チヂミバシマアオイソウ 縮葉縞葵草
Flora of Mikawa
コショウ科 Piperaceae サダソウ属
別 名 | ペペロミア・カペラタ |
中国名 | 皱叶椒草 zhou ye jiao cao |
英 名 | emerald ripple pepper , emerald ripple peperomia , green ripple peperomia , Ivy-leaf peperomia , Little fantasy peperpmia , metallic peperomia , ripple peperomia , silver heart |
学 名 | Peperomia caperata Yuncker |
花 期 | 6~9月 |
高 さ | 15~23㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 外来種 ブラジル原産 |
撮 影 | 浜名湖ガーデンパーク 21.7.23 |
コショウ科サダソウ属の栽培種、観賞用に栽培され、多くの品種がある。
多年草、高さ15~23㎝、着生植物、密なマウンドを形成する。茎は直立、分枝せず長く、暗緑色、赤みを帯びる。葉はロゼットになり、心形、長さ3.8㎝以下、ちりめん状の深いしわがあり、黒色の縞模様がある。穂状花序は長さ5~7.5㎝、葉から突き出して直立し、花茎は赤色を帯び、ネズミの尾に似る。花は小さく、多数つき、白色~クリーム色の花がつく。花期は夏~初秋。
一年草または通常は多年草(中国種)、節から茎の基部に向かって発根し、直立または斜上する開花芽(flowering shoots)をもつ。茎は通常、矮性で肉質、維管束は離生、散在する。 前出葉(prophylls)は無い。葉は互生、対生、または輪生し、主な側脈はすべて基部につき、網状脈は目立たない。花は両性、非常に小さく、しばしば花序軸のくぼみの中にあり、無柄。花序は穂状花序、通常は直立し、頂生または腋生、まれに葉に対生し、1個~対につき、または束生する。花序軸は花序柄と同じかわずかに太い。苞は±円形、盾形状(ときに長円形および/または盾形状ではない)。雄しべは2個。花糸は短い、半葯(thecae)はほぼ球形、楕円形、または円柱形。子房は1室。胚珠1個。柱頭は1個、まれに2裂し、球形、先は鈍形または鋭形、嘴状またはブラシ状、側生または頂生。果実は非常に小さく、粘着性のある小堅果、しばしば部分的に花序軸の穴に埋め込まれ、ときに明瞭に湾曲する。 世界に約1400種あり、熱帯および亜熱帯地域に広く分布する。主に樹木上や苔で覆われた岩上に生える。
ボリビア、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、キューバ、ドミニカ共和国、エクアドル、ガイアナ、ハイチ、ジャマイカ、パナマ、ペルー、ベネズエラ原産。
多年草、着生、地上生。茎は直立し、毛状突起がなく、円筒形。葉は互生し、葉身は卵形~楕円形、基部は沿下または心形、先は尖鋭形~鋭形、毛状突起がなく、全体にパピラがあり腺が目立ち、葉脈は曲行脈(camptodromous:二次脈が葉縁に達しないもの)、縁はほぼ無毛。花序は穂状花序、花序軸は平滑、ほぼ無毛。果実は楕円形、先は斜め、疑殻斗は無く、小花柄がなく、花序軸につく。 品種) 'Variegata'
2 Peperomia albovittata C.DC. ペペロミア・アルボヴィッタータ
エクアドル原産。英名はfrost peperomia , piccolo anda。
品種) 'Piccolo Banda'PBR(peacock peperomia)
3 Peperomia argyreia (Miq.) E.Morren シマアオイソウ 縞葵草
synonym Peperomia sandersii DC.
ブラジル原産。エクアドル、ベネズエラに帰化。中国名は西瓜皮椒草 xi gua pi jiao cao。英名はwatermelon pepper, watermelon-begonia , watermelon peperomia。別名はビヨウサダソウ、アオイコショウ、スイカペペ。観賞用に栽培される。
常緑多年草、高さ約20㎝。茎は直立~斜上し、円柱形、無毛。葉は互生し、卵形、基部は心形、縁は全縁、ほぼ無毛、先は鋭形~鈍形、両面とも無毛、腺が明瞭にあり、パピラがあり、緑色で銀色と白色の条斑が混じる。花序は穂状花序、花序軸は平滑、ほぼ無毛、小花柄は無い。花は小さく、花序軸に埋め込まれ、緑色。果実は球形、先は鋭形、殻斗(cupule)は無い。花期は夏。
品種) 'Costa Rica'PBR , 'Dapeco'PBR , 'Dapeol'PBR , 'Saksun'PBR
4 Peperomia boninsimensis Makino シマゴショウ 島胡椒
小笠原諸島固有種。湿った岩や老木の幹などに着生する。
常緑多年草。高さ10~20㎝。全体が無毛、多肉質、基部からは気根を出して着生する。茎は斜上し、緑色~淡緑色、しばしば赤味を帯びる。葉は対生または3輪生し、葉身は卵状~倒卵状楕円形、長さ1.5~4㎝、緑色~暗緑色、基部はくさび形、先は鋭形、縁は全縁、側脈は基部から2本。穂状花序は線形、長さ3~7㎝、直立し、淡緑色ときに赤味を帯び、1~5本つく。花は多数つき、小さい。子房は球形で表面に乳頭状突起がある。果実は長さ約1㎜、赤褐色に熟す。花期は5~7月。果期は秋。
5 Peperomia blanda (Jacquin) Kunth ペペロミア・ブランダ
synonym Piper blandum Jacq.
ベネズエラ原産。薬用に栽培され、使用される。
茎は直立し、毛状突起があり、円筒形。葉は互生または輪生、両面に毛状突起があり、腺が目立ち、紙質、葉身は倒卵形~菱形~楕円形~披針形、基部は鋭形~沿下し、先は尖鋭形~鋭形、葉脈は曲行脈(camptodromous:二次脈が葉縁に達しないもの)、縁に毛状突起がある。花序は穂状花序、花序軸はいぼ状突起があり、ほぼ無毛。果実は球形~卵形、先は斜め、 疑殻斗はなく、小花柄はなく、花序軸の上につく。
日本、中国、バングラデシュ、カンボジア、インド、マレーシア、ミャンマー、スリランカ、タイ、ベトナム北部、アフリカ、南西アジア、南アメリカ原産。中国名は石蝉草 shi chan cao。林内、日陰、湿った岩の割れ目に生える。
多年草、通常は陸生、高さ(10~)20~45(~50)㎝、すべての部分に毛がある。匍匐枝があり、細く、葉が無い。 茎はしばしば非常に肉質で、しばしば赤みがかる。葉柄は長さ (0.5~)1~1.5㎝。 葉身は楕円状倒卵形、茎の基部ではときに、ほぼ円形になり、葉の下面はしばしば赤色を帯び、長さ2~4(~6.5)㎝×幅1~2(~4)㎝、±乾燥すると膜質、腺があり、両面に毛があり、基部が先細~くさび形 、先は円形~ほぼ鋭形、脈は3(~5)本。穂状花序は頂生および先の葉に腋生し、ときに束生し、長さ(3.5~)5~8(~12)㎝、花は緩くつく。花序柄は長さ0.5~1.5(~2)㎝、花序軸は長さ2.5~10㎝×幅(0.5~)1~2㎜。苞はほぼ円形幅約0.8㎜、腺点がある。花糸は短く、半葯は丸みのあるD字形。子房は倒卵形、先は鈍形~凹形。 小堅果は、完全に熟すとときに短い円錐形の偽小花柄の上につき、球形~広楕円形、 長さ0.5~0.8(~1.2)㎜、不明瞭な乳頭状突起(パポラ)がある。花期は4~12月
