シマトネリコ 島十練子

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Flora of Mikawa

モクセイ科 Oleaceae トネリコ属

別 名 タイワンシオジ、タイワントネリコ、タイトウシオジ、ケタイトウシオジ
中国名 光蜡树 guang la shu
英 名 evergreen ash, evergreen ash tree, evergreen flowering ash, flowering ash, Formosan ash , Griffith's ash , Philippine ash , Himalayan ash
学 名 Fraxinus griffithii C.B.Cl
Fraxinus griffithii C.B.Clarke var. kosyunensis (K.Mori) T.Yamaz.
シマトネリコの花序
シマトネリコの花序2
シマトネリコの葉
シマトネリコの幹
シマトネリコの幹2
シマトネリコ
シマトネリコ小葉表
シマトネリコ小葉裏
花 期 4~7月
高 さ (5)10~20m
生活型 常緑高木、半常緑高木
生育場所 庭、公園
分 布 在来種 沖縄、中国、台湾、インド、バングラディシュ、フィリピン、ミャンマー、ベトナム、インドネシア
撮 影 豊橋市    15.6.13
最近、庭木、街路樹として植えられることが多く、普通に見られるようになった。カブトムシが集まる木としても知られ、カブトムシによる食害が報告されている。オーストラリアではクイーンズランドの南東部に広く植林され、広がっている。
 インドネシアのパンクール(ブスキ州、ジャワ東部)では1900年以前に葉がアヘンの偽物(代替)として使われた。マドゥラ語名(Madurese name)はアヘンの木を意味する。葉を乾燥して砕き、タバコに混ぜ、トウモロコシの苞(klobots)に包み、葉巻きをつくる。煙を吸うと二級品のアヘンと同じような臭いと味がするが、アヘンのような効果はなく、少しのアヘン中毒も起こさない。ルソン島では木材が彫刻に使われ、フローレス島では樹皮が下剤として使われた。ジャワ島ではコーヒーの日よけの木とされ、ときに街路樹とされている。
 高さ(5)10~20mの常緑高木、寒くなる場所では半常緑低木。樹皮は灰褐色、円形の皮目があり、古い幹は樹皮が剥がれ、緑色、褐色、クリーム色のまだらになる。小枝は短毛があるか又はほぼ無毛。蕾は裸状。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ10~25㎝、葉柄は長さ3~8㎝、葉軸は無毛又は微軟毛がある。小葉は5~7(11)個つき、小葉柄は長さ5~10㎜、狭い翼がある。小葉の葉身は卵形~披針形、長さ2~10(14)㎝、幅1~5㎝(基部の対は普通小さい)、革質~薄い革質、葉上面は無毛、光沢があり、葉裏面には腺点がある。葉の基部は鈍形~円形~漸尖して葉柄、斜形、全縁、先は傾いて尖頭~尖鋭形、一次側脈は5~6(10)対、不明瞭まれに明瞭。頂部につく円錐花序は長さ10~25㎝、広がり、多数の小さな花をつける。苞はへら状線形、長さ3~10㎜、葉状、初めほぼ無毛。花は両性、花は葉の展開後に開花する。花柄は細く、長さ2~4㎜。萼は鐘形、長さ約1㎜、微軟毛があるか又は無毛、ほぼ全縁~広三角状の歯がある。花冠は白色、裂片は4個、ボート形、長さ約2㎜。雄しべは黄色、2個、花冠の長さとほぼ同長。翼果は広披針状へら形、長さ2.5~3㎝、幅4~5㎜、翼が小堅果の中間まで沿着し、初め緑色、その後ピンク色を帯び、やがて褐色になる。花期は4~7月。果期は7~11月。2n=46。

