オランダガラシ 和蘭芥子
Flora of Mikawa
アブラナ科 Brassicaceae オランダガラシ属
別 名 | クレソン |
中国名 | 豆瓣菜 dou ban cai |
英 名 | watercress |
学 名 | Nasturtium officinale R.Br. |
花 期 | 4~6月 |
高 さ | 30~50㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 川の中、水辺 |
分 布 | 帰化種 ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ原産 |
撮 影 | 蒲郡市形原町 02.5.11 |
世界中で食用に栽培され、南北アメリカ、オーストラリア、アジアなどで野生化し、世界に広く分布する。
茎は無毛、中空、基部で分枝する。葉は対生し、羽状複葉。茎葉は長さ2~15㎝、小葉は3~9(13)個、無柄。頂小葉は長さ1~4㎝。水中の若葉は小葉が円形、3~7個、葉縁に腺点が少しある。花期には上部で小葉の数が多くなり、披針形~線状長楕円形、鈍頭。花は白色、花冠は4裂し、 裂片は2.8~4.5(6)㎜、1.5~2.5㎜。果実は角果、片面に2列、両面合わせて4列の種子が並ぶ。種子は長さ1~1.3㎜。2n=32。
多年草、水生、根茎をもつ。毛状突起は無く又は単純。茎は平伏又は傾伏、抽水植物では直立し、下部の節から根を出す。葉は全て茎葉、羽状複葉、しばしば深い沈水植物では単葉。葉柄は基部がときに耳状、側小葉は1~6(~12)対、葉柄は有又は無、全縁、波状縁、まれに歯状縁。総状花序は花が多数つき、苞は無い。果時の花柄は普通、散開する。咢片は卵形又は長円形、直立又は斜上し、無毛、側裂片の基部は袋状又は袋状にならない。花弁は白色又はまれにピンク色、咢片より長く、花弁の弁部は倒卵形~狭へら形、先は鈍形、爪部は無い。雄しべは6本、4強雄しべ。花糸は基部が広がらない。葯は長円形、先は鈍形。中間の蜜腺は無い。側密浅は2個、環状、又は反環状。胚珠は子房に25~50個。果実は裂開性の長角果(siliques)、線形又はまれに狭長円形、円柱形、無柄。バルブは不明瞭な脈があり、無毛、平滑又は凸凹。レプルム(replum)は円形、隔壁は完全。花柱は廃れるか又は長さ2㎜以下。柱頭は頭状、全縁。種子は列又は2列、翼は無く、長円形~卵形、丸みがある。種皮は小さく~粗い網状、湿っても粘らない。子葉は側位(accumben)。
世界に8種があり、アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカ分布する。
【オランダガラシ属の種】
Nasturtium africanum Braun-Blanq.
Nasturtium floridanum (Al-Shehbaz & Rollins) Al-Shehbaz & R.A.Price
Nasturtium gambelii (S. Watson) O.E. Schulz
Nasturtium groenlandicum (Hornem.) Kuntze
Nasturtium microphyllum (Boenn. ex Rchb.) Rchb.
Nasturtium officinale R.Br.
