シュンギク 春菊

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Flora of Mikawa

キク科 Asteraceae  シュンギク属

別 名 キクナ 菊菜
英 名 chop-suey-green , crown daisy , garland chrysanthemum , Japanese-green
中国名 茼蒿 tong hao
学 名 Glebionis coronaria (L.) Cass. ex Spach
シュンギクの花
シュンギクの花
シュンギクの総苞
シュンギクの茎
シュンギク
シュンギク花3
シュンギクの葉表
花 期 4~5月
高 さ 30~70(100)㎝
生活型 1年草
生育場所 栽培種
分 布 外来種 ヨーロッパ、パキスタン、西アジア、北アフリカ原産
撮 影 浜松市  19.4.12
シュンギク(春菊)は野菜として広く栽培されている。
 1年草、無毛又はほとんど無毛。茎は直立し、高さ70㎝、分枝せず又は中間より上で少数、分枝する。根生葉は花時までに枯れる。下部と中間の茎葉は無柄、葉身は狭楕円形又は楕円状披針形、長さ8~10㎝×幅3~4㎝、1~2(~3)回羽状全裂~羽状中裂、1次裂片は2~4対、最終裂片は卵形~線形。上部の茎葉は次第に小さくなる。頭花は頂生、単生又は少数、明瞭な円錐花序を作らない。花序柄は長さ15~20㎝。総苞は杯形、直径1.5~3㎝。総苞片は4列につき、内総苞片は長さ約1㎝、先は広く、薄膜質。周辺小花の痩果は狭い3翼がある。中心小花の痩果は1~2うねがある。花期は4~5月。果期は6~7月。2n=18。

シュンギク属

  family Asteraceae - genus Glebionis

 1年草。密毛は無く、又は単純な底着毛がある。葉は互生し、羽状中裂又は縁に歯がある。合成花序は集散花序、緩く、ほぼ頭部が平ら、又は1個の頭花が頂生する。頭花は花序柄があり、異性花、放射状頭花(radiate 中心小花は両性、舌状小花は1列又はそれ以上)。総苞は杯形。総苞片は4列、硬い草質。花托は凸面、パレアは無い。周辺小花は1列、雌性、稔性、小舌は黄色又は帯黄色と白色。中心小花は黄色、両性、花冠は筒状、先は5裂。葯の基部は鈍形、先の付属体は卵状楕円形。花柱の枝は線形、先は切形。周辺小花の痩果は3角(かど)があり、側部に翼があり、内側に狭い翼又はうねがあり、光冠(corona)は無い。
 世界に2種あり、地中海沿岸地域に分布する。
 Glebionis carinata(ハナワギク)はIsmelia carinata に変更された。

シュンギク属の主な種

1 Glebionis carinata (Schousb.) Tzvelev ハナワギク 花輪菊
  synonym Ismelia carinata (Schousb.) Sch.Bip. ハナワギク属
  synonym  Chrysanthemum carinatum Schousb.
  synonym  Ismelia versicolor Cass.
 モロッコ原産。中国名は蒿子杆 hao zi gan 。英名 painted daisy , tricolor chrysanthemum , tricolour daisy。ハナワギク属に分類される。
 1年草、高さ20~70㎝、無毛又は無毛に近い。茎は直立、普通、中間より上で分枝する。根生葉は花時までに枯れる。下部と中間の茎葉は無柄、葉身は倒卵形又は狭楕円形、長さ8~10㎝×幅3~4㎝、2回羽状深裂、1次の側裂片(羽片)は3~8対、最終裂片は披針形、斜めの三角形、又は線形。合成花序は頂生の集散花序。頭花は(1~)2~8個、花序柄は長い。総苞は円蓋形、直径1.5~2.5㎝。総苞片は4列、内総苞片は長さ約1㎝。周辺小花の痩果は広い3翼があり、翼の内側にある突起が先の嘴になる。中心小花の痩果には2本の隆起したうねがある。
品種) Vestidos Red , Vestidos White , Vestidos Yellow

2 Glebionis coronaria (L.) Cass. ex Spach シュンギク 春菊
  synonym  Xanthophthalmum coronarium (L.) P.D.Sell
  synonym  Chrysanthemum coronarium L.
 ヨーロッパ、パキスタン、西アジア、北アフリカ原産。英名はchop-suey-green , crown daisy , garland chrysanthemum , Japanese-green。中国名は茼蒿 tong hao 別名はキクナ 菊菜。
 1年草、無毛又はほとんど無毛。茎は直立し、高さ70㎝、分枝せず又は中間より上で少数、分枝する。根生葉は花時までに枯れる。下部と中間の茎葉は無柄、葉身は狭楕円形又は楕円状披針形、長さ8~10㎝×幅3~4㎝、1~2(~3)回羽状全裂~羽状中裂、1次裂片は2~4対、最終裂片は卵形~線形。上部の茎葉は次第に小さくなる。頭花は頂生、単生又は少数、明瞭な円錐花序を作らない。花序柄は長さ15~20㎝。総苞は杯形、直径1.5~3㎝。総苞片は4列につき、内総苞片は長さ約1㎝、先は広く、薄膜質。周辺小花の痩果は狭い3翼がある。中心小花の痩果は1~2うねがある。花期は4~5月。果期は6~7月。2n=18。
品種) 'Primrose Gem' ,Tiger Ear , おきく3号 , ささめ , さとあきら , さとにしき , さとゆたか , サラダ春菊 , スティックシュンギク , 河内中葉 , 菊蔵 , 金成株張中葉 , 香菊 , 青波 , 早苗 , 総の春 , 大江戸 , 大阪株張中葉 , 大阪中葉新菊K型 , 大阪中葉新菊L型 , 大阪中葉新菊M型 , 大葉春菊 , 男体 , 中葉春菊 , 竜舞

3 Glebionis segetum (L.) Fourr. アラゲシュンギク 荒毛春菊
  synonym Xanthophthalmum segetum (L.) Sch.Bip
  synonym Chrysanthemum segetum L.
 ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ原産。英名はcorn chrysanthemum , corn-marigold 。中国名は南茼蒿 nan tong hao 。別名はクジャクギク、リュウキュウシュンギク。
 1年草、高さ20~60㎝、無毛又は無毛に近い。茎は直立、肉質。根生葉と下部の茎葉は無柄、葉身は楕円形~倒卵状披針形~卵状楕円形、縁は不規則に大きな歯があり、まれに羽状浅裂。上部の茎葉は次第に小さくなる。合成花序ははっきりせず、頭が明瞭に平らではない。頭花は単生又は枝先に少数つく。花序柄は長さ約5㎝。総苞は杯形、直径1~2㎝。総苞片は4列、内総苞片は薄膜質、先は大きくなる。周辺小花の痩果は狭い2翼がある。中心小花の痩果は10うねをもつ。
品種) 'Eastern Star' , 'Silver Gazelle'

参考

1) Flora of China
  Glebionis
  http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=113620
2) GRIN
  Glebionis
  https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=18814
3)Flora of Nort America
  Glebionis
  http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=113620