トネリコ属

  family Oleaceae - genus Fraxinus

 高木、まれに低木、落葉まれに常緑。葉は奇数羽状複葉、対生又はまれに枝先で輪生。葉柄や小葉柄はしばしば基部が太くなる。花序は枝の先で頂生又は腋生。あるいは前年枝で側生、円錐花序。苞は線形~披針形、早落性又は欠く。花は小さく、単性、両性、又は雑性花(polygamous:単性花と両性花をもつ)。咢は4歯又は不規則に分裂し、ときに無い。花冠は白色~帯黄色、4裂、基部まで分裂又は分裂しない。雄しべは2本、花冠裂片の基部につく。花糸は短く、花時に突き出る。胚珠は各室に2個、垂れ下がる。花柱は短い。柱頭は±2裂。果実は翼果、先に長い翼をもつ。種子は普通、1個、卵状長円形。胚乳は肉質。子葉は直立。
 世界に約60種あり、主に北半球の温帯と亜熱帯に分布する。

トネリコ属属の主な種と園芸品種

1 Fraxinus americana L.  アメリカトネリコ 
 北アメリカ(USA)原産。英名はwhite ash , American ash
品種) 'Autumn Purple' , 'Empire' , 'Fine Margin' (v) , 'Longifolia' , 'Rosehill' , 'Skycole' , 'Visart'

2 Fraxinus angustifolia Vahl  ホソバトネリコ 細葉十練子
 ヨーロッパ、南西アジア、北アフリカ原産。英名はnarrow-leafed ash
品種) 'Charles Bommes' , 'Elegantissima' , 'Flame' , 'Monophylla' , 'Pendula' , 'Raywood' , 'Variegata' (v)
2-1 Fraxinus angustifolia subsp. oxycarpa (M.Bieb. ex Willd.) Franco & Rocha Afonso
  synonym Fraxinus oxycarpa M.Bieb. ex Willd.
 ヨーロッパ、南西アジア、北アフリカ原産。英名はclaret ash
品種) 'Golden Desert' , 'Golden Stem Ash' , 'Raywood'

3 Fraxinus apertisquamifera H.Hara  ミヤマアオダモ 深山青梻
 日本固有種(本州の中部地方、四国)。愛知県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。別名はコバシジノキ。
 落葉小高木。高さ7~8m。枝はやや細く無毛。葉は対生し、奇数羽状複葉、葉柄を含めて長さ10~20cm、葉柄や羽軸は無毛。小葉は7~9個、長楕円形、長さ4~12cm×幅1.5~4cm、先は尖鋭形、縁には細鋸歯があり、下面の中肋沿いに開出毛がある。小葉柄はほとんどない。冬芽の芽鱗(頂芽)は先が開出し(V字に割れ)、褐色の毛がある。新枝の先端に円錐花序をつける。花は白色。花弁は4個、線形。翼果は狭倒披針形、長さ2.5~3cm×幅約5mm。花期は5月。

