スズメノトウガラシ 雀の唐辛子

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Flora of Mikawa

アゼナ科 Linderniaceae スズメノトウガラシ属

中国名 泥花草 ni hua mu cao
英 名 sparrow false pimpernel
学 名 Bonnaya antipoda (L.) Druce 
Lindernia antipoda (L.) Alston
スズメノトウガラシの花6
スズメノトウガラシの花
スズメノトウガラシ花の正面
スズメノトウガラシ花の横
スズメノトウガラシ花の上
スズメノトウガラシ花の下
スズメノトウガラシピンクの花
スズメノトウガラシ果実
スズメノトウガラシ種子
スズメノトウガラシ
スズメノトウガラシ苞葉と果柄
スズメノトウガラシ葉表
スズメノトウガラシ葉裏
スズメノトウガラシ2
花 期 8~10月
高 さ 5~20㎝
生活型 1年草
生育場所 水田、日当たりのよい湿地
分 布 在来種   日本(本州、四国、九州、沖縄)、中国、インド、スリランカ、マレーシア、ニューギニア、オーストラリア、ミクロネシア、ポリネシア
撮 影 豊田市  07.8.27
スズメノトウガラシ(広義)は2変種に分ける見解があり、よく分枝し、葉が細いのがエダウチスズメノトウガラシである。ゴマノハグサ科からオオバコ科に移されたが、APG III(2009年版)ではアゼナ科として分離された。2013年の分子系統解析の再解析によって旧来統合されていたアゼナ属が分割され、スズメノトウガラシ属に移された。これに伴いエダウチスズメノトウガラシやヒロハスズメノトウガラシなどの変種に分けない扱いになった。
  1年草、高さ5~20㎝。茎は多数分枝し、4稜形、直立、斜上、又は拡散し、小枝は長さ5~30㎝、無毛。葉は羽状脈、無柄、倒披針形~倒卵状長円形、先は鋭形~ほぼ鋭形、基部は狭くなり、長さ1~4㎝×幅0.5~1㎝、縁は鋭鋸歯、3~10対の歯があり、無毛。花のシュートに花が単生、腋生で総状花序につき、各花は苞が基部につき、苞は小さく、線状披針形、長さ2㎜以下。花柄は丈夫、対生又はまれに互生し、花時と果時に斜上し、長さ4~15㎜、無毛。咢は5深裂し、裂片は線状披針形、尖鋭形~鋭形、花時に長さ3.6~5.8㎜、果時に5.1~6.5㎜、無毛。花冠は淡ピンク色~淡青紫色、まれに白色、長さ8~12.5㎜、外面にまばらに腺があり、内面は仮雄しべの間に白色の羊毛状毛がある。下唇(腹側)は3個の円い裂片をもち、中裂片は長さ3.5㎜×幅4㎜・以下、上唇(背側)は広卵形、先は全縁、長さ4.5㎜×幅3㎜・以下。雄しべは2本。花糸は長さ1.7~2㎜。葯は長さ1.3㎜以下。仮雄しべはこん棒形、黄色、長さ3.3~4.3㎜、仮雄しべの間は淡黄色の羊毛状毛がある。子房は披針状卵形、緑色、長さ1.7~2㎜。花柱は長さ2.5~4㎜。花盤は淡黄色、子房の腹側につき、長さは子房の長さの1/2以下、長さ1.2㎜。蒴果は円筒形、先は鋭形、長さ10~14.5㎜、宿存する咢の長さの2.5~3倍。種子は角(かど)があり、長さ0.37~0.41㎜×幅0.23~0.31㎜。長さ/幅・比は1.5以下、小凹点があり(scrobiculate)、星状の突起と散在する網目がある。

スズメノトウガラシ属.

  family Linderniaceae - genus Bonnaya

 草本、普通、無毛、まれに直軟毛があり、茎は這い、細く又は直立する。葉は対生、羽状脈が特徴、普通、側脈は明瞭、全縁又は小歯状、まれに鋸歯状。花は腋生、対生又は未熟から互生し、普通、花柄があり、上部の花は総状k所につく。咢は5深裂、ほぼ等長。花冠は突き出る筒部をもち、2唇形、5深裂する。上唇は短い。雄しべは4本、上位の2本は稔性、突き出さず、不稔の2本は仮雄しべ、こん棒形又は線形、下唇の基部につき、付属体は無い。葯は密着する。柱頭は平らになり、2薄板状。蒴果は線状円筒形、2バルブ。バルブは全縁、膜質、縁は平ら、隔壁は平行。
 世界に14種あり、 B. antipoda (L.) Druce1種だけがアジア、アフリカ、新世界に分布し、他は熱帯アフリカ、マダガスカル、東アジア~南東アジアとオーストラリア北部に分布する。section Aculeataとsection Bonnayaの2sect. に分けられる。
 section Bonnaya(11種)
 1年草又はまれに多年草。茎は普通、4稜形。葉は普通、羽状脈。花序は花が緩い総状花序又は単生で腋生。咢は5深裂し、基部だけ合着する。咢片は線状披針形、等長。花冠は下唇の列片が3個、円い。上唇は先が鈍形又は2裂。雄しべは後ろ側の2本が稔性。仮雄しべは2、前側、単純、こん棒形又は線形。花柱は白色。子房は緑色。花盤は黄色。蒴果は円筒形、先は鋭形、宿存する咢より長い。種子は角(かど)があり、面は凹点があり、数個の星状の突起がある。

