セイヨウサンザシ 西洋山査子
Flora of Mikawa
バラ科 Rosaceae サンザシ属
別 名 | アカバナサンザシ、ワンシードサンザシ、シングルシードサンザシ |
中国名 | 彩葉山楂 cai ye shan zha |
英 名 | hawthorn , Woodland hawthorn |
学 名 | Crataegus laevigata (Poir.) DC. |
花 期 | 4~5月 |
果 期 | 9~10月 |
高 さ | 1~8m |
生活型 | 落葉低木~高木 |
生育場所 | 庭木、薬用 |
分 布 | 帰化種 ヨーロッパ原産 |
撮 影 | 浜松市 18.5.11(花) 18.10.17(果実) |
日本へは明治時代の中期に輸入された。 'Rosea Flore Pleno' (d) はピンク色の八重花。
低木又は高木、高さ8m。新小枝はまばらに絨毛があるか又は無毛、刺は少数~多数、限定的又は非限定的、丈夫、長さ1㎝。葉柄は細く、長さ0.8~2㎝、無毛、腺は無い。葉身は広楕円形~倒卵形、長さ1.4~5.8㎝、基部は楔形、裂片は片側に1~2個、切れ込みは±浅く、裂片の先は鈍形、縁は下部を除いて鋸歯があり、各側に3~7脈、先は鈍形、下面は淡緑色、脈と軸に±軟毛があり、上面は光沢があり、暗緑色、脈に軟毛がある。花序は花が3~11個、緩くつく。枝は無毛、小苞は縁が不規則な小歯状、少数~多数の腺をつける。花は直径、12~22㎜、花托筒は無毛 [~羊毛状の毛がある]。咢片は長さ1.5~2.5㎜、縁は全縁、先は鋭形。花弁は白色~淡ピンク色。雄しべは20個。葯は紫色。花柱2又は3個。ナシ状果は明るい赤色、球形又は±円筒形、直径6~14㎜。咢片は後屈又は広がる。種子は2又は3個。2n = 34。花期は4~5月。果期は9~10月。
品種) 'Aurea' , 'Cheal's Crimson' , 'Coccinea Plena' , 'Crimson Cloud' , 'Flore Pleno' , 'Gireoudii' , Midland hawthorn , 'Masekii' (d) , 'Mutabilis' , 'Paul's Scarlet' (d) , 'Pink Corkscrew' , 'Plena' (d) , 'Punicea' , 'Rosea' , 'Rosea Flore Pleno' (d)
低木又は高木、普通、主幹が支配的、高さ0.3~12m。茎は普通、大きい株は1本、小さい株はそれ以上、外側に広がる。樹皮は普通、粗くなり、普通、暗色のとき樹皮が剥離して板状、新鮮な露出では±赤褐色、ときに深く波形になり、暗灰褐色又は色が普通、薄い時は平滑、薄く剥離、まれに目立つ水平な皮目をもつ。長いシュートと短いシュートがある。幹に複合の刺が多数又は無。小枝は刺が多く、刺は長さ10~60(~100) ㎜、成長は限定され(sect. Crataegusでは非限定)、最初の年は無毛又は綿毛がある。葉は落葉(南部ではときに冬に宿存)、茎葉、互生し、長いシュートに散生し、しばしば、短いシュートに密集し、単葉又は深く分裂する。托葉は脱落性、葉とともに又は葉より早く、分離、渦巻き状又はかま形、縁は鋸歯状又は円鋸歯状、腺がある。葉柄があり、しばしば腺がある。葉身は±卵形~狭楕円形~倒卵形、長さ (1.2~)2~8(~12)㎝、広い葉は浅く~深く切れ込み(まれに羽状複葉)、狭い葉はほとんど切れ込まず、縁は平ら、鋸歯縁、若い葉はしばしば歯先に腺があり、羽状脈、普通、直行脈、表面は無毛~綿毛がある。花序はほとんど葉のない1年の短シュートに頂生、木質の短いシュートの類頂生の芽から普通、生じ、まれに伸びたシュートから直接、側生し、花が1~50個つき、円錐花序、ドーム形、単軸性の散房花序又は花が単生する。苞はときにあり、葉状。小苞はあり、普通、脱落性。花柄がある。花は花被と雌しべ群、子房上位、直径8~25㎜。花托筒は±倒円錐形、花盤でくびれ、それ以外は開き、幅2~6㎜。咢片は5個、広がり、三角形。花弁は5個、白色、ときに淡クリーム色(ser. Montaninsulae)、又は淡ピンク色(ser. Aestivales, ser. Molles)、±円形、ときに楕円形(ser. Lacrimatae)又は±楕円形(ser. Apiifoliae, ser. Triflorae)、基部にはわずかに爪部があり、縁は±全縁。雄しべは5~20個(C. trifloraでは30~45個)、普通、花弁より短い。円環面(torus)は無い。心皮は1~5個、分離し、長さのほとんどが密着し、突き出る。胚珠は2個、重なる。果実はナシ状果、黄色~赤色、熟すと紫色~黒色、類円形~楕円形~ 洋ナシ形、直径6~20(~25)㎜(栽培種では大きいものもある) 、肉質で柔らかく、ときに硬く、花托筒は宿存し、咢片はしばしば宿存し、伏せ~直立する。心皮は木質。花柱は普通、宿存する。小粒の種子(pyrene)は1~5個、背に溝があり、側面は平面又は浸食され、穴が開くか又はあばた状。 x = 17。
世界に約230種あり、北アメリカ、メキシコ、ヨーロッパ、アジア、北アフリカに分布する。
地中海沿岸原産。英名はazarole , azerole, , Mediterranean medlar.
品種) 'White Italian' (F)
2 Crataegus chlorosarca Maxim. クロミサンザシ 黒実山査子
日本、中国、ロシア原産。中国名は绿肉山楂 lu rou shan zha [Flora of China]。
小高木、高さ6m以下。普通、少数の長さ1~1.5㎝の刺(thorn)がある。小枝は若い時に紫褐色、古くなると黄褐色、円柱形、無毛。芽は紫褐色、三角状卵形、無毛。托葉はかま形、長さ5~8㎜、膜質、無毛、縁は腺のある鋸歯縁、先は鋭形。葉柄は長さ1.5~2㎝、毛がある。葉身は三角状卵形~広卵形、長さ5~9㎝×幅3~5㎝、両面にまばらに毛があり、下面の脈腋にひげ状の房(毛叢)があり、基部は広楔形又は類円形、縁は鋭い鋸歯縁、普通、不規則な裂片が3~5対あり、先は鋭形又は短い尖鋭形。散房花序は直径2~3.5㎝、数個の花がつく。花序柄は無毛。苞は脱落性披針形、膜質。花柄は長さ2~6㎜、無毛。花は直径1~1.2㎝。花托筒は鐘形、外面は無毛。咢片は三角状披針形、長さ2~3㎜、両面とも無毛。花弁は白色、類円形、長さ5~7㎜×幅4~5㎜。雄しべは20個。子房は先が有毛。花柱は5個。ナシ状果は未熟なときは赤色、熟すと黒色、緑色の果肉をもち、類球形、無毛、咢片が宿存する。種子(pyrene)は4~5個、両内側にくぼんだ痕がある。花期は6~7月。果期は8~9月。
