シカクマメは食用に栽培されるマメ科植物。若い鞘を食べ、英名ではasparagus-peaとも呼ばれる。断面が四角形で、縦に翼が4本つくのが特徴。
　1年草又は多年草、よじ登り、塊根がある。茎は長さ2～3m又はそれ以上、無毛。托葉は背着し、卵形～披針形、長さ0.8～1.2㎝。葉柄には溝がある。小葉は卵状デルタ形、長さ4～15㎝×幅3.5～12㎝、基部は切形又は円形、先は鋭形～尖鋭形。総状花序は腋生、長さ1～10㎝花が2～12個つく。花序柄は長さ5～15㎝。小苞は類円形、直径2.5～4.5㎜。咢は鐘形、長さ約1.5㎝。旗弁は外側が緑色、内側は淡青色、直径約3.5㎝、基部に付属体があり、先は凹形。翼弁は淡青色、長さ約3㎝、爪部の中間にT形の耳をもつ。竜骨弁は白色、淡青色を帯び、わずかに内側に曲がり、基部に円い耳をもつ。豆果は黄緑色又は緑色、ときに、赤色の斑点をもち、四角形、長さ10～25(～40)㎝×幅2～3.5㎝、翼は幅が0.3～1㎝、縁に鋸歯がある。種子は8～17個、白色、黄色、褐色、黒色又は斑入り、類球形、直径0.6～1㎝、光沢があり、縁に仮種皮がある。果期は10～12月。

シカクマメ属

　　family Fabaceae －　genus　Psophocarpus

　草本、よじ登り又は平伏、まれに直立、塊根をもつ。葉は複葉、3小葉。托葉は結合部の下につく。小葉に小葉柄がある。花は単生又は腋生の総状花序につき、節が膨れる。苞は小さく、非常に早落性、小苞は大きく、膜質、しばらくは宿存する。咢は5歯、上側の2個の歯は合着し、全縁又は2裂の唇になる。花冠はライラック色又はバイオレット色、咢～突き出す。旗弁は類円形、基部に耳が付属する。翼弁は斜めの倒卵形。竜骨弁は先が内側に曲がり、鈍形。旗弁の雄しべは基部が分離、中間で筒部に合着する。葯は均一、5個、底着し、5個の背着と互生する。子房は短い柄がありる。胚珠は3～21個。花柱は内側に曲がる。柱頭は球形、密にほうき状の絨毛がある。豆果は長円形、4翼が縦にあり、種子の間に隔壁がある。種子は卵形又は長円状楕円形、仮種皮は有又は無。
　世界に約10種あり、旧世界(東半球)の熱帯に分布する。

シカクマメ属の主な種と栽培種

1 Psophocarpus tetragonolobus (L.) D.C.　 シカクマメ
　熱帯アジア原産。中国名は四棱豆 si leng dou 。英名はasparagus-pea , four-angle-bean , Goa-bean , princess-pea , winged-bean 。別名ハネミササゲ、トウサイ、ウズリン。
　1年草又は多年草、よじ登り、塊根がある。茎は長さ2～3m又はそれ以上、無毛。托葉は背着し、卵形～披針形、長さ0.8～1.2㎝。葉柄には溝がある。小葉は卵状デルタ形、長さ4～15㎝×幅3.5～12㎝、基部は切形又は円形、先は鋭形～尖鋭形。総状花序は腋生、長さ1～10㎝花が2～12個つく。花序柄は長さ5～15㎝。小苞は類円形、直径2.5～4.5㎜。咢は鐘形、長さ約1.5㎝。旗弁は外側が緑色、内側は淡青色、直径約3.5㎝、基部に付属体があり、先は凹形。翼弁は淡青色、長さ約3㎝、爪部の中間にT形の耳をもつ。竜骨弁は白色、淡青色を帯び、わずかに内側に曲がり、基部に円い耳をもつ。豆果は黄緑色又は緑色、ときに、赤色の斑点をもち、四角形、長さ10～25(～40)㎝×幅2～3.5㎝、翼は幅が0.3～1㎝、縁に鋸歯がある。種子は8～17個、白色、黄色、褐色、黒色又は斑入り、類球形、直径0.6～1㎝、光沢があり、縁に仮種皮がある。果期は10～12月。
品種)　'Hunan' , 'Thai'

参考

1） Flora of China
　Psophocarpus
　http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=127371
2) GRIN
　Psophocarpus
　https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=10051