シュウカイドウ 秋海棠
Flora of Mikawa
シュウカイドウ科 Begoniaceae ベゴニア属
別 名 | ヨウラクソウ 瓔珞草 |
中国名 | 秋海棠 qiu hai tang |
英 名 | hardy begonia |
学 名 | Begonia grandis Dryand. synonym Begonia evansiana Andr. |
花 期 | 6~9月 |
高 さ | 30~60㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 日陰の場所 |
分 布 | 帰化種 中国、マレーシア原産 |
撮 影 | 足助町 01.9.22 |
塊茎で冬を越す。葉は互生し、長さ8~15㎝。葉の形が左右非相称ないびつで、先は尖り、基部は心形、縁に鋸歯がある。茎頂の長い枝分かれした花茎の先に白色~淡紅色の花をやや垂れ下がってつける。雌雄同株。花は幅が約2.5㎝。雄花は小花梗(小花柄)が長さ0.8~2.2㎝、花被片4個。外花被片2個は大きく、内花被片2個は小さい。黄色の雄しべが多数(28~140個)、下部で合着し、球状につく。雌花は小花梗が長さ2.5~5㎝、花被片3個。外花被片2個は長さ約1.2㎝、幅約1.2㎝。内花被片は長さ約8㎜、幅約6㎜。花柱は下部で合着又は離生、下部に三角状の大きな翼をつけた子房がある。果実(蒴果)は下垂し、長さ10~12㎜、幅約7㎜の惰円形、3翼がある。花後、葉腋にむかご(珠芽)をつける。2n=26
ベゴニア(シュウカイドウ)属
family Begoniaceae - genus Begonia多年草、多肉、まれに亜低木。茎は直立、根茎を持つことが多く、又は塊茎をもち、無茎又は短い茎があり、まれに蔓性又は不定根でよじ登り、匍匐茎を伸ばす。葉は単葉、まれに掌状複葉、互生又は根生する。葉身はしばしば、斜め又は非対称、まれに対称、縁はしばしば、不規則な歯状で分裂し、たまに、全縁、葉脈は普通、掌状。葉柄は長く、弱い。托葉は膜質、普通、脱落性。花は単性、雌雄同株、まれに雌雄異株、(1)2~4個~数個、まれに多数、二又の集散花序、ときに円錐花序につき、花柄と苞がある。雄花は花被片が2又は4個、十字形、普通、外側の花被片が大きく、内側の花被片が小さい。雄しべは普通、多数。花糸は分離又は基部で合着。葯は2室、先又は側部。葯隔は先で広がり、ときに微突頭。雌花は花被片が2~5(~10)個、心皮は2~5(~7)個。子房は下位、1~3(~7)室、中軸胎座又は側膜胎座。花柱は2又は3(又はそれ以上)個、分離又は基部が融着し、1回以上又に分かれる。柱頭は膨らみ、螺旋状にねじ曲がり又はU形になり、頭状又は腎形、剛毛状のパピラがある。蒴果は乾き、ときに液果状、不等又はほぼ等しく3翼があり、まれに翼が無く、角(つの)が3、4個ある。種子は非常に多く、単褐色、長楕円形、小さく、種皮は網状。
世界に2000種以上があり、熱帯、亜熱帯に広く分布する。アフリカに約150種、中央~南アメリカに600種以上、アジアに600種以上がある。
ベゴニア属の主な種と園芸品種
1 Begonia aconitifolia A.DC. ベゴニア・アコニティフォリア
synonym Begonia faureana Garniersynonym Begonia kimusiana C.Chev.
synonym Begonia sceptrum Rodigas
ブラジル原産。英名はangel-wing begonia
亜低木、多数分枝し、直立して叢生し、高さ1~1.5m。 茎は細長く、節と節間がよく目立つ。葉は細長い非対称の三角状、基部は円形~心形、縁は不規則な切れ込み状の大きな粗い歯があり、先は長い鋭形で尖っていて、天使の羽に似ており、色は濃い緑色で銀色の斑点があり、赤みがかった葉脈が目立つ。雌雄異株。花序は円錐花序、多数のピンク色の花がつき、真珠のようなワックス状の外観を持ちます。雄しべは黄色。果実は蒴果で小さく、翼がある。花期は夏。
品種) 'Metallica' (C)
3 Begonia austrotaiwanensis Y.K.Chen et C.I.Peng ベゴニア・アウストロタイワネンシス
台湾原産。中国名は南台湾秋海棠 nan tai wan qiu hai tang。台湾南部の標高200~1000mの陰の湿った環境の岩場斜面に生える。落葉性の草本。根茎は細長く、数珠状。葉は根生する。托葉は三角形、長さ7~22㎜×幅4~9㎜。葉柄は長さ40㎝まで、無毛。葉身は広卵形で非対称、長さ13~38㎝×幅10~32㎝、脈は掌状、6~10脈あり、基部は斜めの心形、縁は不規則な鋸歯状、浅く裂け、先は尖鋭形または小突起形。花序は高さ55㎝まで。花序柄は長さ42㎝まで。苞は脱落性、対生し、狭卵形~楕円形、長さ8~12㎜×幅3.5~6.5㎜、無毛、縁は歯状、先は鋭形。花には芳香がある。雄花:花被片は4枚、ピンク色または帯紫色、外側の2枚はほぼ円形~円形、長さ1.3~3.5㎝×幅0.9~3.2㎝、内側の2枚は披針形~狭倒卵形、長さ1~3.2㎝×幅6~8㎜。雄しべは多数。花糸はない。葯は倒卵形。雌花:花被片は(2~)3(~4)枚、外側の2枚はほぼ円形または倒卵形、長さ1.6~2.3㎝×幅1.4~3.7㎝、内側の1枚は倒披針形または倒卵形、長さ1.2~2.3㎝×幅0.7~2.3㎝。子房は無毛、2室。中軸胎座、2薄膜または4裂。花柱は2個、離生。柱頭は2裂、螺旋状。蒴果はうなだれ、不均等な3翼があり、外側の翼は舌状、長さ2.7~4.6㎝×幅0.9~1.5㎝。側翼はそれより小さい。2n=38。
3 Begonia boliviensis A.DC. ベゴニア・ボリビエンシス
ボリビア、アルゼンチン原産。英名はBolivian mountain begonia
円柱状の根茎(塊茎)をもつ。高さ30~45(60)㎝。葉は暗緑色、斜めの、小さく、天使の羽根形の披針形、鋸歯縁。花は明るいオレンジ色、ローズピンク色、先が尖った4花被片。
3変種。var. boliviensis , var. latitepala , var. volcanensis
品種) ' Sulphurea ' , 'Plenissima' , 'Superba' , 'Multifora Perfection Rose'
4 Begonia bouffordii C.I.Peng ベゴニア・ボウフォルディー
synonym Begonia tarokoensis M.J.Lai
台湾原産。中国名は九九峰秋海棠 jiu jiu feng qiu hai tang。標高300~400mの日陰の岩の多い斜面に生える。
草本植物で、根茎があり、高さ25㎝まで。根茎は匍匐する。茎は無いかまたはかなり短く、長さ8(~15)㎝まで。葉は根生葉またはときに茎葉。托葉は脱落性、狭卵形~卵形、長さ7㎜×幅3.5㎜まで、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形。葉柄は長さ16㎝まで、無毛。葉身は、下面の葉脈が赤紫色、卵形、非対称、長さ9~16(~18)㎝×幅5~6(~10)㎝、多肉質、ほぼ無毛、脈は掌状、基部は斜めの鈍形、縁はほぼ全縁、先は尖鋭形。花序は長さ25㎝まで、花序柄は長さ17㎝まで。苞は脱落性で、狭卵形~卵形、長さ8㎜以下、無毛、全縁、先は尖鋭形。雄花;花被片は4(または6)枚、淡ピンク色、外側の2枚は広円形~円形、長さ1.5~1.9㎝×幅1.5~1.8㎝、内側の2枚(または 4)は倒披針形~狭倒卵形、長さ10~17㎜×幅6~9㎜、雄しべは 68~84本、花糸は離生、長さ1.1~1.7㎜、葯は狭倒卵形、長さ0.9~1.5㎜。雌花;花被片は5枚、帯ピンク色、不等長~ほぼ等長、狭倒卵形~広倒卵形、無毛、最大・長さ1~2.3㎝×幅1.1~2.3㎝、最小・長さ8~19㎜×幅4~16㎜。子房は無毛、2室。胎座は中軸、2薄片または4裂する。花柱は2本、基部で融着する。柱頭は2裂で螺旋状。蒴果はうなだれ、不均等な3翼があり、背側の翼は広楕円形~円形、長さ1.8~2.5㎝、側翼はより小さい。2n=38。
Begonia chitoensisに似たこの種は、背が小さく(しばしば無茎)、葉柄が赤紫色、葉身が多肉質、無毛で、下面に赤紫色の葉脈があることにより区別できる。
5 Begonia chitoensis T.S.Liu et M.J.Lai ケイタオシュウカイドウ
台湾原産。中国名は头秋海棠 xi tou qiu hai tang。台湾中部および北部、標高400~2200mの日陰の湿潤広葉樹林に生える。
草本植物、根茎があり、根茎は這い、直径2cmまで。茎は高さ40~95㎝。葉は根生葉と茎葉。托葉は卵形~極広卵形、長さ2.6㎝まで、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形で脱落性。葉柄は長さ10~45㎝。葉身は広卵形~円形、非対称、長さ9~34㎝×幅7~29㎝、葉脈は掌状羽状脈、下面はほぼ無毛~まばらに毛があり、上面はほぼ無毛、基部は斜めの心形、縁は鋸歯状、分裂しないか極浅く分裂し、先は尖鋭形~尾状。花序は長さ12~40㎝、ほぼ無毛。花序柄は長さ31㎝まで。苞は脱落性、卵形~広卵形、長さ2.5㎝×幅1.9㎝まで、縁は全縁、先は鋭形。雄花は花被片が4枚、ピンク色、外側の2枚は倒卵形~円形、長さ1.1~2.8㎝×幅1~2.6㎝、内側の2枚は倒披針形~倒卵形、長さ1~2.6㎝×幅4~13㎜。雄しべは78~142本。花糸は離生、長さ0.8~2.4㎜。葯は倒卵形、長さ2~2.3㎜。雌花は子房が楕円形、無毛、2室。胎座は中軸、2薄片。花被片は5枚、不等長、倒披針形~円形、最大・長さ0.9~2.6㎝×幅0.8~2.3㎝。最小・長さ0.8~2.4㎝×幅4~11㎜。花柱は2本、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果はうなだれ、不等な3翼を持ち、背側の翼は広楕円形~円形、長さ1.9~3.2㎝×幅1.1~2.2㎝、側翼はより小さく、長さ4~6㎜。花期は6~10月。2n=38。
この種はBegonia formosanaに似が、蒴果は外側の翼が広楕円形~円形、長さ1.9~3.2㎝×幅1.1~2.2㎝、である点で区別できる。
6 Begonia chuyunshanensis C.I.Peng et Y.K.Chen ベゴニア・チュウユンシャネンシス
台湾南部原産。中国名は出云山秋海棠 chu yun shan qiu hai tang。標高500~1600mの日陰の湿った広葉樹林に生える。草本植物、直立する。根茎はあまり発達しない。茎は高さ40~85㎝、無毛。葉は茎状、托葉は脱落型、披針形~卵形、長さ2.1㎝まで、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形、葉柄は長さ6~30㎝、無毛、葉身は卵形~狭卵形、非対称、長さ12~27㎝×幅5~14㎝、両面にまばらに鱗片があり、脈は掌状羽状、7~9 脈があり、基部は心形、縁は不規則な鋸歯状または鋸歯状、わずかに波打つことが多い、先は尖鋭形~尖頭形。花序は長さ5~16㎝。花序柄は長さ13㎝まで。苞は脱落性で、狭卵形~卵形、長さ2.3㎝×幅1.4㎝まで、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形。花被片は白色またはごくわずかにピンク色。雄花:花被片は4枚、外側の2枚は広倒卵形~円形、長さ9~24㎜×幅7~21㎜、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ7~18㎜×幅4~8㎜。雄しべは98~137本。花糸は長さ0.5~2.1㎜。葯は狭長円形~倒披針形、長さ2.9~3.2㎜。雌花:花被片は5(または6)枚、不等長~ほぼ等長、狭倒卵形~広倒卵形、最大・長さ9~21㎜×幅8~18㎜、最小・長さ8~19㎜×幅4~9㎜。子房は無毛、3室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は3本、長さ4.9~5.3㎜、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果はうなだれ、不均等な3翼があり、背側の翼は三角形、長さ1.8~2.4㎝、側翼ははるかに小さい。2n=52。
この種はBegonia lukuanaに似るが、葯が大きく、葉は両面とも淡い緑色である点で異なる。
7 Begonia coccinea Hook. ベニバナベゴニア
ブラジル原産。英名は angel wing begonia plant , scarlet begonia , coral begonia , begonia dragon wing, Cane begonia
多年草、常緑、根はひげ根。茎は竹のような少数を直立し、高さ1m以下、節が太くなる。葉は互生。葉身は長さ10~15㎝、幅5~8㎝、斜めの長楕円形~卵形、革質、縁にわずかに歯があり、波打つ。葉の表面は草緑色、縁の上面が赤色、下面が鈍い赤色を帯びる。花は単性、腋生、垂れ下がる集散花序につき、花序柄は赤色。雄花は2個の大きな花被片と2個の小さな花被片を十字対生につける。雄しべは多数、花糸は短く、葯は黄色。雌花は5個のピンク色の花被片をもち、花被片は不等長、子房の上につく。子房は下位、3翼があり、暗ピンク色。花柱は3個。柱頭は黄金色、回旋状。花は幅1㎝、ろう質、サンゴ赤色、垂れ下がる大きな密散花序につき、花序柄は赤色。花期は初夏から秋。果実は三角形の蒴果、長さ8㎝以下、3翼がある。
品種) 'Tiki Carmen' (PBR) (C) 'Tiki Jade' (PBR) (C)
8 Begonia cucullata Willd. シキザキベゴニア [原種]
南アメリカ(アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)原産。英名はwax begonia , wax plant , fibrous rooted begonia 。アラバマ州、フロリダ州、ジョージア州に帰化している。日本でも庭によく植えられている。別名はシキザキシュウカイドウ、シロバナベゴニア。
多年草(根茎がある)、普通、無毛、ときに、まばらに毛がある。茎は[10~]30~70[~100]㎝。托葉は披針形~長楕円形、長さ7~19㎜、幅3~6㎜。葉柄は長さ5~46㎜、無毛。葉身は非対称、卵形~腎形、長さ(28~)46~72[~80]㎜、幅 (28~)33~85㎜、基部は短い側に楔形、長い側は普通、円形、縁は分裂せず、円鋸歯、先に剛毛のある歯状で他に縁毛は無く、先は鈍形、表面は無毛(又はアラバマ州では無毛~まばらに毛がある)。花序柄は長さ22~75㎜(果時に)。苞は披針形~卵形。花は白色~ピンク色。雄花は花被片が4小、外側の2個(萼片)は類円形又は陣形、長さ7~10㎜。内側の花被片2個(花弁)は狭倒卵形、長さ5~7㎜。雄しべは24~33個。雌花は花被片が4又は5個、倒卵形、長さ6~9㎜。蒴果は長さ8~15㎜、幅6~12㎜、大きな翼は三角状円形、幅10~17㎜、小さな翼は幅3.5~5㎜。2n=34 ,56(南アメリカ)。花期は春。[Flora of North America]
8-1 Begonia cucullata var. cucullata
synonym Begonia semperflorens Link & Otto
アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ原産。
8-2 Begonia cucullata var. hookeri (A.DC.) L.B.Sm. & B.G.Schub.
synonym Begonia hookeri Sweetsynonym Begonia semperflorens Hook.