3 Crataegus coccinea L.
synonym Crataegus ellwangeriana Sarg. 'Fire Ball'
北アメリカ東部原産。英名は scarlet hawthorn。ヨーロッパに帰化している。
低木又は高木、高さ7~8(~12)m。新しい小枝は帯緑色、無毛又はわずかに毛があり、刺があり、刺が真っすぐ又は曲がり、±丈夫、長さ2~4㎝。葉柄は葉身の長さの 30~40%、無毛~密に毛があり、腺は有又は無、葉身は卵形~広楕円形~楕円状卵形、長さ (4~)5~8㎝、基部は広楔形~類切形、まれにわずかに心形、裂片の先は鋭形、縁は鋸歯、ときに重鋸歯、歯は長さ約2㎜ 、上面は普通、若い時に密にざらつく。花序の枝にまばら~密に毛がある。花托筒は無毛又は密に毛がある。雄しべは (5~)8~10(~20個。葯はピンク色~ローズパープル色。ナシ状果は普通、明るい赤色、類球形~長円形、長さ10~14㎜、しばしば、まばらに毛があり(特に端に)、咢片は広がり又は無い。
品種) 'Coccinea Plena' , 'Paul's Scarlet' (d) , 'Plena'
4 Crataegus cuneata Siebold et Zucc. サンザシ 山査子
中国原産。中国名は野山楂 ye shan zha。英名はChinese hawthorn。
落葉低木~小高木。高さ1~3(15)m。幹は灰褐色。若い枝は紫褐色、毛があり、古くなると灰褐色、無毛。小枝が変化した長さ3~8㎜の細い刺が多い。托葉は長さ5~8㎜のかま形、葉状、縁に粗い鋸歯があり、先が尖る。葉柄は長さ4~5㎜、狭い翼があるか又は無い。葉身は長さ2~6㎝、幅1~4.5㎝、広倒卵形~倒卵状惰円形~倒卵状長楕円形。腹面はわずかに毛があり、背面は無毛、基部は楔形、無鋸歯、上部は3~5裂し、不規則な鋸歯がある。散房花序は直径2~2.5㎝、(2)5~7個の花をつける。花は直径約1㎝、花弁は5個、白色、長さ6~7㎜。雄しべは20個。子房は先に毛があり、5室。花柱は4又は5個。ナシ状果は赤色又は黄色、直径1~2㎝の扁球形。2n=34。花期は4~5月。果期は9~10月。
4-1 Crataegus cuneata Siebold et Zucc. f. lutea Matsum. ex Koidz. キミノサンザシ
synonym Crataegus cuneata Siebold et Zucc. f. xanthocarpa Nakai
果実が黄色のもの。
5 Crataegus crus-galli L ケヅメサンザシ(コックスパーホーソン)
北アメリカ東部原産。英名はcockspur hawthorn , cockspur thorn 。ヨーロッパに導入されている。
低木又は高木、高さ5~10m、しばしば、平らに分枝する。新小枝は無毛。1年枝は淡褐色、古くなると灰色、小枝の刺は±反曲する。2年枝は暗褐色~帯黒色、±丈夫、長さ3~6㎝。葉柄は長さ0~5㎜、葉身の長さの0~7% 、無毛、腺は無い。葉身は普通、濃緑色、上面は光沢があり、広へら形~狭い倒披針形~狭楕円形、長さ2~7㎝、皮革質、基部は狭くなり、分裂せず、縁は細鋸歯~円鋸歯、歯は長さ1㎜、葉脈は半曲行脈、側脈は4~7対、先は鋭形~鈍形、上面は無毛、ときに若い時にまばらに毛があり、無毛になる。花序は花が8~20個つき、枝は普通、無毛。小苞は線形、小さく、縁には柄の無い腺があり、内側は無毛。雄しべは10~20個。葯はアイボリー色~ピンク色~赤色。花柱は1~ 2(~3)個。ナシ状果は普通、真赤(ruddy)~深紅色(crimson)、ときに明るい黄色、±長円形~類球形、直径8~15㎜、しばしば、白粉いろを帯び、無毛、咢片は開出~反曲する。種子は1~2(~3)個。2n = 34, 51, 68。2変種がある。
品種) 'Oblongata'
6 Crataegus dahurica Koehne ex C.K.Schneid. ダフリアサンザシ
中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は光叶山楂 guang ye shan zha 。
低木又は小高木、落葉性、高さ2~6m。刺は長さ1~2.5㎝、細く、ときに欠く。小枝は若い時に紫褐色、古くなると暗褐色、しおれ、無毛、まばらに長円形の皮目がある。芽は紫色、類球形又は三角形、無毛。托葉は披針形~卵状披針形、長さ6~8㎜、草質、無毛、鋸歯縁、先は尖鋭形。葉柄は長さ7~10㎜、無毛。葉身は菱状卵形~倒卵形、長さ3~5㎝×幅2.5~4㎝、両面とも無毛、基部は楔形~広楔形、縁は鋭い重鋸歯、基部近くは全縁、縁の先の2/3に(2~)3~5個の裂片があり、裂片は卵形、先は尖鋭形。複合の散房花序は直径3~5㎝、多数、花がつく。花序柄は無毛。 苞は脱落性、線状披針形、膜質。花柄は長さ8~10㎜、無毛。花は直径約1㎝。花托筒は鐘形、外側は無毛。咢片は線状披針形、長さ約3㎜、縁は全縁又は1~2対の歯があり、両面とも無毛。花弁は白色、類円形~倒卵形、長さ4~5㎜×幅3~4㎜。雄しべは20個。花柱は2~4個、無毛。ナシ状果は橙赤色又は橙黄色、類球形又は長円形、直径6~8㎜、無毛。咢片は宿存し、反曲する。種子は2~4個、両内側に窪んだ痕がある。花期は5月。果期は8月。2n = 34。var. dahurica , var. laevicalyx の2変種がある。
7 Crataegus jozana C.K.Schneid. エゾサンザシ
日本(北海道、長野県の菅平)原産。
クロミサンザシに似て、果実が黒色。葉や花序に毛が密生する。クロミサンザシは無毛。クロミサンザシと同一種とする見解もある。
8 Crataegus laevigata (Poir.) DC. セイヨウサンザシ 西洋山査子
synonym Crataegus oxyacantha L., nom. utiq. rejic.