Nasturtium sordidum (A. Gray) Kuntze
Nasturtium × sterile (Airy Shaw) Oefelei
インド、パキスタン、ヨーロッパ、モロッコ原産。英名はone-row watercress。標高0~1500mの湖の縁、小川、池、泉、川岸、湧出部、湿地、湿った牧草地に生える。USA、ヨーロッパ、南アメリカ、オーストラリアなどに帰化。
全体に無毛か、またはまばらに毛がある。茎は高さ(10~)20~100(~180)㎝。茎葉は葉柄には翼がなく、基部は耳状、葉身は小葉が(3~)5~9(~11)個、長さ(1.5~)2.5~10(~15)㎝、側小葉は無柄または小葉柄があり、羽軸には翼がなく、側小葉の葉身は頂小葉より小さい。頂小葉(または単純な葉身)はほぼ円形または長円形、長さ(0.6~)1.5~3.5(~4.5)㎝×幅(4~)8~20(~25)㎜、基部は鈍形~楔形、または心形で、縁は全縁またはわずかに葉縁が波形(repand)、先は鈍形。果時の小花柄は散開または下降し、真っ直ぐ、またはたまに反り返り、長さ(7~)9~21(~25)㎜。萼片は長さ2.5~4㎜×幅1~1.5㎜。花弁は白色またはピンク色、へら形または倒卵形、長さ4.5~6×幅1.5~3 mm(基部は1㎜以下)、先は円形。花糸は長さ2.5~3.5㎜。葯は長さ0.7~1㎜。果実は長さ1.4~2.2(~2.7)㎝×幅1~1.5(~1.8)㎜。胚珠は子房あたり30~38(~40)個。花柱は長さ0.5~1.5(~2)㎜。種子は単列、赤褐色、卵形、長さ(0.8~)1~1.2㎜×幅(0.6~)0.7~0.8(~0.9)㎜、中程度に網状で、両側に(75~)100~150(~175)個の小室(areolae)がある。2n=64。花期は1~8月。
品種) 'Sophie' (PBR)
2 Nasturtium officinale R.Br. オランダガラシ 和蘭芥子
synonym Rorippa nasturtium-aquaticum (L.) Hayek
ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ原産。中国名は豆瓣菜 dou ban cai。英名はwatercress , bronkors , water-cress。別名はクレソン。世界中で栽培され、野生化している。
多年草。高さ30~50㎝。茎は無毛、中空、基部で分枝する。葉は対生し、羽状複葉。茎葉は長さ2~15㎝、小葉は3~9(13)個、無柄。頂小葉は長さ1~4㎝。水中の若葉は小葉が円形、3~7個、葉縁に腺点が少しある。花期には上部で小葉の数が多くなり、披針形~線状長楕円形、鈍頭。花は白色、花冠は4裂し、 裂片は2.8~4.5(6)㎜、1.5~2.5㎜。果実は角果、片面に2列、両面合わせて4列の種子が並ぶ。種子は長さ1~1.3㎜。2n=32。花期は4~6月。
品種) 'Avona' , 'Emerald' (PBR) , 'John Hurd's 98 Special' (PBR) , 'Old Flame'
3 ハイブリッド
品種) 'Cobra' , 'Golden Gleam' , microphyllum , 'Paintbox' , 'Rambling Rose' , 'Wallflower Gleam'
Nasturtium
Nasturtium
Nasturtium
Nasturtium
茎は無毛、中空、基部で分枝する。葉は対生し、羽状複葉。茎葉は長さ2~15㎝、小葉は3~9(13)個、無柄。頂小葉は長さ1~4㎝。水中の若葉は小葉が円形、3~7個、葉縁に腺点が少しある。花期には上部で小葉の数が多くなり、披針形~線状長楕円形、鈍頭。花は白色、花冠は4裂し、 裂片は2.8~4.5(6)㎜、1.5~2.5㎜。果実は角果、片面に2列、両面合わせて4列の種子が並ぶ。種子は長さ1~1.3㎜。2n=32。
オランダガラシ属
family Brassicaceae - genus Nasturtium多年草、水生、根茎をもつ。毛状突起は無く又は単純。茎は平伏又は傾伏、抽水植物では直立し、下部の節から根を出す。葉は全て茎葉、羽状複葉、しばしば深い沈水植物では単葉。葉柄は基部がときに耳状、側小葉は1~6(~12)対、葉柄は有又は無、全縁、波状縁、まれに歯状縁。総状花序は花が多数つき、苞は無い。果時の花柄は普通、散開する。咢片は卵形又は長円形、直立又は斜上し、無毛、側裂片の基部は袋状又は袋状にならない。花弁は白色又はまれにピンク色、咢片より長く、花弁の弁部は倒卵形~狭へら形、先は鈍形、爪部は無い。雄しべは6本、4強雄しべ。花糸は基部が広がらない。葯は長円形、先は鈍形。中間の蜜腺は無い。側密浅は2個、環状、又は反環状。胚珠は子房に25~50個。果実は裂開性の長角果(siliques)、線形又はまれに狭長円形、円柱形、無柄。バルブは不明瞭な脈があり、無毛、平滑又は凸凹。レプルム(replum)は円形、隔壁は完全。花柱は廃れるか又は長さ2㎜以下。柱頭は頭状、全縁。種子は列又は2列、翼は無く、長円形~卵形、丸みがある。種皮は小さく~粗い網状、湿っても粘らない。子葉は側位(accumben)。
世界に8種があり、アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカ分布する。
【オランダガラシ属の種】
Nasturtium africanum Braun-Blanq.