アルゼンチン、ブラジル原産。
8-2 Begonia cucullata var. spatulata (G.Lodd. ex Haw.) Golding
アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ原産。※ Begonia cucullataと矮性のBegonia schmidtiana=Begonia subvillosa(ヒメベゴニア)との交雑種が作り出され、これの他種との交配、突然変異により作り出された品種群を Begonia x semperflorens-cultorum(Semperflorens Cultorum Group )と呼んでいる。シキザキベゴニアは普通、これを指し、原種を指すものではない。
B. semperflorens gracilis [ (B. semperflorens 'Vernon' x B. schmidtiand)x B. semperflorens 'Vernon']はセンパフローレンス系の品種であり、球根をもつBegonia gracilis とは関係がなく、混同してはならない。
品種) Semperflorens Cultorum Group (green-leaved, white-flowered (S) , bronze-leaved, white-flowered (S) , double-flowered (S/d) , green-leaved, scarlet-flowered (S) , bronze-leaved, red-flowered (S) , green-leaved, rose-flowered (S) ) , 'Sunsepabrope' (PBR)
9 Begonia dregei Otto & Dietr. ベゴニア・ドレゲイ
南部アフリカ原産。英名は dwarf wild begonia , maple-leaved begonia , wild begonia , wildebegonia , grape-leaf begonia。
多年草、高さ約40㎝以下、半塊茎状、肉質、茎の基部が膨らむ(挺幹 caudex)。茎は淡緑色~赤緑色~灰褐色、無毛、枝は有又は無。葉は小さく、葉身の上面は緑色、しばしば、脈や縁が帯赤色や帯紫色となり、ときに、白色の斑点がとりわけ若いときにあり、下面は淡緑色、無毛、非対称形、外形は卵形~卵状披針形、先は鋭形~短い尖鋭形、基部は深い~浅い心形又はほとんど切形、縁は全縁~歯状、又は3~5個の短~長の裂片があり、裂片自体もときに、分裂又は歯状になり、脈は掌状。托葉は宿存性、線状長楕円形~卵状長楕円形。花序は上部の葉腋に生じ、花は少数つき、両性の集散花序。花は芳香がある。苞は脱落性、卵形~広卵形~長楕円形。雄花は2個の花被片からなり、白色、ときに帯ピンク色又はピンク色、円形又は腎形。雄しべは約50個、全体は扁球形、葯隔は突き出る。雌花は小苞が無く、まれに有り、小さく、不明瞭。花被片は5個、雄花と同色、卵形~楕円形~ほとんど円形~倒卵形。花期は春~夏。果実は3室の蒴果、幅1~2㎝ほど、翼がある。
品種) 'Bonsai' (T) , 'Glasgow' (T) , 'Joy Ash' (T)
10 Begonia fenicis Merr. コウトウシュウカイドウ 紅頭秋海棠
synonym Begonia kotoensis Hayata.
日本(沖縄)、中国、フィリピン(バターン諸島)原産。中国名は兰屿秋海棠 lan yu qiu hai tang。海抜100m未満の海岸林の縁、海岸沿いの隆起した珊瑚岩に生える。
草本植物、根茎がある。根茎は細長く、直径1.9㎝まで。葉は根元に生える。托葉は卵形から三角形、長さ2.1㎝×幅1.8㎝・まで、無毛、先は微尖頭、尖鋭形。葉柄は 7-31 cm、無毛。葉身は広卵形~円形、非対称、長さ7~26㎝×幅6~21㎝、無毛または下面は離れた微細なザラつきがあり、脈は掌状、7~10脈、基部は斜めの心形、縁は不規則に小歯状、先は微突形~尖鋭形。花序は長さ17~53㎝、無毛。苞は脱落性、円形~扁円形、長さ1.4㎝×幅1.8㎝・まで、無毛、縁は全縁でしばしば反り返り、先は微凹形~小突起形。雄花:小花柄は長さ8~10 mm。花被片4枚、外側の2枚は倒卵形~円形、長さ0.9~2.5㎝×幅0.8~2.2㎝、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ0.8~2.3㎝×幅4~11㎜、雄しべは39~58本、花糸は長さ1.2~2.3㎜、葯は広楕円形、長さ1.4~1.8㎜、先は鈍形。雌花:小花柄は長さ1.5~2㎝。花被片は5(または6)枚、不等長、倒披針形~広倒卵形、最大・長さ0.8~2.1㎝×幅0.7~1.8㎝。最小・長さ0.7~18㎝×幅4~8㎜。子房は無毛、3室。中軸胎座、2薄片(bilamellate)。花柱は3本、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果はうなだれ、不等な3翼があり、外側の翼は横長の楕円形、長さ6~10㎜、側翼は月形、長さ3~8㎜。花期は5~10月。2n=26。
11 Begonia foliosa Kunth コバベゴニア
synonym Begonia fuchsioides Hook
synonym Begonia foliosa var. microphylla (Klotzsch) Dorr
synonym Begonia foliosa var. miniata (Planch. & Linden) L.B.Sm. & B.G.Schub.
南アメリカ(コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ)原産。英名は fuchsia begonia, fern begonia, fern-leaved begonia。中国名は倒挂金钟秋海棠 dao gua jin zhong qiu hai tang。別名はベゴニア・フォリオサ、コバノシダレベゴニア。多年草、亜低木、高さ50~75㎝。茎は細く、肉質・多汁、赤色を帯び、よく分枝して垂れ下がる。葉が非常に小さく長さ1-2cm long2~2.5㎝、楕円形~長円状卵形~鎌形、基部は円形~広楔形、縁に低い先端に微刺のある鋸歯があり、先は鋭形~鈍形、淡緑色~緑色、光沢があり、葉先の縁に短毛がある。花序はまばらな集散花序、フクシアのように垂れ下がる。花は単性、雌雄同株は、小さく、幅約3㎝、ピンク色~ローズ色~白色、または赤色。花期はほぼ通年。
品種) 'Red' ,'Rosea'
12 Begonia formosana (Hayata) Masam. マルヤマシュウカイドウ 丸山秋海棠
synonym Begonia laciniata Roxb. var. formosana Hayatasynonym Begonia formosana (Hayata) Masam. f. albomaculata T.S.Liu et M.J.Lai
日本(沖縄)、台湾原産。中国名は水鸭脚 shui ya jiao。標高700~900mの森林、日陰の湿潤環境に生える。草本植物。根茎は細長く、直径 1.9 cm まで。茎は直立し、高さ35~95㎝、無毛またはほぼ無毛。葉は根生葉と茎葉。托葉は脱落し、卵形~極広卵形、長さ2.5㎝×幅1.8㎝まで。葉柄は長さ7~43㎝、無毛またはほぼ無毛。葉身は卵形~広卵形、非対称、長さ9~25㎝×幅11~29㎝、下面はまばらに微細なザラつきがあり、面面はほぼ無毛、脈は掌状、7~11脈があり、基部は斜めの心形、縁は不規則に小歯があり、浅く分裂し、先は尖鋭形。花序は長さ23cm まで、ほぼ無毛。花序柄は長さ6~13㎜。苞は脱落性で三角形または広卵形、長さ2.1㎝×幅1.5㎝・以下、厚い紙質。雄花:小花柄は長さ8~14㎜。花被片は4枚、白色~帯ピンク色、無毛、外側の2枚は広倒卵形~円形、長さ1.2~2.6㎝×幅1.1~2.5㎝、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ1.1~2.3㎝×幅5~13㎜。雄しべは82~124本。花糸は長さ1.9~3.1㎜。葯は狭倒卵形、長さ1.8~2.2㎜。雌花:小花柄は長さ8~14㎜。花被片は5枚または6枚(~10枚)、不等長、狭倒卵形~極広倒卵形、最大・長さ1.1~2.6㎝×幅0.9~2.4㎝。最小・長さ1~2.3㎝×幅5~11㎜。子房は無毛、2室。中軸胎座、2薄片(bilamellate)。花柱は2本、基部で融合。柱頭は2裂、螺旋状。蒴果はうなだれ、不等な3翼があり、外側の翼は三角形、長さ1~2.3㎝、側翼は小さい。花期は6~10月。果期は8月。2n=60, 64。
13 Begonia gracilis Kunth. ベゴニア・グラキリス
synonym Begonia diversifolia Graham
synonym Begonia bicolor.
メキソコ原産。英名はHollyhock Begonia。
常緑、多年草。1~数個の塊茎をもつ。塊茎は扁球形、直径6~10㎜。茎は直立、細く、高さ10~30㎝、まばらに、ややもつれた粗い剛毛がある。托葉は非対称、長さ2~4㎜、小さく、不規則な歯がある。葉柄は細く、長さ3~25㎜、まばらに軟毛がある。葉身は非対称、卵状披針形、長さ2~8㎝、幅1~5㎝、縁は不規則な歯状、先は類尖鋭形、下面は脈にまばらに軟毛があり、上面はほぼ無毛。花序は総状花序、長さ5~15㎝、直立する。苞は2個、花柄の基部につき、広卵形、先が鋭形、長さ1~2.5㎜。花柄は細く、花時に長さ3~8㎜、果時に長さ2.5㎝以下、水平に広がり、先が急に反り返る。花は白色、ときにピンク色を帯び、花被片は半透明のろう質。雄花は外花被片が類円形、直径11~12(~15)㎜。内花被片は狭く、卵形~長楕円形~狭倒卵形、長さ9~11㎜、幅4~5㎜。雌花は花被片5個、花被片は雄花に似ていが、内側の花被片はやや短い。葯は明るい黄色。花柱は長さ2~3㎜、盾状に近く、先にパピラがある。蒴果は紙状わら質、長さ10~13㎜、幅6~8㎜、3翼がある。翼は不等形、卵状デルタ形、花柄に沿下し、先はほぼ切形、幅6~13㎜、目立つ網状脈があり、堅い紙質。花期は7~8月。果期は9月頃。
品種) 'Pretty in Pink'
14 Begonia grandis Dryand. シュウカイドウ 秋海棠
synonym Begonia evansiana Andrews
中国(安徽省、福建省、甘粛省南部、広西チワン族自治区、貴州省、河北省、河南省、湖北省、湖南省、江西省、陝西省、山東省、山西省、四川省、雲南省、浙江省)原産。中国名は秋海棠 qiu hai tang。英名はhardy begonia。原産地では標高100~3400mの森林、山岳斜面の常緑広葉樹林、谷間の密林の川岸、谷間の湿った岩崖、石灰岩の湿った割れ目、日陰の湿った環境の岩の上、斜面、谷間、または川端に生える。和名の由来は花がカイドウに似て、秋咲くことから。江戸時代に園芸用に中国から渡来した。日本、朝鮮に帰化している。
落葉性の草本植物。塊茎で冬を越し、塊茎はほぼ球形、直径8~12㎜。茎は高さ28~60㎝、ほぼ無毛。葉は互生し、茎葉。托葉は脱落性、長円形~披針形、長さ約10㎜×幅2~4㎜、膜質、縁は全縁、先は尖鋭形。葉柄は長さ4~20㎝、半無毛。葉身は左右非相称な歪な広卵形、長さ10~20㎝×幅7~14㎝、脈は掌状、7(-9)本の脈があり、基部は斜めの心形、縁は不規則な鋸歯状、先は尖鋭形~長尖鋭形。花序は頂生および腋生、高さ7~16㎝、無毛、頂生花序は基部で総状花序になり、腋生花序は集散花序。苞は脱落性、扁円状形~長円形、長さ5~13㎜×幅2~17㎜、全縁、先は鈍形。雄花:小花柄は長さ0.8~2.2㎝、花被片は4枚、白色~ピンク色、無毛、外側の2枚は広卵形またはほぼ円形、長さ1.1~1.7㎝×幅1~1.7㎝、内側の2枚は小さく、倒卵形~倒卵状長円形、長さ7~11㎜×幅3~9㎜、雄しべは28~140本、花糸は長さ6.1㎜以下、葯は黄色、倒卵形、長さ0.8~1.1㎜、先は凹形。雌花:小花柄は長さ2.5~5㎝、花被片は3枚、白色~ピンク色、無毛、外側の2枚はほぼ円形または扁円状円形、約・長さ1.2㎝×幅1.2㎝、内側の1枚は倒卵形、約・長さ8㎜×幅6㎜。子房は無毛、3室、三角状の大きな翼をつける。胎座は中軸、2薄片状。花柱は基部で融合または離生。柱頭は2裂またはU字形、螺旋状または非螺旋状。蒴果は垂れ下がり、長円形、長さ10~12㎜×幅約7㎜、不均等な3翼があり、背側の翼は長円形または三角状長円形、長さ約1.8㎝、側翼は狭三角形またはすべての翼が狭三角形。花後、葉腋にむかご(珠芽)をつける。花期は7月。果期は8月。2n=26。
14-1 Begonia grandis subsp. grandis
中国(安徽省、福建省、広西チワン族自治区、貴州省、河北省、河南省、湖南省、江西省、陝西省、山東省、山西省、四川省、浙江省)原産。中国名は秋海棠 qiu hai tang。標高100~1100mの谷間の密林の川岸、谷間の湿った岩の崖、川沿いの岩の上に生える。
茎は太い。葉身は下面が赤色、または少なくとも葉脈が赤色、卵形~広卵形で、大きい。花糸は長さ2㎜を超えると合着する。蒴果には明瞭な細い三角形の翼がある。
14-2 Begonia grandis subsp. holostyla Irmsch.