-【Crataegus Linnaeus (sect. Crataegus) ser. Crataegus-
ヨーロッパ原産。別名はアカバナサンザシ。英名はhawthorn , Woodland hawthorn
低木又は高木、高さ8m。新小枝はまばらに絨毛があるか又は無毛、刺は少数~多数、限定的又は非限定的、丈夫、長さ1㎝。葉柄は細く、長さ0.8~2㎝、無毛、腺は無い。葉身は広楕円形~倒卵形、長さ1.4~5.8㎝、基部は楔形、裂片は片側に1~2個、切れ込みは±浅く、裂片の先は鈍形、縁は下部を除いて鋸歯があり、各側に3~7脈、先は鈍形、下面は淡緑色、脈と軸に±軟毛があり、上面は光沢があり、暗緑色、脈に軟毛がある。花序は花が3~11個、緩くつく。枝は無毛、小苞は縁が不規則な小歯状、少数~多数の腺をつける。花は直径、12~22㎜、花托筒は無毛 [~羊毛状の毛がある]。咢片は長さ1.5~2.5㎜、縁は全縁、先は鋭形。花弁は白色~淡ピンク色。雄しべは20個。葯は紫色。花柱2又は3個。ナシ状果は明るい赤色、球形又は±円筒形、直径6~14㎜。咢片は後屈又は広がる。種子は2又は3個。2n = 34。花期は4~5月。果期は9~10月。
品種) 'Aurea' , 'Cheal's Crimson' , 'Coccinea Plena' , 'Crimson Cloud' , 'Flore Pleno' , 'Gireoudii' , Midland hawthorn , 'Masekii' (d) , 'Mutabilis' , 'Paul's Scarlet' (d) , 'Pink Corkscrew' , 'Plena' (d) , 'Punicea' , 'Rosea' , 'Rosea Flore Pleno' (d)
9 Crataegus maximowiczii C.K.Schneid. オオバサンザシ 大葉山査子
日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は毛山楂 mao shan zha 。
低木又は小高木、高さ7m以下、刺は無又は有、刺は長さ1.5~3.5㎝。小枝は紫褐色、円柱形、初め、密に白色の毛があり、無毛になる。芽は紫褐色、卵形、無毛。托葉は脱落性、かま形、長さ5~8㎜、膜質、類無毛、縁は腺のある鋸歯状、先は鋭形又は尖鋭形。歯柄は長さ1.5~2.5㎝、まばらに絨毛がある。歯未は広卵形又は菱状卵形、長さ4~6㎝×幅約3.5㎝、下面は密に帯白色の絨毛があり、上面にはまばらに毛があり、部は楔形~広楔形、たまに切形、縁は間隔の開いた重鋸歯があり、3~5対の裂片をもち、先は鋭形。複合の散房花序は直径4~5㎝、花が多数つく。花序柄は帯白色の絨毛がある。苞は脱落性、線状披針形、膜質。花柄は長さ3~8㎜、白色の絨毛がある。花は直径約1.2㎝。花托筒は鐘形、外側には白色の毛がある。咢片は三角状卵形~三角状披針形、長さ3~4㎜、外側には白色の毛がある。花弁は白色、類円形、長さ約5㎜。雄しべは20個。花柱は(2~)3~5個、基部に毛がある。ナシ状果は紫褐色又は赤色、球形、直径約8㎜、初め毛があり、後に無毛になる。果時の花柄は長さ4~9㎜、初め、両内側に凹んだ痕がる。花期は5~6月。果期は8~9月。 2n = 32, 34, 51。
10 Crataegus monogyna Jacq. ヒトシベサンザシ 一蕊山査子
-Crataegus Linnaeus (sect. Crataegus) ser. Crataegus -
ヨーロッパ、北アフリカ、南西アジア原産。英名はEnglish hawthorn, one-seeded hawthorn , common hawthorn。
低木又は高木、高さ4~10[~12]m。新小枝は無毛。花のつくシュートの托葉は±全縁、小枝の刺はほとんど無~多数、 不確定で頂生、不確定のときに長さ0.7~1㎝、側生は±丈夫で長さ2.4㎝以下。葉柄は細く、長さ1~3㎝、無毛、腺は無い。葉身は卵形~デルタ形、長さ1.2~5.5㎝、基部は楔形~切形、裂片は1~3対、切れ込みは普通、深く、裂片の先は鋭形、縁は弱くて少ない歯が裂片の先にあり、脈は各側に2~5本、先は鋭形、下面は淡緑色、主脈に絨毛があり、上面は±光沢があり、暗緑色、無毛又は主に絨毛がある。花序は花が5~15個、±緩くつく。枝は無毛 [~絨毛]。小苞は全縁又は縁の小さな不規則な突起又は小さな止めくぎの上に少数~多数の腺をもつ。花は直径8~16㎜。花托筒は無毛[~絹毛がある]。咢片は長さ1.5~2.5㎜全縁、先は鋭形又は鈍形。雄しべは15~20個。葯はピンク紫色。花は市rは1個。ナシ状果はときに明るい赤色、普通、暗赤色、球形~± 円筒形、直径6~11㎜、咢片は反曲。種子は1個。2n = 34, 51。花期は4~5月。果期は9~10月。
品種) 'Biflora' , 'Compacta' , 'Crimson Cloud,' , 'Ferox' , 'Flexuosa' , 'Paulii'[アカバナサンザシ] , 'Pendula' , 'Pendula Rosea' , 'Pteridifolia' , 'Stricta' , 'Variegata' (v),
11 Crataegus rhipidophylla Gand.
synonym Crataegus oxyacantha L.
synonym Crataegus curvisepala Lindm.
ヨーロッパ、南西アジア原産。
低木又は高木、高さ7m以下、丈夫な刺があり、刺は長さ1.5㎝以下。葉身は暗緑色、2~4対の裂片があり、裂片は鋭形又は類尖鋭形、縁に細かい鋸歯がある。花のつくシュート基部の葉身の裂片は6~25個の歯をもつ。その托葉はまた、鋸歯縁又は鋸歯状歯をもつ。花序は散房花序、長さ3~4.5㎝、白色の花が5~15個、緩くつく。花托筒は長さ3~5㎜。咢片は多少、狭三角形、長さは幅の1~2.6倍。雄しべは14~20個。葯は紫色。花柱はまれに1個(果実は1種子)、ほとんどが2個(2種子)。 C. monogyna は同様であるが、 C. laevigataは花柱と種子がが2~3個(ときに1,4、5個)。果実は明るい赤色又は暗赤色、長さ8~15㎜、長さは幅の1.3~2倍。花期は5~6月。果期は6~10月。
品種) 'Rosea Plena'
12 Crataegus persimilis Sargent
-Crataegus Linnaeus (sect. Macracanthae) ser. Macracanthae (Loudon) Rehder-
北アメリカ原産。英名はPlumleaf hawthorn .
低木又は高木、高さ5~6m、新しい小枝は無毛、1年枝は紫褐色、古くなると鈍い灰色。小枝の刺は真っすぐ~±後屈し、2年枝は光沢のある黒紫色、細く~中位に丈夫で長さ4~7㎝。葉は落葉。葉柄は長さが葉身の 20~30%。葉身は±狭倒卵形~広楕円形~菱状楕円形、長さ4~5㎝、皮革質、基部は楔形、裂片は0又は3~4対、切れ込みはごく浅く、裂片の先は鋭形、縁は鋭い鋸歯状、歯は長さ1~2㎜、葉脈は直行脈、側脈は7対、先は広鋭形、光沢があり、表面はほぼ無毛~無毛、若いときに上面の中脈に毛がある。花序は花が8~18個つく。枝は斑点があり、まばら~密に毛がある。小苞は脱落性、線形、膜質、縁に腺がある。花は直径12~17㎜。花托筒は無毛又は基部に絨毛がある。咢片は狭三角形、長さ4~5㎜、縁は深い腺のある鋸歯縁、内面は無毛。雄しべは10~15(~20)個。葯はクリーム色又はピンク色。花柱は(1~)2(~3)個。ナシ状果は明るい深紅色、光沢があり、類球形~±楕円形、直径約10㎜、無毛。果肉は粉質、±薄い。咢片は開出する。種子は(1~)2(~3)個、背に溝があり、横は平ら~深く掘られる。花期は5月。果期は9~10月。
品種) 'Prunifolia' , 'Prunifolia Splendens'
9 Crataegus pinnatifida Bunge オオサンザシ 大山査子
中国、朝鮮原産。中国名は山楂 shan zha 。
落葉高木、高さ6m以下、長さ1~2㎝の刺をもち、ときに、刺が無い。小枝は若いときに紫褐色、古くなると、灰褐色になり、円柱形、若いときに類無毛又は無毛。芽は紫赤色、三角状卵形、無毛。托葉はかま形、長さ約8㎜、草質、鋸歯縁、先は尖鋭形。葉柄は長さ2~6㎝、無毛。葉身は上面が暗緑色、広卵形又は三角状卵形、まれに菱状卵形、長さ5~10㎝×幅4~7.5㎝、側脈は6~10対、普通、裂片の先まで伸び、そして、裂片の間の切れ込みまで伸び、下面は脈にまばらに毛があり、上面は光沢があり、基部は切形、又は広楔形、3~5対の裂片をもち、縁は鋭い不規則な重鋸歯、先は短い尖鋭形。散房花序は直径4~6㎝、多数、花がつく、花序柄は初め毛があり、ほぼ無毛になる。苞は脱落性、線状披針形、膜質、先は尖鋭形。花柄は長さ4~7㎜、初め毛があり、無毛になる。花は直径約1.5㎝。花托筒は鐘形、外面には灰白色の毛がある。咢片は三角状卵形~披針形、長さ4~5㎜、両面とも無毛、先は短い尖鋭形。花弁は白色、倒卵形~類円形、長さ7~8㎜×幅5~6㎜。雄しべは20本。子房jは5室、胚珠は各室に2個。花柱は3~5個、基部に毛がある。ナシ状果は暗赤色、類球形又は梨形、直径1~2.5㎝、無毛、咢片は宿存する。種子(pyrenes)は3~5個。花期は5~6月。果期は8~9月。2n = 34, 102。
3変種がある。
9-1 Crataegus pinnatifida Bunge var. major N.E.Br. ミサンザシ 実山査子
中国名は山里红 shan li hong
栽培種。羽根と花序柄に毛があり、無毛になる。果実は大きく、直径約2.5㎝。
品種) 'Big Golden Star'
9-2 Crataegus pinnatifida Bunge var. psilosa C.K.Schneid. ホソバサンザシ 細葉山査子
中国名は无毛山楂 wu mao shan zha
花柄や花序柄が無毛。 2n = 34*.
