シャクナゲモドキ 石楠花擬

mark

Flora of Mikawa

マンサク科 Hamamelidaceae シャクナゲモドキ属

別 名 ロドレイア
中国名 红花荷 hong hua he
英 名 Hong Kong rose
学 名 Rhodoleia championii Hook.f. 
シャクナゲモドキの花
シャクナゲモドキの花横
シャクナゲモドキの咢
シャクナゲモドキの葉裏
シャクナゲモドキの幹
シャクナゲモドキ
シャクナゲモドキの花柄
シャクナゲモドキの葉
花 期 2~3月
高 さ 2~12m
生活型 常緑高木
生育場所 栽培種
分 布 帰化種 中国、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ベトナム原産
撮 影 浜松市    19.4.
シャクナゲモドキはマンサク科シャクナゲモドキ属の観賞用の栽培種。属名のロドレイアとも呼ばれる。シャクナゲモドキ属の中でもう1種、日本で栽培されているのがロドレイア・ヘンリー であり、これもシャクナゲモドキやHong Kong roseと呼ばれている。ロドレイア・ヘンリー はFlora of Chinaの解説では高さがやや高く、葉先が尖鋭形で葉脈が鋭角。花序柄が短く、花柱が短く、果実が見られない。ロドレイア・ヘンリー の品種として'Red Funnel'、 'Scarlet Bellsがよく栽培されているが、耐寒性が強く、小型で、葉が丸く、葉脈も鈍角であり、原種のロドレイア・ヘンリー とは異なる。
 高木、高さ12m以下。若い枝は丈夫、乾くと暗褐色、無毛。葉柄は長さ3~5.5㎝。葉身は卵形~広卵形、長さ 7~16㎝×幅4.5~10.5㎝、硬い革質、乾くと退色し、下面は白灰色、普通、無毛、ときに褐色の星状鱗片又は星状毛が残り、乾くといぼ状になり、 基部は広楔形、先は鈍形又は類鋭形、基部に不明瞭な3脈があり、側脈は各側に7~9本、中脈に約60度でつき、両面で明瞭、網状脈は不明瞭。花序は長さ3~4㎝、果時に幅2.5~3.5㎝。花序柄は長さ2~3.8㎝、数個の鱗片状の苞がある。総苞片は多数、卵状円形、褐色の毛がある。小苞は5又は6個、鱗片状。花弁はへら形、長さ 25~35(~40)㎜×幅4~8㎜。雄しべは花弁と同長。花糸は無毛、長さ1.5~2㎝。葯は長さ4~6㎜。子房は無毛。花柱は雄しべよりやや短い。蒴果は5個、卵状球形、約長さ1.2~1.5㎝、花柱は宿存しない。果皮は薄い木質。種子は黄褐色、扁平。花期は2~3月。果期は5~8月。

シャクナゲモドキ(ロドレイア)属

  family Hamamelidaceae - genus Rhodoleia

 高木又は低木、常緑。葉は互生、葉柄がある。托葉は明らかに無い。葉身は卵形~披針形、革質、全縁、羽状脈、ときに基部に3脈があり、下面は普通、粉白色を帯びる。花序は頭状花序、腋生し、花序柄があり、普通、下向き、花が5~8個つく。総苞片は5個~多数、覆瓦状、卵状円形、外総苞片は普通、内側の総苞片よりかなり小さい。花は両性、左右相称。花杯(floral cup )はごく短く、子房の基部を包む。咢片は無く又は未発達、数は区別できない。花弁は2~5個、花の外側だけ、よく発達し、赤色、へら形~倒披針形、爪部があり、蕾では真っすぐ、全体が舌状花の頭花で花状。雄しべは4~11個、花弁の長さと同長ッ~やや短い。花糸は糸状。葯の半葯は2室性、それぞれ2バルブに裂開する。蜜腺のある花盤は鱗片がある。子房は半下位。胚珠は室に12~18個、隔壁につく。花柱は長く、非常に細く、雄しべの長さに近く、先は鋭形、脱落性又は果実に宿存性。果実は中間より上が4バルブに胞背裂開、果皮は薄い。種子は扁平、ほとんどが不稔で翼が無く、稔性の種子は側面に狭い翼がある。胚乳は豊富。子葉は卵形、平ら、肉質。幼根は円筒形、子葉の長さの約1/3。2n = 24。
 世界に約10種あり、中国、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ベトナムに分布する。中国には6種ある。

シャクナゲモドキ属の主な種と園芸品種

1 Rhodoleia championii Hook.f. シャクナゲモドキ 石楠花擬花 (ロドレイア・カンピオニー)
  synonym Rhodoleia championii var. brilletii Lecomte
  synonym Rhodoleia forrestii Chun et Exell
  synonym Rhodoleia parvipetala Tong 
 中国、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ベトナム原産。中国名は红花荷 hong hua he 。英名はHong Kong ros。
 常緑高木、高さ12m以下。若い枝は丈夫、乾くと暗褐色、無毛。葉柄は長さ3~5.5㎝。葉身は卵形~広卵形、長さ 7~16㎝×幅4.5~10.5㎝、硬い革質、乾くと退色し、下面は白灰色、普通、無毛、ときに褐色の星状鱗片又は星状毛が残り、乾くといぼ状になり、 基部は広楔形、先は鈍形又は類鋭形、基部に不明瞭な3脈があり、側脈は各側に7~9本、中脈に約60度でつき、両面で明瞭、網状脈は不明瞭。花序は長さ3~4㎝、果時に幅2.5~3.5㎝。花序柄は長さ2~3.8㎝、数個の鱗片状の苞がある。総苞片は多数、卵状円形、褐色の毛がある。小苞は5又は6個、鱗片状。花弁はへら形、長さ 25~35(~40)㎜×幅4~8㎜。雄しべは花弁と同長。花糸は無毛、長さ1.5~2㎝。葯は長さ4~6㎜。子房は無毛。花柱は雄しべよりやや短い。蒴果は5個、卵状球形、約長さ1.2~1.5㎝、花柱は宿存しない。果皮は薄い木質。種子は黄褐色、扁平。花期は2~3月。果期は5~8月。

2 Rhodoleia henryi Tong  ロドレイア・ヘンリー (シャクナゲモドキ)
  synonym Cassia alata L.
 中国原産。中国名は小脉红花荷 xiao mai hong hua he 。
 常緑高木、高さ15m以下( 'Scarlet Bells'は高さ3~4.5m)。葉柄は長さ約5㎝。葉身は卵状楕円形、約長さ11㎝×幅3~6㎝、下面は乾くと黄緑色、無毛、上面は乾くと暗緑色、基部は広楔形、先は尖鋭形、側脈は約6対、中脈に約30度でつき、下面に盛り上がり、上面では沈みこむ。花序は長さ3~3.5㎝、花が5個つく。花序柄は長さ1~1.5㎝。総苞片は多数、錆色の綿毛がある。小苞は無い。花弁は暗赤色、へら形、約長さ30㎜×幅6㎜。雄しべは7~9個、花弁の長さと同長。子房は無毛。花柱は長さ1.8~2㎝。蒴果は見られない。花期は3~5月。
品種) 'Red Funnel' レッドファンネル , 'Scarlet Bells'(Henry's Rhodoleia)

参考

1) Flora of China
 Rhodoleia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=128394