中国(四川省、雲南省)原産。中国名は全柱秋海棠 quan zhu qiu hai tang。標高2200~2800mの山地斜面、灌木林の陰の湿った岩、石灰岩の湿った割れ目、岩のそばの湿った場所の常緑広葉樹林に生える。
茎は高さ(12~)20~40(~60)㎝、弱く、通常は分枝しない。葉身は三角状卵形、長さ3~13㎝×幅2~10㎝。花柱は離生、分岐しない。柱頭は頭状または腎形。花期は7~8月。果期は9~10月。
14-3 Begonia grandis subsp. sinensis (A.DC.) Irmsch.
synonym Begonia bulbosa H.Lév.
synonym Begonia evansiana var. sinensis Irmsch.
synonym Begonia grandis var. puberula Irmsch.
synonym Begonia grandis var. villosa T.C.Ku
synonym Begonia martini H.Lév.
中国(福建省、甘粛省南部、広西チワン族自治区、貴州省、河北省、河南省、江西省、陝西省、山東省、山西省、四川省、雲南省、浙江省)原産。中国名は中华秋海棠 zhong hua qiu hai tang。標高300~3400mの森林、日陰の湿った環境の石灰岩、斜面、または谷間に生える。
茎は高さ20~40㎝、弱く、通常は分枝しない。葉身は下面が淡色で、ときに赤色を帯び、楕円状卵形または三角状卵形、長さ5~12(~20)㎝×幅3.5~9(~13) ㎝、両面とも無毛またはほぼ無毛。花糸は長さ2㎜未満が合着する。花柱は基部で合着またはわずかに合着し、分岐する。柱頭は螺旋状に曲がり、まれにU字形になる。
Begonia grandis var. puberula Irmscher (Mitt. Inst. Allg. Bot. Hamburg 10: 496. 1939)は、葉身の上面に密に微細剛毛(hispidulous)があり(毛の長さ約0.3㎜)、まばらに粗毛(hirsute)がある(毛の長さ0.8~0.9㎜)点で異なり、一方 var. villosa T. C. Ku (Fl. Reipubl. Popularis Sin. 52(1): 166. 1999)は、葉身の上面にわずかに綿毛(floccose)がある点で異なる。[POWOではsynonym]
14-4 Begonia grandis var. unialata Irmsch.
Flora of Chinaではsubsp. grandisに含められる。
蒴果に1個の大きな翼があり、他の2個の翼は非常に狭いかほとんどない。
15 Begonia heracleifolia Cham. et Schltdl. ヤツデベゴニア 八手ベゴニア
メキシコ、中央アメリカ(ベリーズ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス)原産。英名はstar begonia。キューバ、ドミニカ、ハイチなどに帰化し、南アメリカのペルーなどで栽培されている。根茎のある草本植物、落葉する可能性がある。茎の節間は短く、長さ0.3~1.5㎝×直径0.8~3㎝、鱗片状(squamous)~絨毛状鱗片がある。葉は長さ20~26㎝×幅25~36㎝、真っ直ぐまたはまれに斜め、対称または非対称、ほぼ円形、基部は心形、深く掌状に5~9裂し、裂片は葉身の長さの1/3~4/5、縁は不規則に曲がりくねった歯状~欠刻状鋸歯があり、裂片は漸尖状尖鋭形、先端は一般に不明瞭、上面は無毛から有毛、下面は主脈に密に毛状突起があり、7~10本の掌状脈がある。葉柄は長さ3~41㎝、密に絨毛~絨毛状鱗片がある。托葉は長さ8~15㎜、宿存し、非対称の卵状三角形、全縁、鋭い竜骨がある。花序は非対称から片側性、集散花序で、しばしば多数の花がつく。花序柄は長さ10~86(~127)㎝、絨毛~絨毛状鱗片がある。苞は宿存性、長さ0.9~2.3㎝×幅0.9~2.7㎝、縁毛のある小鋸歯があり、無毛~細柔毛がある。雄花:萼片は長さ5~15㎜×幅4~15㎜、無毛。花弁は無い。雄しべは10~35本、基本的に離生。葯は長さ1~2.7㎜。雌花:小苞は通常存在しないが、存在する場合は長さ8 mm以下である。萼片は長さ5~15×幅5~14mm;花弁は無い。子房は3室、長さ7~11㎜。花柱は3本、長さ1.5~2.5㎜。柱頭は月形~広月形。蒴果は長さ0.8~1.5㎝。[Flora Mesoamericana]
品種) 'Sunderbruchii' , 'Sonderbruchii' , 'Wisley'
16 Begonia hirtella Link ベゴニア・ヒルテラ
ボリビア、ブラジル、コロンビア、ジャマイカ、ペルー、ベネズエラ原産。英名はBrazilian begonia , bearded begonia。岩場の丘陵地の湧水地周辺に生える。フロリダ州に帰化している。
1年草、± 密に帯褐色の絨毛がある(毛は多細胞)。茎は直立、長さ8~15[~90]㎝。托葉は披針形~狭卵形、長さ5~10㎜×幅2~4㎜。葉柄は長さ12~32㎜、±密に絨毛がある。葉身は強く非対称で、±卵形~±心形、長さ(12~)15~90㎜×幅(11~)22~70㎜、基部は短い側が円形~浅い心形、長い側が円形~心形、縁は浅く切れ込みがありまたは無く、円鋸歯状で縁毛があり、先は鋭形~尖鋭形、上面には伏した細柔毛があり、葉脈は掌状脈、9~12本ある。気孔は不等型(anisocytic)、3~11個が集まってつく。花序柄は果時に長さ20~22㎜。雄花: 花被片は2~4個、外花被片2個はほぼ円形、長さ2~4㎜、内花被片0~2個は披針形、長さ4㎜。雄しべは6~9[~22]本。雌花: 花被片は5個、長円形~倒卵形、長さ2㎜。胎座は中軸、各室に2裂。蒴果は長さ5~10㎜×幅4~6㎜、大きい方の翼は三角状で丸く、幅6~10㎜m、小さい方の翼は幅2~5㎜。花期は春。
17 Begonia imperialis Lemaire モエギベゴニア [AGM]
synonym Begonia imperialis var. smaragdina Lem.
synonym Begonia imperialis var. brunnea Lem.
synonym Begonia imperialis var. maculata Lem.
synonym Begonia imperialis var. smaragdina Lem. 斑なし
synonym Begonia smaragdina (Lem.) Verschaff.
メキシコ、中央アメリカ(グアテマラ)原産。英名はimperial begonia。別名はベゴニア・インペリアリス。
常緑多年草。根茎があり、広がり、高さ15~45㎝。葉は長さ約10㎝、非対称の歪んだ腎形で、基部は心形、先は極短い鋭形~鈍形、表面が凸凹で、非常に細かい毛で覆われ、ビロード状になり、暗緑色、普通、葉脈に沿って銀白色~薄緑色の斑点~大きな斑紋が入る。集散花序に小さな花をスプレー状につける。花は白色、4弁花。花期は冬。
品種)'Gruss an Erfurt' , 'Hildegard Epple' , 'Marbachtaler' , 'Otto Forster'
18 Begonia incarnata Link & Otto メタルベゴニア
synonym Begonia metallica W.G.Sm.
ブラジル原産。英名はmetal-leaf begonia。
多年草、常緑、多肉質。根はひげ根、粗毛があり、茎は肉質、広く叢生、高さ90~120㎝。葉は互生し、葉身は楕円形、長さ約15㎝、幅約10㎝、分裂し、縁は歯状、白色の短毛に覆われ、オリーブグリーン色で、金属光沢があり、深く窪んだ脈が紫色。葉は細く、長さ約2.5㎝。ときに、托葉があり、狭い卵形、先が尖り、長さ1㎝以下。花は白色、夏に咲き、ピンク色の毛に被われる。花序は花が少数月、花柄は長さ2.9㎝以下。花は長さ7㎝の花序柄の先に束生する。花序柄や花柄には毛が無い。花は単性、雌雄同株、まれに雌雄異株。雄花は優勢、花被片4個、外側の2個は円形に近く、長さ1.3㎝以下。内側の2個は短くて幅が狭く、外側の2個の間につく。雄しべは多数、全体の外形は楕円形、基部で花糸が合着し、先に葯がある。雌花は花被片5個、長楕円状卵形、長さ8㎜以下、子房に3個の花柱の基部が融着する。花には苞が付属し、苞は脱落性、狭く、長さ8㎜以下、先が尖る。果実は蒴果、3翼があり、ほとんど、うち、1翼だけが大きい。
品種) 'Metallica'
19 Begonia longifolia Blume マルミシュウカイドウ 丸実秋海棠
synonym Begonia hayatae Gagnep
synonym Begonia aptera Blume
中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、湖南省、江西省、雲南省)、台湾、インド、ブータン、ラオス、タイ、ベトナム、ミャンマー、マレーシア、インドネシア原産。中国名は粗喙秋海棠 cu hui qiu hai tang。 英名はfuzzy Leaf begonia。標高200~2200mの森林、日陰の湿潤環境に生える。
草本植物、直立。根茎は短く、頑丈。茎は高さ0.5~1.5m、よく分枝する。葉は茎葉、托葉は脱落性、狭卵形~広卵形、長さ2.4㎝× 1.9㎝以下、無毛、先は尖鋭形。葉柄は長 8~15㎝、無毛またはほぼ無毛。葉身は披針形~広披針形、非対称、長さ 8.5~29㎝× 3.4~11㎝、無毛またはほぼ無毛、脈は掌状羽状脈、7~10脈があり、基部は斜めの心形、縁は離れた不規則な小歯状。花序は強く縮小し、長さ5㎝以下、垂れ下がる。苞片は脱落性、卵形~狭三角形、長さ1.9㎝×幅1.2㎝・まで、厚い紙質。無毛、縁は全縁、先は微突形~尖鋭形。雄花:小花柄は長さ5~12 mm。花被片は 4 枚、白色、外側の 2 枚は長楕円形から極広卵形、長さ0.9~1.3㎝×幅5~10㎜、無毛、内側の2枚は楕円形、長さ0.6~1.5㎝×幅4~8.2㎜。雄しべは 49~93 本。花糸は離生、長さ0.7~2.5㎜。葯はひも状~広ひも状、長さ1.7~2.6㎜、先は凹形。雌花:小花柄は長さ5~12㎜。花被片は6枚、白色、ほぼ等長、広楕円形~円形、長さ7~12㎜×幅5~9㎜。子房は無毛、3室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は3本、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果は垂れ下がり、ほぼ球形、直径1.1~1.8㎝、無翼または3角(つの)がある。花期は4~5月。果期は7月。2n=22。
ベゴニアのほぼすべての種は、非常に狭い範囲域に分布する。マルミシュウカイドウは、おそらくこの属の中で最も広く分布している種である。不妊のときはB. acetosellaに似るが、雌雄同株であること、子房が3室であること、雌花が6枚の花被片を持つこと、葉の縁がわずかに鋸歯状である点で異なる。
20 Begonia lukuana Y.C.Liu et C.H.Ou ベゴニア・ルクアナ
台湾原産。中国名は鹿谷秋海棠 lu gu qiu hai tang。標高700~1600mの日陰の湿った森林の林床、歩道脇に生える。
草本植物、直立。根茎は短い。茎は高さ45~90㎝、無毛。葉はすべて茎状。托葉は脱落性、狭卵形~卵形、長さ2.8×2cmまで。葉柄は長さ6~26㎝、無毛。葉身は下面が赤紫色、上面は普通暗緑色、披針形~狭卵形、非対称、長さ9~33㎝×幅5~14㎝、離れた微細なザラつきがあり、脈は掌状羽状脈、7~10本の脈があり、基部は斜めの心形、縁は不規則な小鋸歯状、先は尖鋭形~尖頭形。花序は無毛、長さ6~13cm。花序柄は長さ9㎝まで。苞は脱落性、狭卵形、長さ2.4㎝×幅1.5㎝・まで、無毛。雄花: 花被片は 4 枚、白色または帯ピンク色、外側の2枚は倒卵形~極広卵形、長さ0.7~1.5㎝×幅6~13㎜、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ0.6~1.4㎝×幅5~11㎜。雄しべは64~89本。花糸は長さ1.2~1.9㎜。葯は狭長円形、長さ1.9~2.2㎜。雌花: 花被片が5(または6)枚、白色または帯ピンク色、無毛、不等長からほぼ等長、狭倒卵形~広卵形、長さ0.8~1.4㎝× 幅0.7~1.3㎝、最小・長さ7~12㎜× 幅3~7㎜。子房は無毛、3室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は3個、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果は垂れ下がってうなだれ、卵形、長さ1.2~1.5㎝、不均等な3枚の翼があり、外側の翼は長さ1.6~2.2㎝、側翼はより小さい。2n=52。
21 Begonia maculata Raddi シラホシベゴニア 白星ベゴニア
ブラジル原産。英名はtrout begonia。別名はベゴニア・マクラータ。木立ち性ベゴニアの一種。
多年草。丈夫で無毛、高さ1~3m。茎は直径(0.3~)0.5~1cm、直立し、ほぼ肉質、円筒形、条線があり、分枝し、緑色~褐色、無毛、節間は長さ(0.8~)1~2cm。托葉は長さ2~3cm、幅0.5~1.5cm、楕円形、先は尖鋭形、基部は切形、縁は全縁、膜質、落葉性、うねがあり、無毛。葉は葉柄が長さ1.5~3cm、円筒形、条線があり、無毛。葉身は長さ10~15cm、幅3.5~5cm、全縁、基部着生、紙質、斜めまたは横向き、楕円形、非対称、先は鋭形または尖鋭形、基部は心形、縁は全縁、両面とも無毛、上面は緑色(生体では灰緑色)丸い斑点があり、下面は帯赤色、掌状脈があり(actinodromous venation)、基部に5~8本の脈がある。集散花序は花が40~50個、節数は4~6個。花序柄は長さ4.5~6cm、無毛。苞は1対、長く、幅広く、先端、基部および縁に毛は見られず、落葉性。雄花は花被片が4枚あり、外花被片は長さ1.5~1.8cm、幅約1.5cm、楕円形、先は鈍形~円形、基部は円形、縁は全縁、無毛。内花被片は長さ6~8㎜、幅2~3㎜、楕円形、先は鈍形~円形、基部は鋭形、縁は全縁、無毛、帯ピンク色~帯赤色。小花柄は長さ5~8㎜、無毛。小苞は2~4対つき、長さ約5㎜、幅約2㎜、楕円形~広卵形、基部は切形、縁は全縁、落葉性、無毛。雄しべは20~25本、長さ約3㎜、花糸は離生。葯は長さ1~1.5cm、裂け目があり(rimose)、外向き、倒卵形。雌花は見られない。蒴果はハート形、長さ2~3cm、花被片、花柱、小苞は脱落性、室部の直径は5~7㎜、胎座は裂け、翼は互いに似ており、幅は0.5~1㎝、先は丸い。種子は長円形。
品種) 'Mrs Thompson' (C) , 'Wightii' (C) , 'Wisley' (C)
22 Begonia manicata Brongn. ベゴニア・マニカータ
synonym Begonia manicata var. aureomaculata Ziesenh.
