シロバナマンサク 白花満作
Flora of Mikawa
マンサク科 Hamamelidaceae シロバナマンサク属
別 名 | フォザギラ・マヨール |
英 名 | large witch alder , large fothergilla , mountain witch alder |
学 名 | Fothergilla major Lodd. |
花 期 | 4~5月 |
高 さ | 0.7~6.5m |
生活型 | 落葉低木 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 外来種 USA南東部原産 |
撮 影 | 浜松市 19.4.15 |
シロバナマンサクはマンサク科シロバナマンサク属の観賞用の栽培種。シロバナマンサク属は米国にFothergilla majorと小型のFothergillagardeniiの2種ある。シロバナマンサクはFothergilla majorを指すが、両者のハイブリッドも作り出され、ハイブリッドが混同されていたこともあり、区別せずにシロバナマンサクと呼ばれることも多い。よく栽培されている
'Mount Airy'はFothergilla majorの品種とされていたが、ハイブリッドである。
低木、高さ0.7~6.5m。枝は頑丈。托葉は長さ2.8~7(~10.2)㎜。葉柄は長さ3~10(~18)㎜。葉身は広楕円形又はやや円形~倒卵形、非対称、長さ2.5~13.5㎝×幅4.2~12.5㎝、基部は円形~切形、まれに楔形、しばしば、斜め、下部の縁は全縁、上部の縁は粗く、強い波形(sinuate)~波形(repand)、まれに全縁、先は短い尖鋭形~円形で微突形、下面は粉白色又は緑色、上面は緑色、両面に星状毛があるか又はほぼ無毛、側脈は (4~)5~6(~7)対。花序柄がほぼ無~短く、花序は長さ3~6㎝× 幅2~3㎝。咢片は果時に宿存する。雄しべは(10~)22~34本。花糸は長さ6~17㎜。穂状花序は果時に長さ 3.5~7㎝×幅1.5~2.5㎝。蒴果は長さ5.5~13㎜。種子は長さ 5~6(~8)㎜、先は尖る。 2n =72。花期は4~5月。
落葉低木、普通、多幹、短い匍匐枝を出し、しばしば密に群生し、芳香又は樹脂は無い。小枝、葉、花芽には星状毛がある。成長した枝の樹皮は薄灰色、平滑。休眠中の芽は裸で、密に星状毛がある。頂芽には短柄があるか又は無柄、2~4個の鱗片が基部を抱く。葉は短い葉柄がある。葉身は楕円形~倒卵形~長円形~卵形~円形に近く、分裂せず、羽状脈、基部は斜めの楔形~切形~円形、縁は透明、円鋸歯~鋸歯状歯状、たまに波打ち~全縁、先は円形~鋭形。花序は頂生、長く、花が多数つき、花序柄は無又は短。花は両性、芳香があり、基部の花は機能的に雄性、葉の展開前に生じる。咢片は5~7(~9)個、直立、小さく、不規則、浅い鐘形の花托筒を形成し、雄しべ群をつける。咢片は合着する。花弁は無い。雄しべは12~32本、目立ち、花托筒の縁に遠心的につく。花糸は白色、長さ4~17㎜、目立ち、最も長い花糸は上部がやや棍棒形。葯は2個のフラップにより裂開する。仮雄しべは無い。子房はその長さの約1/3が花托筒につく。花柱は2個、角(つの)状になり、先端が反曲する。蒴果は3個以上のグループでつき、花柱の嘴が突出し、咢の縁や上部に伏した星状毛が長い直毛に混じり、胞背裂開。種子は蒴果に2個、赤褐色、光沢があり、骨質、翼は無い。x = 12。
世界に2種あり、北アメリカ東部の温帯に分布する。
synonym Fothergilla monticola Ashe
synonym Rhodoleia forrestii Chun et Exell
synonym Rhodoleia parvipetala Tong
USA南東部原産。英名large witch alder , large fothergilla , mountain witch alder。
低木、高さ0.7~6.5m。枝は頑丈。托葉は長さ2.8~7(~10.2)㎜。葉柄は長さ3~10(~18)㎜。葉身は広楕円形又はやや円形~倒卵形、非対称、長さ2.5~13.5㎝×幅4.2~12.5㎝、基部は円形~切形、まれに楔形、しばしば、斜め、下部の縁は全縁、上部の縁は粗く、強い波形(sinuate)~波形(repand)、まれに全縁、先は短い尖鋭形~円形で微突形、下面は粉白色又は緑色、上面は緑色、両面に星状毛があるか又はほぼ無毛、側脈は (4~)5~6(~7)対。花序柄がほぼ無~短く、花序は長さ3~6㎝× 幅2~3㎝。咢片は果時に宿存する。雄しべは(10~)22~34本。花糸は長さ6~17㎜。穂状花序は果時に長さ 3.5~7㎝×幅1.5~2.5㎝。蒴果は長さ5.5~13㎜。種子は長さ 5~6(~8)㎜、先は尖る。 2n =72。花期は4~5月。
品種) 'Arkansas Beauty' , 'Bulkyard' , 'Klmg' , Mystic Harbor = 'Klmg' , Monticola Group , (Monticola Group) 'Huntsman'
2 Fothergilla gardenii L. フォザギラ・ガーデニー
synonym Fothergilla carolina (Linnaeus) Britton
synonym Fothergilla parvifolia Kearney