Nasturtium floridanum (Al-Shehbaz & Rollins) Al-Shehbaz & R.A.Price
Nasturtium gambelii (S. Watson) O.E. Schulz
Nasturtium groenlandicum (Hornem.) Kuntze
Nasturtium microphyllum (Boenn. ex Rchb.) Rchb.
Nasturtium officinale R.Br.
Nasturtium sordidum (A. Gray) Kuntze
Nasturtium × sterile (Airy Shaw) Oefelei
オランダガラシ属の主な種と園芸品種
1 Nasturtium microphyllum Boenn. ex Rchb. コバノオランダガラシ 小葉の和蘭芥子
synonym Nasturtium officinale var. olgae (Regel & Schmalh.) Buschインド、パキスタン、ヨーロッパ、モロッコ原産。英名はone-row watercress。標高0~1500mの湖の縁、小川、池、泉、川岸、湧出部、湿地、湿った牧草地に生える。USA、ヨーロッパ、南アメリカ、オーストラリアなどに帰化。
全体に無毛か、またはまばらに毛がある。茎は高さ(10~)20~100(~180)㎝。茎葉は葉柄には翼がなく、基部は耳状、葉身は小葉が(3~)5~9(~11)個、長さ(1.5~)2.5~10(~15)㎝、側小葉は無柄または小葉柄があり、羽軸には翼がなく、側小葉の葉身は頂小葉より小さい。頂小葉(または単純な葉身)はほぼ円形または長円形、長さ(0.6~)1.5~3.5(~4.5)㎝×幅(4~)8~20(~25)㎜、基部は鈍形~楔形、または心形で、縁は全縁またはわずかに葉縁が波形(repand)、先は鈍形。果時の小花柄は散開または下降し、真っ直ぐ、またはたまに反り返り、長さ(7~)9~21(~25)㎜。萼片は長さ2.5~4㎜×幅1~1.5㎜。花弁は白色またはピンク色、へら形または倒卵形、長さ4.5~6×幅1.5~3 mm(基部は1㎜以下)、先は円形。花糸は長さ2.5~3.5㎜。葯は長さ0.7~1㎜。果実は長さ1.4~2.2(~2.7)㎝×幅1~1.5(~1.8)㎜。胚珠は子房あたり30~38(~40)個。花柱は長さ0.5~1.5(~2)㎜。種子は単列、赤褐色、卵形、長さ(0.8~)1~1.2㎜×幅(0.6~)0.7~0.8(~0.9)㎜、中程度に網状で、両側に(75~)100~150(~175)個の小室(areolae)がある。2n=64。花期は1~8月。
品種) 'Sophie' (PBR)
2 Nasturtium officinale R.Br. オランダガラシ 和蘭芥子
synonym Rorippa nasturtium-aquaticum (L.) Hayek
ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ原産。中国名は豆瓣菜 dou ban cai。英名はwatercress , bronkors , water-cress。別名はクレソン。世界中で栽培され、野生化している。
多年草。高さ30~50㎝。茎は無毛、中空、基部で分枝する。葉は対生し、羽状複葉。茎葉は長さ2~15㎝、小葉は3~9(13)個、無柄。頂小葉は長さ1~4㎝。水中の若葉は小葉が円形、3~7個、葉縁に腺点が少しある。花期には上部で小葉の数が多くなり、披針形~線状長楕円形、鈍頭。花は白色、花冠は4裂し、 裂片は2.8~4.5(6)㎜、1.5~2.5㎜。果実は角果、片面に2列、両面合わせて4列の種子が並ぶ。種子は長さ1~1.3㎜。2n=32。花期は4~6月。
品種) 'Avona' , 'Emerald' (PBR) , 'John Hurd's 98 Special' (PBR) , 'Old Flame'
3 ハイブリッド
品種) 'Cobra' , 'Golden Gleam' , microphyllum , 'Paintbox' , 'Rambling Rose' , 'Wallflower Gleam'
参考
1) Flora of ChinaNasturtium
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=121688
2) Plants of the World Online | Kew ScienceNasturtium
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:331795-2
3)GRINNasturtium
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=15491
4) Flora of North AmericaNasturtium
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=121688