10 Crataegus sanguinea Pall. アカサンザシ 赤山査子
中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は辽宁山楂 liao ling shan zha 。
11 Crataegus succulenta Schrader ex Link
-Crataegus Linnaeus (sect. Macracanthae) ser. Macracanthae (Loudon) Rehder-
北アメリカ原産。英名はSucculent hawthorn
低木又は高木、高さ4~8m、古い幹には複合の刺~小枝がある。新しい生長部分は赤色を帯びた緑色、無毛、1年すると暗色の輝いた赤褐色になり、2~3年後には暗灰色になり、古いほど淡灰色。小枝の刺は多数、普通、反曲し、光沢があり、1年後には暗黒褐色になり、丈夫、長さ3~6(~8)㎝。葉柄は長さ1~2㎝、上部に狭い翼があり、無毛、腺は無い。葉身は菱状楕円形~広菱状卵形~楕円形、長さ4~7㎝、中間近くで幅が最も広く、成熟すると類皮革質(その時、しばしば青緑色)、基部は楔形(くびれ)、裂片は片側に3~5個、不明瞭~よく目立ち、切れ込みは浅く、裂片の先は普通、類鋭形~鈍形、縁は下部を除いて鋸歯縁、葉脈は片側に6~8本、凹み、先は鋭形~類鋭形、まれに鈍形、下面は無毛、上面は若いときはざらつき、有毛。花序は花が15~30個。枝は有毛又は無毛。小苞は線形長さ約1.7㎝、縁に腺がある。花は直径12~17㎜。花托筒は無毛又は有毛。咢片は狭三角形、長さ4~6㎜、縁には腺のある鋸歯~腺のある不規則な鋸歯があり、外面は無毛、内側の毛は記録されない。雄しべは20本。葯は普通、赤色㎖亜他派ピンク色、まれに白色、長さ0.5~0.7㎜。花柱は2又は3本。ナシ状果は明るい赤色~濃赤色、光沢があり、類円形、直径(4~)7~10(~14)㎜ 、無毛、まれに有毛、果肉は熟すと粉状又は多汁、咢片は平開~反曲。種子は2~3個、側面に穴がある。 2n = 51。5変種がある。.
品種) 'Jubilee' (PBR)
12 Crataegus tanacetifolia (Poir.) Pers. タンジーリーブソーン
トルコ原産。英名はtansy-leaved thorn 。
落葉高木、高さ10m以下。果実は直径10~14(~25)㎜、橙色、まれに赤色。
品種) 'Fructu Albo'
13 Crataegus viridis L. グリーンホーソーン
北アメリカ原産。英名はGreen hawthorn
低木又は高木、高さ8~15m。成熟した幹の樹皮は暗灰色と黒色、粗い又は帯白色~薄灰色の格子縞、薄く剥離する。小枝の新しいものはしばしば、帯赤色、無毛、1年経つと、灰色~赤褐色、古くなると灰色、平滑。小枝の刺は少数~多数、2年の刺は帯黒色、長さ3~4㎝。葉柄は長さ0.7~2.5㎝、葉身の長さの33~40%、上面は無毛又は有毛、腺は無い。葉身は狭楕円形~類円形~狭菱形~長円形~卵形~倒披針形、長さ2~6(~7)㎝、質が薄く ( vars. glabriuscula and nitensを除き)、基部は楔形~円形、裂片は片側に 0個又は 1~3個、鋸歯縁 (歯は0~2㎜) ~上部の1/2だけが不明瞭な円鋸歯~鋸歯縁、葉脈は直行脈(craspedodromous)、ときに半曲行脈(semicamptodromous)、葉脈は片側に3~5(~7)本、先は±鋭形~鈍形、表面は普通、下面の脈腋の毛束を除いて無毛。花序は花が (3~)10(~50)個、枝は普通、無毛、若いときに、ときに密に毛がある。小苞はvar. glabriusculaにやや腺がある以外は腺が無い。花は直径 (10~)13~15(~18)㎜。花托筒は普通、無毛 ( C. viridis var. velutinaは有毛)。咢片は縁が±全縁。葯はクリーム色~アイボリー色。ナシ状果は橙色~濃赤色、まれに黄色、白粉を帯びず、球形、直径5~8㎜、咢片は反曲。 2n = 34, 51.、6変種がある。
品種) 'Winter King'
14 Malus komarovii (Sargent) Rehder ウスバサンザシ 薄葉山査子
synonym Crataegus komarovii Sarg.
朝鮮、中国原産。中国名は山楂海棠 shan zha hai tang
15 その他
(1) Crataegus × ariifolia
synonym Crataegus ariaefolia
C. laevigataを親とする
(2) Crataegus × grignonensis
Crataegus crus-galli と Crataegus pubescens との交雑種
英名はGrignon hawthorn
(3) Crataegus × lavalleei ラバルサンザシ
Crataegus crus-galli とCrataegus mexicanaとの交雑種
英名は Lavalle hawthorn
品種) 'Aurora' , 'Carrierei'
(4) Crataegus × media
Crataegus monogyna と Crataegus laevigataとの交雑種
品種) 'Paul's scarlet' , 'Rubra Plena'.