広義には、Peperomia japonicaとP .dindygulensisなどを含めてパントロピカル種として扱われる。極端な場合はこれらの種の差異は非常に明確である。Peperomia japonicaは葉が大きく、輪生し、葉先が鈍い。P .dindygulensisはより細く、多くの場合、茎と葉裏が赤みがかり、葉は対生し、葉先は鋭い。これらの中間体も確認され、分類群を分離することは現実的ではないと思われる。考えられる例外は、最近記載された台湾のP. suiである。これは、葉裏に細かい乳頭状突起があることによって、その島の他の標本(狭義のP. japonica 内にほとんど快適に収まる)と非常に明確に区別される。この特徴は植物標本では見るのが非常に難しく、もっと広く調査する必要がある。偽小花柄(pseudopedicels:成熟した果実を生じる微細なドーム形の花序軸の腫れ)によりP.blandaとP.leptostachya(前者には存在し、後者には存在しない)は区別されるが、この種の範囲全体で非常に不規則に生じ、有意性はおそらく不確かである。
6 Peperomia caperata Yuncker チヂミバシマアオイソウ 縮葉縞葵草
synonym Peperomia capreata Ruiz et Pav. シワアオイソウ (おそらくPeperomia caperata)
ブラジル原産。中国名は皱叶椒草 zhou ye jiao cao。英名はemerald ripple pepper , emerald ripple peperomia , green ripple peperomia , Ivy-leaf peperomia , Little fantasy peperpmia , metallic peperomia , ripple peperomia , silver heart。別名はペペロミア・カペラタ。観賞用に栽培される。
多年草、高さ15~23㎝、着生植物、密なマウンドを形成する。茎は直立、分枝せず長く、暗緑色、赤みを帯びる。葉はロゼットになり、心形、長さ3.8㎝以下、ちりめん状の深いしわがあり、黒色の縞模様がある。穂状花序は長さ5~7.5㎝、葉から突き出して直立し、花茎は赤色を帯び、ネズミの尾に似る。花は小さく、多数つき、白色~クリーム色の花がつく。花期は夏~初秋。
品種) 'Abricos' (v) , 'Autumn Leaf' , 'Brasilia'PBR , 'Cristata' , 'Dapera'PBR , 'Dapezi'PBR , 'Eden Napoli Nights' , 'Emerald Ripple' , 'Frost' , 'Lillian' , 'Little Fantasy' , 'Luna' , 'Luna Red' , 'Mendoza'PBR , 'Metallic Ripple' , 'Moonlight'PBR , 'Napoli Night' , 'Quito'PBR , 'Rosso' , 'Schumi Dark'PBR , 'Schumi Red Sienna' , 'Silver Ripple' , 'Tricolor' , 'Variegata' (v)
7 Peperomia clusiifolia (Jacq.) Hook. ペペロミア・クルシイフォリア
ジャマイカ原産。中国名は紅邊椒草 hong bian jiao cao。英名は red edge peperomia。
茎は直立してよく分枝し、暗赤色をしています。狭倒卵形から倒卵形の葉は、緑色で縁は暗赤色を帯びます。円柱状の穂状花序をつけ、小さな花を咲かせます。「ふちべにペペロミア(縁紅ペペロミア)」とも呼ばれます。 品種) 'Isabella' , 'Jewelry'= 'Variegata' , 'Jellie' , 'Tricolor' , 'Variegata' (v)
8 Peperomia eburnea L.Linden. オオバアオイソウ
コロンビア、エクアドル原産。
9 Peperomia ecuadorensis C.DC. ペペロミア・エクアドレンシス
エクアドル原産。
品種) 'Aztec Gold'
10 Peperomia glabella (Sw.) A.Dietr. ペペロミア・グラベラ
synonym Piper glabellum Swartz
メキシコ、中央アメリカ、西インド諸島、南アメリカ原産。
多年草、着生植物または陸生植物。根茎は直立、傾伏、またはもたれかかり、単純または分枝し、長さ8~45㎝、ほとんどが無毛で、多数の黒色の腺点がある。葉は互生。葉柄は葉身の長さの1/8~1/4、上向きに湾曲した毛が線状につく。葉身は基部から3~5脈があり、卵形~狭楕円形または広楕円形、長さ2~6.5㎝×幅1~4㎝、基部はほぼ円形~広くさび形、先は鋭形~短い尖鋭形、表面はほとんど無毛。穂状花序は頂生、または頂生および腋生、1~4個つき、密に花がつき、長さ3~13㎝。成熟した果序は直径2~3mm。 果実は無柄、非常に広い卵形~球形、長さ0.7~0.8㎜×幅0.6~0.7㎜、いぼ状突起があり、嘴は斜めの円錐形、長さ0.1~0.2㎜。一年中開花する。
品種) 'Variegata' (v)
11 Peperomia graveolens Rauh & BarthlottRauh & Barthlott ペペロミア・グラベオレンス
エクアドル原産。
茎は短く、太い円柱形、赤みがかる。葉は長さ2~3㎝、多肉質、先は鈍径、樋状になり断面はV字形、下面はバーガンディレッド、上面は緑色~薄緑色、縁はより淡黄色。花序は細い円柱形、淡緑色、通常目立った香りがなく、花はネズミの尿のような強い悪臭を放つ。花茎は赤色。
品種) 'Ruby Glow'
12 Peperomia griseoargentea Yunck. ペペロミア・グリセオアルゲンテア
ブラジル原産。
13 Peperomia japonica Makino サダソウ 佐田草
synonym Peperomia portulacoides auct. non A.Dietr.
synonym Peperomia blanda auct. non (Jacq.) Kunth
synonym Peperomia blanda (Jacquin) Kunth [Flor of China] 広義
synonym Peperomia formosana C.DC.
synonym Peperomia japonica f. glabra Hatus.
synonym Peperomia japonica var. okinawensis (T.Yamaz.) Y.H.Kobay. & M.N.Tamura
synonym Peperomia laticaulis C.DC.
日本(四国,九州,屋久島,種子島,トカラ列島)、中国、台湾原産。別名はスナゴショウ、ビロードゴショウ。山地から海岸の岩場や石灰岩地に生える。Flora of ChinaではPeperomia blandaを広義に扱い、Peperomia japonicaを含めている。中国名は石蝉草 shi chan cao。
多年草、多肉質。地下茎があまり伸長しない。茎は叢生し、直立し、高さ10~30(40)㎝、わずかに分枝する。葉はまばらにつき対生または3~5輪生し、葉柄は長さ3~8㎜。葉身は倒卵形~倒卵状楕円形、長さ1~4.5cm、先は円形または鈍形、多肉質で厚く、光沢があり、両面に短毛がある。 葉脈は3~5本の掌状脈を持ち、中央脈がやや太く、支脈がよく分岐する。花序は直立し、頂生または腋生、肉穂花序、長さ3~12㎝。花は、小さくて目立たない。花粉は無溝型、直径8~10µm、表面に疣状突起がある。2n=44。
13-1 Peperomia japonica Makino var. okinawensis (T.Yamaz.) Y.H.Kobay. et M.N.Tamura オキナワスナゴショウ
synonym Peperomia okinawensis T.Yamaz.
