世界中で観賞用に栽培され、オーストラリア、ニュージーランドなどで帰化している。
　常緑多年草、ややつる性、高さ30～80(100)㎝、茎を傷つけると毒性のある白色の乳液が出る。全体に白色の綿毛に密に覆われる。葉は対生し、葉身は灰緑色、三角状長楕円形、長さ7.6㎝以下、基部は心形、全縁、先は鋭形～鈍形。花序は頂生及び腋生、複合集散花序、長さ30～40㎝、1つの集散花序に花が4(5）個程度つく。花は放射相称、星形、直径2～3㎝。萼は5深裂、裂片は披針形、尖鋭頭。花弁5個、淡青色、平開し、古くなると紫色に汚れ、ピンク色になる。副花冠は先が青色。子房は上位、2心皮。果実は袋果、細長い紡錘形、熟すと縦に裂開する。種子には長い白色の種髪があり、風で散布される。花期は(5)6～9月。

ルリトウワタ属

　 family Apocynaceae - subfam. Asclepiadoideae(ガガイモ亜科=旧ガガイモ科) － tribe Asclepiadeae － subtribe Oxypetalinae － genus Oxypetalum

　直立性の多年草、又はつる性で基部がわずかに木質の亜低木。若枝は綿毛状又は毛羽立つ。葉は対生、葉柄がある。葉身は線形、卵形、三角形、基部は心形、先は円形、切形、尖形、長さ3～12㎝、幅1.5～7㎝、全縁又はわずかに波打ち、有毛又は綿毛状又は毛羽立つ。托葉は葉柄間托葉、小さい。花は頂生又は腋生、散形花序様又は垂れ下がる集散花序につき、花が10～20個つく。蕾は楕円形又は円錐形。花は両性、放射相称、5数性。萼は鐘形、基部が合着し、萼片5個、先が尖る。花は白色、クリーム色、緑色、黄色、褐色、ピンク色、帯赤色、帯青色。花弁は全体の長さの1/4～3/4が融合し、鐘形～つぼ形。副花冠（ flower crown ）は直径5～15㎜.。花弁は披針形～卵形、先は鋭形～鈍形。副花冠は裂片が5個、花冠に合着又は分離し、直立、薄片状又は肉質、披針形、長く又は卵形に近く、2裂する。雄しべ5個、肉柱体は無柄又は短柄がある。葯は長方形、葯の翼(付属体)は全体にほぼ平行につく。花粉団(pollinium)は1個、垂れ下がる。柱頭は普通、2裂。袋果は1～2個、一般に卵形～便腹形、紡錘形、長さ50～100㎜、直径4～25㎜㎜、種子を多数(50個以下)入れる。外側は平滑又は縦の溝がある。種子は卵形～楕円形、長さ5～7㎜、幅2.5～4㎜、尾根又は翼があり、淡褐色～暗褐色。種髪は長さ25～40㎜。2n=18, 22。
　南アメリカに約125種が分布する。
　Oxypetalum coeruleumが栽培されている。

ルリトウワタの主な種と園芸品種

1 Oxypetalum coeruleum (D.Don ex Sweet) Decne.　ルリトウワタ　瑠璃唐綿
　　synonym　Tweedia coerulea D.Don ex Sweet
　　synonym　Amblyopetalum coeruleum (D.Don) Malme
　南アメリカ（ブラジル、ウルグアイ）原産。オーストアリアに帰化。英名はblue flowered milkweed , blue milkweed , milkweed , silkpods , southern star , star flower , tweedia , blue tweedia。
　常緑多年草、ややつる性、高さ30～80(100)㎝、茎を傷つけると毒性のある白色の乳液が出る。全体に白色の綿毛に密に覆われる。葉は対生し、葉身は灰緑色、三角状長楕円形、長さ7.6㎝以下、基部は心形、全縁、先は鋭形～鈍形。花序は頂生及び腋生、複合集散花序、長さ30～40㎝、1つの集散花序に花が4(5）個程度つく。花は放射相称、星形、直径2～3㎝。萼は5深裂、裂片は披針形、尖鋭頭。花弁5個、淡青色、平開し、古くなると紫色に汚れ、ピンク色になる。副花冠は先が青色。子房は上位、2心皮。果実は袋果、細長い紡錘形、熟すと縦に裂開する。種子には長い白色の種髪があり、風で散布される。花期は(5)6～9月。
品種)　'Alba'白 , 'Heavenborn' , 'Oksie' , 'Rosea'ピンク , ピュアブルー , 半八重 , 八重

2 Oxypetalum solanoides Hook. & Arn.　オキシペタルム・ソラノイデス
　南アメリカ（アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ）原産。英名はpink flowered tweedia。
　高さ42～55㎝、直立し、枝は有毛。葉柄は長さ0.5～1.7㎝、絨毛がある。葉身は長さ3.8～7.2㎝ x幅1.3～2.5㎝、線形、披針形または卵形、上面には軟毛があり、下面には軟毛または綿毛があり、先は尖鋭形、基部は心形、縁は平ら。花序はほぼ腋生または頂生、散房花序、花が3～4個つく。花序柄は長さ1.6～3.5㎝、絨毛があり、葉より短い。小花柄は長さ9～16㎜、絨毛がある。萼片は長さ2.3～3.2㎜、線形～披針形、下面は絨毛があり、上面には各腋に 4～6本の粘液毛がある。花冠はワインレッド色、鐘形、筒部は長さ1.9～3㎜、外面は絨毛または軟毛があり、花冠裂片は長さ6～6.4㎜×幅1.2～1.4㎜、先は直立～後屈し、ねじれはなく、線形～披針形、外面は絨毛又は毛があり、内面は無毛。副花冠は裂片が長さ4.3～4.6㎜ x 幅0.7～1㎜、長円状披針形、先端は二股、内面に付属物や肉質の構造がなく、葯より長い。肉柱体(gynostegium)は高さ4.7～5㎜、無柄。葯は4角(かど)があり、翼は背より長い。花粉の支帯(retinaculum)は長さ0.70～0.80㎜x幅0.10～0.12㎜、線形または披針形、 薄板状でなく、普通、花粉の2倍の長さがあり、花粉塊柄は水平、有柄、透明な膜質、側歯が突き出る。花粉は長さ0.35～0.36㎜ x 幅0.15～0.17㎜、卵形またはほぼ卵形。花柱の付属体は長さ3.8～4㎜、円筒形、先が2裂する。袋果は長さ10～11㎝ x 幅1～1.6㎝、紡錘形、毛がある。種子は長さ6～8mm、卵形または長円形。

参考

1) Oxypetalum － Wikipedia
　Oxypetalum 　 2）Oxypetalum | Atlas of Living Australia
　Oxypetalum 　 3）Plants of the World Online | Kew Science
　Oxypetalum 　 4）flora do brasil 2020
　Oxypetalum solanoides Hook. & Arn.