(5) Crataegus × mordenensis
Crataegus laevigata と Crataegus succulenta の交雑種
英名はMorden hawthorn
品種) 'Snowbird' (d) , 'Toba' (d)
(6) Crataegus × sinaica Boiss シリアンホーベリー
C. azarolus 'Orientales' と C. monogyna 'Crataegus'との交雑種
英名はSyrian hawberry
(7) Crataegus × smithiana
synonym Crataegus ‘Smithiana’
Crataegus mexicana と Crataegus azarolusの交雑種
英名はred Mexican hawthorn
(8)その他
品種) 'Autumn Glory' , Crataegus 'Corkscrew' , Crataegus 'Praecox' , Crataegus 'Red Italian' (F)
Crataegus
Monograph of the genus Russelia (Scrophulariaceae)
Crataegus
Crataegus
Russelia equisetiformis
Russelia equisetiformis
低木又は高木、高さ8m。新小枝はまばらに絨毛があるか又は無毛、刺は少数~多数、限定的又は非限定的、丈夫、長さ1㎝。葉柄は細く、長さ0.8~2㎝、無毛、腺は無い。葉身は広楕円形~倒卵形、長さ1.4~5.8㎝、基部は楔形、裂片は片側に1~2個、切れ込みは±浅く、裂片の先は鈍形、縁は下部を除いて鋸歯があり、各側に3~7脈、先は鈍形、下面は淡緑色、脈と軸に±軟毛があり、上面は光沢があり、暗緑色、脈に軟毛がある。花序は花が3~11個、緩くつく。枝は無毛、小苞は縁が不規則な小歯状、少数~多数の腺をつける。花は直径、12~22㎜、花托筒は無毛 [~羊毛状の毛がある]。咢片は長さ1.5~2.5㎜、縁は全縁、先は鋭形。花弁は白色~淡ピンク色。雄しべは20個。葯は紫色。花柱2又は3個。ナシ状果は明るい赤色、球形又は±円筒形、直径6~14㎜。咢片は後屈又は広がる。種子は2又は3個。2n = 34。花期は4~5月。果期は9~10月。
品種) 'Aurea' , 'Cheal's Crimson' , 'Coccinea Plena' , 'Crimson Cloud' , 'Flore Pleno' , 'Gireoudii' , Midland hawthorn , 'Masekii' (d) , 'Mutabilis' , 'Paul's Scarlet' (d) , 'Pink Corkscrew' , 'Plena' (d) , 'Punicea' , 'Rosea' , 'Rosea Flore Pleno' (d)
サンザシ属
family: Rosaceae - genus Crataegus低木又は高木、普通、主幹が支配的、高さ0.3~12m。茎は普通、大きい株は1本、小さい株はそれ以上、外側に広がる。樹皮は普通、粗くなり、普通、暗色のとき樹皮が剥離して板状、新鮮な露出では±赤褐色、ときに深く波形になり、暗灰褐色又は色が普通、薄い時は平滑、薄く剥離、まれに目立つ水平な皮目をもつ。長いシュートと短いシュートがある。幹に複合の刺が多数又は無。小枝は刺が多く、刺は長さ10~60(~100) ㎜、成長は限定され(sect. Crataegusでは非限定)、最初の年は無毛又は綿毛がある。葉は落葉(南部ではときに冬に宿存)、茎葉、互生し、長いシュートに散生し、しばしば、短いシュートに密集し、単葉又は深く分裂する。托葉は脱落性、葉とともに又は葉より早く、分離、渦巻き状又はかま形、縁は鋸歯状又は円鋸歯状、腺がある。葉柄があり、しばしば腺がある。葉身は±卵形~狭楕円形~倒卵形、長さ (1.2~)2~8(~12)㎝、広い葉は浅く~深く切れ込み(まれに羽状複葉)、狭い葉はほとんど切れ込まず、縁は平ら、鋸歯縁、若い葉はしばしば歯先に腺があり、羽状脈、普通、直行脈、表面は無毛~綿毛がある。花序はほとんど葉のない1年の短シュートに頂生、木質の短いシュートの類頂生の芽から普通、生じ、まれに伸びたシュートから直接、側生し、花が1~50個つき、円錐花序、ドーム形、単軸性の散房花序又は花が単生する。苞はときにあり、葉状。小苞はあり、普通、脱落性。花柄がある。花は花被と雌しべ群、子房上位、直径8~25㎜。花托筒は±倒円錐形、花盤でくびれ、それ以外は開き、幅2~6㎜。咢片は5個、広がり、三角形。花弁は5個、白色、ときに淡クリーム色(ser. Montaninsulae)、又は淡ピンク色(ser. Aestivales, ser. Molles)、±円形、ときに楕円形(ser. Lacrimatae)又は±楕円形(ser. Apiifoliae, ser. Triflorae)、基部にはわずかに爪部があり、縁は±全縁。雄しべは5~20個(C. trifloraでは30~45個)、普通、花弁より短い。円環面(torus)は無い。心皮は1~5個、分離し、長さのほとんどが密着し、突き出る。胚珠は2個、重なる。果実はナシ状果、黄色~赤色、熟すと紫色~黒色、類円形~楕円形~ 洋ナシ形、直径6~20(~25)㎜(栽培種では大きいものもある) 、肉質で柔らかく、ときに硬く、花托筒は宿存し、咢片はしばしば宿存し、伏せ~直立する。心皮は木質。花柱は普通、宿存する。小粒の種子(pyrene)は1~5個、背に溝があり、側面は平面又は浸食され、穴が開くか又はあばた状。 x = 17。
世界に約230種あり、北アメリカ、メキシコ、ヨーロッパ、アジア、北アフリカに分布する。
サンザシ属の主な種と園芸品種
1 Crataegus azarolus L.地中海沿岸原産。英名はazarole , azerole, , Mediterranean medlar.
品種) 'White Italian' (F)
2 Crataegus chlorosarca Maxim. クロミサンザシ 黒実山査子
日本、中国、ロシア原産。中国名は绿肉山楂 lu rou shan zha [Flora of China]。
小高木、高さ6m以下。普通、少数の長さ1~1.5㎝の刺(thorn)がある。小枝は若い時に紫褐色、古くなると黄褐色、円柱形、無毛。芽は紫褐色、三角状卵形、無毛。托葉はかま形、長さ5~8㎜、膜質、無毛、縁は腺のある鋸歯縁、先は鋭形。葉柄は長さ1.5~2㎝、毛がある。葉身は三角状卵形~広卵形、長さ5~9㎝×幅3~5㎝、両面にまばらに毛があり、下面の脈腋にひげ状の房(毛叢)があり、基部は広楔形又は類円形、縁は鋭い鋸歯縁、普通、不規則な裂片が3~5対あり、先は鋭形又は短い尖鋭形。散房花序は直径2~3.5㎝、数個の花がつく。花序柄は無毛。苞は脱落性披針形、膜質。花柄は長さ2~6㎜、無毛。花は直径1~1.2㎝。花托筒は鐘形、外面は無毛。咢片は三角状披針形、長さ2~3㎜、両面とも無毛。花弁は白色、類円形、長さ5~7㎜×幅4~5㎜。雄しべは20個。子房は先が有毛。花柱は5個。ナシ状果は未熟なときは赤色、熟すと黒色、緑色の果肉をもち、類球形、無毛、咢片が宿存する。種子(pyrene)は4~5個、両内側にくぼんだ痕がある。花期は6~7月。果期は8~9月。
