チシマオドリコソウ  千島踊子草
[中国名] 鼬瓣花 you ban hua
[英名] splitlip hempnettle
[学名] Galeopsis bifida Boenn.
Galeopsis tetrahit L. var. bifida (Boenn.) Lej. et Court.
Galeopsis bifida Boenn. var. emarginata Nakai
シソ科 Lamiaceae (Labiatae)  チシマオドリコソウ属
三河の植物観察
チシマオドリコソウ2
チシマオドリコソウの花
チシマオドリコソウの花2
チシマオドリコソウの萼
チシマオドリコソウ
チシマオドリコソウ葉
 日本全土で見られ、帰化種とされることが普通だが、北海道、本州(中部以北)のものは在来種ともいわれている。茎は直立し、多少、分枝し、鈍い4稜形、下向きの毛が生え、上部には腺毛が混じる。葉は対生し、葉柄は長さ1~2.5㎝、短軟毛がある。葉身は長さ3~8.5㎝、幅1.5~4㎝の卵状被針形~~披針形、円鋸歯縁~鋸歯縁、先は鋭形~尖鋭形、基部は漸尖形~楔形。葉表は曲がった剛毛があり、葉裏は微軟毛と腺点がある。側脈は6~8対、葉表では不明瞭、葉裏に突出する。花は葉腋に多数密集してつく。苞は長さ3~6㎜、線形~披針形。萼は歯を含めて長さ約1㎝、外面に剛毛があり、内面に微軟毛がある。萼歯は5個、すべてほぼ同長、長さ約5㎜、筒部とほぼ同長、長三角形、先が長い刺状になる。花冠は白色~黄白色、まれに紫紅色を帯び、長さ約1.4㎝の唇形。筒部は長さ約8㎜。上唇は卵円形、下唇は3裂し、中央裂片は幅約2㎜の惰円形、紫紅色を帯び、先にV字形の切れ込みがある。種名のbifidaや英名のsplitlip はこの切れ込みを指す。側裂片は楕円形、全縁、中央裂片よりわずかに幅が広い。雄しべ4個。花糸は糸状、葯は2室。花柱の先は均等に2裂。子房は無毛、褐色。小堅果は卵状三稜形、褐色。2n=32。
 タヌキジソ Galeopsis tetrahit はヨーロッパに分布し、英名はcommon hemp-nettle。日本では栽培種となっている。葉は卵形、先が尖り、基部は楔形。花は長さ15~20㎜、淡紫紅色、下唇は3裂し、中央裂片は四角状、幅よりわずかに長く、先が鈍形~円形、濃色の班紋と黄色の斑点があり、基部に2個の腺がある。中央裂片は側裂片より幅が広く、V字形の切れ込みが無い。
[花期] 7~9月(果期 9月)
[高さ] 20~60(100)㎝
[生活型] 1年草
[生育場所] やや湿った草地
[分布] 在来種 本州(福井県、愛知県以西)、四国、九州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ヨーロッパ、北アメリカ
[撮影] 売木村   05.7.18

 チシマオドリコソウ属

  family Lamiaceae - genus Galeopsis

 1年草。茎は直立又は斜上し、枝が散開する。葉は葉柄がある。葉身は卵状披針形又は披針形、縁に歯がある。輪散花序は6個~多数、離れ又は上部で密集する。苞は小さく、線形又は披針形。花は無柄。咢は筒状鐘形、5~10脈がある。咢歯は5個、等長又は後ろ側の咢歯が長く、硬い錐形の刺がある。花冠は白色、帯黄色、又は紫色、斑点があり、2唇形。花冠筒部は真っすぐ、突き出し、漏斗形、内側に環状の毛は無く、のど部は大きい。上唇は直立、凹面形、卵形、縁は全縁又は歯状、外側に毛がある。下唇は広がり、、3裂。中裂片は倒心形、凹形又はほぼ円形、側裂片をもつ接合部に歯があり、側裂片は卵形。雄しべは4本、平行、上唇の下で斜上する。葯は2室、背着、2バルブで横に裂開する。内側のバルブは小さく、縁毛がある。外側のバルブは大きく、無毛。花柱は先が2裂、裂片は錐形、ほぼ等長。花盤は先が切形又は前側の裂片が膨れる。小堅果は広倒卵形、外側は平らに近く、平滑、先は鈍形。
 世界に約10種があり、主にヨーロッパ、アジアに分布する。