4 Fraxinus bungeana DC.  ヒメトネリコ 姫十練子
 中国原産。中国名は小叶梣 xiao ye qin
5 Fraxinus chiisanensis Nakai  トネリコヤチダモ 
 朝鮮固有種。
6 Fraxinus chinensis Roxb.  コウリョウトネリコ 広義
  synonym Fraxinus rhynchophylla Hance var. densata (Nakai) Y.N.Lee
  synonym Fraxinus densata Naka
  synonym Fraxinus szaboana Lingelsh.
 日本、朝鮮、中国、ロシア、ベトナム原産。中国名は白蜡树 bai la shu。英名はChinese ash。
 高木、高さ3~20m。小枝は無毛又はまばらに微細な絨毛~綿毛がある。芽は広卵形又は円錐形、褐色の綿毛があるか又は腺毛がある。葉は長さ12~35㎝。葉柄は長さ3~9㎝。葉軸は初め微軟毛又は直軟毛があり、小葉の結合点は無毛又は密に毛がある。小葉は3~7(~9)個、小葉柄は長さ2~15mm。小葉の葉身は広卵形~卵形~披針形又は楕円形~倒卵状披針形、長さ4~16㎝×幅2~7㎝(頂小葉はかなり大きい)、紙質~やや革質、無毛又は絨毛があり、ときに下面の脈だけに絨毛があり、基部は鈍径又はくさび形、縁は規則的な鋸歯~円鋸歯、ときに下半部が全縁、先は鋭形~長い尖鋭形~尾状。1次側脈は5~10対。円錐花序は頂生又は側生、長さ5~10㎝。花は雌雄異株、開花は葉の展開と同時。雄花は密集する。咢は円蓋形、長さ1~1.5mm。花冠は無い。雌花はまばらにつく。咢は筒状、長さ2~3mm。翼果はへら形~ごく細いへら形、長さ2.5~4㎝×幅3~7(~15)mm、翼は小堅果の中間~下部まで沿下する。
6-1 Fraxinus chinensis subsp. chinensis コウリョウトネリコ
 朝鮮、中国、ベトナム原産。  小葉は(3~)5~7(~9)個、卵形~卵状披針形~披針形又は楕円形~倒卵状長円形。頂小葉は長さ(4~)7~10(~12)㎝×幅2~4(~6)㎝、下面の中肋の基部の横に絨毛があり、稀に綿毛があるか又はほとんど無毛、縁には明瞭に鋸歯があり、先は短~長の尖鋭形。1次脈は6~12対。翼果はへら形~ごく細いへら形、長さ3~3.5(~4)㎝×幅3.5~7(~15)mm。花期は4~5月。果期は7~9月。
6-2 Fraxinus chinensis subsp. rhynchophylla (Hance) E. Murray トネリコ 十練子
  synonym Fraxinus japonica Blume ex K. Koch.  [YList]
  synonym Fraxinus chinensis var. rhynchophylla (Hance) Hemsley
  synonym Fraxinus rhynchophylla Hance
 日本(本州の中部地方以北)、朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は花曲柳 hua qu liu。
 小葉は3~7個、頂小葉は広卵形委~楕円形、ときに±披針形、長さ(4~)5~9(~12)㎝×幅(2.5~)3.5~5(~7)㎝、下面の基部の横に絨毛~綿毛があり、ときに帯褐色になり、縁は円鋸歯縁、先は短い尖鋭形~尖鋭形~尾状、1次脈は(5~)6~9対。翼果は狭いへら形~ごく狭いへら形、長さ2.5~4㎝×幅4.5~7mm。花期は4~5月。果期は9~10月。
7 Fraxinus excelsior L.  セイヨウトネリコ 西洋十練子
  synonym Fraxinus excelsior var. communis Aiton
 ヨーロッパ、西アジア原産。英名はcommon ash , weeping ash , European ash。
 落葉高木、高さ12~18(43)m、樹冠は細い。樹皮は灰色、若木は平滑、成木には縦溝ができる。冬芽は黒色、頂芽は長さ5~10mm。葉は対生、長さ30㎝以下、 羽状複葉。小葉は小葉柄が無く、対生、無毛又はほぼ無毛、無托葉、普通長さ約7㎝以下、披針形~卵形、微突頭~尖鋭形、鋸歯がある。3性(trioecious)又は類雌雄混株(subdioecious)で、雄樹、両性樹、雌樹がある。花は短い腋生の円錐花序につき、葉の展開前に開花し、帯紫色、花被を欠く。両性花は1個の子房と2個の下位の紫色の雄しべからなる。雌性先熟で自家稔性。雄花は子房が未発達。雌花は葯が未発達又は痕跡。合成心皮の子房は4個の胚珠をもつが、普通1個だけ(まれに2個)が稔性。翼果は長さ約3~4㎝、熟すと淡褐色。
品種) 'Allgold' , 'Althena' , 'Argenteovariegata' (v) , 'Atlas' , 'Aurea' , 'Aurea Pendula' , 'Aureafolia' , 'Crispa' , 'Diversifolia Pendula' , 'Doorenbos' , 'Erosa' , 'Eureka' , 'Geessink' , 'Globosa' , 'Hessei' , 'Heterophylla Pendula' , 'Jaspidea' , 'Longibotrys' , 'Nana' , 'Pendula' , 'Pendula Wentworthii' , 'R.E. Davey' , 'Stanway Gold' , 'Westhof's Glorie' , 'Wheelie Bin' (v)