3 Crataegus coccinea L.
synonym Crataegus ellwangeriana Sarg. 'Fire Ball'
北アメリカ東部原産。英名は scarlet hawthorn。ヨーロッパに帰化している。
低木又は高木、高さ7~8(~12)m。新しい小枝は帯緑色、無毛又はわずかに毛があり、刺があり、刺が真っすぐ又は曲がり、±丈夫、長さ2~4㎝。葉柄は葉身の長さの 30~40%、無毛~密に毛があり、腺は有又は無、葉身は卵形~広楕円形~楕円状卵形、長さ (4~)5~8㎝、基部は広楔形~類切形、まれにわずかに心形、裂片の先は鋭形、縁は鋸歯、ときに重鋸歯、歯は長さ約2㎜ 、上面は普通、若い時に密にざらつく。花序の枝にまばら~密に毛がある。花托筒は無毛又は密に毛がある。雄しべは (5~)8~10(~20個。葯はピンク色~ローズパープル色。ナシ状果は普通、明るい赤色、類球形~長円形、長さ10~14㎜、しばしば、まばらに毛があり(特に端に)、咢片は広がり又は無い。
品種) 'Coccinea Plena' , 'Paul's Scarlet' (d) , 'Plena'
4 Crataegus cuneata Siebold et Zucc. サンザシ 山査子
中国原産。中国名は野山楂 ye shan zha。英名はChinese hawthorn。
落葉低木~小高木。高さ1~3(15)m。幹は灰褐色。若い枝は紫褐色、毛があり、古くなると灰褐色、無毛。小枝が変化した長さ3~8㎜の細い刺が多い。托葉は長さ5~8㎜のかま形、葉状、縁に粗い鋸歯があり、先が尖る。葉柄は長さ4~5㎜、狭い翼があるか又は無い。葉身は長さ2~6㎝、幅1~4.5㎝、広倒卵形~倒卵状惰円形~倒卵状長楕円形。腹面はわずかに毛があり、背面は無毛、基部は楔形、無鋸歯、上部は3~5裂し、不規則な鋸歯がある。散房花序は直径2~2.5㎝、(2)5~7個の花をつける。花は直径約1㎝、花弁は5個、白色、長さ6~7㎜。雄しべは20個。子房は先に毛があり、5室。花柱は4又は5個。ナシ状果は赤色又は黄色、直径1~2㎝の扁球形。2n=34。花期は4~5月。果期は9~10月。
4-1 Crataegus cuneata Siebold et Zucc. f. lutea Matsum. ex Koidz. キミノサンザシ
synonym Crataegus cuneata Siebold et Zucc. f. xanthocarpa Nakai
果実が黄色のもの。
5 Crataegus crus-galli L ケヅメサンザシ(コックスパーホーソン)
北アメリカ東部原産。英名はcockspur hawthorn , cockspur thorn 。ヨーロッパに導入されている。
低木又は高木、高さ5~10m、しばしば、平らに分枝する。新小枝は無毛。1年枝は淡褐色、古くなると灰色、小枝の刺は±反曲する。2年枝は暗褐色~帯黒色、±丈夫、長さ3~6㎝。葉柄は長さ0~5㎜、葉身の長さの0~7% 、無毛、腺は無い。葉身は普通、濃緑色、上面は光沢があり、広へら形~狭い倒披針形~狭楕円形、長さ2~7㎝、皮革質、基部は狭くなり、分裂せず、縁は細鋸歯~円鋸歯、歯は長さ1㎜、葉脈は半曲行脈、側脈は4~7対、先は鋭形~鈍形、上面は無毛、ときに若い時にまばらに毛があり、無毛になる。花序は花が8~20個つき、枝は普通、無毛。小苞は線形、小さく、縁には柄の無い腺があり、内側は無毛。雄しべは10~20個。葯はアイボリー色~ピンク色~赤色。花柱は1~ 2(~3)個。ナシ状果は普通、真赤(ruddy)~深紅色(crimson)、ときに明るい黄色、±長円形~類球形、直径8~15㎜、しばしば、白粉いろを帯び、無毛、咢片は開出~反曲する。種子は1~2(~3)個。2n = 34, 51, 68。2変種がある。
品種) 'Oblongata'
6 Crataegus dahurica Koehne ex C.K.Schneid. ダフリアサンザシ
中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は光叶山楂 guang ye shan zha 。
低木又は小高木、落葉性、高さ2~6m。刺は長さ1~2.5㎝、細く、ときに欠く。小枝は若い時に紫褐色、古くなると暗褐色、しおれ、無毛、まばらに長円形の皮目がある。芽は紫色、類球形又は三角形、無毛。托葉は披針形~卵状披針形、長さ6~8㎜、草質、無毛、鋸歯縁、先は尖鋭形。葉柄は長さ7~10㎜、無毛。葉身は菱状卵形~倒卵形、長さ3~5㎝×幅2.5~4㎝、両面とも無毛、基部は楔形~広楔形、縁は鋭い重鋸歯、基部近くは全縁、縁の先の2/3に(2~)3~5個の裂片があり、裂片は卵形、先は尖鋭形。複合の散房花序は直径3~5㎝、多数、花がつく。花序柄は無毛。 苞は脱落性、線状披針形、膜質。花柄は長さ8~10㎜、無毛。花は直径約1㎝。花托筒は鐘形、外側は無毛。咢片は線状披針形、長さ約3㎜、縁は全縁又は1~2対の歯があり、両面とも無毛。花弁は白色、類円形~倒卵形、長さ4~5㎜×幅3~4㎜。雄しべは20個。花柱は2~4個、無毛。ナシ状果は橙赤色又は橙黄色、類球形又は長円形、直径6~8㎜、無毛。咢片は宿存し、反曲する。種子は2~4個、両内側に窪んだ痕がある。花期は5月。果期は8月。2n = 34。var. dahurica , var. laevicalyx の2変種がある。
7 Crataegus jozana C.K.Schneid. エゾサンザシ
日本(北海道、長野県の菅平)原産。
クロミサンザシに似て、果実が黒色。葉や花序に毛が密生する。クロミサンザシは無毛。クロミサンザシと同一種とする見解もある。
8 Crataegus laevigata (Poir.) DC. セイヨウサンザシ 西洋山査子
synonym Crataegus oxyacantha L., nom. utiq. rejic.
-【Crataegus Linnaeus (sect. Crataegus) ser. Crataegus-
ヨーロッパ原産。別名はアカバナサンザシ。英名はhawthorn , Woodland hawthorn
低木又は高木、高さ8m。新小枝はまばらに絨毛があるか又は無毛、刺は少数~多数、限定的又は非限定的、丈夫、長さ1㎝。葉柄は細く、長さ0.8~2㎝、無毛、腺は無い。葉身は広楕円形~倒卵形、長さ1.4~5.8㎝、基部は楔形、裂片は片側に1~2個、切れ込みは±浅く、裂片の先は鈍形、縁は下部を除いて鋸歯があり、各側に3~7脈、先は鈍形、下面は淡緑色、脈と軸に±軟毛があり、上面は光沢があり、暗緑色、脈に軟毛がある。花序は花が3~11個、緩くつく。枝は無毛、小苞は縁が不規則な小歯状、少数~多数の腺をつける。花は直径、12~22㎜、花托筒は無毛 [~羊毛状の毛がある]。咢片は長さ1.5~2.5㎜、縁は全縁、先は鋭形。花弁は白色~淡ピンク色。雄しべは20個。葯は紫色。花柱2又は3個。ナシ状果は明るい赤色、球形又は±円筒形、直径6~14㎜。咢片は後屈又は広がる。種子は2又は3個。2n = 34。花期は4~5月。果期は9~10月。
品種) 'Aurea' , 'Cheal's Crimson' , 'Coccinea Plena' , 'Crimson Cloud' , 'Flore Pleno' , 'Gireoudii' , Midland hawthorn , 'Masekii' (d) , 'Mutabilis' , 'Paul's Scarlet' (d) , 'Pink Corkscrew' , 'Plena' (d) , 'Punicea' , 'Rosea' , 'Rosea Flore Pleno' (d)
9 Crataegus maximowiczii C.K.Schneid. オオバサンザシ 大葉山査子
日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は毛山楂 mao shan zha 。