スズメノトウガラシ属.の主な種

1 Bonnaya antipoda (L.) Druce  スズメノトウガラシ 雀の唐辛子
  synonym Lindernia antipoda (L.) Alston var. verbenifolia (Colsm.) Ohba 
  synonym Lindernia antipoda (L.) Alston
  synonym Bonnaya verbenifolia (Colsm.) Spreng. 
  synonym Vandellia antipoda (L.) T. Yamaz.
 日本(本州、四国、九州、沖縄)、中国、インド、スリランカ、マレーシア、ニューギニア、オーストラリア、ミクロネシア、ポリネシア原産。北アメリカ(ルイジアナ州)、メキシコ、ベネズエラに帰化。中国名は泥花草 ni hua mu cao。 水田、日当たりのよい湿地に生える。
 1年草、高さ5~20㎝。茎は多数分枝し、4稜形、直立、斜上、又は拡散し、小枝は長さ5~30㎝、無毛。葉は羽状脈、無柄、倒披針形~倒卵状長円形、先は鋭形~ほぼ鋭形、基部は狭くなり、長さ1~4㎝×幅0.5~1㎝、縁は鋭鋸歯、3~10対の歯があり、無毛。花のシュートに花が単生、腋生で総状花序につき、各花は苞が基部につき、苞は小さく、線状披針形、長さ2㎜以下。花柄は丈夫、対生又はまれに互生し、花時と果時に斜上し、長さ4~15㎜、無毛。咢は5深裂し、裂片は線状披針形、尖鋭形~鋭形、花時に長さ3.6~5.8㎜、果時に5.1~6.5㎜、無毛。花冠は淡ピンク色~淡青紫色、まれに白色、長さ8~12.5㎜、外面にまばらに腺があり、内面は仮雄しべの間に白色の羊毛状毛がある。下唇(腹側)は3個の円い裂片をもち、中裂片は長さ3.5㎜×幅4㎜・以下、上唇(背側)は広卵形、先は全縁、長さ4.5㎜×幅3㎜・以下。雄しべは2本。花糸は長さ1.7~2㎜。葯は長さ1.3㎜以下。仮雄しべはこん棒形、黄色、長さ3.3~4.3㎜、仮雄しべの間は淡黄色の羊毛状毛がある。子房は披針状卵形、緑色、長さ1.7~2㎜。花柱は長さ2.5~4㎜。花盤は淡黄色、子房の腹側につき、長さは子房の長さの1/2以下、長さ1.2㎜。蒴果は円筒形、先は鋭形、長さ10~14.5㎜、宿存する咢の長さの2.5~3倍。種子は角(かど)があり、長さ0.37~0.41㎜×幅0.23~0.31㎜。長さ/幅・比は1.5以下、小凹点があり(scrobiculate)、星状の突起と散在する網目がある。花期は8~10月。

2 Bonnaya ciliata (Colsm.) Spreng.  スズメノトウガラシモドキ 雀の唐辛子擬
  synonym Lindernia ciliata (Colsm.) Pennell
 日本(琉球諸島)、中国、インド、ネパール、カンボジア、ミャンマー、ラオス、ベトナム、マレーシア、フィリピン、ニューギニア、オーストラリア原産。中国名は刺齿泥花草 ci chi ni hua cao 。北アメリカに帰化。湿った場所、水田、草原、荒地、小道端などに生える。
 1年草、高さ5~20㎝。茎は緩く、分枝し、4稜形、直立又は斜上し、無毛だが節にまばらに粗毛がある。葉は羽状脈、無柄、長円形~楕円形、先は円形、基部はくさび形又は抱茎、長さ1~2.5 (~3.3)㎝×幅0.5~1.1㎝、縁は鋭鋸歯、歯が(6) 10~15対あり、両面とも無毛、たまに、下面に芒状の粗毛が散在する。花序は総状花序、頂生、各花の基部に苞がつき、苞は小さく、線状披針形、長さ3.1~7 (~9.5)㎜。花柄は対生、斜上し、花時に長さ1.5~3.5㎜、果時に長さ3~7.5㎜。咢は5深裂し、裂片は錐形尖鋭形、花時に長さ1.8~2.8㎜、果時に長さ3.2~4.4㎜、狭い薄膜質の縁をもち、まばらに縁毛があり、無毛。花冠は白色又は淡ピンク色、長さ 5.5~7㎜、花冠筒部は外面に腺があり、内側は無毛。下唇は3個の円い裂片をもち、中裂片は側裂片より大きく、中裂片にピンク色の斑紋があり、長さ3㎜×幅4.2㎜・以下。上唇は長円形、凹形、長さ4㎜×幅2.5㎜・以下。雄しべは2本、花糸は長さ0.9㎜以下。葯は長さ0.4㎜以下。仮雄しべは2本、こん棒形、先は鈎形、長さ1.5㎜以下、白色、腺があり、基部に直軟毛があり、先は淡ピンク色~ピンク色。子房は楕円形、長さ0.8㎜。花柱は長さ4㎜以下。花盤は淡黄色、子房の腹側につき、長さは子房の長さの1/2以下、長さ0.4㎜。蒴果は円筒形、先は尖鋭形、長さ7~14㎜×幅0.8~1.2㎜、宿存する咢の長さの3倍。種子は角(かど)があり、不規則な三角形、長さ0.39~0.48㎜×幅0.30~0.37㎜、長さ/幅・比は1.35以下、小凹点があり(scrobiculate)、星状の突起と散在する網目がある。花期と果期は夏~冬。