メキシコ、グアテマラ原産。英名はleopard begonia。
多年草、根茎があり、高さ45~60㎝。茎は肉質で捻じれ、短い。葉は互生し、単葉、平滑、長さ約19㎝、歪んだ広卵形~円状心形、先は短い鋭形、縁は浅い波状~中程度の鋸歯縁、基部は心形、上面は明るい薄緑色、葉脈は目立ち、下面はより淡色ときに帯赤色で、光沢があり、葉脈上に赤色のひげ状の毛(肉質の鱗状毛)があり、ときに葉縁も赤色になる。葉柄にも赤色の鱗片毛があり、葉身のすぐ下に赤い大きな鱗片の剛毛状の襟がある。雌雄異株。緩い円錐花序に花が多数つく。花はピンク色~サーモン色、花被片は2個、花被片の縁はより濃色。雌花には子房に花被片と同色の大きな3翼がある。花期は2~3月。
品種) 'Aureomaculata crispa' , 'Aureo-maculata'(ヒョウベゴニア) , 'Aureo-maculata Crispa' , 'Crispa'(葉縁が縮れる)
23 Begonia minor Jacq. テリハベゴニア
synonym Begonia nitida Dryand.
synonym Begonia obliqua L'Hér. in Stirp. Nov. 2: 46 (1789), nom. illeg.
synonym Begonia pulchra A.DC. in A.P.de Candolle, Prodr. 15(1): 293 (1864), pro syn.
synonym Begonia speciosa Bosse in Vollst. Handb. Bl.-Gärtn., ed. 3, 1: 455 (1859)
synonym Begonia suaveolens Klotzschジャマイカのアンティル諸島原産。英名はJamaica wood sorrel , oblique-leaved begonia。葉は食用にされ、クランベリーに似たピリッとした風味を持つ。
多年草(又は1年草)、地上性又は着生。高さ0.6~2m。葉は非対称形、歪んだ卵形、基部は心形、先は鋭形、明るい緑色、光沢があり、下裏は淡色。茎の上部の葉腋の円錐花序に花が多数つく。花は白色又はピンク色。花被片は4枚、内花被片2枚が小さく、外花被片は大きい。雄しべは橙黄色、多数、球形につく。
品種) 'Rosea'
24 Begonia x nantoensis M.J.Lai et N.J.Chung ナントウシュカイドウ 南投秋海棠
台湾原産。南投県に生える。
草本植物。根茎は長く伸びる。茎は高さ100㎝まで成長し、若いときには毛がある。葉は根生葉と茎葉。托葉は脱落性、卵形、長さ約1.5㎝。葉柄は若いときには毛がある。葉身は卵形、非対称、長さ12~18㎝×幅 8~14㎝、毛がある。脈は掌状、8~10脈、基部は斜めの心形、縁は不規則な小歯状、先は尖鋭形。花序は毛がある。雄花:通常、未熟な花粉とともに蕾の中で早めに落ちる。花被片は4枚、帯ピンク色、外側の2枚は広卵形、長さ1.6~2.3㎝×幅1.2~1.8㎝、下面に毛がある。内側の 2 枚は楕円形で、長さ1.1~1.4㎝×幅5~7 mm。雌花:花被片は5枚、帯ピンク色、不等長、最大・長さ1.7~2㎝×幅1.4~1.8㎝、外面に毛があり、最小の花被片は楕円形、約・長さ12㎜×幅7㎜。子房は毛があり、2室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は2本、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果は垂れ下がり、不等な3枚の翼があり、外側の翼は鎌形で長さ約2.5㎝、側翼は小さい。
これは Begonia palmata と B. chitoensis の自然交雑種である。C. I Peng らは、その交雑種であるかどうか、また推定上の親を確認するためのさらなる研究を進めている。
25 Begonia palmata D.Don ランダイシュウカイドウ
synonym Begonia palmata D.Don var. bowringiana (Champ. ex Benth.) Golding et Karegeannes
synonym Begonia bowringiana Champ. ex Benth.synonym Begonia laciniata auct. non Roxb
中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、湖南省、江西省、四川省、西蔵、雲南省)、台湾原産。中国名は红孩儿 hong hai er。標高100~2500mの常緑広葉樹林、谷間の小川沿いの日陰の湿った環境の岩の上に生える。
茎と葉柄は密に錆び色のねじれた綿毛で覆われている。葉身は形状が多様で、しばしば斜めの卵形、長さ5~16㎝×幅3.5~13㎝、下面はまばに錆び色の捻じれた綿毛があり、葉脈上はより密で、上面には密に微細剛毛があり(hispidulous)、ときにまばらに粗毛があり、基部は斜め心形で、浅裂または1/2まで分裂し、裂片は広三角形~狭三角形、縁には歯があり、先は尖鋭形。花はバラ色または白色。花被片は下面に密に毛がある。花期は6月。果期は7月。
26 Begonia pearcei Hook.f. ベゴニア・ペアルケイ
ボリビア原産。1865年頃、リチャード・ピアース(Richard Pearce)が発見した。数多くの園芸品種が作出されている球根ベゴニアBegonia × tuber hybrida の黄色系母種になっている。
多年草、塊茎をもつ。矮性、高さ15~20(30)㎝。茎は直立し、柔らかく、下垂性がある。葉は約・長さ6㎝×幅4㎝、左右非対象の卵状心形、縁は重鋸歯があり、縁毛があり、上面は暗緑色、葉脈が淡緑色~黄緑色で目立ち、下面は光沢のない赤褐色、微細な毛がある。雌雄異花。上部の葉腋の集散花序に花をつける。花序柄は長い。花は直径2~2.5㎝、黄色、花被片は4個、内花被片2個は小さく、外花被片2個が大きい。花期は6~9月。
27 Begonia peltata Otto & Dietr ワタゲベゴニア 綿毛ベゴニア
synonym Begonia incana Lindl 綿毛秋海棠
メキシコ原産。中国名は盾葉秋海棠。標高0~1650mの季節的に乾燥する森林、落葉樹林に生える。
多年草、湿気を好む。 高さ100~150㎝。葉は互生、単葉、盾形、円形、幅約7.5円㎝、フェルト状の毛で覆われる。花は円錐花序につき、垂れ下がり、白色。花期は3~5月。
多年草、枝分かれした杖(canes)を持つ亜低木、長さ0.3~1.5m、節間は0.3~3(~4)㎝、毛は疎~密。葉は長さ4~16㎝×幅3~11㎝、斜め、非対称の卵形~倒卵形、基部は盾状、縁は広く歯状~小歯状または波状、先は鋭形~尖鋭形、上面は広がり~密に綿毛があり、下面は密に羊毛状毛があり、7~8本の脈がある(peltinerved)。葉柄は長さ(1~)5~19㎝、密に羊毛状毛がある。托葉は長さ(5~)7~20㎜×幅(3~)6~8(~10)㎜、宿存性、伏せ~開出し、卵形~三角形、全縁、しばしば密に羊毛状毛があるが、ときに無毛または竜骨の上のみび羊毛状毛がある。花序は葉を上回り、非対称の集散花序で、花が少数~多数つく。花序柄は長さ(1.3~)2~15㎝、綿毛があるか無毛になる。苞は落葉性、最下の苞は長さ6~13㎜×幅11~13㎜、縁毛があり、上部は小歯があり、毛がある。雄花: 萼片は長さ8~13㎜×幅7~11㎜、無毛からまばらに毛がある。花弁は0~2枚、長さ3~9㎜×幅0.4~3㎜。雄しべは14~27本、低い円環面(torus)に挿入される。葯は長さ1.4~2㎜。雌花: 小苞は無い。萼片は長さ5~10㎜×幅4~10㎜、無毛またはまれに毛がある。花弁は長さ1.4~8㎜×幅0.5~2㎜。子房は3室、長さ0.6~1.2㎝。花柱は3本、長さ1.3~2㎜。柱頭は月形~広い月形、わずかに2角(つの)がある(bicorniculate)。蒴果は長さ1~1.8㎝、翼は等長または不等長、長さ0.9~1.3㎝以下、非対称の卵形。
28 Begonia pinglinensis C.I.Peng ベゴニア・ピングリネンシス
台湾北部原産。中国名は坪林秋海棠 ping lin qiu hai tang。標高200~300mの森林に生える。
草本植物。根茎は細長く、直径1cmまで。茎は35~50㎝。葉は根生葉と茎葉。托葉は脱落性、狭卵形~卵形、長さ9.7㎜× 3.6㎜まで、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形。葉柄はしばしば赤みを帯び、長さ16(~20)㎝まで、剛毛または微細絨毛がある。葉身は狭卵形~卵形、非対称、長さ7~16(~25)㎝×幅5~9(~14)㎝、細柔毛または細柔毛状絹毛があり、脈は掌状、7~10脈があり、基部は斜めの浅い心形、縁は不規則な鋸歯状~小歯状、先は尖鋭形~尾状。花序は長さ25㎝まで、剛毛がある。花序柄は長さ15㎝まで。苞は脱落性、狭卵形、長さ7.5㎜×幅3.5㎜・まで、紙質、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形。雄花は、花被片が4枚、白色~帯ピンク色、外側の2枚は広卵形~卵形、長さ0.7~2㎝×幅0.6~1.7㎝、下面は有毛、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ0.8~1.7㎝×幅4~9㎜。雄しべは46~81本。花糸は離生、長さ0.7~1.6㎜。葯は狭長楕円形~倒披針形、長さ0.8~1.4㎜。雌花:花被片は5枚、不等長からほぼ等長、狭倒卵形~広倒卵形、最大・長さ1~1.9㎝×幅0.9~1.7㎝、下面は毛があり、最小・長さ6~19㎜×幅5~14 mm。子房は毛があり、2室。胎座は中軸、2薄片。花柱は2本、長さ4~5(~5.7)㎜、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果は垂れ下がり、三角形、不等な3翼があり、外側の翼は三角形~舌状、長さ1.3~2.8㎝×幅0.9~1.9㎝、側翼は小さい。2n=38。
29 Begonia radicans Vell シダレベゴニア
synonym Begonia glaucophylla Gower ex Hook.f.