低木又は小高木、高さ7m以下、刺は無又は有、刺は長さ1.5~3.5㎝。小枝は紫褐色、円柱形、初め、密に白色の毛があり、無毛になる。芽は紫褐色、卵形、無毛。托葉は脱落性、かま形、長さ5~8㎜、膜質、類無毛、縁は腺のある鋸歯状、先は鋭形又は尖鋭形。歯柄は長さ1.5~2.5㎝、まばらに絨毛がある。歯未は広卵形又は菱状卵形、長さ4~6㎝×幅約3.5㎝、下面は密に帯白色の絨毛があり、上面にはまばらに毛があり、部は楔形~広楔形、たまに切形、縁は間隔の開いた重鋸歯があり、3~5対の裂片をもち、先は鋭形。複合の散房花序は直径4~5㎝、花が多数つく。花序柄は帯白色の絨毛がある。苞は脱落性、線状披針形、膜質。花柄は長さ3~8㎜、白色の絨毛がある。花は直径約1.2㎝。花托筒は鐘形、外側には白色の毛がある。咢片は三角状卵形~三角状披針形、長さ3~4㎜、外側には白色の毛がある。花弁は白色、類円形、長さ約5㎜。雄しべは20個。花柱は(2~)3~5個、基部に毛がある。ナシ状果は紫褐色又は赤色、球形、直径約8㎜、初め毛があり、後に無毛になる。果時の花柄は長さ4~9㎜、初め、両内側に凹んだ痕がる。花期は5~6月。果期は8~9月。 2n = 32, 34, 51。
10 Crataegus monogyna Jacq. ヒトシベサンザシ 一蕊山査子
-Crataegus Linnaeus (sect. Crataegus) ser. Crataegus -
ヨーロッパ、北アフリカ、南西アジア原産。英名はEnglish hawthorn, one-seeded hawthorn , common hawthorn。
低木又は高木、高さ4~10[~12]m。新小枝は無毛。花のつくシュートの托葉は±全縁、小枝の刺はほとんど無~多数、 不確定で頂生、不確定のときに長さ0.7~1㎝、側生は±丈夫で長さ2.4㎝以下。葉柄は細く、長さ1~3㎝、無毛、腺は無い。葉身は卵形~デルタ形、長さ1.2~5.5㎝、基部は楔形~切形、裂片は1~3対、切れ込みは普通、深く、裂片の先は鋭形、縁は弱くて少ない歯が裂片の先にあり、脈は各側に2~5本、先は鋭形、下面は淡緑色、主脈に絨毛があり、上面は±光沢があり、暗緑色、無毛又は主に絨毛がある。花序は花が5~15個、±緩くつく。枝は無毛 [~絨毛]。小苞は全縁又は縁の小さな不規則な突起又は小さな止めくぎの上に少数~多数の腺をもつ。花は直径8~16㎜。花托筒は無毛[~絹毛がある]。咢片は長さ1.5~2.5㎜全縁、先は鋭形又は鈍形。雄しべは15~20個。葯はピンク紫色。花は市rは1個。ナシ状果はときに明るい赤色、普通、暗赤色、球形~± 円筒形、直径6~11㎜、咢片は反曲。種子は1個。2n = 34, 51。花期は4~5月。果期は9~10月。
品種) 'Biflora' , 'Compacta' , 'Crimson Cloud,' , 'Ferox' , 'Flexuosa' , 'Paulii'[アカバナサンザシ] , 'Pendula' , 'Pendula Rosea' , 'Pteridifolia' , 'Stricta' , 'Variegata' (v),
11 Crataegus rhipidophylla Gand.
synonym Crataegus oxyacantha L.
synonym Crataegus curvisepala Lindm.
ヨーロッパ、南西アジア原産。
低木又は高木、高さ7m以下、丈夫な刺があり、刺は長さ1.5㎝以下。葉身は暗緑色、2~4対の裂片があり、裂片は鋭形又は類尖鋭形、縁に細かい鋸歯がある。花のつくシュート基部の葉身の裂片は6~25個の歯をもつ。その托葉はまた、鋸歯縁又は鋸歯状歯をもつ。花序は散房花序、長さ3~4.5㎝、白色の花が5~15個、緩くつく。花托筒は長さ3~5㎜。咢片は多少、狭三角形、長さは幅の1~2.6倍。雄しべは14~20個。葯は紫色。花柱はまれに1個(果実は1種子)、ほとんどが2個(2種子)。 C. monogyna は同様であるが、 C. laevigataは花柱と種子がが2~3個(ときに1,4、5個)。果実は明るい赤色又は暗赤色、長さ8~15㎜、長さは幅の1.3~2倍。花期は5~6月。果期は6~10月。
品種) 'Rosea Plena'
12 Crataegus persimilis Sargent
-Crataegus Linnaeus (sect. Macracanthae) ser. Macracanthae (Loudon) Rehder-
北アメリカ原産。英名はPlumleaf hawthorn .
低木又は高木、高さ5~6m、新しい小枝は無毛、1年枝は紫褐色、古くなると鈍い灰色。小枝の刺は真っすぐ~±後屈し、2年枝は光沢のある黒紫色、細く~中位に丈夫で長さ4~7㎝。葉は落葉。葉柄は長さが葉身の 20~30%。葉身は±狭倒卵形~広楕円形~菱状楕円形、長さ4~5㎝、皮革質、基部は楔形、裂片は0又は3~4対、切れ込みはごく浅く、裂片の先は鋭形、縁は鋭い鋸歯状、歯は長さ1~2㎜、葉脈は直行脈、側脈は7対、先は広鋭形、光沢があり、表面はほぼ無毛~無毛、若いときに上面の中脈に毛がある。花序は花が8~18個つく。枝は斑点があり、まばら~密に毛がある。小苞は脱落性、線形、膜質、縁に腺がある。花は直径12~17㎜。花托筒は無毛又は基部に絨毛がある。咢片は狭三角形、長さ4~5㎜、縁は深い腺のある鋸歯縁、内面は無毛。雄しべは10~15(~20)個。葯はクリーム色又はピンク色。花柱は(1~)2(~3)個。ナシ状果は明るい深紅色、光沢があり、類球形~±楕円形、直径約10㎜、無毛。果肉は粉質、±薄い。咢片は開出する。種子は(1~)2(~3)個、背に溝があり、横は平ら~深く掘られる。花期は5月。果期は9~10月。
品種) 'Prunifolia' , 'Prunifolia Splendens'
9 Crataegus pinnatifida Bunge オオサンザシ 大山査子
中国、朝鮮原産。中国名は山楂 shan zha 。
落葉高木、高さ6m以下、長さ1~2㎝の刺をもち、ときに、刺が無い。小枝は若いときに紫褐色、古くなると、灰褐色になり、円柱形、若いときに類無毛又は無毛。芽は紫赤色、三角状卵形、無毛。托葉はかま形、長さ約8㎜、草質、鋸歯縁、先は尖鋭形。葉柄は長さ2~6㎝、無毛。葉身は上面が暗緑色、広卵形又は三角状卵形、まれに菱状卵形、長さ5~10㎝×幅4~7.5㎝、側脈は6~10対、普通、裂片の先まで伸び、そして、裂片の間の切れ込みまで伸び、下面は脈にまばらに毛があり、上面は光沢があり、基部は切形、又は広楔形、3~5対の裂片をもち、縁は鋭い不規則な重鋸歯、先は短い尖鋭形。散房花序は直径4~6㎝、多数、花がつく、花序柄は初め毛があり、ほぼ無毛になる。苞は脱落性、線状披針形、膜質、先は尖鋭形。花柄は長さ4~7㎜、初め毛があり、無毛になる。花は直径約1.5㎝。花托筒は鐘形、外面には灰白色の毛がある。咢片は三角状卵形~披針形、長さ4~5㎜、両面とも無毛、先は短い尖鋭形。花弁は白色、倒卵形~類円形、長さ7~8㎜×幅5~6㎜。雄しべは20本。子房jは5室、胚珠は各室に2個。花柱は3~5個、基部に毛がある。ナシ状果は暗赤色、類球形又は梨形、直径1~2.5㎝、無毛、咢片は宿存する。種子(pyrenes)は3~5個。花期は5~6月。果期は8~9月。2n = 34, 102。
3変種がある。
9-1 Crataegus pinnatifida Bunge var. major N.E.Br. ミサンザシ 実山査子
中国名は山里红 shan li hong
栽培種。羽根と花序柄に毛があり、無毛になる。果実は大きく、直径約2.5㎝。
品種) 'Big Golden Star'
9-2 Crataegus pinnatifida Bunge var. psilosa C.K.Schneid. ホソバサンザシ 細葉山査子
中国名は无毛山楂 wu mao shan zha
花柄や花序柄が無毛。 2n = 34*.