3 Bonnaya multiflora Bonati
  synonym Vandellia multiflora (Bonati) T. Yamaz.
  synonym Lindernia viatica (Kerr ex Barnett) Philcox
  synonym Lindernia vitacea (Kerr ex Barnett) Philcox
  synonym Lindernia bonatii (T. Yamaz.) Philcox
 台湾、カンボジア、タイ、ベトナム原産。中国名は擬泥花草

4 Bonnaya oppositifolia (Retz.) Spreng.  タイワンヒメクチバシグサ
  synonym Vandellia oppositifolia (Retz.) Haines,
  synonym Lindernia oppositifolia (Retz.) Mukherjee
 インド原産。

5 Bonnaya ruellioides (Colsm.) Spreng.  クチバシグサ
  synonym Lindernia reptans (Roxb.) F. Muell.
  synonym Lindernia ruellioides (Colsmann) Pennell
  synonym Bonnaya reptans (Roxburgh) Sprengel
 中国、インド、ミャンマー、カンボジア、ラオス、ベトナム、マレーシア、フィリピン、ニューギニア原産。中国名は旱田草 han tian cao 。

6 Bonnaya tenuifolia (Colsm.) Spreng.  ヒメクチバシグサ
  synonym Vandellia tenuifolia (Colsm.) Haines 
  synonym Lindernia tenuifolia (Colsm.) Alston
 中国、台湾、インド、スリランカ、カンボジア、ラオス、ベトナム、インドネシア、インドネシア、マレーシアフィリピン、ニューギニア原産。中国名は细叶母草 xi ye mu cao

参考

1) Flora of China
 Lindernia  
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=118628
2) Plants of the World Online | Kew Science
 Bonnaya  
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:330102-2
3)GRIN
 Bonnaya  
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=22795
4) (PDF) The phylogeny of Linderniaceae ? The new genus ...
 The phylogeny of Linderniaceae – The new genus Linderniella, and
 new combinations within Bonnaya, Craterostigma, Lindernia,
 Micranthemum, Torenia and Vandellia  
https://www.researchgate.net/publication/259762272_The_phylogeny_of_Linderniaceae_-_The_new_genus_Linderniella_and_new_combinations_within_Bonnaya_Craterostigma_Lindernia_Micranthemum_Torenia_and_Vandellia
5) Willdenowia, 43(2) : 209-238 (2013)Fischer E., Schäferhoff B.
 and Kai Müller K. 2013.
 The phylogeny of Linderniaceae – The new genus Linderniella, and
 new combinations within Bonnaya, Craterostigma, Lindernia,
 Micranthemum, Torenia and Vandellia
6) 植物研究雑誌 Journ. Jap. Bot. Vol. 29 No.10 p299-306(1954)
 山崎敬:東亜産アゼナ属,ウリクサ属とその類縁1
7) 植物研究雑誌J. Jap. Bot.30(6): 171–180.(1955)
 山崎敬特:東亜産アゼナ属,ゥPクサ属,ノモナウリクサ属とその類縁3
8) 植物研究雑誌 55(11): 321–327.(1980)
 原 寛 1980. 東亜植物註解 (8). アゼトウガラシ
9) 植物研究雑誌J. Jpn. Bot. 92(5): 307–308 (2017)
 大橋広好:シロバナアゼトウガラシ(アゼナ科)の新学名
10) A General History of the Dichlamydeous Plants, 第 4 巻
 Vandellia plant
11) Willdenowia, 43(2) : 209-238 (2013)Fischer E.,
 Schäferhoff B. and Kai Müller K. 2013.
 The phylogeny of Linderniaceae – The new genus Linderniella,
 and new combinations within Bonnaya, Craterostigma,
 Lindernia, Micranthemum, Torenia and Vandellia
12) Australian Systematic Botany · December 2014 :
 Yi-Shuo Liang , Jenn-Che Wang
 A systematic study of Bonnaya section Bonnaya (Linderniaceae)
13) A General History of the Dichlamydeous Plants,
 Comprising Complete ..genus Bonnaya description