ブラジル原産。英名はshrimp begonia。
茎は這い、緑色~赤色、節間は3~6㎝。托葉は脱落性、披針形長さ2~3㎝、幅0.4~0.7㎝。葉柄は長さ(1.5~)2.3~3(~8.5)㎝。葉身は非対称形、卵形~楕円形、長さ(6.5~)9.5~11(~14)㎝、幅(2.5~)4~4.8(~6.7)㎝、基部は鋭形~円形、全縁、先は鋭形~尖鋭形、上面は緑色、下面は緑色~帯紫色。集散花序は3~4分枝。花序柄は長さ(1.5~)2.5~4(~5.5)㎝。苞は脱落性、楕円形、赤色、長さ約13㎜、幅約14㎜。雄花は花被片4個、、外側の花被片は楕円形、長さ10~15㎜、幅10~12㎜。内側の花被片は倒卵形、長さ約10㎜、幅約5㎜。雄しべは(18~)20~25 (~31)個。葯はほぼ無柄、葯隔は不明瞭。雌花は小苞が無く、花被片5個、4個は楕円形、長さ約10㎜、幅約7㎜。1個は倒卵形~楕円形、長さ約8㎜、幅約4㎜。花柱の枝は曲がりくねる。蒴果は卵形、長さ12~20㎜、幅12~20㎜。種子は紡錘形。
品種) 'Purpurea'
30 Begonia ravenii C.I.Peng et Y.K.Chen ベゴニア・ラベニー
台湾西部原産。中国名は岩生秋海棠 yan sheng qiu hai tang。標高300~1000mの湿潤で半日陰の岩場斜面に生える。落葉性の草本。塊茎はほぼ球形、直径2.2㎝まで。匍匐茎は糸状で、長さ35㎝まで、無毛。茎はしばしば赤みを帯び、高さ50㎝まで。葉は根生葉と茎葉。托葉は脱落性、卵形、長さ5~7㎜、縁は小鋸歯状。葉柄はしばしば赤みを帯び、長さ25㎝まで。葉身は卵形で非対称、長さ27㎝×幅18㎝・まで、下面は無毛、上面はまばらにザラつき、脈は掌状、6本または7本の脈があり、基部は斜めの心形、縁は不規則に小鋸歯状、浅く分裂し、先は鋭形または短い尖鋭形。花序は無毛。苞は脱落性、狭卵形または楕円形、長さ5~12㎜×幅4~7㎜、薄い紙質、無毛、縁は鋸歯状、先は鋭形。雄花:小花柄は長さ0.7~2.5㎝、花被片は2枚、帯ピンク色~淡紫色、心形または扁円形、長さ0.9~2.2㎝×幅1.4~2.1㎝、無毛。雄しべは20~49 本、花糸は長さ1.6~3㎜、葯は倒卵形、長さ1.2~1.8㎜。雌花:小花柄 は長さ1~3.5㎝、花被片は2枚(まれに3枚)、帯ピンク色~淡紫色、ほぼ円形、長さ1.2~1.5㎝、基部は斜め、わずかに心形。子房は倒卵形、無毛、3 室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は3本、基部で融合し、長さ1.5~4.2㎜。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果は垂れ下がり、倒卵形~球形、無毛、ほぼ等間隔の3翼がある。花期は10月。果期は11月。2n=36。
31 Begonia rex Putz. タイヨウベゴニア 大葉ベゴニア
synonym Begonia longiciliata C.Y.Wu
多年草、根茎を持つ。葉が大きく、表面が凸凹で、模様がある。葉観賞用のレックスベゴニア Rex Begoniasの元になる原種。
アッサム、ブータン、ミャンマー原産。中国名は大王秋海棠 da wang qiu hai tang。別名はキングベゴニア。バングラデシュ、キューバ、ドミニカ、ハイチなどに帰化している。中国(広西、貴州、雲南)の標高400~1100mの森林、岩の上、谷間の洞窟で確認されている。POWOでは中国を分布域に含めていない。
草本植物、高さ40㎝まで。根茎は細長く、直径7~14mm。葉は根元に生える。托葉は脱落し、長さ1.4~1.5㎝×幅1.6~1.8㎝、膜質。葉柄は長さ35㎝まで、密に長い毛がある。葉身は外側が紫がかっており、内側は濃い緑色で灰緑色または銀色の馬蹄形の斑点があり、卵形から狭卵形で非対称、長さ6~33㎝×幅5~21㎝、下面はまばらに毛があり、上面は長い剛毛があり、脈は掌状、6本または7本の脈があり、基部は斜めの心形、縁は小鋸歯状で縁毛があり、先は短い尖鋭形。花序は高さ10~13㎝、ほぼ無毛。雄花;小花柄は長さ2.2~3.5㎝。花被片は4枚、帯ピンク色~ピンク色、無毛、外側の2枚は長円形~楕円形、長さ1.3~2㎝、幅8~17㎜、先は鈍形~鋭形、内側の2枚は長円状披針形、長さ0.9~1.8㎝、幅3.5~8㎜、雄しべは100~120本、花糸は長さ2~5.4㎜、葯は長円形、長さ1.3~2.9㎜、先は尖鋭形。雌花:小花柄は長さ2.9~3.1㎝、花被片は5枚、不等長、楕円形~広卵形、無毛、最大・長さ約2㎝×幅1.5~1.7㎝、最小・長さ1.6~1.8㎝× 幅6~8㎜、先は鋭形~鈍形。子房は無毛、2室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は2本、離生、長さ4.4~5.2㎜。柱頭は2裂、螺旋状。蒴果はうなだれ、不均等に3枚の翼があり、外側の翼は舌形または鎌形、長さ1.5~2.5㎝、先は丸く、側翼は月形、長さ3.5~5㎜。花期は5月。果期は8月。2n=22。
ベトナムで記載されたBegonia sizemoreae Kiew (Gard. Bull. Singapore 56: 95. 2004) は、間違いなくB. rexと同じ複合体に属するが、2種の区別についてはさらなる研究が待たれる。
品種) ‘Lucille Closon’ , Rex Begonias(Begonia rex-cultorum)
32 Begonia sanguinea Raddi ウラベニベゴニア 裏紅ベゴニア
ブラジル固有種。英名は blood begonia。
高さ30~45㎝。茎はじぐざくに節で曲がり、長楕円形の淡色の斑点がある。葉は長さ10~15㎝、幅3.8~8.8㎝、非対称形、類盾形、基部は心形、先は尖鋭形ですぐに枯れ、革状の多肉質、完全に無毛、光沢があり、上面は緑色、下面は血の赤色、縁は円鋸歯で外巻き。葉柄の長さは様々。花序柄は長さ25㎝、斑点は無い。花は白色、かなり小さい。雄花は集散花序の間又は中につき、枝先に2個の花をくけ、外側は雌花又はまれに単生。花被片4個、外側の2個は円形、内側の2個は幅が狭く、線状楕円形。雄しべは多数、基部以外は分離、単体雄しべ。葯はへら形。雌花は花被片5個、ほぼ等長、雄花より開花が遅い。柱頭は淡ローズ色。果実は3翼がある。
33 Begonia scharffii Hook.f. キダチベゴニア 木立ベゴニア
synonym Begonia haageana W.Watson
synonym Begonia aptera Bl.
ブラジル原産、Elephant's Ear Begonia 叢生型(そうせい型)
地上性、常緑、ごく短い根茎があり、茎が立ち上がる。雌雄同株。茎は緑色~赤褐色、長さ110㎝以下、幅19㎜、無毛。根茎は帯緑色又は帯赤色、無毛。托葉は早落性、狭デルタ形~披針形、先は尖鋭形全縁、長さ24㎜以下、幅19㎜以下、無毛。葉は多数つき、上面は緑色、下面は帯緑色又は帯赤色、非対称、披針形~広披針形、分裂せず、先は尖鋭形~尖鋭頭、基部は鈍形、縁は不規則な小歯又は小鋸歯、長さ9~24㎝、幅3.5~8㎝、まばらに剛毛があり、葉脈は掌状羽状脈。葉柄は長さ3~12㎜、幅5㎜以下、無毛。花序は茎から生じ、無毛、花序柄は長さ約2㎝、幅1.6㎜、垂れ下がる。花柄は垂れ下がる。苞は早落性、先は微突形~尖鋭形、全縁、長さ19㎜以下、幅12㎜以下、無毛。雄花は花被片4個、白色、噴火口状、先は鈍形、無毛、外側の2個は広卵形~類円形、長さ8~13㎜、幅6~12㎜。内側の2個は楕円形、長さ7~11㎜、幅4~6㎜、雄しべは放射相称。花糸は分離、ほぼ同長、長0.8~1.4㎜。葯は黄色、棍棒形、花糸より長く、長さ1.7~2.4㎜、幅0.4~0.6㎜。雌花は花被片が6個、白色、ほぼ同長、広楕円形~円形、長さ7~12㎜、幅5~9㎜、無毛。子房は花時に緑色、下位。花柱は3個、黄色、分離、1回二又に分岐、帯黄色、長さ4.9~5.4㎜。柱頭は帯状又は螺旋状。果実は液果状、非裂開、垂れ下がり、緑色、広楕円形、幅17~18㎜、無毛、不明瞭な3うね~目立つ3角(つの)があり、室間には浅い3溝があり、嘴は長さ0~3㎜、中軸胎座、胎座枝は室に2個。
34 Begonia socotrana Hook.f. ハスノハベゴニア [T]
イエメンのソコトラ島原産。ソコトラ島北東部のハギエ山脈と隣接する高石灰岩台地に固有の種である。標高約700m~1500mの場所に生息し、主に岩の底や岩面の割れ目などの北向きの日陰の場所に生える。山地の低木に覆われた地帯の地上にも生える。現地名は「セベルベハー seberbeher」で、大葉植物には「セベルベハー サールフル seberbeher sa’alhul」、小葉植物には「セベルベハーキケヘ seberbeherkikehe」という 2つの別名がある。葉と多肉質の葉柄は酸味があるため食べられ、強壮剤や胃腸洗浄剤としても知られている。葉を砕いて、酸っぱいミルクを作るのにも使用される。別名はベゴニアソコトラ。リーガース・ベゴニア(エラチオールベゴニア)やクリスマスベゴニアの交配親とされる。
多年生の有茎草本で、茎の基部で節間が収縮し、高さは最大45㎝になる。塊茎はなく、球茎は茎の基部に密集して紙質の苞に包まれている。托葉は浅い舟形で、竜骨はなく、宿存し、約・9㎜×9㎜、先端は円形、散在する短い腺毛と、より長い(約1.5㎜)単毛が縁の周囲にあり、古くなると紙質になる。葉は盾形、基部の葉は偽ロゼットとなる。葉柄は葉身の中央に垂直に挿入され、長さ最大20㎝になり、肉質で緑色、短い腺毛で覆われる。葉身は肉質、円形、直径最大20㎝、最も一般的には約10㎝で、浅く裂けることもあり、7~8本の掌状の主脈があり、葉柄の挿入部付近は漏斗形になり、皮下層がある。縁は反り返り、円鋸歯状~円鋸歯状の歯状になり、上面は均一な緑色で、艶消し~わずかに光沢があり、無毛。下面はより淡い緑色で、短い腺毛があり、より長い毛は脈上にあり、一次および二次脈は明瞭に陥没し、気孔は2~8個集まって形成される。花序は2出集散花序(dichasial cyme)。苞は宿存し、対につき、各分枝点の基部につく。苞は浅い舟形、竜骨がなく、先は円形、縁は浅い小歯状~全縁、短い腺毛が散生し、先端に長い毛がある。雄花:蕾は円錐形。花被片は4個、覆瓦状、ほぼ等長~等長、濃いピンク色、倒卵形~広倒卵状円形、基部は楔形、長さ18~20㎜×幅13~19㎜。雄しべは25~35本で球形に束生する。葯は長さ約1.5㎜でフード状。花糸は長さ約1.5㎜。雌花:花被片は6枚、宿存性、ほぼ等長、倒卵形、長さ14~17㎜×幅7~10㎜、濃いピンク色、無毛。花柱は3本、二股に分かれる。柱頭は帯状に(bandhelically)螺旋状に捻じれ、明るい黄色。子房は三角形(triangular)、断面が3裂、3室、小苞がある、小苞は線形。翼は3個、肉質ではなく、基部は心形~円形で、背側の翼は嘴があり、嘴は縮小することもある。胎座は全縁、厚く、三角形。果実は垂れ下がり、翼の両側で裂開する。
35 Begonia samhaensis M. Hughes & A.G. Mill. ベゴニア・サムハエンシス
イエメンのソコトラ諸島のサムハ島原産。分布域はサムハ島(Samha)の高原の北西部、幅2km、長さ500m以内。標高650mから島の最高地点である標高779mまでの北向きの垂直な石灰岩面の影の割れ目や窪みに生息する。現地名は「seberbeher」。 多年生の有茎草本、高さ30㎝まで。塊茎は不規則で、横断面はピンク色、上面は紙のような苞に包まれた鱗茎(bulbils)で覆われる。托葉は舟形、竜骨がなく、宿存し、約・長さ13㎜×幅13㎜、先は反り返って円形、全縁で、短い腺毛が散在し、縁の周囲にはより長い(長さ約1.5㎜)単毛があり、古くなると紙質になる。葉は盾形。葉柄は葉身に対して垂直に中央に挿入され、長さ6㎝まで、肉質で濃いピンク色、短い腺毛が散在する。葉身は肉質で多肉質、もろく、非対称、卵形、基部は円形、先は鋭形、最大・幅8㎝× 長さ12㎝、より一般的には約・幅5㎝×長さ7㎝、6~8 本の掌状の主脈があり、葉柄の付着部付近は漏斗形で、皮下層があり、縁は反り返り、わずかに波打ち、円鋸歯状。上面は均一な緑色で、艶消し、無毛、一次および二次脈は明瞭に陥没し、下面は淡緑色で、短い腺毛が散在し、一次および二次脈が顕著で、気孔は5~15個集まっている。花序は2出集散花序。苞は宿存性があり、対生し、各分岐点の基部につき、舟形で竜骨はなく、微凹形~円形、全縁で、短い腺毛が散在する。雄花:つぼみは巾着形。花被片は4枚、不等長、ピンク色、無毛。外花被片は広円形、基部は円形、縁はわずかに反り返り、密着し、長さ15~22㎜×幅17~25㎜。内花被片は倒卵状楕円形、長さ14~20㎜×幅8~14㎜、基部は楔形。雄しべは30~45本で球形に束生する。葯は長さ約1.5㎜、フード状で基部に向かって細くなる。花糸は長さ約1.5㎜、離生。雌花:花被片は(5)6枚、宿存性、ほぼ等長、ピンク色、無毛、倒卵形、長さ10~18㎜×幅10~17㎜。花柱は3本。柱頭表面は不規則に裂け、明るい黄色。子房は断面が三角形、3室、小苞があり、小苞は線形。36 Begonia subvillosa Klotzsch ヒメベゴニア
synonym Begonia schmidtii F.Haage & E.Schmidt
synonym Begonia schmidtiana Regel
メキシコ、ブラジル原産。別名はベゴニア・シュミティアーナ。センパフローレンス(Begonia cucullata × Begonia schmidtiana)の交配親。
1年草または多年草。木立性叢生型、全体が細かい毛に覆われる。茎は直立し、高さ30㎝まで、節間は短く、長さ1~5㎝。托葉は宿存し、全縁。葉柄は短く、長さ1~2㎝、軟毛がある。葉は互生し、基部着生、広卵形、長さ6~14㎝×幅3.5~8㎝、密に褐色の軟毛で覆われ、上面は緑色、光沢が無く、下面は帯紅紫色、縁は全縁、縁は波打ち、脈は掌状。花序は腋生、2出集散花序、多花性。花は両性、雄しべ先熟性。小苞は3個、宿存する。雄花:花被片は4個、白色~淡ピンク色、離生、外側の花被片は内側の花被片より小さい、雄花序は放射状、花糸は黄色、同色、離生。葯は花糸より長く、葯隔は伸びない。雌花: 花被片は5個、離生、子房は3室、翼は3個、不等長、胎座は中軸、各室は2裂。柱頭は3本、離生、1枝、宿存性、帯状で螺旋状。果実は蒴果、成熟すると乾き、3個の湾曲した翼を持つ。種子は顕微鏡的、樽形、長さ310~350 µm、幅195~210 µm。温度さえあれば一年中、花を咲かせる。2n=32。
37 Begonia sutherlandii Hook.f. サザーランドベゴニア [T]
synonym Begonia 'Sutherland'
タンザニア南部高地(southern highlands )、コンゴ、南アフリカ原産。英名Sutherland begonia。山地の湿った日陰の岩上や樹上に生える。
扁球形の塊茎をもつ。高さ12~25(50)㎝、茎は這い、長さ10~80㎝。葉は非対称形、歪んだ卵形、基部は心形、先は鋭形、不規則な鋸歯縁、緑色~濃緑色、脈が赤色、下面は短毛で覆われる。円錐花序は垂れ下がり、花は直径20~26㎜、オレンジ色~橙赤色。葯は黄色。シュウカイドウ同様にむかごをつける。
品種) 'Papaya' (T) , 'Heartthrob', 'String of Pearls' , 'Weltoniensis'(桃色花 Begonia dregei との交雑種)
38 Begonia taiwaniana Hayata タイワンシュウカイドウ 台湾秋海棠
synonym Begonia taiwaniana var. albomaculata S. S. Ying.台湾原産。中国名は台湾秋海棠 tai wan qiu hai tang。森林の下層に生える。
草本植物。根茎は短く、太い。茎は高さ40~200㎝、2回以上枝分かれし、無毛。葉は茎葉。托葉は脱落性、狭卵形、長さ2.7㎝×幅1.9㎝・まで。葉柄は長さ4(~7)㎝まで、無毛。葉身は緑色、ときに白色の斑点があり、披針形、非対称、長さ6~14㎝×幅1.5~4㎝、離れて微細にザラつく。脈は掌状~羽状、5~8脈、基部は斜めの心形、縁は不規則な小鋸歯状、先は尖鋭形~尾状。花序は長さ 5~11㎝、無毛。苞は脱落性で狭三角形、長さ2.1㎝×幅0.9㎝・以下、厚い紙質、全縁、先は尖鋭形。雄花:小花柄は長さ1~2㎝、花被片は4枚、白色~ピンク色、無毛、外側の2枚は倒卵形~極広倒卵形、長さ0.9~1.8㎝×幅0.8~1.7㎝、内側の2 枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ0.8~1.6㎝×幅4~8 mm、雄しべは64~91本、花糸はない。葯は極狭倒卵形、長さ0.9~1.8㎜。雌花:小花柄は長さ1~2㎝、花被片は5(または6)枚、ほぼ等長、狭倒卵形~円形、長さ0.7~1.6㎝×幅4~14 mm、子房は無毛、3 室。胎座は中軸、2薄片。花柱は3本、離生。柱頭は2裂、螺旋状。蒴果は垂下し、不均等に3枚の翼を持つ。背側の翼は鎌形で、長さ1.7~2cm。側翼は小さい。花期は6~10月。2n=38。