8 Fraxinus griffithii C.B.Clarke  シマトネリコ 島十練子
  synonym Fraxinus griffithii C.B.Clarke var. kosyunensis (K.Mori) T.Yamaz.
  synonym Fraxinus formosana Hayata  シマトネリコ synonymFraxinus eedenii Boerl. et Kooord.
 日本、中国、台湾、インド、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム、インドネシア、フィリピン原産。中国名は光蜡树 guang la shu  高さ(5)10~20mの常緑高木、寒くなる場所では半常緑低木。樹皮は灰褐色、円形の皮目があり、古い幹は樹皮が剥がれ、緑色、褐色、クリーム色のまだらになる。小枝は短毛があるか又はほぼ無毛。蕾は裸状。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ10~25㎝、葉柄は長さ3~8㎝、葉軸は無毛又は微軟毛がある。小葉は5~7(11)個つき、小葉柄は長さ5~10㎜、狭い翼がある。小葉の葉身は卵形~披針形、長さ2~10(14)㎝、幅1~5㎝(基部の対は普通小さい)、革質~薄い革質、葉上面は無毛、光沢があり、葉裏面には腺点がある。葉の基部は鈍形~円形~漸尖して葉柄、斜形、全縁、先は傾いて尖頭~尖鋭形、一次側脈は5~6(10)対、不明瞭まれに明瞭。頂部につく円錐花序は長さ10~25㎝、広がり、多数の小さな花をつける。苞はへら状線形、長さ3~10㎜、葉状、初めほぼ無毛。花は両性、花は葉の展開後に開花する。花柄は細く、長さ2~4㎜。萼は鐘形、長さ約1㎜、微軟毛があるか又は無毛、ほぼ全縁~広三角状の歯がある。花冠は白色、裂片は4個、ボート形、長さ約2㎜。雄しべは黄色、2個、花冠の長さとほぼ同長。翼果は広披針状へら形、長さ2.5~3㎝、幅4~5㎜、翼が小堅果の中間まで沿着し、初め緑色、その後ピンク色を帯び、やがて褐色になる。花期は4~7月。果期は7~11月。2n=46。
9 Fraxinus insularis Hemsl.  シマタゴ 
  synonym Fraxinus retusa Champ. ex Benth.
  synonym Fraxinus floribunda auct. non Wall.
  synonym Fraxinus floribunda Wall. subsp. insularis (Hemsl.) S.S.Sun
 日本(九州、沖縄)、中国、台湾原産。中国名は苦枥木 ku li mu。

10 Fraxinus japonica Blume ex K.Koch  トネリコ 十練子  ⇒6-2
  synonym Fraxinus chinensis subsp. rhynchophylla (Hance) A.E.Murray  [Kewscience]
10-1 Fraxinus japonica Blume ex K.Koch f. intermedia (Nakai) H.Hara  ナガミトネリコ 
 果実の幅が3~4mmと細いもの。
10-2 Fraxinus japonica Blume ex K.Koch f. stenocarpa (Koidz.) T.Yamaz.  デワノトネリコ 
  synonym Fraxinus japonica Blume ex K.Koch var. stenocarpa (Koidz.) Ohwi
 東北地方に分布。果実の先が尖るもの。

11 Fraxinus lanuginosa Koidz. ケアオダモ 広義
 日本(北海道、本州、四国、九州)、千島原産。英名はJapanese ash。
 落葉高木、高さ10~15m、幹は直径50㎝以下。樹皮は平滑、暗灰色。冬芽は淡ピンク褐色~灰褐色、密に灰色の短毛で覆われる。葉は対生、奇数羽状複葉、長さ10~15㎝。小葉は3~7個つく。小葉は広卵形、長さ4~7㎝×幅2~4㎝、上面は無毛又はわずかに脈上に毛がある。下面は脈上に毛が散生又は脈上に開出毛が密生する。葉縁は細かい鋸歯縁、小葉柄は短く不明瞭。花は円錐花序につき、新しい葉の展開後に生じる。花弁は4枚、幅が狭く長さ5~7mm、クリーム白色。両性花は雌しべ1本と雄しべ2本。雄花は雌しべが無く、雄しべは2本。果実は細い翼果、長さ2~4㎝×幅3~5mm、帯赤色、褐色に熟す。花期は4~5月。
品種) Koidz 0131
11-1 Fraxinus lanuginosa Koidz. f. lanuginosa  ケアオダモ 
  synonym Fraxinus sieboldiana auct. non Blume
  synonym Fraxinus sieboldiana Blume var. pubescens Koidz.
 葉の下面の脈上に開出毛が密生する。
11-2 Fraxinus lanuginosa Koidz. f. serrata (Nakai) Murata  アオダモ 青梻
  synonym Fraxinus lanuginosa Koidz. var. serrata (Nakai) H.Hara
  synonym Fraxinus sieboldiana Blume var. serrata Nakai
 別名はコバノトネリコ、アオタゴアオダモ。野球のバットの材料として知られる。
 葉裏がほとんど無毛。
11-3 Fraxinus lanuginosa Koidz. f. veltina (Nakai) Murata  ビロードアオダモ 
 葉裏全体に毛がある。