九州南部~南西諸島に分布する。別名はケナシサダソウ。
サダソウは短毛があるが、オキナワスナゴショウは無毛。
サダソウと葉の脈の走り方が異なる。ケナシサダソウの葉は 3~5本の掌状脈をもち、広い場合は 5行脈、狭い場合は3行脈で、中央の 3本はほぼ同じ太さで支脈はあまり目立たず、葉柄の部分でも明らかに3本である。これに対し、サダソウでは 3~5本の掌状脈を持ち、中央脈がやや太く、支脈がよく分岐する。中央の 3本は葉柄ではほぼ癒着している。サダソウとケナシサダソウとは葉脈がかなり異なり、これから別種とされた。現在では変種とされている。
14 Peperomia leptostachya Hook. & Arn. ペペロミア・レプトスタキア
synonym Peperomia dindygulensis Miq. ビロードゴショウ [Kewscience]
synonym Peperomia sui T.T.Lin et S.Y.Lu 紅莖椒草
synonym Peperomia blanda var. floribunda (Miq.) H.Huber
、矢じりのような形をした肉厚な葉と茎が特徴的です。その華麗な見た目から観賞用として人々に親しまれています。 多肉植物、高さ10~50(~60)㎝、直立し丈が高く、ときに着生する。茎は帯褐色~ピンク色~赤色、±円柱形、基部がやや肉厚。葉は3輪生(南アメリカの品種では4~8輪生)または対生し、薄くて柔らかく、上面は緑色で葉脈は淡色、下面は均一に暗緑色で、ときに下部の葉では赤みがかる。葉身は広楕円形~倒卵形、長さ1~6.5(~8)㎝×幅0.7~3.5(~4.2)㎝、先は広く、広鋭形、ときに短い尖鋭形、基部は広くさび形~円形、掌状に3(~5)脈があり、中脈も上部で羽状に分岐し、脈は上面でわずかに凹み、下面に隆起し、両面に細かい毛がある。葉柄はピンク色または緑色、長さ0.2~1.7cm×幅1.5㎜、溝があり、毛がある。穂状花序は緑色、2~5(~8)個つき、頂生および上部の花序軸に葉のある円錐花序を形成する。個々の穂状花序は長さ0.8~10(13)cm×幅1~2㎜。花序柄はピンク色、長さ0.4~2(~3.2)cm、開出~伏した微軟毛があり、花は緩くつく。花の苞は円形または長円状卵形、盾状、長さ0.4~0.8㎜×幅0.3~0.5㎜、腺点がある。果実は広楕円形で、長さ0.8~1(~1.2)mm×幅0.5~0.6mm、不明瞭~ほぼ明瞭に乳頭状突起(パピラ)がある。柱頭(style-cap)は幅広で低い。子房は広卵形、先は斜め。果実が完全に熟したときに短い円錐形の疑小花柄(pseudopedicels)がときに存在する。2n=66。
15 Peperomia magnoliifolia (Jacq.) A.Dietr. ペペロミア・マグノリイフォリア
synonym Piper magnoliaefolium Jacquin
北アメリカ(フロリダ州)、メキシコ、中央アメリカ、南アメリカ、西インド諸島原産。英名はspoonleaf peperomia。小丘に生える。別名はスプーンリーフペペロミア
多年草、陸生または着生植物。根茎は直立、傾伏、またはもたれかかり、単純またはまばらに枝分かれし、長さ10~40㎝、無毛、黒色の腺点は無い。葉は互性。葉柄は葉身の長さの1/6~1/4、無毛。葉身は明瞭~不明瞭な羽状脈があり、へら形~広卵形または広楕円形、長さ3~14㎝×幅1.5~6㎝、側脈はアーチ状に上昇して葉身の基部から始まり頂点近くまで伸び、葉の基部は漸尖または狭~広くさび形、耳は無く、抱茎は無く、葉柄に沿ってわずかに沿下し、葉先にノッチがあるかまたは凹形、表面には樹脂状の腺点があり、特に下面に多い。穂状花序は主に頂生、1~3個つき、花が密につき、長さ6~17㎝。花序柄は無毛、果実の熟した穂状花序は直径2~3㎜。果実は無柄、楕円形、基部は丸みを帯びているかまたは先細り、嘴に向かって徐々に先細り、長さ0.7~0.9㎜×幅0.5~0.6㎜、細かく疣がある。嘴は細長く、長さ0.5~1㎜、幅の広い基部から鋭く尖った先端まで滑らかに先細りになっており、糸状の頂端部分はなく、真っすぐまたは曲がり、または中央付近から徐々に鈎状になる。一年中開花する。
品種) 'Green Gold' , 'Jeli' , 'Variegata' , 'White Cloud'
16 Peperomia marmorata Hook.f. ペペロミア・マルモラータ
ブラジル原産。
品種) 'Silver Heart'
17 Peperomia meridana Yunck ペペロミア・メリディアナ
ベネズエラ原産。
品種) 'Variegata'
18 Peperomia metallica L.Linden. et Rodiges サビアオイソウ
ペルー原産。英名はred tree。
19 Peperomia nakaharae Hayata ナカハラゴショウ 中原胡椒
synonym Peperomia nakaharai Hayata, [Flora of China , The Plant List]
台湾原産。中国名は山草椒 shan jiao cao。林内に生える。
多年草、高さ約9cm、全体に無毛。匍匐枝(ストロン)がある。茎は平伏し、多数の斜上する小枝がある。葉柄は長さ0.5~3㎜。葉身は倒卵状くさび形、長さ3~11㎜×幅2~6㎜、±膜質、下面は粉白色、基部はくさび形~円形、先には深いノッチがあり、脈は1本。穂状花序は頂生、長さ約1.5㎝、花序軸は長さ0.5~2㎝。苞は腺点がある。子房は無柄、卵形。小堅果は長さ約0.5㎜。花期は6~11月
20 Peperomia nitida Dahlst ペペロミア・ニティダ
南アメリカ原産。
品種) 'Variegata' (v)
21 Peperomia obtusifolia (L.) A.Dietr. ペペロミア・オブツシフォリア
synonym Piper obtusifolium Linnaeus
synonym Peperomia tithymaloides (Vahl) A.Dietr.
メキシコ、中央アメリカ、南アメリカ原産。中国名は圓叶椒草 yuan ye jiao cao。英名はdesert privet , baby rubber plant。小丘の朽木や腐植土に生える。
多年草、着生植物または陸生植物。根茎は直立、傾伏、もたれかかり、またはややはい上がり、単純またはまばらに枝分かれし、長さ8~40㎝、ほとんどが無毛、黒色の腺点は無い。葉は互生。葉柄は葉身の長さの1/5~1/2、主に約1/3、無毛。葉身の大きさと形状は非常に多様で、羽状脈が目立ち、楕円形~広楕円形、またはへら形~卵形、倒卵形、または非常に広い卵形または広倒卵形、長さ2.2~13㎝×幅1.5~5.5㎝、側脈はアーチ状斜上し、基部から葉身のほぼ中央まで伸び、葉の基部は漸尖してほとんどが狭~広くさび形、まれにわずかに尖鋭形、先は鈍形~円形~小凹形~ノッチがあり、葉の表面はほとんど無毛。穂状花序は主に頂生、1~2個、密に花がつき、長さ5.5~23㎝、花序柄には微視的な棘状の毛がある。熟した穂状果序は直径3.5~5.5㎜。果実は無柄、楕円形、両端が丸く、長さ0.8~1.1㎜×幅0.4~0.5㎜、細かい縦の条線があり、嘴は細長く、長さ0.5~0.7㎜、上部は糸状、基部は狭い~広い円錐形、真っすぐまたはS字形、先端近くに急な鈎がある。一年中開花する。
品種) (Magnoliifolia Group) 'Golden Gate' (v) , (Magnoliifolia Group) 'Greengold' , (Magnoliifolia Group) 'USA' , (Magnoliifolia Group) 'Variegata' (v) , 'Albomarginata' , 'Jamaica' , 'Obtipan Bicolor'PBR (v) , 'Obtipan'PBR , 'Tricolor' (v)[三色椒草] , 'Variegata' (v) , 'White Cloud'
22 Peperomia orba G.S.Bunting ペペロミア・オルバ
栽培種。詳細不明。
品種) 'Pixie' , 'Pixie Lime'=Peperomia 'Orba Lime' , 'Pixie Variegata' (v) , 'Silver Shadow'PBR , 'Variegata'
23 Peperomia pacifica Nakai コシマゴショウ 小島胡椒
詳細不明種。Bot. Mag. Tokyo 36 : 128 (1922)に記載がある。太平洋諸島で発見された。基準標本の採取地ははイオウ島とされている。
P.mariannensisおよびP.boninzimensisに類似するが、次により区別できる。葉に1次脈が3本あり、葉柄がより長く、2番目の茎から出る。葉はより柔らかく、葉柄はより長い。 草質の茎の基部は、節から長さ1~5mmの無毛のひげ根を出す。葉は対生。葉柄は長さ6~12㎜、無毛、上面に溝がある。葉身は倒卵形~倒卵状長円形、長さ20~45㎜×幅10~24mm、上面は緑色、下面は淡色、3脈があり、先の縁は細かくザラつく。花序は腋生および頂生。花序柄は長さ10~20㎜、無毛。苞はほぼ無柄、円形の盾状。雄しべは2本、突き出る。子房は卵形、尾状花序の軸に埋め込まれる。柱頭は点状。
24 Peperomia pellucida (L.) Kunth ウスバスナゴショウ 薄葉砂胡椒
synonym Piper pellucidum L.