10 Crataegus sanguinea Pall. アカサンザシ 赤山査子
中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は辽宁山楂 liao ling shan zha 。
11 Crataegus succulenta Schrader ex Link
-Crataegus Linnaeus (sect. Macracanthae) ser. Macracanthae (Loudon) Rehder-
北アメリカ原産。英名はSucculent hawthorn
低木又は高木、高さ4~8m、古い幹には複合の刺~小枝がある。新しい生長部分は赤色を帯びた緑色、無毛、1年すると暗色の輝いた赤褐色になり、2~3年後には暗灰色になり、古いほど淡灰色。小枝の刺は多数、普通、反曲し、光沢があり、1年後には暗黒褐色になり、丈夫、長さ3~6(~8)㎝。葉柄は長さ1~2㎝、上部に狭い翼があり、無毛、腺は無い。葉身は菱状楕円形~広菱状卵形~楕円形、長さ4~7㎝、中間近くで幅が最も広く、成熟すると類皮革質(その時、しばしば青緑色)、基部は楔形(くびれ)、裂片は片側に3~5個、不明瞭~よく目立ち、切れ込みは浅く、裂片の先は普通、類鋭形~鈍形、縁は下部を除いて鋸歯縁、葉脈は片側に6~8本、凹み、先は鋭形~類鋭形、まれに鈍形、下面は無毛、上面は若いときはざらつき、有毛。花序は花が15~30個。枝は有毛又は無毛。小苞は線形長さ約1.7㎝、縁に腺がある。花は直径12~17㎜。花托筒は無毛又は有毛。咢片は狭三角形、長さ4~6㎜、縁には腺のある鋸歯~腺のある不規則な鋸歯があり、外面は無毛、内側の毛は記録されない。雄しべは20本。葯は普通、赤色㎖亜他派ピンク色、まれに白色、長さ0.5~0.7㎜。花柱は2又は3本。ナシ状果は明るい赤色~濃赤色、光沢があり、類円形、直径(4~)7~10(~14)㎜ 、無毛、まれに有毛、果肉は熟すと粉状又は多汁、咢片は平開~反曲。種子は2~3個、側面に穴がある。 2n = 51。5変種がある。.
品種) 'Jubilee' (PBR)
12 Crataegus tanacetifolia (Poir.) Pers. タンジーリーブソーン
トルコ原産。英名はtansy-leaved thorn 。
落葉高木、高さ10m以下。果実は直径10~14(~25)㎜、橙色、まれに赤色。
品種) 'Fructu Albo'
13 Crataegus viridis L. グリーンホーソーン
北アメリカ原産。英名はGreen hawthorn
低木又は高木、高さ8~15m。成熟した幹の樹皮は暗灰色と黒色、粗い又は帯白色~薄灰色の格子縞、薄く剥離する。小枝の新しいものはしばしば、帯赤色、無毛、1年経つと、灰色~赤褐色、古くなると灰色、平滑。小枝の刺は少数~多数、2年の刺は帯黒色、長さ3~4㎝。葉柄は長さ0.7~2.5㎝、葉身の長さの33~40%、上面は無毛又は有毛、腺は無い。葉身は狭楕円形~類円形~狭菱形~長円形~卵形~倒披針形、長さ2~6(~7)㎝、質が薄く ( vars. glabriuscula and nitensを除き)、基部は楔形~円形、裂片は片側に 0個又は 1~3個、鋸歯縁 (歯は0~2㎜) ~上部の1/2だけが不明瞭な円鋸歯~鋸歯縁、葉脈は直行脈(craspedodromous)、ときに半曲行脈(semicamptodromous)、葉脈は片側に3~5(~7)本、先は±鋭形~鈍形、表面は普通、下面の脈腋の毛束を除いて無毛。花序は花が (3~)10(~50)個、枝は普通、無毛、若いときに、ときに密に毛がある。小苞はvar. glabriusculaにやや腺がある以外は腺が無い。花は直径 (10~)13~15(~18)㎜。花托筒は普通、無毛 ( C. viridis var. velutinaは有毛)。咢片は縁が±全縁。葯はクリーム色~アイボリー色。ナシ状果は橙色~濃赤色、まれに黄色、白粉を帯びず、球形、直径5~8㎜、咢片は反曲。 2n = 34, 51.、6変種がある。
品種) 'Winter King'
14 Malus komarovii (Sargent) Rehder ウスバサンザシ 薄葉山査子
synonym Crataegus komarovii Sarg.
朝鮮、中国原産。中国名は山楂海棠 shan zha hai tang
15 その他
(1) Crataegus × ariifolia
synonym Crataegus ariaefolia
C. laevigataを親とする
(2) Crataegus × grignonensis
Crataegus crus-galli と Crataegus pubescens との交雑種
英名はGrignon hawthorn
(3) Crataegus × lavalleei ラバルサンザシ
Crataegus crus-galli とCrataegus mexicanaとの交雑種
英名は Lavalle hawthorn
品種) 'Aurora' , 'Carrierei'
(4) Crataegus × media
Crataegus monogyna と Crataegus laevigataとの交雑種
品種) 'Paul's scarlet' , 'Rubra Plena'.
(5) Crataegus × mordenensis
Crataegus laevigata と Crataegus succulenta の交雑種
英名はMorden hawthorn
品種) 'Snowbird' (d) , 'Toba' (d)
(6) Crataegus × sinaica Boiss シリアンホーベリー
C. azarolus 'Orientales' と C. monogyna 'Crataegus'との交雑種
英名はSyrian hawberry
(7) Crataegus × smithiana
synonym Crataegus ‘Smithiana’
Crataegus mexicana と Crataegus azarolusの交雑種
英名はred Mexican hawthorn
(8)その他
品種) 'Autumn Glory' , Crataegus 'Corkscrew' , Crataegus 'Praecox' , Crataegus 'Red Italian' (F)
参考
1) GRINCrataegus
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=10602
2) v.29:no.4 (1957) - Monograph of the genus Russelia Monograph of the genus Russelia (Scrophulariaceae)
https://www.biodiversitylibrary.org/item/19921#page/12/mode/1up
3) Flora of North AmericaCrataegus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=108272
4)Flora of ChinaCrataegus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=108272
5)Russelia equisetiformis in Global Plants on JSTORRusselia equisetiformis
https://plants.jstor.org/compilation/Russelia.equisetiformis
6)Plant Finder - Missouri Botanical GardenRusselia equisetiformis
http://www.missouribotanicalgarden.org/PlantFinder/PlantFinderDetails.aspx?kempercode=a544
7)Full text of "Monograph of the genus Russelia (Scrophulariaceae)"
https://archive.org/stream/monographofgenus294carl/monographofgenus294carl_djvu.txt