ÙSA南東部原産。英名はdwarf fothergilla , dwarf witch alder , coastal fothergilla。
低木、高さ0.3~1(~2)m。枝は細い。托葉は長さ1.5~4(~6.1)㎜。葉柄は長さ3~8(~12)㎜。葉身は楕円状長円形、倒卵形、又はやや円形、対称形、長さ1.9~6㎝×幅1.3~4.5㎝、基部は
円形~切形、まれに斜め、下部の縁は全縁、上部の縁は歯状で歯が微突形又は全縁、先は鋭形~鈍形~円形、下面は粉白色又は緑色、上面は緑色、両面に星状毛があり、側脈は4~5対。 花序柄は無又は短く、花序は長さ1.5~4.2㎝×幅1.5~3.5㎝。咢片は果時に廃れる。雄しべは12~24本。花糸は長さ4~12㎜。穂状花序は果時に長さ2.3~4.3㎝×幅1.5~2㎝。蒴果は長さ6~12㎜。種子は長さ4~6㎜、先は鈍い。 2n = 48。花期は3~5月。
品種) 'Appalachia' , 'Bill's True Dwarf' , 'Blue Mist' , 'Brian Upchurch' , 'Glaucophylla' , 'Harold Epstein' , 'Jane Platt' , 'Suzanne' , 'Zundert'
3 Fothergilla × intermedia Ranney & Fantz.
Fothergilla majorとFothergilla gardeniiの交雑種。英名はhybrid fothergilla , witch-alder。
Fothergilla majorは高地に生え、Fothergilla gardeniiは海岸に生え、分布域が異なり、自然では交雑しない。1970年代に多くの農園で2種を育て、新品種が作り出された。初期には小型で、花が多く、紅葉が長く続くものが多かったため、Fothergilla gardeniiの品種として扱われた。その後、2種のハイブリッドであることが判明し、2007年に× intermediaとされ、現在はこれが一般的である。
品種) Beaver Creek = 'Klmtwo' , 'Blue Shadow' , 'Klmfifteen' , 'Klmsixteen' , May Bouquet = 'Klmsixteen' , 'Mount Airy' , 'Red Licorice' , Red Monarch = 'Klmfifteen' , 'Sea Spray' , 'Windy City'
Fothergilla
Fothergilla × intermedia
‘Mount Airy’ is a hybrid fothergilla
低木、高さ0.7~6.5m。枝は頑丈。托葉は長さ2.8~7(~10.2)㎜。葉柄は長さ3~10(~18)㎜。葉身は広楕円形又はやや円形~倒卵形、非対称、長さ2.5~13.5㎝×幅4.2~12.5㎝、基部は円形~切形、まれに楔形、しばしば、斜め、下部の縁は全縁、上部の縁は粗く、強い波形(sinuate)~波形(repand)、まれに全縁、先は短い尖鋭形~円形で微突形、下面は粉白色又は緑色、上面は緑色、両面に星状毛があるか又はほぼ無毛、側脈は (4~)5~6(~7)対。花序柄がほぼ無~短く、花序は長さ3~6㎝× 幅2~3㎝。咢片は果時に宿存する。雄しべは(10~)22~34本。花糸は長さ6~17㎜。穂状花序は果時に長さ 3.5~7㎝×幅1.5~2.5㎝。蒴果は長さ5.5~13㎜。種子は長さ 5~6(~8)㎜、先は尖る。 2n =72。花期は4~5月。
シロバナマンサク(フォザギラ)属
family Hamamelidaceae - genus Fothergilla落葉低木、普通、多幹、短い匍匐枝を出し、しばしば密に群生し、芳香又は樹脂は無い。小枝、葉、花芽には星状毛がある。成長した枝の樹皮は薄灰色、平滑。休眠中の芽は裸で、密に星状毛がある。頂芽には短柄があるか又は無柄、2~4個の鱗片が基部を抱く。葉は短い葉柄がある。葉身は楕円形~倒卵形~長円形~卵形~円形に近く、分裂せず、羽状脈、基部は斜めの楔形~切形~円形、縁は透明、円鋸歯~鋸歯状歯状、たまに波打ち~全縁、先は円形~鋭形。花序は頂生、長く、花が多数つき、花序柄は無又は短。花は両性、芳香があり、基部の花は機能的に雄性、葉の展開前に生じる。咢片は5~7(~9)個、直立、小さく、不規則、浅い鐘形の花托筒を形成し、雄しべ群をつける。咢片は合着する。花弁は無い。雄しべは12~32本、目立ち、花托筒の縁に遠心的につく。花糸は白色、長さ4~17㎜、目立ち、最も長い花糸は上部がやや棍棒形。葯は2個のフラップにより裂開する。仮雄しべは無い。子房はその長さの約1/3が花托筒につく。花柱は2個、角(つの)状になり、先端が反曲する。蒴果は3個以上のグループでつき、花柱の嘴が突出し、咢の縁や上部に伏した星状毛が長い直毛に混じり、胞背裂開。種子は蒴果に2個、赤褐色、光沢があり、骨質、翼は無い。x = 12。
世界に2種あり、北アメリカ東部の温帯に分布する。
シロバナマンサク属の主な種と園芸品種
1 Fothergilla major Lodd. シロバナマンサク 白花満作 (フォザギラ・マヨール)synonym Fothergilla monticola Ashe
synonym Rhodoleia forrestii Chun et Exell