12 Fraxinus latifolia Benth. オレゴン・アッシュ
  synonym Fraxinus oregona Nutt.
 北アメリカ(カナダ、USA)西部原産。英名はOregon ash。
 高木、高さ25m以下。雌雄異株。枝は円柱形。葉は長さ12~33㎝、葉柄は無毛~微軟毛がある。小葉は5~7個、長さ2~10㎝、広楕円形~狭卵形、全縁~±鋸歯縁、下面はまばらに微軟毛があり、小葉柄は無い(又はごく短くある)。花は花弁が無い。果実は長さ28~50mm×幅5~8mm、広類円筒形、下部の約3/4に翼がある。2n=46。
品種) 'Pulverulenta'

13 Fraxinus longicuspis Siebold et Zucc.  ヤマトアオダモ 大和青梻
 日本固有種(本州、四国、九州)。別名はオオトネリコ。花に花弁がない。
 落葉高木。高さ15~25m。樹皮は淡褐色、平滑。若枝は淡褐色の縮毛があり、後に無毛になり、楕円形の皮目がある。髄はやや太い。冬芽の頂芽は大きく、長さ6~13mm。側芽は対生。芽鱗は1~2対、黄褐色の毛がある。葉痕は半円形。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ15~25cm。葉軸はややジグザグに曲がる。小葉柄は長さ5~10mm。小葉は2~4対つき、広披針形、長さ5~10cm×幅2~3cm、先は尾状、基部は広くさび形で歪み。縁は浅い鋸歯縁、上面は無毛。下面は初め淡褐色の縮毛がある。雌雄別株。葉の展開と同時に開花する。新枝の先端や葉腋に円錐花序は頂生又は腋生。花は花弁が無い。雄花は雄しべが2個、雌しべは無い。両性花は1個の雌しべと2個の雄しべからなる。葯は紫褐色。柱頭は2裂し、透明の白色。萼は杯形で小さく、不規則に深く切れ込み、果時にも残る。翼果は倒披針形、長さ3~4cm×幅4~5mm。花期は4~5月。
13-1 Fraxinus longicuspis Siebold et Zucc. var. latifolia Nakai  ツクシトネリコ 筑紫十練子
  synonym Fraxinus satsumana Koidz.
  synonym Fraxinus longicuspis Siebold et Zucc. var. pilosella (Honda) H.Hara
 小葉の幅が母種より広く、葉の下面に脈上に毛が多い。

14 Fraxinus mandshurica Rupr.  ヤチダモ 谷地梻
  synonym Fraxinus mandshurica Rupr. var. japonica Maxim.
  synonym Fraxinus nigra Marshall subsp. mandshurica (Rupr.) S.S.Sun
  synonym Fraxinus excelsissima Koidz.
 日本(北海道、本州の岐阜県以北)、朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は水曲柳 shui qu liu。英名はmanchurian Ash。
品種) 'Mancana'

15 Fraxinus nigra Marshall
 北アメリカ(カナダ、USA)東部原産。英名はblack ash , American ash。
品種) 'Fallgold'

16 Fraxinus ornus L.  マンナシオジ 
 ヨーロッパ南部、トルコ、コカサス原産。英名はmanna ash , South European flowering ash。
品種) 'Anita' , 'Arie Peters' , 'Fastigiata Pyramidalis' , 'Louisa Lady' , 'Mecsek' , 'Obelisk' , 'Rotterdam'