39 Begonia tengchiana C.I.Peng et Y.K.Chen ベゴニア・テングチアナ
台湾南部原産。中国名は藤枝秋海棠 teng zhi qiu hai tang。標高1500~1800mの森林に生える。
草本植物。根茎の直径は2.1㎝以下。茎は高さ38~80㎝、直径1.8㎝以下。葉は根生葉と茎葉。托葉は脱落性、卵形から広卵形、長さ2.4㎝×幅1.9㎝・以下、縁は全縁、先は尖鋭形。葉柄は無毛、長さ7~23㎝。葉身は卵形~ほぼ円形、長さ9~25㎝×幅7~18㎝、下面は無毛、上面はまばらに微細にザラつき、脈は掌状~掌状羽状脈、6~9脈あり、基部は斜めの心形、縁はわずかに不規則な鋸歯状または小歯状、先は尖鋭形。花序は長さ10~24㎝、花序柄は長さ18㎝以下。苞は脱落性で、卵形~広卵形、長さ0.7~1.8㎝×幅4~13㎜、厚い紙質、無毛、縁は鋸歯状、先は鋭形。雄花は、花被片が4 枚、縁はわずかに不規則な鋸歯状、外側の2枚は広円形~円形、長さ1.1~2.3㎝×幅0.9~2.2㎝、下面は条線状、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ1~2.1㎝×幅5~11㎜、雄しべは39~68 本、葯は広倒披針形から狭倒卵形、長さ1.9~2.3㎜、花糸は長さ1.2~2.6㎜。雌花は、小苞が対にあり、長さ約1㎝、狭披針形。花被片は5枚(または6枚)、不等長またはほぼ等長、狭倒卵形~極広倒卵形、最大・長さ0.9~1.9㎝×幅0.6~1.7㎝、最小・長さ0.7~1.6㎝×幅3~9 mm。子房は無毛、小室は3個。胎座は中軸、2薄片状(bilamellate)。花柱は3本、長さ4.2~5.1㎜、柱頭は2裂、螺旋状。蒴果はうなだれ、三角形、不等な3個の翼があり、外側の翼は浅い三角形、長さ5㎜以下、側翼は長さ3㎜以下。2n=82。
40 Begonia wutaiana C.I.Peng et Y.K.Chen ベゴニア・ウタイアナ
台湾南部原産。中国名は雾台秋海棠 wu tai qiu hai tang。標高800~1800mの森林に生える。草本植物。根茎はあまり発達しない。茎は高さ40~70㎝、直径1.4㎝以下。葉は茎葉、托葉は脱落性、披針形~卵形、長さ1.8~2.4㎝×幅 1.2~1.5㎝、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形。葉柄は無毛、長さ5~14㎝。葉身は披針形~狭卵形、長さ9~18㎝×幅4~7㎝、無毛、脈は掌状羽状脈、6~9脈があり、基部は斜めの心形、縁は不規則な鋸歯状、先は尖鋭形。花序は長さ6~14㎝。花序柄は長さ11㎝以下。苞は脱落性、狭卵形~卵形、長さ0.9~2.1㎝×幅5~15㎜、厚い紙質、無毛、縁は全縁、先は尖鋭形。雄花;花被片は4枚、白色または帯ピンク色、外側の2枚は円形、長さ1.1~1.8㎝×幅0.8~1.8㎝、内側の2枚は倒披針形~狭倒卵形、長さ0.9~1.6㎝×幅4~9 mm、雄しべは41~53 本、花糸は長さ2~2.8㎜、葯は狭長円形、長さ2.4~2.9㎜。雌花;花被片が5(または 6)枚、白色または帯ピンク色、不等長、狭倒卵形~円形、最大・長さ0.9~1.6㎝×幅715㎜、最小・長さ6~13㎜×幅4~7㎜。子房は楕円形、室は2個。胎座は中軸、2薄片状。花柱は2本、基部で融合する。柱頭は2裂し、螺旋状。蒴果は三角形、不均等な3個の翼があり、外側の翼は長さ1.5~2.5㎝×幅1.5~2.3㎝、側翼は小さい。2n=52。この種は Begonia chuyunshanensis に似ているが、葯が長く、子房が 2 室である点で異なる。
41 ハイブリッド
(1) Begonia × albopicta W.Bull ギンボシベゴニア
synonym Begonia x argenteoguttata M.Lemoine ブラジル原産。英名はguinea-wing begonia , trout begonia。別名はアマノガワ
B. maculata と B. olbiaの自然交雑種。
品種) 'Dragon Wings' , 'Rosea' (C)
(2) Begonia x buimontana Yamam. ブイサンシュウカイドウ
B. palmata D.Don と B. taiwanian HayataとのF1 2n=30。
(3) Begonia x taipeiensis C.I.Peng ベゴニア・タイペイエンシス
台湾原産。標高200~500mの森林に生える。マルヤマシュウカイドウ(Begonia formosana)とマルミシュウカイドウ(B. longifolia)の自然交雑種。
草本植物。根茎の直径は約1.2㎝。茎は直立し、長さ6~45㎝、無毛。葉は根生葉と茎葉。托葉は脱落性、広卵形または三角形、長さ8(~17)㎜×幅8(~15)㎜、無毛、縁は全縁、先は小突起形。葉柄は長さ26(~35)㎝まで、無毛またはまばらに細柔毛がある。葉身は非対称、披針状卵形~卵形、長さ6~14(~25)㎝×幅2.5~6.7(~11.5)㎝、草質、まばらに細かいザラつきがあり、脈は掌状羽状脈、基部は斜めの心形、縁は不規則な小歯状または小鋸歯状、非常に浅く分裂し、先は尖鋭形~小突起形。花序は長さ5㎝まで、無毛。花序柄は長さ約3㎝。苞は脱落性、披針形~卵形、長さ8(~17)㎜×幅3(~12)㎜まで、無毛、縁は縁毛があり、先は微突形。雄花: 花被片は4枚、白色またはピンク色、無毛、外側の2枚は広卵形、長さ4~9㎜×幅4~10㎜、内側の2枚は広楕円形、長さ4~8㎜×幅3~6㎜。雄しべは71~96本、花糸は無い。葯は倒卵形、長さ0.8~1.2㎜×幅0.4~0.5㎜。雌花: 花被片は5 枚または6枚、白色またはピンク色、無毛、倒卵形~広倒卵形、不等長、長さ12~18㎝×幅6~15㎜。子房は無毛、2室。胎座は中軸、2薄片状。花柱は2本または3本、分離。柱頭は2裂、螺旋状。蒴果はうなづきまたは垂れ下がり、不均等な3翼があり、背側の翼は三角形、長さ5~7㎜×幅5~7㎜、側翼は長さ1.8~3㎜。2n=41。[he Begonia TEN / Begonia Resource Centre (Royal Botanic Garden Edinburgh)]
栽培種の分類
1. ひげ根ベゴニア Fibrous-rooted Begonias
1 シキザキベゴニア(センパフローレンス・ベゴニア) semperflorens begonia [S]
別名はセンパフローレンス・ベゴニア。英名はBegonia Semperflorens , fibrous rooted begonia , wax begonia。Begonia cucullata系統の品種群。南アメリカ原産のひげ根ベゴニア Begonia cucullata(旧学名Begonia semperflorens)に他種を交配して作出された。学名はBegonia cucullata に含まれる。
品種) 'Ambassador Rose Flash , Braveheart® Rose Bicolor , 'Calla Lily' , Carpet light pink , Charm , Danica Rosa , 'Doublet Rose , Gum Drop™ White , Gum Drop™ Cherry Blossom , Gum Drop™ Mandarin , Gum Drop™ Pink , Gum Drop™ Red , Gum Drop™ Rose , 'Heaven White' (Heaven Series) F1 , Lotto™ Appleblossom , 'Lucenec' , 'Lucy Locket' , Monk White , Perry Ann , 'Pizzazz Deep Rose' , 'Pizzazz Pink' , 'Pizzazz Red' , 'Pizzazz White' , 'Prelude Rose' , 'Queen Pink' , 'Queen Red' , 'Queen White' , 'Semperflorens Aurea' , 'Semperflorens Rubra' , 'Volumia Rose Bicolor' , 'Wax Red' , 'Wax Rose' , 'Wax White' , 'Weltoniensis Semperflorens Rosea' , 'Yang Mix' , 'Yang Pink' , 'Yang Red' , 'Yang Rose' , 'Yang White' , 'Yin Mix' , 'Yin Pink' , 'Yin Red' , 'Yin Rose' , 'Yin White' , カーペット・ローズ , ゴールデン・ロックス, シンプルベリー , ステラピンク , ダブル・レッド , タブレットピンク , タブレットホワイト , チェリー・サンデー , チョコレート・ガール , ビーチ デライト , ピンク・カメリア , フィーリーズ , ブライダル・ベール , フライングエッグ , リバティー・ベル , 桜てまり , 桃手まり , 夕焼け
(1) Begonia x semperflorens-cultorum シキザキベゴニア [S]
synonym Begonia semperflorens gracilis
別名はセンパフローレンス・カルトラム・グループ、シキザキシュウカイドウ、シロバナベゴニア。英名はBegonia Semperflorens Cultorum Group, Gracills Gloup, wax plant , Wax Begonias , fibrous rooted begonia。
Begonia semperflorens-cultorum はヨーロッパでSemperflorens gracilisと呼ばれ、USAではときにwax begoniaと呼ばれる。B. semperflorens gracilis はB. versaliensis (B. semperflorens 'Vernon' x B. schmidtiana) x B. semperflorens 'Vernon'はセンパーフローレンス系統の品種で葉が暗ブロンズまたは緑色で、これはB. gracilisとは関係がない。また、4倍体の品種をgracilis formという。
耐寒性のない常緑多年草、多肉質、高さ15~45㎝、45㎝を超える品種もある。全体に無毛、光沢がある。茎は基部で分枝せず、直立し、緑色又は淡紅色。葉は互生、葉柄は長短の差が大きく、葉身は卵形~広卵形、長さ4~8㎝、幅3~8㎝、不規則な鋸歯縁~全縁、主脈が目立ち、緑色又は銅色(ブロンズ色)、斑入りの品種もある。茎頂付近の葉腋に総状花序をつける。花序柄がある。雌雄異花同株。花は普通、約2㎝、大輪の品種は直径約4㎝、5㎝を超える品種もある。普通、雄花は花被片4個、雌花は花被片5個、八重花の品種もある。雄花の雄しべは多数、葯は黄色。子房下位。柱頭は3個。花色は白色、ピンク色、ローズ色、橙赤色、赤色など。蒴果には3翼があり、大きさが異なる。花期は4~10月頃。
2 木立性ベゴニア Other Fibrous-rooted Begonias
地下に球根や根茎をつくらず、茎が立ち上がる。木立ベゴニアともいう。
【原種】
B. acerifolia , B. acuminata , B. african , B. albo-picta , B. alice-clarkiae , B. augustae , B. boisiana , B. brevirimosa ,B. cumingii , B. dietrichiana , B. dipetala , B. dominicalis , B. haageana , Begonia hispida var. cucullifera , B. humilis var.porterana , B. macdogallii var.pururea , B. odorata , B. tomentosa , B. venezuela , B. venosa
品種) Ailves Pearls , Aki O.A. , Alamo Ole , Alamo Snow , Alamo Soli , Alice Faye , Allegro , Anna Christine , Annan Grace , Anne Jones , Aozuru , Argentea-guttata , Arthur Mallet , bartonea , Bayerne , Benigo , Benikomachi , borneensis , Calico Kew , Cascade , Cerely Angel , Chibaensis , chlorosticta , Chocolate Soldier , Coccinea , Corallicta , Corbeille de feu , Corliss Engle , Cupid , Daisy Road , Dale Kramer , Dearest Mae , Diamond Lili , Diamond Rubra , Di-erna , Dorothy Barton , Echinosepala , Fern Richardson , Flamingo Queen , Florence Rita , Fragrant.Beauty , Gene Daniels , Golden Twilight , Green Star , Guy Savard , Hawaiian Sunset , Helen , Holly Cubensis , Homosasa , Honeysuckle , Hot Spot , Hot Tamale , ingramii , Irish Sheppared , Isoptera , Janit Juwell , John Tonkin , Kathleen Meyer , Kay Tucker , leathermaniae , lubbersii E.Morr , Lucerna , Luxurians var Ziesenhenne , Maculata Wightii , Madam Chatarey , Magdalene Madsen , Margaret Izumi , Margie Sikkelee , Martha Floro , Mazae Nigricans , Midnight Sun , Misono , Morocco , Mrs. Hashimoto , My Special Angel , Mystique(#U029) , Oh No , OH-1 , Orange Rubra , orange star , Orangeade , Orpha C. Fox , Patunlether , Picotee Chandelier , Pink Chandelier , Pink Collason , Pink Freckles , Pink Minx , Pink Museum , Posy Wahl , Primadonna , Princess Diana , Princess Mako , Princess Masako , procumbens , Question Mark , Rosalie Wahl , Saber Tooth Edge , Sachsen , Salmon Cascade , Santa Maria , Scarlet O'Hara , scharffiana , schmidtiana , Silver Wing , Sinbad , Snow Capped , Snow Peaks , Solananthera , Splotches Swan , Summer Lotion , Tea Rose , Terina Elegans , The Wiz , Thelmae , Tiny Gem , U-014 , U-335 , Venus , Viaudi , White Freckles , Withlacoochee , アケボノ , アシュラ , アマ , アマテラス , アンミツヒメ , イーブンソング , インカルナータ , ウチデSP , ウルミフォリア , エキゾチカ , エドウムンドイ , エボニー , エラストマイデス , オーノ , オーホウ , オーレイ・スタークイーン , オットニス , オデテイアンタ , オレンジデディ , オレンジドロップス , オレンジルブラ , カーチェース , カガリビ , カサブランカ , ガボット , カラクマタチュベンシス , カラモモ(唐桃) , カワチムスメ , キスルアーナ , キトエンシス , キャプテンソトー , グウェンローウェル , グッドゥン・プレンティー , クリスティ , くれない , コクシネアレッド , コンコード , コンポルボラケア , サーモン・グローリー , サニーディス・ゲイル , サヨヒメ , サラベル , ジジ・フリーサム , ジニー・ギンガ(ジニー銀河) , ジム・ワィルツェン , シャロン・シラート , シュオウ , シュンカ , ジョー・ロード , ジョンスリーガル , シラガサネ(白襲) , シラサギ , シロフジ(白藤) , ストロベリー・シェイク , スプリング・ソング , スワン , セラティペタラ , そよ風 , タモ , トムメント , ドラゴンウイング , ドラゴンウエーク , パール , ハクレイ , はじらい , ハツヒメ , ハナカスミ(花霞) , ハレヤカ , バレンタイン , ビーナス , フォリオ・ザ・アンブリフォリア , プルミエリ , ボローニャ , ホワイト・ファングー , マダム・ファニー・ジロン , マリー・サプライズ , ミカン , みずき(観月) , ミスター・ニシカワ , ミドリ , ミドリガスミ , ミノール , ムーン・メイド , メドーラ , メリル・ストリープ , モーリスメイア , モモマユ(桃眉) , ユウジ , ユウヅル(夕鶴) , ユウヒメ , ヨウコウ(陽紅) , ラ・パロマ , ライム , ラッキー・スター , ラナ , リスターダ , リスターダ・バリエガーター , リッチモンデンシス , リュウ , リンドレイヤーナ , ルクスリアンス , ルッキング・グラス , ルバイアット , ルバスリ , レイロリビエ , レッド・ビーナ , レッドサン , レッドシャワー , レディ・クレア , ロイス・バークス , ローズバレー , ローラ・エンゲルバード , ロパロ・カルパ , ロラントオイデス , ワリチアーナ , ワンダフル , 雨の雫(アメノシズク) , 栄光 , 炎の舞 , 華かんざし , 漁火(イサリビ) , 蛍火 , 月宮殿 , 紅彩 , 桜川 , 朱王 , 珠黄檗(タマキハダ) , 祝い赤 , 春うらら , 初恋 , 飾り雛 , 赤とんぼ , 白玉 , 白扇 , 雷鳥 , 流れ星