 チシマオドリコソウ属の主な種と園芸品種

 1  Galeopsis bifida Boenn.  チシマオドリコソウ 千島踊子草
   synonum Galeopsis bifida Boenn. var. emarginata Nakai 
本州(福井県、愛知県以西)、四国、九州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ヨーロッパ、北アメリカ原産。中国名は鼬瓣花 you ban hua。 英名はsplitlip hempnettle。
 14年草。高さ20~60(100)㎝。茎は直立し、多少、分枝し、鈍い4稜形、下向きの毛が生え、上部には腺毛が混じる。葉は対生し、葉柄は長さ1~2.5㎝、短軟毛がある。葉身は長さ3~8.5㎝、幅1.5~4㎝の卵状被針形~~披針形、円鋸歯縁~鋸歯縁、先は鋭形~尖鋭形、基部は漸尖形~楔形。葉表は曲がった剛毛があり、葉裏は微軟毛と腺点がある。側脈は6~8対、葉表では不明瞭、葉裏に突出する。花は葉腋に多数密集してつく。苞は長さ3~6㎜、線形~披針形。萼は歯を含めて長さ約1㎝、外面に剛毛があり、内面に微軟毛がある。萼歯は5個、すべてほぼ同長、長さ約5㎜、筒部とほぼ同長、長三角形、先が長い刺状になる。花冠は白色~黄白色、まれに紫紅色を帯び、長さ約1.4㎝の唇形。筒部は長さ約8㎜。上唇は卵円形、下唇は3裂し、中央裂片は幅約2㎜の惰円形、紫紅色を帯び、先にV字形の切れ込みがある。種名のbifidaや英名のsplitlip はこの切れ込みを指す。側裂片は楕円形、全縁、中央裂片よりわずかに幅が広い。雄しべ4個。花糸は糸状、葯は2室。花柱の先は均等に2裂。子房は無毛、褐色。小堅果は卵状三稜形、褐色。2n=32。花期は7~9月。果期は9月。

 2  Galeopsis tetrahit L.  タヌキジソ 狸紫蘇
 ヨーロッパ原産。英名はcommon hemp-nettle , hemp-nettle , ortie royale , brittlestem hempnettle , bee nettle。
 1年草、高さ20~80㎝。節が膨れ、4稜形、対生する2面に粗毛があり、他は少しか又は無毛。茎葉は葉柄が長さ1~2㎝、多数の開出する粗毛をもつ。葉身は長さ2~10㎝×幅1.5~5.5㎝、楕円状披針形~卵形、伏毛があり、下面は頭の黒い腺毛があり、ときにほとんど無毛、縁は両側に8~14個の円鋸歯状の歯があり、基部は円形~切形、短く沿下し、先はしばしば短い尖鋭形。小苞は毛があり、咢より短い。咢は長さ10~12㎜、密に剛毛をもつ。咢歯は狭三角形で先端に刺がある。花冠は長さ14~20㎜、外側に密に毛があり、ピンク色~青紫色、筒部は咢から突き出す。上唇はヘルメット形、直立する。下唇は3裂、中裂片は全縁、幅が広く、±円い。小堅果は4個、長さ2.8~2.9㎜、広倒卵形。花期は7~10月。
品種) 'Contrast' (v) , 'Dirbach Variegated' (v)


 参考

1) Flora of Cnina
 Galeopsis
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=113170
2) GRIN
 Galeopsis
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=4815
3)Flora of Pakistan
 Galeopsis bifida
 http://efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=200019676
4) Flora of New Zealand
  Galeopsis bifida
 http://www.nzflora.info/factsheet/Taxon/Galeopsis-tetrahit.html
5)Plants of the World Online | Kew Science
 Galeopsis
 http://plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:325936-2

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