ラセンソウ 羅氈草
Flora of Mikawa
アオイ科 Malvaceae ラセンソウ属
学 名 | Triumfetta japonica Makino |
花 期 | 8~10月 |
高 さ | 50~100㎝ |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 山麓、原野 |
分 布 | 在来種 本州(関東地方以西)、四国、九州、朝鮮、フィリピン |
撮 影 | 鳳来町 04.9.18 |
旧分類のシナノキ科 Tiliaceaeは新分類(APG)ではアオイ科に含まれる。
茎は有毛。全体に毛が多い。葉は互生し、長さ5~10㎝の広卵形~長楕円形、有毛、葉縁は鋭鋸歯、葉先は尖り、基部は心形、3脈が目立つ。葉柄は長さ1~4㎝。托葉は線形。葉腋の集散花序に多数、花を固まってつける。花は直径7~9㎜、黄色の5弁花。萼片は5個、先に針状の突起がある。蒴果は直径6~8㎜の球形、オナモミのような先が鉤状の刺がある。
1年草又は多年草、まれに亜低木、直立又は平伏、基部が膨れた毛、星状毛、又は1放射腺がある見た目が単純毛をもつ。葉は互生、単葉、掌状に3~5裂し、掌状脈縁は鋸歯縁。花は単生又は小さな集散花序につき、又は束生し、腋生、葉に対生し、両性。花序柄はごく短い。萼片は5個、分離、敷石状、普通、先に鈎のある付属体をもつ。花弁は萼片と同数、内面の基部に厚い腺がある。雄しべは5個~多数。花糸は離生。葯は背着、類球形、縦に列開し、雄しべ柄(androgynophore)の上につく。雄しべ柄は肉質、分割し、短く、花弁に対生する5腺をもつ。子房は2~5室。胚珠は各室に2個。花柱は1個。柱頭は2~5裂。果実は蒴果、球形に近く、3~6バルブ、刺又は剛毛があり、胞背裂開又は非裂開、刺の先端は尖り、真っすぐ又は鈎がある。種子は胚乳をもち、子葉は肉質、地上生。
世界に100~160種があり、熱帯、亜熱帯に分布し、数種が雑草として広く分布する。
synonym Triumfetta tomentosa Bojer
中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、西蔵、雲南省)、インド、ネパール、ミャンマー、カンボジア、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア原産。中国名は毛刺蒴麻 mao ci shuo ma。二次林、低木林に生える。
低木または亜低木、高さ2mまで。小枝は黄褐色の星状綿毛がある。葉柄は長さ1~3cm。葉身は卵形または卵状披針形、長さ4~8 ×幅約2.4cm、下面に密な星状綿毛があり、上面にはまばらな星状毛があり、基底脈は3~5本、側脈2本は葉身の1/2を越えて斜上し、基部は円形、縁には不規則な鋸歯があり、先は尖鋭形。集散花序は腋生、腋に1~数個つく。花序柄は長さ約3㎜。花芽は灰白色の微軟毛が密に圧着する。小花柄は長さ約1.5㎜。萼片は狭長円形、長さ約7㎜、綿毛がある。花弁は長円形、萼片よりわずかに短く、基部には短い柄があり、柄に縁毛がある。雄しべは8~10本、またはまれにそれ以上ある。子房は4室、刺がある。 柱頭は3~5裂。蒴果は球形、直径約4㎜、刺があり、4バルブに裂開する。刺は細く、長さ5~7㎜、毛があり、曲がり、先端は真っすぐ。種子は1室あたり2個。花期は夏~秋。
2 Triumfetta japonica Makino ラセンソウ 羅氈草
synonym Triumfetta annua L. f. piligera Sprague et Hutch.