17 Fraxinus pallisiae Wilmott
  synonym Fraxinus holotricha Koehne
 ギリシャ、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ユーゴスラビア、北コーカサス原産。英名は Pallis' ash 。
品種) 'Moraine'

18 Fraxinus pennsylvanica Marshall  ビロードトネリコ 
 北アメリカ(カナダ、USA)原産。英名はgreen ash , red ash。
品種) Aerial™ , 'Aucubifolia' (v) , 'Bergeson' , 'Cardon' , Cimmaron = 'Cimmzam' , Dakota Centennial® , Foothills , 'Johnson' , 'Kindred' , 'Marshall’s Seedless' , 'Oahe' , 'Patmore' , Prairie Spire® , 'Summit' , 'Urbanite' , 'Variegata' (v) , 'Zundert'
18-1 Fraxinus pennsylvanica Marshall var. subintegerrima (Vahl) Fernald  ソウマシオジ 
  synonym Fraxinus lanceolata Borkh
 福島県いわき市で1930年代に野生化したものが発見され、命名された。
 葉の裏面に毛が密生する。

19 Fraxinus platypoda Oliv. シオジ 塩地
  synonym Fraxinus spaethiana Lingelsh.
 日本(本州の関東以西、四国及び九州)、中国原産。中国名は象蜡树 xiang la shu。
19-1 Fraxinus platypoda Oliv. f. nipponica (Koidz.) Yonek.  ヤマシオジ 山塩地
  synonym Fraxinus spaethiana Lingelsh. f. nipponica (Koidz.) Sa.Kurata
  synonym Fraxinus platypoda Oliv. var. nipponica (Koidz.) H.Hara ex Ohwi
  synonym Fraxinus spaethiana Lingelsh. var. nipponica (Koidz.) H.Hara
 広島県、山梨県に分布する。葉柄や葉軸に短毛がある。別名はカイシジノキ。

20 Fraxinus sieboldiana Blume  マルバアオダモ 丸葉青梻
  synonym Fraxinus mariesii Hook.f.
 日本、中国原産。中国名は庐山梣 lu shan qin。英名はflowering ash , Siebold ash。別名はホソバアオダモ、トサトネリコ。
 落葉高木。高さ5~9(15)m。幹は灰色。葉は対生し、長さ7~15㎝の奇数羽状複葉。葉柄は長さ2~3㎝。小葉は3~5(7)個つき、長さ2.5~8(10)㎝の卵形~卵状長楕円形、全縁~目立たない低鋸歯、先が尖り、基部は楔形。葉の側脈は7~10対。葉柄や葉軸に短毛と腺毛がある。枝先や葉腋に長さ7~12㎝の円錐花序を上向きにつける。雌雄異株。葉の展開後に開花する。雄花は萼が微細で目立たず、花冠が長さ5~7㎜、白色~やや黄色を帯び、線形に4全裂する。両性花は花冠がやや短い。雄しべは2個。雌しべは1個、柱頭はさじ形。子房は黒色を帯びる。翼果は紫色、長さ2~2.7㎝、幅約4㎜の線状へら形、翼の長さは半長以上あり、種子は1個入る。種子は長さ8~10㎜、線形。2n=46。花期は4~5月。
品種) 'Rising Sun' (v)
20-1 Fraxinus sieboldiana Blume var. quadrijuga (Nakai) T.B.Lee ex W.T.Lee  ハクウントネリコ 

21 Fraxinus uhdei (Wenz. [es]) Lingelsh
 メキシコ~中央アメリカ原産。英名はtropical ash , Shamel ash , Hawaiian ash , Mexican ash。
品種) 'Majestic Beauty'

22 その他ハイブリッド
品種) 'Betty' , 'Northern Gem' , 'Northern Treasure' , 'Veltheimii'

参考

1) Flora of China
 Fraxinus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=110810
2) Plants of the World Online | Kew Science
 Fraxinus
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:60452048-2
3) The Jepson Herbarium
 Fraxinus
https://ucjeps.berkeley.edu/eflora/eflora_display.php?tid=11357