【Begonia fibrous hybrid】
'Calla Lily' , 'Calla Lily Red' , 'Christmas Candy' , 'Cocktail', 'Cotton Candy' , 'Cracklin Rosie' , 'Elaine' , 'Honeysuckle' , 'Kismet', 'Little Brother Montgomery' , 'Looking Glass' , Paper Snowflake' , 'Pinafore' , 'Pink Minx' , 'Potpourri' , Snow Capped' , 'Tiny Gem' , 'Tom Ment'
(1) 木立性矢竹型 Erect stemmed Begonia cane-like type ケーンベゴニア Cane Begonia (C)
茎が直立し、高さ3mまでになる。杖(Cane)竹のような丈夫な茎に由来する。hybrid cane Begonias(Dragon wing)を含む。
原種) Begonia aconitifolia(Superba) , Begonia coccinea, Begonia concanensis , Begonia diadema , Begonia lubbersii
品種) 'Angel Wing'(Begonia aconitifolia × B. coccinea;斑点や霜降り模様), 'Buccaneer' , 'Comte de Lesseps' , 'Cracklin' Rosie' , 'Cypress' , 'Dancing Girl' , 'Down Home' , 'Ebony' , 'Elaine-1929' , 'Flamingo Queen' , 'Fountain of Youth' , 'Good 'n Plenty' , 'Honeysuckle' , 'Hot Tamale' , 'Irene Nuss' , 'Jim Wyrtzen' , 'Josephine' , 'JS Cane #1' , 'JS Cane #2' , 'Lana' (aka Encanto Lana) , 'Little Brother Montgomery' , 'Lois Burke' , 'Looking Glass' , 'Lubbergei' , 'MaryAnn Flunker' , 'Matchmaker' , 'Maurice Amey' , 'My Special Angel' , 'Orange Rubra' , 'Orpha C. Fox' , 'Osota' , 'Pagoda' , 'Peggy's Pet' , 'Philipines cane' , 'Pink Kiss' , 'Raspberries for Ronnie' , 'Sinbad' , 'Snow Cap' , Sophie Cecile' , 'Sophie Irene' , 'Summer Queen' , 'Tea Rose' , 'Tom Ment' , 'Torch' , 'White Cane' , 'White Ice' , コラリクタ、マザーズ・ラブ
(2) 木立性叢生型 Erect stemmed Begonia shrub-like type
(3) 木立性多肉茎型 Erect stemmed Begonia thick-stemmed type
(4) 木立性つる型 Erect stemmed Begonia trailing-scandent type
3 Begonia × benariensis BIG® SERIES ベゴニア・ベナリエンシス
別名はhybrid wax begonia
The BIG SERIESはangel wing begonia(木立ベゴニア)とfibrous begoniaのF1 hybrids。
Cane-like begonia 木立ベゴニア と Semperflorens Group begonias センパーフローレンスとのハイブリッド
品種) Surefire® Rose , BIG® SERIES , 'Red With Bronze Leaf' , 'Red With Green Leaf' (Big Series) , 'Rose With Bronze Leaf'
2. 根茎性ベゴニア B. Rhizomatous Begonias [R]
根茎をもつベゴニア、塊茎(球根)を作るものは球根性ベゴニアとし、含めない。1 根茎ベゴニアRhizomatous begonia
根茎をもち、根茎は横に這うもの、短く直立する。葉は単葉、羽状複葉、掌状複葉。葉柄は盾状に中央につくものと、縁につくものがある。葉に斑入りのものが多く、葉身の表面に突起や凸凹をもつものもある。葉柄に鱗片がつくものがある。雄花の外花弁の外側に毛状突起の有又は無。子房に翼又は有又は無。
品種) 'Marmaduke' 'River Nile' Begonia solimutata 'Connee Boswell' 'Black Coffee' 'Cathedral' 'Plum Gorgeous' Begonia gehrtii 'Black Velvet' 'Phoe's Cleo' 'Palomar Prince' 'Othello' 'Golden Swallowtail' 'Bethlehem Star' 'Daddy's Coffee' 'Betsy' 'Cleopatra' 'Dancing Giselle' 'Madame Queen' 'Little Beaver' 'Golden Lime' 'Red Gold' 'Hyroglyphics' 'Boomer' 'Cowardly Lion' 'La Cresta'(aka Susie's Curl) 'Tangalooma' 'Raspberry Moon' 'Lime Swirl' 'Sir Guaine' 'Audie Murphy 'Phoe's Best Pattern' 'Platinum Plus' 'Erythrophylla Bunchii'(aka Bunchii) 'Deco Daddy' 'Anaconda' 'Baby Dress' 'Freddie' 'Bill Morris' 'Tiger Kitten' 'Leprechaun' 'Wimauma'
ウイマンマ , オセロ , ギッディ , クロロネウシ , コーヴィン , ゴールドラッシュ , シモフリガスリ , スターサーチ , タツタガワ , ノラペドン , バタフライ , フィティフェリア , ブラックバード , マソニアアナ , ユレカボナス , リリアン
(1) 横走根茎型horizontal rhizome type:匍匐性の太い根茎が横に這う。
品種)ゴエゴエンシス、エリスロフィラ・バンチー
(2) 半木立型semi-erected type
根茎が斜上又は直立、根茎が短くて分枝するもの、根茎が地中にあるもの
2 Begonia x rex-cultorum L.H.Bailey レックス カルトルム ベゴニア Rex Cultorum Begonias [R]
別名はレックスベゴニア Rex Begonias、観葉ベゴニア。英名は King Begonia , Painted Begonia , Painted Leaf Begonia , fan plant , Rex-cultorum begonias、B. rex cultivars(B. rex cultorum) 。インド、ベトナム原産のBegonia rexに、他種を交配して作出された品種群で根茎ベゴニア[R]の一種、葉に斑が入り、美しいのが特徴。ほとんどが根茎性、木立性になるものもある。レックス カルトルム ベゴニアは少なくとも 4161の栽培品種があり、色鮮やかで反射的な銀、赤、緑、紫の葉を持ち、約1インチの大きさのピンク、白、黄色の花を咲かせる根茎ベゴニアである。親によって、葉は単純なもの、カエデの葉の形、またはギザギザで奇妙なものなど、このグループにはあらゆるものが少しずつ含まれている。すべての Rex Cultorum の種類は、他の種類の根茎ベゴニアと交配されたインドの種 Begonia rex の子孫である。1950 年代にアメリカベゴニア協会がB. rex を背景に持つ植物のみを Rex cultorum と呼ぶことを定義つけた。「オリジナル」レックス、B. rex 'Putzeys' 種は、当初は別種とされていたが、分子分類学の出現により、この種を構成する外観が似ている近縁のベゴニアの複合体である可能性があることが判明した。B. rex と呼ばれる種は 1 つしか存在せず、このタイプのベゴニアの親ではあるものの、レックスベゴニアを生み出すために組み合わされた約 30 種類の種のうちの 1 つであり、親が非常に多いため、「グループ」として扱われている。
交配親:B. argentea, B. beddomei, B. cathayana, B. decora, B. delicious, B. dregei, B. diadema, B. evansiana , B. grandis, B. griffithii (= B. annulata) , B. hatacoa, B. imperialis , B. incarnata, B. palmata, B. picta, B. rex, B. robusta, B. rubro-venia (=B. hatacoa) , B. socotrana, B. tenera, B. xanthina, B. x tuberhybrida, B. x amabilis
B. 'Pollux'は、直立した茎を持ち、地表または地中で節を持つレックスである。葉は銀色の斑点模様であり、1994 年に山口氏によって日本で交配された。しかし、ここ数年になってようやく米国に導入された。B. 'Pollux' は、B. hemsleyana × (B. circumlobata × B. 'The Chief') の 3 元交配の結果生まれたものである。
品種) 'Beau Rouge' , 'Benitochiba' , 'Blue Wings' , 'Bright Christmas' , 'Chicago Fire' , 'Chocolate Cream' , 'Cora Miller' , 'Denver Lace' , 'Escargot' , 'Fairy' , 'Fireflush' , 'Fireworks' , 'First Kiss' , 'Gloriously Gaudy' , 'Harmony's Red Robin' , 'Helen Teupel' , 'Hurricane' , 'Hurricane Bay' , 'Iroquois' , 'Jacqueline' , 'Judy Cook' , 'Katherine' , 'Kathie Shadendorf' , 'Lalomie' , 'Little Brother Montgomery' , 'Lorraine Closson' , 'Maid Marion' , 'Maui Mist' , 'Merry Christmas' , 'Miami Max' , 'Minerva' , 'Mini Merry' , 'Mini Miami' , 'Mystic' , 'n Chocolate' , 'New York Swirl' , 'Omaha Beefsteak' , 'Orient'[AGM] , 'Pollux' , 'Pandora' , 'Peace' , 'Pink Champagne-1981' , 'Princess of Hanover' , 'Putzeys' , 'Radium' , 'Raspberry Crush' , 'Red Berry' , 'San Diego Sunset' , 'Seattle Twist' , 'Silver Cloud'[AGM] , 'Silver Dollar' , 'Skeezar' , 'Spitfire' , 'Stained Glass' , 'Summer Maid' , 'The Dutchess' , 'Tiny Bright' , 'Uncle Remus' , 'Vista' , 'Wanda' , エイミー , コーヴィン , ダイアナ , ネオ , ブラサンチ , メリークリスマス , リリアン , ルースパウム
3. 球根ベゴニアTuberous begonias [T]
扁球形の塊根をもつベゴニア。円柱形の塊根をもつものも含めている。【球根性ベゴニア 原種】 Begonia bogneri , Begonia boliviensis(円柱状の塊茎) , Begonia caffra , Begonia cinnabarina , Begonia clarkei , Begonia davisii , Begonia dregei[ Semi-tuberous group (Caudiciform] , Begonia froebelli , Begonia henyi , Begonia natalensis , Begonia partita , Begonia pearcei , Begonia. ravenii , Begonia egonia sikkimensis , Begonia roseaflora , Begonia sinuata , Begonia socotrana , Begonia uniflora , Begonia veitchii
1 球根ベゴニア Hybrid Tuberous Begonias [T]
Tuberous Begonia type Begonia x tuberhybrida キュウコンベゴニア
ペルー、ボリビアなどのアンデス高山地帯に自生する球根性ベゴニアの交配種。
地下に塊茎をつ多年草。涼しい気候と長い日照時間を好み半耐寒性で暑さにきわめて弱い。塊茎は扁球形。茎は普通、直立、這うものもあり、長ささ30~45㎝。葉や花は夏に出る。雌花は小さく、雄花は大きく、小さいものは直径1.25㎝、大きいものは直径25㎝。花が最も大きく、最も幅広い色や形が見事なグループである。
(1) Giant Flowers Tuberhybrida group (Begonia × tuberhybrida)大型花球根ベゴニア
異なった球根ベゴニアどうしを交配させて作り出された園芸品種の総称。雌花は小さく、雄花は大きく、小さいものは直径1.25㎝、大きいものは直径25㎝
花は大形、直径5~10(25)㎝、白色、黄色、橙色、ローズ色、ピンク色、2色の花もあり、香りのよいものもある。茎は直立又は平伏、長さ30~45㎝。直立するスタンドタイプに特に大きな花を咲かせる。