日本(本州の関東地方以西、四国、九州)、朝鮮、フィリピン原産。
1年草、高さ50~100㎝。茎は有毛。全体に毛が多い。葉は互生し、長さ5~10㎝の広卵形~長楕円形、有毛、葉縁は鋭鋸歯、葉先は尖り、基部は心形、3脈が目立つ。葉柄は長さ1~4㎝。托葉は線形。葉腋の集散花序に多数、花を固まってつける。花は直径7~9㎜、黄色の5弁花。萼片は5個、先に針状の突起がある。蒴果は直径6~8㎜の球形、オナモミのような先が鉤状の刺がある。花期は8~10月。
3 Triumfetta pilosa Roth ナガバラセンソウ 長葉羅氈草
中国(広東省、広西チワン族自治区、貴州省、四川省、雲南省)、インド、ネパール、ブータン、スリランカ、カンボジア、ラオスタイ、ベトナム、マレーシア、ニューギニア、熱帯アフリカ、オーストラリア原産。中国名は长勾刺蒴麻 chang gou ci shuo ma 。乾いた雑木地帯(dry scrub)に生える。
基部が木質の多年草又は亜低木、高さ1(~1.5)mまで。小枝は黄褐色の星状綿毛があり、また、単純毛もある。葉柄は長さ1~5㎝。葉身は卵形または狭卵形、長さ3~14㎝×幅1.3~4.5㎝、厚い紙質、下面には密な黄褐色の星状綿毛があり、上面にまばらな星状毛があり、基底脈は3本、側脈2本は葉の1/2を越えて斜上し、基部は円形またはほぼ心形、縁には不規則な鋸歯があり、先は尖鋭形または鋭形。集散花序は節に1~数個つき。花序柄は長さ5~8㎜。花芽には直軟毛がある。小花柄は長さ3~5㎜。苞は披針形、長さ約1㎜。萼片は狭披針形、長さ6~10(~12)㎜×幅1~1.5㎜、毛があり、先は僧帽形、先端の付属体は長さ0.5~1㎜。 花弁は萼片とほぼ同長。雄しべは10(~30)本。子房は毛がある。蒴果は球形、果体は直径3~5㎜、刺があり、全体で長さ1.1~1.3㎝×幅1.2~1.4㎝、4室があり、裂開する。刺は長さ6~8㎜、毛があり、先端は鈎状になる。花期は夏~秋。
4 Triumfetta procumbens G.Forst. ハテルマカズラ 波照間蔓
日本(硫黄島)、中国、インド、マレーシア、インド洋諸島(ディエゴガルシア、セーシェル)、太平洋諸島、オーストラリア原産。別名はケコンペイトウグサ、ハテルマラセンソウ。中国名は铺地刺蒴麻 pu di ci shuo ma 。海面近くの海岸線に生える。
低木、茎は直立し、高さ3 mまで。小枝は黄褐色で、短い星状毛が生える。葉柄は長さ2~3 mm。 葉身は卵形~輪形、ときに3裂し、長さ2~4.5×幅1.5~4.5cm、厚い紙質~わずかに肉質、下面に密に黄褐色の綿毛があり、上面にまばらに短い星状綿毛があり、基底脈は5~7本、基部は心形、縁は円鋸歯があり、先は鈍形。集散花序は単生、花が2~5個つく。花序柄は長5~10(~35)mm。 小花柄は長さ2~3(~10) mm。萼片は長さ9~13×幅2~2.5mm、外面に中程度に密な星状毛があり、上面の基部付近に密な星状綿毛があり、先端にはほぼ頂生の円柱形の付属体があり、長さ1~2㎜、無毛。花弁は線状倒卵形、長さ7.5~9㎜×幅約4㎜、爪部は綿毛がある。 雌雄しべ柄(androgynophore)は長さ約0.5㎜。雄しべは20~35本。花糸は長さ5~8㎜、無毛。蒴果は球形、4 室、直径1.5~2㎝、刺があり、裂開せず、無毛またはまばらな単純毛と星状毛がある。刺は丈夫で、長さ3~5㎜、微軟毛があり、先端が湾曲する。1室に1~2個の種子がある。花期は5~9月。
4-1 Triumfetta procumbens G.Forst. var. glaberrima Hatus. ケナシハテルマカズラ
5 Triumfetta repens (Blume) Merr. et Rolfe コンペイトウグサ 金平糖草
synonym Triumfetta procumbens G.Forst. var. repens (Blume) Hatus.
カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、マダガスカル原産。
木質で匍匐し、白色又は黄色の星状の剛毛又は綿毛がある。葉は楕円形~円形、3~5浅裂~深裂し、ときに分裂せず、長さ3㎝×幅2㎝以下、基部は円形~類心形~鋭形、縁は浅く歯状~鋸歯状、先は鈍形~鋭形、しばしば小凹形、紙質又は皮革質、乾くと黒慮k色、掌状脈。葉柄は長さ2~13㎜。花序は直立する短枝につき、集散花序、葉に対生し、花が(2)3個、長さ約2㎝。花序柄は長さ5~10㎜花柄は短い。咢片は5~6個、線形、長さ8~10㎜×幅0.8~2㎜、反曲する。花弁は5~6個、へら状倒披針形又は鈎爪状倒披針形、長さ6~7㎜×幅1.2~3㎜、黄色、基部近くに毛がある。外側にディスク蜜腺が5~6個あり、横に長円形。内側のディスクは短い円蓋状、薄く、先に微軟毛がある。雄しべは28~36本。子房は直径1.2~2㎜。花柱は糸状、長さ約7㎜、先が短く3~4分岐する。果実は球形、直径13~15㎜、密に刺で覆われ、無毛、3~4室があり、緑色、乾くと黒色又は暗褐色になる。
6 Triumfetta rhomboidea Jacq. カジノハラセンソウ 梶の葉羅氈草
synonym Triumfetta bartramia L., nom. illeg.
日本(沖縄)、中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、雲南省)、台湾、インド、パキスタン~フィリピンの熱帯全域、オーストラリア、アフリカ原産。中国名は刺蒴麻 ci shuo ma 。標高100~1500mの森林限界、空き地、荒地に生える。
亜低木または多年草。小枝は灰褐色の綿毛がある。葉柄は長さ1~5㎝。下部の葉は葉身が広卵状円形、菱形、または広卵形、3裂し、長さ3~9.5㎝×幅2~8.5㎝、下面に星状直軟毛があり、上面にまばらに毛があり、基底脈は3~5本、側脈2本は葉の先端に達し、基部は広楔形または円形、縁は不規則な鈍い鋸歯があり、先は鋭形。上部の葉身は長円状披針形で、分裂しない。集散花序は葉腋に3~5個。花序柄は長さ2㎜まで。花芽は円筒形で、頂部はわずかに幅が広く、長さ約4㎜。小花柄は長さ1mm未満。 萼片は狭い長楕円形、長さ4.5~5.5mm、絨毛があり、先端に付属体がある。花弁は黄色、萼片よりわずかに短く、縁に沿って毛がある。雄しべは 10本。子房は刺がある。蒴果は球形、直径約3 mm、刺があり、裂開せず、刺は長さ約2㎜、灰黄色の微軟毛があり、先端が鉤状になる。種子は2~6個。花期は夏~秋。2n=32。
7 Triumfetta semitriloba Jacq. カラピンラセンソウ 交力坪羅氈草
熱帯アメリカ原産。英名はMosote burweed , Sacramento burrbark。中国名は菲岛刺蒴麻 fei dao ci shuo ma。丘や丘の縁、桑林、藪の端、荒れた場所、古い果樹園に生える。
低木。 茎は直立し、分枝し、高さ30~170㎝、星状毛、ときに単純毛が混じる。葉柄は長さ0.5~6(~9)㎝。下部の葉身は広卵形~菱状卵形、ときに不明瞭に3裂し、長さ3~8㎝、上部の葉身は通常長円形、基部は円形、まれに浅い心形、縁は不規則な鋸歯~歯状、先は尖鋭形、下面は(脈と葉身)は密で、 均一な星状毛があり、基部から5~7脈がある。花序は腋ごとに2~3個つき、通常、葉状の苞がある。花序柄は長さ1~2(~3)mm。小花柄は長さ2~3mm。 花: 萼片は線形、ほぼ先端に付属体があり、長さ6mm、下面に星状毛がある。雄しべは15~25本。子房は3(~4)室。蒴果は球形からわずかに卵形、長さ3~4mm、表面は無毛、またはまばらに微細剛毛があり、まばらで目立たない腺があり、微細な粘毛があり、刺は鉤状、後ろ向きの毛がある。2n=32。花期は5~12月。
