序は完全に苞があり、部分的に不確定であり(iterauctant)、側生の総状花序、 前出葉(prophyll)がある。小穂は1~3個つき、基部に1個の前出葉および2個~それ以上の次第に大きくなる苞または苞頴がつき、頂部の1または2個の苞は普通、腋芽をもち、二次の偽小穂を形成し、側小穂は無柄、頂小穂は様々な小梗がある。小穂は数個~多数(最大50個)の小花をもつ。小軸は小花の間で関節離断する。護頴は革質、先は鋭形。内頴は護頴とほぼ同じ長さまたはわずかに短く、2竜骨があり、先は円形、繊毛がある。鱗被は3個、膜質、多数の脈がある。雄しべは3本、ときに、2または4本。花糸は離生。子房は楕円径。花柱は1本、ときに、欠き、普通、長い。柱頭は2または3個、羽毛状。果実は穎果。
世界に約13種があり、中国、ベトナムに分布する。日本には唐の時代に導入され、栽培されている。
トウチク属の主な種と園芸品種
1 Sinobambusa tootsik (Makino) Makino ex Nakai トウチク 唐竹中国、ベトナム原産。中国名は唐竹 tang zhu。英名はChinese sinobambusa ,Chinese temple bamboo ,tootsik bamboo。別名はダイミョウチク(大名竹)。
稈は長さ5~12m、直径2~6cm、節間は初めは深緑色、枝の上で平らになり、長さ30~40(~80)㎝、粉白を帯び、無毛、先端には細かいパピラがある。稈鞘は初めは赤褐色、基部はほぼ長円形で、革質、わずかに粉白を帯び、剛毛があり、基部に剛毛が密集し、縁は縁毛があり、先は広円形、葉耳は非常に様々で、ザラつき、綿毛がある。肩毛は曲がり、長さ約2㎝。舌片はアーチ形、長さ約4㎜、均一。葉片は後屈し、緑色、披針形。葉は最終の枝ごとに3~6(~9)枚つく。葉鞘は無毛、葉耳は不明瞭、脱落性、放射状に広がり、長さ約1.5㎝、波打つ。舌片は切形またはほぼ円形。葉身は長さ6~22㎝×幅1~3.5㎝、二次脈は4~8対あり、縁は鋸歯状。小穂は1~3(~5)個つき、側小穂は無柄、頂小穂は長さ2~11mmの小梗の上につき、線形、長さ8~20㎝×幅0.2~0.3㎝。小花は長さ7~12mm、無毛。護頴は卵形、幅約7㎜、縁に縁毛があり、先は鋭形。内頴は楕円形。鱗被はほぼ菱形、楕円形(長円形)または卵形、長さ約2.5(2.8, 2.7)㎜、繊毛がある、葯は薄黄色。子房は無毛。花柱は1個、非常に短い。柱頭は3個、長さ3~4㎜。新芽(new shoots)は4~5月。
品種) 'Albostriata' (v) , 'Suzukonarihira' , 'Variegata'
1-1 Sinobambusa tootsik var. tootsik
中国、ベトナム原産。中国名は唐竹 tang zhu。
稈鞘の舌片は弓状、高さ3~4mm。葉身は緑色。葉鞘の葉耳は不明瞭。肩毛は放射状、長さ約1.5cm、波打つ。葉は下面に毛がある。鱗被は7~9脈がある。
1-2 Sinobambusa tootsik var. laeta (McClure) T. H. Wen,
中国原産。中国名は满山爆竹 man shan bao zhu。
稈鞘の舌片は切形、短い。葉身は紫色または紫緑色。 葉鞘の葉耳および形毛が発達する。葉身は下面に毛がある。鱗被には少数の垂直な脈がある。
1-3 Sinobambusa tootsik var. maeshimana Muroi ex Sugimoto ホソバトウチク
synonym Semiarundinaria tenuifolia Koidzumi
synonym Sinobambusa tootsik (Makino) Makino ex Nakai var. tenuifolia (Koidz.) Sad.Suzuki
中国原産。中国名は光叶唐竹 guang ye tang zhu。日本で栽培されている。稈鞘の舌片は先が全縁。葉身は下面が無毛。
1-4 Sinobambusa tootsik var. dentata T. H. Wen
中国原産。中国名は火管竹 huo guan zhu。 稈鞘の舌片は先に鋭い歯または二重の歯がある。葉身は下面が無毛。
1-5 Sinobamubusa tootsik Makino f. albo-striata Muroi シマトウチク
synonym Sinobambusa tootsik (Makino) Makino ex Nakai 'Suzukonarihira' スズコナリヒラ
栽培品種。トウチクの葉に黄または白の縦じまが入った斑入り品。流通名はスズコナリヒラ。参考
1) Flora of ChinaSinobambusa
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=130413
2) Plants of the World Online| KewscienceSinobambusa
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:19020-1
3) World Flora OnlineSinobambusa
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000035442;jsessionid=13724D451331CF17D347D2C7A35336C8
4) World Checklist of Vascular PlantsSinobambusa
https://wcvp.science.kew.org/
5) 植物分類,地理 17 巻 6 号 184-186(1958年)竹類の觀察 1 トウチクとナリヒラダケの判別
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunruichiri/17/6/17_KJ00002992695/_pdf/-char/ja
6) 植物研究雑誌 39(1): 1–5(1964)高木虎雄 : 日本産竹笹類数種の鱗被
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_039_1-5.pdf
7) 植物研究雑誌 70(4): 238–238(1995)鈴木貞雄 : トウチクの斑入り品(スズコナリヒラ=シマトウチク)
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_070_238_238_d.pdf