北アメリカ、南アメリカ原産。中国などに帰化している。中国名は草胡椒 cao hu jiao。別名はイシガキコショウ 。林内の湿った場所、岩の割れ目、崖のふもと、ときに耕作地の雑草など、海岸近くに生える。沖縄県で帰化が確認されている。
1年草、多肉質、高さ20~40㎝、全体に無毛。茎は直立または斜上し、枝分かれし、無毛。葉柄は長さ1~2㎝。葉身は広卵形または卵状三角形、長さは幅にほぼ等しく、長さ1~3.5㎝、膜質、両面とも無毛、半透明、基部は心形、先は鋭形または鈍形、脈は5~7本。穂状花序は頂生または葉に対生し、細く、長さ2~6㎝、無毛、花はまばらに緩くつく。苞はほぼ円形、幅約0.5㎜、柄は短い。葯はほぼ球形。子房は楕円形、柱頭は毛がある。小堅果は球形、直径約0.5㎜。花期は4~7月。
25 Peperomia polybotrya Kunth ペペロミア・ポリボトリア
コロンビア、エクアドル、ペルー原産。英名はcoin leaf peperomia。
品種) 'Jayde' , 'Raindrop'
26 Peperomia rubrivenosa C.DC. コウトウゴショウ
synonym Peperomia kotoensis Yamamoto
台湾、フィリピン原産。中国名は兰屿椒草 lan yu jiao cao。湿った常緑樹林のコケに覆われた岩や木の上に生える。
多年草、高さ3~9㎝、ほとんどの部分にまばらに直軟毛がある。茎には小数の毛がある。葉柄は長さ3~9㎜。葉身は倒卵形、円形、卵状菱形、または卵形、長さ1.2~2.5㎝×幅1.2~1.5㎝、紙質、基部はくさび形~円形、先は円形、若いときは縁にまばらに毛があり、脈は3本。穂状花序は頂生と先の葉に腋生の両方つき、ときに3個まで束生し、開花シュートごとに数個つき、長さ4㎝×幅1mm・以下。花序柄は長さ1.1㎝以下、花序軸は長さ3cm以下、花はまばら。苞は幅約0.5mm。花糸は非常に短い。葯は円形。小堅果は広卵形、約・長さ0.6×幅0.4mm。
27 Peperomia saligna Kunth ペペロミア・サリグナ
synonym Peperomia columbiana Miq.
コロンビア、コスタリカ、エクアドル、パナマ、ペルー、ベネズエラ原産。
品種) 'Carnival'
28 Peperomia serpens (Sw.) G.Don ペペロミア・セルペンス
synonym Peperomia scandens Ruiz & Pav.
synonym Peperomia repens Kunth
メキシコ~熱帯アメリカ原産。
品種) 'Variegata'
29 Peperomia stolonifera Kunth ペペロミア・ストロニフェラ
コロンビア原産。
多年草。茎は匍匐枝があり、地上を這うかまたは斜上し、高さ5~15㎝、多数、分枝する。葉は互生し、長い葉柄があり、葉柄には毛がある。葉身は心形、長さ2~5㎝×幅2~4㎝、基部は心形、縁は全縁、先は鈍形~円形、上面は光沢があり、葉脈が凹み、葉脈に沿って帯褐色~暗緑色となり、下面には白色の細毛が密にある。穂状花序は腋生、円柱形、長さ約10㎝、淡緑色、花序柄(花茎)はピンク色~淡赤色。花は多数つき、小さい。
品種) 'Tricolor'
30 Peperomia strawii Hutchison ex Pino & Klopf. ペペロミア・スツラウィ
エルサルバドル、ペルー原産。
多肉質、高さ10~15(~20)㎝、花期に花序は高さ30~45㎝。茎は基部で短く、傾伏して不定根をもち、先は直立し、基部で直径4~7㎜、長さ3~8(~12)㎝、明るい緑色、葉痕は長さ3~5㎜。葉は互生し、螺旋状につく。葉柄は長さ(0.5~)1.1~1.7(~)2.5㎝×直径1.2~2.5㎜、円筒形、薄緑色。葉身はかま形~三日月形、長さ(1.5~)3~5.5㎝×高さ4~6㎜、乾くと幅1.5~2㎜、栽培では幅5~7㎜、先は鋭形~下向きにわずかに反曲する鉤状(recurved-uncinate)、基部はくさび形、上側に溝があり、V形、窓のある透明(fenestrate-transparent)、内側から反射し、暗緑色、側部は薄灰緑色、側脈1本が下部の境界まで中脈に平行し、下側は凸面状。乾いた葉は垂直に平ら、上側の縁は赤橙色。花序は開いた頂生の円錐花序。1次軸は円筒形、長さ10~30㎝×基部で直径3~4㎜、黄緑色。2次軸は3~7本、互生し、長さ9~15㎝×直径1~1.6mm。1個の苞が基部~各2次軸と穂状花序につき、パピラがあり、披針形、長さ3~8(~12)㎜×幅2~3㎜。花序柄は長さ4~9㎜×直径0.6~1㎜。花序軸は長さ4~7(~9)㎝×直径0.7~1.2㎜、黄緑色。花の苞は楕円形、長さ0.7~0.8mm、薄緑色。雄しべは各苞に2個。葯は白色、直径0.4~0.5㎜。花糸は透明。
品種) 'Green Fountain'
31 Peperomia tetraphylla (G.Forst.) Hook. et Arn. ヒメゴショウ 姫胡椒
synonym Peperomia reflexa (L.f.) A.Dietr.
中国、ブータン、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シッキム、スリランカ、タイ、アフリカ、中南米、オセアニア原産。中国名は豆瓣绿 dou ban lu。川沿いの湿った岩や枯れ木に生える。
多年草、多肉質、叢生する。通常、花序軸の基部と苞の基部を除いて無毛。匍匐枝をもつ。茎は多数、枝分かれし、長さ10~30㎝、節間は厚いうねがある。葉は密につき、大きさが±均一。葉柄は長さ1~2mm、無毛または毛がある。葉身は広楕円形またはほぼ円形、長さ0.9~1.2㎝×幅5~9㎜、肉質、淡色、乾燥すると通常しわが寄り、透明な斑点があり、無毛またはまばらに毛があり、まれに密に毛があり、基部と先は円形、わずかに外巻きになり、3脈があり、細く、通常は目立たない。穂状花序は頂生および腋生、1個、長さ2~4.5㎝。花序柄はまばらに有毛~±無毛。苞はほぼ円形、柄は短い。花糸は短く、半葯は丸みを帯びたD字形。子房は卵形、花序軸の穴の中につく。柱頭は頭状、毛がある。小堅はほぼ卵形、長さ約1㎜。花期は2~4月、9~12月。
品種) 'Pico Bella'PBR
32 その他ハイブリッド
品種) 'Axilaris' , 'Azuay' , 'Belly Button'PBR , 'Dacirru' , 'Dafidel'PBR , 'Dafuro'PBR , 'Dagrati'PBR , 'Damolli'PBR , 'Danaltu'PBR , 'Danami'PBR , 'Dapefl'PBR , 'Dapero'PBR , 'Davicto'PBR , 'Davita'PBR , 'Eden Rosso'PBR , Eden Sienna Sunset , 'Emerald Ripple' - Urban Sprouts , 'Fred Fuchs' , 'Green Valley' , Happy Bean , 'Hope' , 'Isabella' , 'Jitterbug' , 'Little Toscani' , 'Metallica Columbiana' , 'Mini Watermelon' 'Mini Watermelon' , 'Molassas' , 'Mouse Ear' , 'Napoli NIghts'PBR , 'Obtipan Citrus Twist' , 'Orba Lime' , 'Pauline' , 'Piccolo Banda' , 'Pink Lady , 'Princess Astrid' , 'Rana Verde' , 'Red Log'PBR , 'Red Sunset' , 'Rocca Scuro'PBR , 'Rocca Verde'PBR , 'Ruby Cascade' , 'San Marino'PBR , 'Sulcata Ecuador' , 'Sunrise'PBR , 'Teresa' , 'Tine' , 'Tiny Red'
Peperomia
Peperomia
Peperomia
Peperomia leptostachya
Peperomia leptostachya
琉球からのサダソウ属の 1新種
Peperomia Ruiz & Pav.
Peperomia
Key to Micronesian Species of Peperomia
670) Peperomia.pacifica,NAKAI sp.nov.