Corchoropsis
Corchoropsis
Triumfetta repens ( Tiliaceae): a new record for India
茎は有毛。全体に毛が多い。葉は互生し、長さ5~10㎝の広卵形~長楕円形、有毛、葉縁は鋭鋸歯、葉先は尖り、基部は心形、3脈が目立つ。葉柄は長さ1~4㎝。托葉は線形。葉腋の集散花序に多数、花を固まってつける。花は直径7~9㎜、黄色の5弁花。萼片は5個、先に針状の突起がある。蒴果は直径6~8㎜の球形、オナモミのような先が鉤状の刺がある。
ラセンソウ属
family Malvaceae - genus Triumfetta1年草又は多年草、まれに亜低木、直立又は平伏、基部が膨れた毛、星状毛、又は1放射腺がある見た目が単純毛をもつ。葉は互生、単葉、掌状に3~5裂し、掌状脈縁は鋸歯縁。花は単生又は小さな集散花序につき、又は束生し、腋生、葉に対生し、両性。花序柄はごく短い。萼片は5個、分離、敷石状、普通、先に鈎のある付属体をもつ。花弁は萼片と同数、内面の基部に厚い腺がある。雄しべは5個~多数。花糸は離生。葯は背着、類球形、縦に列開し、雄しべ柄(androgynophore)の上につく。雄しべ柄は肉質、分割し、短く、花弁に対生する5腺をもつ。子房は2~5室。胚珠は各室に2個。花柱は1個。柱頭は2~5裂。果実は蒴果、球形に近く、3~6バルブ、刺又は剛毛があり、胞背裂開又は非裂開、刺の先端は尖り、真っすぐ又は鈎がある。種子は胚乳をもち、子葉は肉質、地上生。
世界に100~160種があり、熱帯、亜熱帯に分布し、数種が雑草として広く分布する。
ラセンソウ属の主な種と園芸品種
1 Triumfetta cana Blume ケラセンソウ 毛羅氈草synonym Triumfetta tomentosa Bojer
中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、西蔵、雲南省)、インド、ネパール、ミャンマー、カンボジア、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア原産。中国名は毛刺蒴麻 mao ci shuo ma。二次林、低木林に生える。
低木または亜低木、高さ2mまで。小枝は黄褐色の星状綿毛がある。葉柄は長さ1~3cm。葉身は卵形または卵状披針形、長さ4~8 ×幅約2.4cm、下面に密な星状綿毛があり、上面にはまばらな星状毛があり、基底脈は3~5本、側脈2本は葉身の1/2を越えて斜上し、基部は円形、縁には不規則な鋸歯があり、先は尖鋭形。集散花序は腋生、腋に1~数個つく。花序柄は長さ約3㎜。花芽は灰白色の微軟毛が密に圧着する。小花柄は長さ約1.5㎜。萼片は狭長円形、長さ約7㎜、綿毛がある。花弁は長円形、萼片よりわずかに短く、基部には短い柄があり、柄に縁毛がある。雄しべは8~10本、またはまれにそれ以上ある。子房は4室、刺がある。 柱頭は3~5裂。蒴果は球形、直径約4㎜、刺があり、4バルブに裂開する。刺は細く、長さ5~7㎜、毛があり、曲がり、先端は真っすぐ。種子は1室あたり2個。花期は夏~秋。
2 Triumfetta japonica Makino ラセンソウ 羅氈草
synonym Triumfetta annua L. f. piligera Sprague et Hutch.