synonym Rhodoleia parvipetala Tong
USA南東部原産。英名large witch alder , large fothergilla , mountain witch alder。
低木、高さ0.7~6.5m。枝は頑丈。托葉は長さ2.8~7(~10.2)㎜。葉柄は長さ3~10(~18)㎜。葉身は広楕円形又はやや円形~倒卵形、非対称、長さ2.5~13.5㎝×幅4.2~12.5㎝、基部は円形~切形、まれに楔形、しばしば、斜め、下部の縁は全縁、上部の縁は粗く、強い波形(sinuate)~波形(repand)、まれに全縁、先は短い尖鋭形~円形で微突形、下面は粉白色又は緑色、上面は緑色、両面に星状毛があるか又はほぼ無毛、側脈は (4~)5~6(~7)対。花序柄がほぼ無~短く、花序は長さ3~6㎝× 幅2~3㎝。咢片は果時に宿存する。雄しべは(10~)22~34本。花糸は長さ6~17㎜。穂状花序は果時に長さ 3.5~7㎝×幅1.5~2.5㎝。蒴果は長さ5.5~13㎜。種子は長さ 5~6(~8)㎜、先は尖る。 2n =72。花期は4~5月。
品種) 'Arkansas Beauty' , 'Bulkyard' , 'Klmg' , Mystic Harbor = 'Klmg' , Monticola Group , (Monticola Group) 'Huntsman'
2 Fothergilla gardenii L. フォザギラ・ガーデニー
synonym Fothergilla carolina (Linnaeus) Britton
synonym Fothergilla parvifolia Kearney
ÙSA南東部原産。英名はdwarf fothergilla , dwarf witch alder , coastal fothergilla。
低木、高さ0.3~1(~2)m。枝は細い。托葉は長さ1.5~4(~6.1)㎜。葉柄は長さ3~8(~12)㎜。葉身は楕円状長円形、倒卵形、又はやや円形、対称形、長さ1.9~6㎝×幅1.3~4.5㎝、基部は
円形~切形、まれに斜め、下部の縁は全縁、上部の縁は歯状で歯が微突形又は全縁、先は鋭形~鈍形~円形、下面は粉白色又は緑色、上面は緑色、両面に星状毛があり、側脈は4~5対。 花序柄は無又は短く、花序は長さ1.5~4.2㎝×幅1.5~3.5㎝。咢片は果時に廃れる。雄しべは12~24本。花糸は長さ4~12㎜。穂状花序は果時に長さ2.3~4.3㎝×幅1.5~2㎝。蒴果は長さ6~12㎜。種子は長さ4~6㎜、先は鈍い。 2n = 48。花期は3~5月。
品種) 'Appalachia' , 'Bill's True Dwarf' , 'Blue Mist' , 'Brian Upchurch' , 'Glaucophylla' , 'Harold Epstein' , 'Jane Platt' , 'Suzanne' , 'Zundert'
3 Fothergilla × intermedia Ranney & Fantz.
Fothergilla majorとFothergilla gardeniiの交雑種。英名はhybrid fothergilla , witch-alder。
Fothergilla majorは高地に生え、Fothergilla gardeniiは海岸に生え、分布域が異なり、自然では交雑しない。1970年代に多くの農園で2種を育て、新品種が作り出された。初期には小型で、花が多く、紅葉が長く続くものが多かったため、Fothergilla gardeniiの品種として扱われた。その後、2種のハイブリッドであることが判明し、2007年に× intermediaとされ、現在はこれが一般的である。
品種) Beaver Creek = 'Klmtwo' , 'Blue Shadow' , 'Klmfifteen' , 'Klmsixteen' , May Bouquet = 'Klmsixteen' , 'Mount Airy' , 'Red Licorice' , Red Monarch = 'Klmfifteen' , 'Sea Spray' , 'Windy City'
参考
1) Flora of North AmericaFothergilla
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=220005331
2)Fothergilla × intermedia 'Blue Shadow' - Plant FinderFothergilla × intermedia
http://www.missouribotanicalgarden.org/PlantFinder/PlantFinderDetails.aspx?taxonid=268001&isprofile=1&gen=Fothergilla
3)Fothergilla 'Mount Airy' - Plant Finder - Missouri Botanical Garden‘Mount Airy’ is a hybrid fothergilla
http://www.missouribotanicalgarden.org/PlantFinder/PlantFinderDetails.aspx?taxonid=245775