多年草、高さ15~23㎝、着生植物、密なマウンドを形成する。茎は直立、分枝せず長く、暗緑色、赤みを帯びる。葉はロゼットになり、心形、長さ3.8㎝以下、ちりめん状の深いしわがあり、黒色の縞模様がある。穂状花序は長さ5~7.5㎝、葉から突き出して直立し、花茎は赤色を帯び、ネズミの尾に似る。花は小さく、多数つき、白色~クリーム色の花がつく。花期は夏~初秋。
サダソウ属
family Piperaceae - genus Peperomia一年草または通常は多年草(中国種)、節から茎の基部に向かって発根し、直立または斜上する開花芽(flowering shoots)をもつ。茎は通常、矮性で肉質、維管束は離生、散在する。 前出葉(prophylls)は無い。葉は互生、対生、または輪生し、主な側脈はすべて基部につき、網状脈は目立たない。花は両性、非常に小さく、しばしば花序軸のくぼみの中にあり、無柄。花序は穂状花序、通常は直立し、頂生または腋生、まれに葉に対生し、1個~対につき、または束生する。花序軸は花序柄と同じかわずかに太い。苞は±円形、盾形状(ときに長円形および/または盾形状ではない)。雄しべは2個。花糸は短い、半葯(thecae)はほぼ球形、楕円形、または円柱形。子房は1室。胚珠1個。柱頭は1個、まれに2裂し、球形、先は鈍形または鋭形、嘴状またはブラシ状、側生または頂生。果実は非常に小さく、粘着性のある小堅果、しばしば部分的に花序軸の穴に埋め込まれ、ときに明瞭に湾曲する。 世界に約1400種あり、熱帯および亜熱帯地域に広く分布する。主に樹木上や苔で覆われた岩上に生える。
サダソウ属の主な種と園芸品種
1 Peperomia acuminata Ruiz & Pav. ペペロミア・アクミナータボリビア、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、キューバ、ドミニカ共和国、エクアドル、ガイアナ、ハイチ、ジャマイカ、パナマ、ペルー、ベネズエラ原産。
多年草、着生、地上生。茎は直立し、毛状突起がなく、円筒形。葉は互生し、葉身は卵形~楕円形、基部は沿下または心形、先は尖鋭形~鋭形、毛状突起がなく、全体にパピラがあり腺が目立ち、葉脈は曲行脈(camptodromous:二次脈が葉縁に達しないもの)、縁はほぼ無毛。花序は穂状花序、花序軸は平滑、ほぼ無毛。果実は楕円形、先は斜め、疑殻斗は無く、小花柄がなく、花序軸につく。 品種) 'Variegata'
2 Peperomia albovittata C.DC. ペペロミア・アルボヴィッタータ
エクアドル原産。英名はfrost peperomia , piccolo anda。
品種) 'Piccolo Banda'PBR(peacock peperomia)
3 Peperomia argyreia (Miq.) E.Morren シマアオイソウ 縞葵草
synonym Peperomia sandersii DC.
ブラジル原産。エクアドル、ベネズエラに帰化。中国名は西瓜皮椒草 xi gua pi jiao cao。英名はwatermelon pepper, watermelon-begonia , watermelon peperomia。別名はビヨウサダソウ、アオイコショウ、スイカペペ。観賞用に栽培される。
常緑多年草、高さ約20㎝。茎は直立~斜上し、円柱形、無毛。葉は互生し、卵形、基部は心形、縁は全縁、ほぼ無毛、先は鋭形~鈍形、両面とも無毛、腺が明瞭にあり、パピラがあり、緑色で銀色と白色の条斑が混じる。花序は穂状花序、花序軸は平滑、ほぼ無毛、小花柄は無い。花は小さく、花序軸に埋め込まれ、緑色。果実は球形、先は鋭形、殻斗(cupule)は無い。花期は夏。
品種) 'Costa Rica'PBR , 'Dapeco'PBR , 'Dapeol'PBR , 'Saksun'PBR
4 Peperomia boninsimensis Makino シマゴショウ 島胡椒
小笠原諸島固有種。湿った岩や老木の幹などに着生する。
常緑多年草。高さ10~20㎝。全体が無毛、多肉質、基部からは気根を出して着生する。茎は斜上し、緑色~淡緑色、しばしば赤味を帯びる。葉は対生または3輪生し、葉身は卵状~倒卵状楕円形、長さ1.5~4㎝、緑色~暗緑色、基部はくさび形、先は鋭形、縁は全縁、側脈は基部から2本。穂状花序は線形、長さ3~7㎝、直立し、淡緑色ときに赤味を帯び、1~5本つく。花は多数つき、小さい。子房は球形で表面に乳頭状突起がある。果実は長さ約1㎜、赤褐色に熟す。花期は5~7月。果期は秋。
5 Peperomia blanda (Jacquin) Kunth ペペロミア・ブランダ
synonym Piper blandum Jacq.
ベネズエラ原産。薬用に栽培され、使用される。
茎は直立し、毛状突起があり、円筒形。葉は互生または輪生、両面に毛状突起があり、腺が目立ち、紙質、葉身は倒卵形~菱形~楕円形~披針形、基部は鋭形~沿下し、先は尖鋭形~鋭形、葉脈は曲行脈(camptodromous:二次脈が葉縁に達しないもの)、縁に毛状突起がある。花序は穂状花序、花序軸はいぼ状突起があり、ほぼ無毛。果実は球形~卵形、先は斜め、 疑殻斗はなく、小花柄はなく、花序軸の上につく。
広義のPeperomia blanda(Flora of China)
日本、中国、バングラデシュ、カンボジア、インド、マレーシア、ミャンマー、スリランカ、タイ、ベトナム北部、アフリカ、南西アジア、南アメリカ原産。中国名は石蝉草 shi chan cao。林内、日陰、湿った岩の割れ目に生える。
多年草、通常は陸生、高さ(10~)20~45(~50)㎝、すべての部分に毛がある。匍匐枝があり、細く、葉が無い。 茎はしばしば非常に肉質で、しばしば赤みがかる。葉柄は長さ (0.5~)1~1.5㎝。 葉身は楕円状倒卵形、茎の基部ではときに、ほぼ円形になり、葉の下面はしばしば赤色を帯び、長さ2~4(~6.5)㎝×幅1~2(~4)㎝、±乾燥すると膜質、腺があり、両面に毛があり、基部が先細~くさび形 、先は円形~ほぼ鋭形、脈は3(~5)本。穂状花序は頂生および先の葉に腋生し、ときに束生し、長さ(3.5~)5~8(~12)㎝、花は緩くつく。花序柄は長さ0.5~1.5(~2)㎝、花序軸は長さ2.5~10㎝×幅(0.5~)1~2㎜。苞はほぼ円形幅約0.8㎜、腺点がある。花糸は短く、半葯は丸みのあるD字形。子房は倒卵形、先は鈍形~凹形。 小堅果は、完全に熟すとときに短い円錐形の偽小花柄の上につき、球形~広楕円形、 長さ0.5~0.8(~1.2)㎜、不明瞭な乳頭状突起(パポラ)がある。花期は4~12月
広義には、Peperomia japonicaとP .dindygulensisなどを含めてパントロピカル種として扱われる。極端な場合はこれらの種の差異は非常に明確である。Peperomia japonicaは葉が大きく、輪生し、葉先が鈍い。P .dindygulensisはより細く、多くの場合、茎と葉裏が赤みがかり、葉は対生し、葉先は鋭い。これらの中間体も確認され、分類群を分離することは現実的ではないと思われる。考えられる例外は、最近記載された台湾のP. suiである。これは、葉裏に細かい乳頭状突起があることによって、その島の他の標本(狭義のP. japonica 内にほとんど快適に収まる)と非常に明確に区別される。この特徴は植物標本では見るのが非常に難しく、もっと広く調査する必要がある。偽小花柄(pseudopedicels:成熟した果実を生じる微細なドーム形の花序軸の腫れ)によりP.blandaとP.leptostachya(前者には存在し、後者には存在しない)は区別されるが、この種の範囲全体で非常に不規則に生じ、有意性はおそらく不確かである。
6 Peperomia caperata Yuncker チヂミバシマアオイソウ 縮葉縞葵草
synonym Peperomia capreata Ruiz et Pav. シワアオイソウ (おそらくPeperomia caperata)
ブラジル原産。中国名は皱叶椒草 zhou ye jiao cao。英名はemerald ripple pepper , emerald ripple peperomia , green ripple peperomia , Ivy-leaf peperomia , Little fantasy peperpmia , metallic peperomia , ripple peperomia , silver heart。別名はペペロミア・カペラタ。観賞用に栽培される。
多年草、高さ15~23㎝、着生植物、密なマウンドを形成する。茎は直立、分枝せず長く、暗緑色、赤みを帯びる。葉はロゼットになり、心形、長さ3.8㎝以下、ちりめん状の深いしわがあり、黒色の縞模様がある。穂状花序は長さ5~7.5㎝、葉から突き出して直立し、花茎は赤色を帯び、ネズミの尾に似る。花は小さく、多数つき、白色~クリーム色の花がつく。花期は夏~初秋。