非常に大きな花を咲かせる種類の品種の育種と栽培への関心は時とともに変化し、専門化が進み、Begonia x tuberhybrida の遺伝子の明確なグループが必要になり、特別な栽培技術が必要とされる。現在、イギリスとニュージーランドのベゴニア協会が、これらの大型展示用品種のリーダーとないる。 品種) Amerihybrid® Lace Apricot , Amerihybrid® Lace Pink , Amerihybrid® Lace Red , Amerihybrid® Lace Salmon , Amerihybrid® Orange , AmeriHybrid® Picotee Calypso , AmeriHybrid® Picotee On Top Calypso , Amerihybrid® Pink , Amerihybrid® Red , Amerihybrid® Ruffles Apricot/Scarlet , Amerihybrid® Ruffles Orange , Amerihybrid® Ruffles Red , AmerihybridR Yellow , 'Angelique' , Bellagio Pink , Bellagio® Apricot , Bellagio® Blush , 'Camellia Deep Rose Pink' , 'Carnival Joy' , 'Champagne-1998 , 'Chanson Deep Red' , 'Daffadowndilly' , 'Double Scarlet' , 'Double White' , 'Double Yellow' , 'Fire Cracker' , 'Fortune Salmon' , 'Fortune Dark Rose' , 'Giant Ruffled Coral' , 'Giant Ruffled Orange' , 'Giant Ruffled Pink' , 'Giant Ruffled White' , Go-Go™ Appleblossom , Go-Go™ Light Yellow , Go-Go™ Salmon , Go-Go™ Yellow , 'Golden Wave' , 'Hanging Basket Red' , 'Hanging Basket Yellow' , Illumination® Apricot , Illumination® Apricot Shades , Illumination® Golden Picotee , Illumination® Orange , Illumination® Peaches 'n Cream , Illumination® Rose , Illumination® Salmon Pink , Illumination® Scarlet , Illumination® White , 'Inbolhotor' (PBR) , Joy Yellow™ ' , 'Joyce Champion' , Mandalay™ Pearl , 'Mocca Bright Orange' , 'Mocca Cherry' , Nonstop™ Appleblossom , Nonstop™ Apricot , Nonstop™ Bright Red , Nonstop™ Bright Rose , Nonstop™ Deep Red , Nonstop™ Deep Rose , Nonstop™ Deep Salmon , Nonstop™ Fire , Nonstop™ Golden Orange , Nonstop™ Mix , Nonstop™ Mocca Deep Orange , Nonstop™ Mocca Mix , Nonstop™ Mocca Pink , Nonstop™ Mocca Pink Shades , Nonstop™ Mocca Scarlet , Nonstop™ Mocca White , Nonstop™ Mocca Yellow , Nonstop™ Orange , Nonstop™ Pink , Nonstop™ Red , Nonstop™ Rose Petticoat , Nonstop™ Salmon , Nonstop™ Yellow , Nonstop™ Yellow with Red Back , 'Ombrage' , On Top® Melon Lace , On Top® Pink Blush , On Top® Pink Halo , On Top® Sun Glow , On Top® Sunset Shades , Ornament™ Orange , Ornament™ Pink , Ornament™ Yellow , Orangedrops' (PBR) , Panorama™ Apricot , Panorama™ Mix , Panorama™ Rose Pink , Panorama™ Scarlet , Panorama™ White , Panorama™ Yellow , Party Dress , 'Pendula Orange' , 'Pendula Pink' , 'Pendula Red' , 'Pendula White' , 'Pendula Yellow' , 'Picotee Apricot/Scarlet' , 'Picotee Red Lace' , 'Picotee Sunburst' , 'Picotee White/Pink Edge' , 'Picotee White/Red Edge' , Pin-UpR Flame , Pin-UpR Rose , 'Primary Deep Red' , 'Primary Mix' , 'Primary Orange' , 'Primary Pink Shades' , 'Primary Scarlet' , 'Primary White' , 'Primary Yellow' , Puff Pink' (PBR) , 'Roseform Peach' , 'Roseform Pink' , 'Roseform Salmon' , 'Roseform White' , 'Roseform Yellow' , 'Ruffled Apricot' , 'Ruffled Red' , 'Ruffled Salmon' , 'Ruffled Yellow' , 'Sweet Dream' , 'Tenella Rose' , 'Tnbegee' (PBR) , 'Tuberhybrida Campanulata' , 'Tuberhybrida Cristata' , 'Tuberhybrida Fimbriata Alba' , 'Tuberhybrida Fimbriata Plena Crispa' , 'Tuberhybrida Pendu , キュピット , グラキリス・マルシアーナ , サンチ , センコウハナビ , ダブレット , パーセイヤ , ファロキロバ , フロエベリ
(2) Pendula group:匍匐するもの。
下垂するハンギングタイプ。 品種) 'Chanson'F1 , 'Pendula' Mix , Pendula White , 'Red Giant' , 'White Giant'
(3) Multiflora group:球根ベゴニアの小さい花が多数つくもの
B. davisiiの系統
品種) Apricot Bergermaster , 'Le Flamboyant' , B. pearcei,'Frau Helene Harms' , La Madelon , Lemon Bergermaster , Madame Richard Galle , Peardrop , Pink Bergermaster , Redcap , Yellowhammer
2 Bolivian Begonia ボリビア・ベゴニア
英名はBolivian boliviensis , Bolivian boliviensis hybrids。
円柱状の根茎をもつ Bolivian boliviensisとそのハイブリッド
Begonia × sedenii (Bolivian boliviensis x B. veitchii)
品種) Mandalay Series ('Bonfire' , Mandalay Flamingo ,Mandalay Pearl) , Million Kisses' series('Amour' , 'Devotion' , 'Elegance'., Honeymoon)
関係するハイブリッド品種
'Bertini' , 'Bolidavis , 'Claire de Lune' , 'Sedenii' , 'Emile Lesueur' , 'Emeraude' , 'Bonfire' , 'Haageana' , 'Morrisiana Speciosa' , 'Rubra Superba' , 'Sedenii' , 'Sunrise' , 'Worthiana' , 'Bellfire' , 'Million Kisses Devotion'
雄親: 'Elodye' , 'Mission Bells' , 'Robina' , 'Rory' , 'Cracker Jacks' , 'Balsaminaeflora' , 'Chelsoni' , 'Intermediate' , 'Gloucester Nancy' , 'Louis Thibaut' , 'Louis van Houtte' , 'Burelle' , 'Salmonea' , 'Salmonea Plena' , 'Topaze' , 'BWE Gumbleton'
3 リーガース・ベゴニア Rieger begonia
synonym Begonia x hiemalis (B. socotrana x tuberous hybrids)
別名はエラチオール・ベゴニア(Elatior begonia)、hiemalis begoniaとも呼ばれる。
球根性ベゴニアのB. socotrana (waxy begonia)と球根ベゴニア(tuberous Andean species)との交配種。
autumn or winter-flowering begonia。今では開花調節によってほとん ど一年中開花する。花色は赤、ピンク色、黄色、白色、覆輪など。葉も美しい。
品種) , Schwabenland group , Afrodite group , Nixe group , Ilona group , Barcos group , Azoltus group , Art Nouveau(Toya's Art) , 'Amstel Batik' , 'Art Deco'(Toya's Art Red) , 'Asani' , 'Barkos' , 'Bavaria' , 'Bellona' , 'Berseba' , 'Blitz' , 'Borias' , 'Carneval' , Charisma® Pink , Charisma® Salmon Orange , 'Cindy Franje' , 'Clara' , 'Dragone' , 'Dragone Champagne' , 'Dragone Dusty Rose' , 'Dragone Rosewood' , 'Edika' , 'Eva' , 'Glory Lemon' , 'Glory Pink' , 'Glory White' , 'Hilda-1984' , 'Jhon Heal' , 'Kari' , 'Netja Dark' , 'Riegers Schwabenland' , Solenia® Apricot , Solenia® Red , Solenia® Rosa , Solenia® Salmon Coral , Solenia® Velvet Red , 'Susanne' , 'Takora Yellow' , 'Vermillion' ,
4 Begonia x cheimantha T.H.Everett ex C.Weber ローレイン・ベゴニア(クリスマス・ベゴニア) Lorraine Begonia
球根性ベゴニアのハスノハベゴニア(Begonia socotrana)と挺幹をもつベゴニア・ドレゲイ(Begonia dregei)の交雑種。英名はChristmas begonia、Lorraine begonia。元は1891年に作出されたCheimantha group hybridである。winter-flowering begoniaの一種で、クリスマス時期に園芸店に出回る事から、クリスマス・ベゴニアとも呼ばれる。
品種) 'Aida' , 'Gloire de Lorraine' , 'Love Me' , Marietta , Mrs. J. A. Peterson' , 'Renaissance' , 'Snow Princess' グロワールド・ソー , マジョリギプーサ ,ビッサシューネ
5. 半球根ベゴニア Semi-tuberous Begonias
=Caudiciform :塊茎をもたないが、挺幹(caudex)をもつもの
木質ではなく多肉質の太くて短い茎をもち、常緑の小低木の盆栽ように見える。
B. dregei , B. dregei 'Partita' , B. dregei 'Glasgow'
栽培の歴史
生きたベゴニアが最初にヨーロッパに送られたのは1777年で、William BrownがBegonia minorを Kew Garden に送ったのが最初である。1847年までに70~80種が栽培されていた。ハイブリッドは1800年代の初めに作られ始め、'Ricinifolia' , 'Erythrophylla' , 'Phyllomaniaca'が作り出された。Begonia x semperflorens は最も普通に見られるベゴニアのハイブリッドであり、1821年に初めて、Begonia x semperflorens の元となる B. cucullataが導入された。ブラジルから Berlin Botanical Gardenへ船で送られた植物の土の中に種子が隠れていて発芽したもので、これが今日の花壇用のベゴニアの元になっている。1878年に両方ともブラジル産である B. cucullata var. hookeri (2n=34)と B. schmidtiana(2n=32) との交配が行われたのが最初である。このハイブリッドB. semperflorens rosea (2n=32)は中間の草丈で葉に光沢があり、花が淡ピンク色。1880年代年代の初めには花色の濃い、3番目のB. roezlii,が加えられた。1890年代にフランスでブロンズ色の葉の突然変異体が生じ、これが全てのブロンズ色の葉のベゴニアに使われている。多くの他の偶然の変異と合わせて、1800年代にまだらの品種が1886年に初めて作ら得た。1894年には最初のF1ハイブリッド‘Erfordia’がBenary,によって商業的に売り出された。最初の4倍体型の‘Gracilis’(gracilis forms)は1895年に登場した。やがて、F1の4倍体である‘Primadonna’が1909年に作り出された。20世紀になり、B. minorと他のハイブリッドとの交配により、半八重花の‘Bijou de Jardin’.が生み出された。八重花は1934年まで現われず、スウェーデンで‘Gustav Lind’ができたのが最初である。
ベゴニア園
1 日光花いちもんめ・ベゴニア園〒321-252 栃木県日光市小佐越坂の下800 他種を含め、8000鉢 約600品種
電話:0288-77-0866 年中無休
2 筑波山ベゴニアガーデン
300-4352 茨城県つくば市筑波63-2 ベゴニア3000~4000種類
電話:029-866-1398 月曜定休
3 富士花鳥園
〒418-0101静岡県富士宮市根原480-1 ベゴニア1200株
電話L:0544-52-0880 年中無休
4 名古屋市農業センター・ベゴニア温室
〒468-0021 愛知県名古屋市天白区天白町平針黒石2872番地3 ベゴニア 1000品種以上
電話: 052-801-5221 毎週月曜日休館
5 なばなの里ベゴニアガーデン
〒511-1144 三重県桑名市長島町駒江漆畑270 数百種、1万2千株
電話:0594-41-0787
6 農匠の郷やくの内・夜久野(やくの)花テラス(ベゴニア園)
〒629-1322京都府福知山市夜久野町平野232-54 約1,200㎡の鑑賞温室
電話:0773-38-9227 毎週水曜定休
7 ポンポコ村ベゴニアガーデン
〒849-5131 佐賀県唐津市 浜玉町浜崎2701 1000品種以上
電話:0955-56-8580
参考
1) Flora of China @ efloras.orgBegonia
Begonia
Begonia coccinea
Begonia dregei
Begonia aptera Bl.,
Home
Begonia x hiemalis p243
Begonia sanguinea
Begonia Classification
Home
Begonia p957
A NEW ENDEMIC SPECIES OF BEGONIA(BEGONIACEAE ) FROM THE SOCOTRAARCHIPELAGOM.
Begonia subvillosa Klotzsch
The Evolution of Diversity in Begonia Neale et al.