日本(本州の関東地方以西、四国、九州)、朝鮮、フィリピン原産。
1年草、高さ50~100㎝。茎は有毛。全体に毛が多い。葉は互生し、長さ5~10㎝の広卵形~長楕円形、有毛、葉縁は鋭鋸歯、葉先は尖り、基部は心形、3脈が目立つ。葉柄は長さ1~4㎝。托葉は線形。葉腋の集散花序に多数、花を固まってつける。花は直径7~9㎜、黄色の5弁花。萼片は5個、先に針状の突起がある。蒴果は直径6~8㎜の球形、オナモミのような先が鉤状の刺がある。花期は8~10月。
3 Triumfetta pilosa Roth ナガバラセンソウ 長葉羅氈草
中国(広東省、広西チワン族自治区、貴州省、四川省、雲南省)、インド、ネパール、ブータン、スリランカ、カンボジア、ラオスタイ、ベトナム、マレーシア、ニューギニア、熱帯アフリカ、オーストラリア原産。中国名は长勾刺蒴麻 chang gou ci shuo ma 。乾いた雑木地帯(dry scrub)に生える。
基部が木質の多年草又は亜低木、高さ1(~1.5)mまで。小枝は黄褐色の星状綿毛があり、また、単純毛もある。葉柄は長さ1~5㎝。葉身は卵形または狭卵形、長さ3~14㎝×幅1.3~4.5㎝、厚い紙質、下面には密な黄褐色の星状綿毛があり、上面にまばらな星状毛があり、基底脈は3本、側脈2本は葉の1/2を越えて斜上し、基部は円形またはほぼ心形、縁には不規則な鋸歯があり、先は尖鋭形または鋭形。集散花序は節に1~数個つき。花序柄は長さ5~8㎜。花芽には直軟毛がある。小花柄は長さ3~5㎜。苞は披針形、長さ約1㎜。萼片は狭披針形、長さ6~10(~12)㎜×幅1~1.5㎜、毛があり、先は僧帽形、先端の付属体は長さ0.5~1㎜。 花弁は萼片とほぼ同長。雄しべは10(~30)本。子房は毛がある。蒴果は球形、果体は直径3~5㎜、刺があり、全体で長さ1.1~1.3㎝×幅1.2~1.4㎝、4室があり、裂開する。刺は長さ6~8㎜、毛があり、先端は鈎状になる。花期は夏~秋。
4 Triumfetta procumbens G.Forst. ハテルマカズラ 波照間蔓
日本(硫黄島)、中国、インド、マレーシア、インド洋諸島(ディエゴガルシア、セーシェル)、太平洋諸島、オーストラリア原産。別名はケコンペイトウグサ、ハテルマラセンソウ。中国名は铺地刺蒴麻 pu di ci shuo ma 。海面近くの海岸線に生える。
低木、茎は直立し、高さ3 mまで。小枝は黄褐色で、短い星状毛が生える。葉柄は長さ2~3 mm。 葉身は卵形~輪形、ときに3裂し、長さ2~4.5×幅1.5~4.5cm、厚い紙質~わずかに肉質、下面に密に黄褐色の綿毛があり、上面にまばらに短い星状綿毛があり、基底脈は5~7本、基部は心形、縁は円鋸歯があり、先は鈍形。集散花序は単生、花が2~5個つく。花序柄は長5~10(~35)mm。 小花柄は長さ2~3(~10) mm。萼片は長さ9~13×幅2~2.5mm、外面に中程度に密な星状毛があり、上面の基部付近に密な星状綿毛があり、先端にはほぼ頂生の円柱形の付属体があり、長さ1~2㎜、無毛。花弁は線状倒卵形、長さ7.5~9㎜×幅約4㎜、爪部は綿毛がある。 雌雄しべ柄(androgynophore)は長さ約0.5㎜。雄しべは20~35本。花糸は長さ5~8㎜、無毛。蒴果は球形、4 室、直径1.5~2㎝、刺があり、裂開せず、無毛またはまばらな単純毛と星状毛がある。刺は丈夫で、長さ3~5㎜、微軟毛があり、先端が湾曲する。1室に1~2個の種子がある。花期は5~9月。
4-1 Triumfetta procumbens G.Forst. var. glaberrima Hatus. ケナシハテルマカズラ
5 Triumfetta repens (Blume) Merr. et Rolfe コンペイトウグサ 金平糖草
synonym Triumfetta procumbens G.Forst. var. repens (Blume) Hatus.
カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、マダガスカル原産。
木質で匍匐し、白色又は黄色の星状の剛毛又は綿毛がある。葉は楕円形~円形、3~5浅裂~深裂し、ときに分裂せず、長さ3㎝×幅2㎝以下、基部は円形~類心形~鋭形、縁は浅く歯状~鋸歯状、先は鈍形~鋭形、しばしば小凹形、紙質又は皮革質、乾くと黒慮k色、掌状脈。葉柄は長さ2~13㎜。花序は直立する短枝につき、集散花序、葉に対生し、花が(2)3個、長さ約2㎝。花序柄は長さ5~10㎜花柄は短い。咢片は5~6個、線形、長さ8~10㎜×幅0.8~2㎜、反曲する。花弁は5~6個、へら状倒披針形又は鈎爪状倒披針形、長さ6~7㎜×幅1.2~3㎜、黄色、基部近くに毛がある。外側にディスク蜜腺が5~6個あり、横に長円形。内側のディスクは短い円蓋状、薄く、先に微軟毛がある。雄しべは28~36本。子房は直径1.2~2㎜。花柱は糸状、長さ約7㎜、先が短く3~4分岐する。果実は球形、直径13~15㎜、密に刺で覆われ、無毛、3~4室があり、緑色、乾くと黒色又は暗褐色になる。
6 Triumfetta rhomboidea Jacq. カジノハラセンソウ 梶の葉羅氈草
synonym Triumfetta bartramia L., nom. illeg.
日本(沖縄)、中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、雲南省)、台湾、インド、パキスタン~フィリピンの熱帯全域、オーストラリア、アフリカ原産。中国名は刺蒴麻 ci shuo ma 。標高100~1500mの森林限界、空き地、荒地に生える。
亜低木または多年草。小枝は灰褐色の綿毛がある。葉柄は長さ1~5㎝。下部の葉は葉身が広卵状円形、菱形、または広卵形、3裂し、長さ3~9.5㎝×幅2~8.5㎝、下面に星状直軟毛があり、上面にまばらに毛があり、基底脈は3~5本、側脈2本は葉の先端に達し、基部は広楔形または円形、縁は不規則な鈍い鋸歯があり、先は鋭形。上部の葉身は長円状披針形で、分裂しない。集散花序は葉腋に3~5個。花序柄は長さ2㎜まで。花芽は円筒形で、頂部はわずかに幅が広く、長さ約4㎜。小花柄は長さ1mm未満。 萼片は狭い長楕円形、長さ4.5~5.5mm、絨毛があり、先端に付属体がある。花弁は黄色、萼片よりわずかに短く、縁に沿って毛がある。雄しべは 10本。子房は刺がある。蒴果は球形、直径約3 mm、刺があり、裂開せず、刺は長さ約2㎜、灰黄色の微軟毛があり、先端が鉤状になる。種子は2~6個。花期は夏~秋。2n=32。
7 Triumfetta semitriloba Jacq. カラピンラセンソウ 交力坪羅氈草
熱帯アメリカ原産。英名はMosote burweed , Sacramento burrbark。中国名は菲岛刺蒴麻 fei dao ci shuo ma。丘や丘の縁、桑林、藪の端、荒れた場所、古い果樹園に生える。
低木。 茎は直立し、分枝し、高さ30~170㎝、星状毛、ときに単純毛が混じる。葉柄は長さ0.5~6(~9)㎝。下部の葉身は広卵形~菱状卵形、ときに不明瞭に3裂し、長さ3~8㎝、上部の葉身は通常長円形、基部は円形、まれに浅い心形、縁は不規則な鋸歯~歯状、先は尖鋭形、下面は(脈と葉身)は密で、 均一な星状毛があり、基部から5~7脈がある。花序は腋ごとに2~3個つき、通常、葉状の苞がある。花序柄は長さ1~2(~3)mm。小花柄は長さ2~3mm。 花: 萼片は線形、ほぼ先端に付属体があり、長さ6mm、下面に星状毛がある。雄しべは15~25本。子房は3(~4)室。蒴果は球形からわずかに卵形、長さ3~4mm、表面は無毛、またはまばらに微細剛毛があり、まばらで目立たない腺があり、微細な粘毛があり、刺は鉤状、後ろ向きの毛がある。2n=32。花期は5~12月。
参考
1) Flora of ChinaCorchoropsis
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=107966
2) Plants of the World Online | Kew ScienceCorchoropsis
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30001692-2
3)Indian Journal of Forestry Vol.10 (1) , 68-69 , 1987Triumfetta repens ( Tiliaceae): a new record for India
https://www.researchgate.net/publication/308518182_Triumfetta_repens_Tiliaceae_a_new_record_for_India