品種) 'Abricos' (v) , 'Autumn Leaf' , 'Brasilia'PBR , 'Cristata' , 'Dapera'PBR , 'Dapezi'PBR , 'Eden Napoli Nights' , 'Emerald Ripple' , 'Frost' , 'Lillian' , 'Little Fantasy' , 'Luna' , 'Luna Red' , 'Mendoza'PBR , 'Metallic Ripple' , 'Moonlight'PBR , 'Napoli Night' , 'Quito'PBR , 'Rosso' , 'Schumi Dark'PBR , 'Schumi Red Sienna' , 'Silver Ripple' , 'Tricolor' , 'Variegata' (v)
7 Peperomia clusiifolia (Jacq.) Hook. ペペロミア・クルシイフォリア
ジャマイカ原産。中国名は紅邊椒草 hong bian jiao cao。英名は red edge peperomia。
茎は直立してよく分枝し、暗赤色をしています。狭倒卵形から倒卵形の葉は、緑色で縁は暗赤色を帯びます。円柱状の穂状花序をつけ、小さな花を咲かせます。「ふちべにペペロミア(縁紅ペペロミア)」とも呼ばれます。 品種) 'Isabella' , 'Jewelry'= 'Variegata' , 'Jellie' , 'Tricolor' , 'Variegata' (v)
8 Peperomia eburnea L.Linden. オオバアオイソウ
コロンビア、エクアドル原産。
9 Peperomia ecuadorensis C.DC. ペペロミア・エクアドレンシス
エクアドル原産。
品種) 'Aztec Gold'
10 Peperomia glabella (Sw.) A.Dietr. ペペロミア・グラベラ
synonym Piper glabellum Swartz
メキシコ、中央アメリカ、西インド諸島、南アメリカ原産。
多年草、着生植物または陸生植物。根茎は直立、傾伏、またはもたれかかり、単純または分枝し、長さ8~45㎝、ほとんどが無毛で、多数の黒色の腺点がある。葉は互生。葉柄は葉身の長さの1/8~1/4、上向きに湾曲した毛が線状につく。葉身は基部から3~5脈があり、卵形~狭楕円形または広楕円形、長さ2~6.5㎝×幅1~4㎝、基部はほぼ円形~広くさび形、先は鋭形~短い尖鋭形、表面はほとんど無毛。穂状花序は頂生、または頂生および腋生、1~4個つき、密に花がつき、長さ3~13㎝。成熟した果序は直径2~3mm。 果実は無柄、非常に広い卵形~球形、長さ0.7~0.8㎜×幅0.6~0.7㎜、いぼ状突起があり、嘴は斜めの円錐形、長さ0.1~0.2㎜。一年中開花する。
品種) 'Variegata' (v)
11 Peperomia graveolens Rauh & BarthlottRauh & Barthlott ペペロミア・グラベオレンス
エクアドル原産。
茎は短く、太い円柱形、赤みがかる。葉は長さ2~3㎝、多肉質、先は鈍径、樋状になり断面はV字形、下面はバーガンディレッド、上面は緑色~薄緑色、縁はより淡黄色。花序は細い円柱形、淡緑色、通常目立った香りがなく、花はネズミの尿のような強い悪臭を放つ。花茎は赤色。
品種) 'Ruby Glow'
12 Peperomia griseoargentea Yunck. ペペロミア・グリセオアルゲンテア
ブラジル原産。
13 Peperomia japonica Makino サダソウ 佐田草
synonym Peperomia portulacoides auct. non A.Dietr.
synonym Peperomia blanda auct. non (Jacq.) Kunth
synonym Peperomia blanda (Jacquin) Kunth [Flor of China] 広義
synonym Peperomia formosana C.DC.
synonym Peperomia japonica f. glabra Hatus.
synonym Peperomia japonica var. okinawensis (T.Yamaz.) Y.H.Kobay. & M.N.Tamura
synonym Peperomia laticaulis C.DC.
日本(四国,九州,屋久島,種子島,トカラ列島)、中国、台湾原産。別名はスナゴショウ、ビロードゴショウ。山地から海岸の岩場や石灰岩地に生える。Flora of ChinaではPeperomia blandaを広義に扱い、Peperomia japonicaを含めている。中国名は石蝉草 shi chan cao。
多年草、多肉質。地下茎があまり伸長しない。茎は叢生し、直立し、高さ10~30(40)㎝、わずかに分枝する。葉はまばらにつき対生または3~5輪生し、葉柄は長さ3~8㎜。葉身は倒卵形~倒卵状楕円形、長さ1~4.5cm、先は円形または鈍形、多肉質で厚く、光沢があり、両面に短毛がある。 葉脈は3~5本の掌状脈を持ち、中央脈がやや太く、支脈がよく分岐する。花序は直立し、頂生または腋生、肉穂花序、長さ3~12㎝。花は、小さくて目立たない。花粉は無溝型、直径8~10µm、表面に疣状突起がある。2n=44。
13-1 Peperomia japonica Makino var. okinawensis (T.Yamaz.) Y.H.Kobay. et M.N.Tamura オキナワスナゴショウ
synonym Peperomia okinawensis T.Yamaz.
九州南部~南西諸島に分布する。別名はケナシサダソウ。
サダソウは短毛があるが、オキナワスナゴショウは無毛。
サダソウと葉の脈の走り方が異なる。ケナシサダソウの葉は 3~5本の掌状脈をもち、広い場合は 5行脈、狭い場合は3行脈で、中央の 3本はほぼ同じ太さで支脈はあまり目立たず、葉柄の部分でも明らかに3本である。これに対し、サダソウでは 3~5本の掌状脈を持ち、中央脈がやや太く、支脈がよく分岐する。中央の 3本は葉柄ではほぼ癒着している。サダソウとケナシサダソウとは葉脈がかなり異なり、これから別種とされた。現在では変種とされている。
14 Peperomia leptostachya Hook. & Arn. ペペロミア・レプトスタキア
synonym Peperomia dindygulensis Miq. ビロードゴショウ [Kewscience]
synonym Peperomia sui T.T.Lin et S.Y.Lu 紅莖椒草
synonym Peperomia blanda var. floribunda (Miq.) H.Huber
、矢じりのような形をした肉厚な葉と茎が特徴的です。その華麗な見た目から観賞用として人々に親しまれています。 多肉植物、高さ10~50(~60)㎝、直立し丈が高く、ときに着生する。茎は帯褐色~ピンク色~赤色、±円柱形、基部がやや肉厚。葉は3輪生(南アメリカの品種では4~8輪生)または対生し、薄くて柔らかく、上面は緑色で葉脈は淡色、下面は均一に暗緑色で、ときに下部の葉では赤みがかる。葉身は広楕円形~倒卵形、長さ1~6.5(~8)㎝×幅0.7~3.5(~4.2)㎝、先は広く、広鋭形、ときに短い尖鋭形、基部は広くさび形~円形、掌状に3(~5)脈があり、中脈も上部で羽状に分岐し、脈は上面でわずかに凹み、下面に隆起し、両面に細かい毛がある。葉柄はピンク色または緑色、長さ0.2~1.7cm×幅1.5㎜、溝があり、毛がある。穂状花序は緑色、2~5(~8)個つき、頂生および上部の花序軸に葉のある円錐花序を形成する。個々の穂状花序は長さ0.8~10(13)cm×幅1~2㎜。花序柄はピンク色、長さ0.4~2(~3.2)cm、開出~伏した微軟毛があり、花は緩くつく。花の苞は円形または長円状卵形、盾状、長さ0.4~0.8㎜×幅0.3~0.5㎜、腺点がある。果実は広楕円形で、長さ0.8~1(~1.2)mm×幅0.5~0.6mm、不明瞭~ほぼ明瞭に乳頭状突起(パピラ)がある。柱頭(style-cap)は幅広で低い。子房は広卵形、先は斜め。果実が完全に熟したときに短い円錐形の疑小花柄(pseudopedicels)がときに存在する。2n=66。
15 Peperomia magnoliifolia (Jacq.) A.Dietr. ペペロミア・マグノリイフォリア
synonym Piper magnoliaefolium Jacquin
北アメリカ(フロリダ州)、メキシコ、中央アメリカ、南アメリカ、西インド諸島原産。英名はspoonleaf peperomia。小丘に生える。別名はスプーンリーフペペロミア
多年草、陸生または着生植物。根茎は直立、傾伏、またはもたれかかり、単純またはまばらに枝分かれし、長さ10~40㎝、無毛、黒色の腺点は無い。葉は互性。葉柄は葉身の長さの1/6~1/4、無毛。葉身は明瞭~不明瞭な羽状脈があり、へら形~広卵形または広楕円形、長さ3~14㎝×幅1.5~6㎝、側脈はアーチ状に上昇して葉身の基部から始まり頂点近くまで伸び、葉の基部は漸尖または狭~広くさび形、耳は無く、抱茎は無く、葉柄に沿ってわずかに沿下し、葉先にノッチがあるかまたは凹形、表面には樹脂状の腺点があり、特に下面に多い。穂状花序は主に頂生、1~3個つき、花が密につき、長さ6~17㎝。花序柄は無毛、果実の熟した穂状花序は直径2~3㎜。果実は無柄、楕円形、基部は丸みを帯びているかまたは先細り、嘴に向かって徐々に先細り、長さ0.7~0.9㎜×幅0.5~0.6㎜、細かく疣がある。嘴は細長く、長さ0.5~1㎜、幅の広い基部から鋭く尖った先端まで滑らかに先細りになっており、糸状の頂端部分はなく、真っすぐまたは曲がり、または中央付近から徐々に鈎状になる。一年中開花する。
品種) 'Green Gold' , 'Jeli' , 'Variegata' , 'White Cloud'
16 Peperomia marmorata Hook.f. ペペロミア・マルモラータ
ブラジル原産。
品種) 'Silver Heart'
17 Peperomia meridana Yunck ペペロミア・メリディアナ
ベネズエラ原産。
品種) 'Variegata'
18 Peperomia metallica L.Linden. et Rodiges サビアオイソウ
ペルー原産。英名はred tree。
19 Peperomia nakaharae Hayata ナカハラゴショウ 中原胡椒
synonym Peperomia nakaharai Hayata, [Flora of China , The Plant List]
台湾原産。中国名は山草椒 shan jiao cao。林内に生える。
多年草、高さ約9cm、全体に無毛。匍匐枝(ストロン)がある。茎は平伏し、多数の斜上する小枝がある。葉柄は長さ0.5~3㎜。葉身は倒卵状くさび形、長さ3~11㎜×幅2~6㎜、±膜質、下面は粉白色、基部はくさび形~円形、先には深いノッチがあり、脈は1本。穂状花序は頂生、長さ約1.5㎝、花序軸は長さ0.5~2㎝。苞は腺点がある。子房は無柄、卵形。小堅果は長さ約0.5㎜。花期は6~11月
20 Peperomia nitida Dahlst ペペロミア・ニティダ
南アメリカ原産。
品種) 'Variegata' (v)
21 Peperomia obtusifolia (L.) A.Dietr. ペペロミア・オブツシフォリア
synonym Piper obtusifolium Linnaeus
synonym Peperomia tithymaloides (Vahl) A.Dietr.
メキシコ、中央アメリカ、南アメリカ原産。中国名は圓叶椒草 yuan ye jiao cao。英名はdesert privet , baby rubber plant。小丘の朽木や腐植土に生える。
多年草、着生植物または陸生植物。根茎は直立、傾伏、もたれかかり、またはややはい上がり、単純またはまばらに枝分かれし、長さ8~40㎝、ほとんどが無毛、黒色の腺点は無い。葉は互生。葉柄は葉身の長さの1/5~1/2、主に約1/3、無毛。葉身の大きさと形状は非常に多様で、羽状脈が目立ち、楕円形~広楕円形、またはへら形~卵形、倒卵形、または非常に広い卵形または広倒卵形、長さ2.2~13㎝×幅1.5~5.5㎝、側脈はアーチ状斜上し、基部から葉身のほぼ中央まで伸び、葉の基部は漸尖してほとんどが狭~広くさび形、まれにわずかに尖鋭形、先は鈍形~円形~小凹形~ノッチがあり、葉の表面はほとんど無毛。穂状花序は主に頂生、1~2個、密に花がつき、長さ5.5~23㎝、花序柄には微視的な棘状の毛がある。熟した穂状果序は直径3.5~5.5㎜。果実は無柄、楕円形、両端が丸く、長さ0.8~1.1㎜×幅0.4~0.5㎜、細かい縦の条線があり、嘴は細長く、長さ0.5~0.7㎜、上部は糸状、基部は狭い~広い円錐形、真っすぐまたはS字形、先端近くに急な鈎がある。一年中開花する。
品種) (Magnoliifolia Group) 'Golden Gate' (v) , (Magnoliifolia Group) 'Greengold' , (Magnoliifolia Group) 'USA' , (Magnoliifolia Group) 'Variegata' (v) , 'Albomarginata' , 'Jamaica' , 'Obtipan Bicolor'PBR (v) , 'Obtipan'PBR , 'Tricolor' (v)[三色椒草] , 'Variegata' (v) , 'White Cloud'
22 Peperomia orba G.S.Bunting ペペロミア・オルバ
栽培種。詳細不明。
品種) 'Pixie' , 'Pixie Lime'=Peperomia 'Orba Lime' , 'Pixie Variegata' (v) , 'Silver Shadow'PBR , 'Variegata'
23 Peperomia pacifica Nakai コシマゴショウ 小島胡椒
詳細不明種。Bot. Mag. Tokyo 36 : 128 (1922)に記載がある。太平洋諸島で発見された。基準標本の採取地ははイオウ島とされている。
P.mariannensisおよびP.boninzimensisに類似するが、次により区別できる。葉に1次脈が3本あり、葉柄がより長く、2番目の茎から出る。葉はより柔らかく、葉柄はより長い。 草質の茎の基部は、節から長さ1~5mmの無毛のひげ根を出す。葉は対生。葉柄は長さ6~12㎜、無毛、上面に溝がある。葉身は倒卵形~倒卵状長円形、長さ20~45㎜×幅10~24mm、上面は緑色、下面は淡色、3脈があり、先の縁は細かくザラつく。花序は腋生および頂生。花序柄は長さ10~20㎜、無毛。苞はほぼ無柄、円形の盾状。雄しべは2本、突き出る。子房は卵形、尾状花序の軸に埋め込まれる。柱頭は点状。
24 Peperomia pellucida (L.) Kunth ウスバスナゴショウ 薄葉砂胡椒
synonym Piper pellucidum L.
北アメリカ、南アメリカ原産。中国などに帰化している。中国名は草胡椒 cao hu jiao。別名はイシガキコショウ 。林内の湿った場所、岩の割れ目、崖のふもと、ときに耕作地の雑草など、海岸近くに生える。沖縄県で帰化が確認されている。
1年草、多肉質、高さ20~40㎝、全体に無毛。茎は直立または斜上し、枝分かれし、無毛。葉柄は長さ1~2㎝。葉身は広卵形または卵状三角形、長さは幅にほぼ等しく、長さ1~3.5㎝、膜質、両面とも無毛、半透明、基部は心形、先は鋭形または鈍形、脈は5~7本。穂状花序は頂生または葉に対生し、細く、長さ2~6㎝、無毛、花はまばらに緩くつく。苞はほぼ円形、幅約0.5㎜、柄は短い。葯はほぼ球形。子房は楕円形、柱頭は毛がある。小堅果は球形、直径約0.5㎜。花期は4~7月。
25 Peperomia polybotrya Kunth ペペロミア・ポリボトリア
コロンビア、エクアドル、ペルー原産。英名はcoin leaf peperomia。
品種) 'Jayde' , 'Raindrop'
26 Peperomia rubrivenosa C.DC. コウトウゴショウ
synonym Peperomia kotoensis Yamamoto
台湾、フィリピン原産。中国名は兰屿椒草 lan yu jiao cao。湿った常緑樹林のコケに覆われた岩や木の上に生える。
多年草、高さ3~9㎝、ほとんどの部分にまばらに直軟毛がある。茎には小数の毛がある。葉柄は長さ3~9㎜。葉身は倒卵形、円形、卵状菱形、または卵形、長さ1.2~2.5㎝×幅1.2~1.5㎝、紙質、基部はくさび形~円形、先は円形、若いときは縁にまばらに毛があり、脈は3本。穂状花序は頂生と先の葉に腋生の両方つき、ときに3個まで束生し、開花シュートごとに数個つき、長さ4㎝×幅1mm・以下。花序柄は長さ1.1㎝以下、花序軸は長さ3cm以下、花はまばら。苞は幅約0.5mm。花糸は非常に短い。葯は円形。小堅果は広卵形、約・長さ0.6×幅0.4mm。
27 Peperomia saligna Kunth ペペロミア・サリグナ
synonym Peperomia columbiana Miq.
コロンビア、コスタリカ、エクアドル、パナマ、ペルー、ベネズエラ原産。
品種) 'Carnival'
28 Peperomia serpens (Sw.) G.Don ペペロミア・セルペンス
synonym Peperomia scandens Ruiz & Pav.
synonym Peperomia repens Kunth
メキシコ~熱帯アメリカ原産。
品種) 'Variegata'
29 Peperomia stolonifera Kunth ペペロミア・ストロニフェラ
コロンビア原産。
多年草。茎は匍匐枝があり、地上を這うかまたは斜上し、高さ5~15㎝、多数、分枝する。葉は互生し、長い葉柄があり、葉柄には毛がある。葉身は心形、長さ2~5㎝×幅2~4㎝、基部は心形、縁は全縁、先は鈍形~円形、上面は光沢があり、葉脈が凹み、葉脈に沿って帯褐色~暗緑色となり、下面には白色の細毛が密にある。穂状花序は腋生、円柱形、長さ約10㎝、淡緑色、花序柄(花茎)はピンク色~淡赤色。花は多数つき、小さい。
品種) 'Tricolor'
30 Peperomia strawii Hutchison ex Pino & Klopf. ペペロミア・スツラウィ
エルサルバドル、ペルー原産。
多肉質、高さ10~15(~20)㎝、花期に花序は高さ30~45㎝。茎は基部で短く、傾伏して不定根をもち、先は直立し、基部で直径4~7㎜、長さ3~8(~12)㎝、明るい緑色、葉痕は長さ3~5㎜。葉は互生し、螺旋状につく。葉柄は長さ(0.5~)1.1~1.7(~)2.5㎝×直径1.2~2.5㎜、円筒形、薄緑色。葉身はかま形~三日月形、長さ(1.5~)3~5.5㎝×高さ4~6㎜、乾くと幅1.5~2㎜、栽培では幅5~7㎜、先は鋭形~下向きにわずかに反曲する鉤状(recurved-uncinate)、基部はくさび形、上側に溝があり、V形、窓のある透明(fenestrate-transparent)、内側から反射し、暗緑色、側部は薄灰緑色、側脈1本が下部の境界まで中脈に平行し、下側は凸面状。乾いた葉は垂直に平ら、上側の縁は赤橙色。花序は開いた頂生の円錐花序。1次軸は円筒形、長さ10~30㎝×基部で直径3~4㎜、黄緑色。2次軸は3~7本、互生し、長さ9~15㎝×直径1~1.6mm。1個の苞が基部~各2次軸と穂状花序につき、パピラがあり、披針形、長さ3~8(~12)㎜×幅2~3㎜。花序柄は長さ4~9㎜×直径0.6~1㎜。花序軸は長さ4~7(~9)㎝×直径0.7~1.2㎜、黄緑色。花の苞は楕円形、長さ0.7~0.8mm、薄緑色。雄しべは各苞に2個。葯は白色、直径0.4~0.5㎜。花糸は透明。
品種) 'Green Fountain'
31 Peperomia tetraphylla (G.Forst.) Hook. et Arn. ヒメゴショウ 姫胡椒
synonym Peperomia reflexa (L.f.) A.Dietr.
中国、ブータン、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シッキム、スリランカ、タイ、アフリカ、中南米、オセアニア原産。中国名は豆瓣绿 dou ban lu。川沿いの湿った岩や枯れ木に生える。
多年草、多肉質、叢生する。通常、花序軸の基部と苞の基部を除いて無毛。匍匐枝をもつ。茎は多数、枝分かれし、長さ10~30㎝、節間は厚いうねがある。葉は密につき、大きさが±均一。葉柄は長さ1~2mm、無毛または毛がある。葉身は広楕円形またはほぼ円形、長さ0.9~1.2㎝×幅5~9㎜、肉質、淡色、乾燥すると通常しわが寄り、透明な斑点があり、無毛またはまばらに毛があり、まれに密に毛があり、基部と先は円形、わずかに外巻きになり、3脈があり、細く、通常は目立たない。穂状花序は頂生および腋生、1個、長さ2~4.5㎝。花序柄はまばらに有毛~±無毛。苞はほぼ円形、柄は短い。花糸は短く、半葯は丸みを帯びたD字形。子房は卵形、花序軸の穴の中につく。柱頭は頭状、毛がある。小堅はほぼ卵形、長さ約1㎜。花期は2~4月、9~12月。
品種) 'Pico Bella'PBR
32 その他ハイブリッド
品種) 'Axilaris' , 'Azuay' , 'Belly Button'PBR , 'Dacirru' , 'Dafidel'PBR , 'Dafuro'PBR , 'Dagrati'PBR , 'Damolli'PBR , 'Danaltu'PBR , 'Danami'PBR , 'Dapefl'PBR , 'Dapero'PBR , 'Davicto'PBR , 'Davita'PBR , 'Eden Rosso'PBR , Eden Sienna Sunset , 'Emerald Ripple' - Urban Sprouts , 'Fred Fuchs' , 'Green Valley' , Happy Bean , 'Hope' , 'Isabella' , 'Jitterbug' , 'Little Toscani' , 'Metallica Columbiana' , 'Mini Watermelon' 'Mini Watermelon' , 'Molassas' , 'Mouse Ear' , 'Napoli NIghts'PBR , 'Obtipan Citrus Twist' , 'Orba Lime' , 'Pauline' , 'Piccolo Banda' , 'Pink Lady , 'Princess Astrid' , 'Rana Verde' , 'Red Log'PBR , 'Red Sunset' , 'Rocca Scuro'PBR , 'Rocca Verde'PBR , 'Ruby Cascade' , 'San Marino'PBR , 'Sulcata Ecuador' , 'Sunrise'PBR , 'Teresa' , 'Tine' , 'Tiny Red'
参考
1) Flora of ChinaPeperomia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=124469
2) Plants of the World Online| KewsciencePeperomia
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:329746-2
3) World Flora OnlinePeperomia
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000028681;jsessionid=A238832BE46E3C83F51A05A84E5AA2A0
4) Global Plants - jstorPeperomia leptostachya
https://plants.jstor.org/compilation/Peperomia.leptostachya
5) New Zealand Plant Conservation Network.Peperomia leptostachya
https://www.nzpcn.org.nz/flora/species/peperomia-leptostachya/
6) 植物研究雑誌 J. Jpn. Bot.67(1) 15-18 (1992) 琉球からのサダソウ属の 1新種
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_067_15_18.pdf
7) Flora do Brasil 2020Peperomia Ruiz & Pav.
http://floradobrasil.jbrj.gov.br/reflora/listaBrasil/PrincipalUC/PrincipalUC.do?lingua=en#CondicaoTaxonCP
8) Flora of North AmericaPeperomia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=124469
9) Flora of Micronesia, 第24号 11ページKey to Micronesian Species of Peperomia
https://books.google.co.jp/books?id=4vw6AQAAMAAJ&pg=PA11&lpg=PA11&dq=Peperomia+pacifica++Nakai+Bot.+Mag.+Tokyo+36+:+128+(1922)&source=bl&ots=0OQGhJ-czs&sig=ACfU3U1vMy3ZNa8JzeBWRWfX4K_Ef-KELQ&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwjqxK2mrbf5AhUFg1YBHehzBWUQ6AF6BAgDEAM#v=onepage&q=Peperomia%20pacifica%20%20Nakai%20Bot.%20Mag.%20Tokyo%2036%20%3A%20128%20(1922)&f=false
10) Shokubutsugaku Zasshi (THE BOTANICAL MAGAZINE.)670) Peperomia.pacifica,NAKAI sp.nov.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/36/431/36_431_en117/_pdf/-char/en